※この作品はR-18です。

淫魔王のいる学園【完結】   作:ドン・ドナシアン

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 46話 三人の奴婢

「んんっ……んんっ、ああっ……んんっ」

 

 かおりが四つん這いの姿勢で、ソファに腰かけている真夫の股間を舐めている。

 両手は背中だ。

 ウエストの細いところで横に束ねさせたかおりの両腕には、しっかりと革帯が巻きついている。

 

「あ、ああ……だ、だめ……ん、んん……」

 

 何度も口を離しながら、喘ぎ声を出すかおりには、たった数時間前に、あれほど頑なな態度を示した気の強さのようなものはまったくない。

 真夫に命じられるままに、涎まみれになりながらも、淫乱な娼婦さながらに真夫の肉棒を口で咥え続けている。

 

「駄目よ、かおり、真面目にやりなさい」

 

 かおりの後ろから激しい口調で、あさひ姉ちゃんが叱咤する。

 そのあさひ姉ちゃんも、かおり同様に、背中で両手を拘束している革帯以外は一糸まとわぬ素っ裸だ。

 

「だ、だって、め、恵さん……」

 

 またもや、かおりが真夫の股間から口を離して、泣き声のような甘え声をあげた。

 無理もない、

 

 かおりは、口で真夫の一物を奉仕しながら、一方であさひ姉ちゃんによって、お尻の穴を舐められているのだ。

 あさひ姉ちゃんの舌が尻の亀裂を上下するたびに、ぶるぶるっ、とかおりの裸身が揺れる。

 かおりがあさひ姉ちゃんの尻責めにたじたじになっているのは明らかだ。

 

「気持ちくなってばかりじゃなく、しっかりと舐めるんだよ、かおりちゃん」

 

 真夫は男根で軽くかおりの頬を叩いた。

 

「ご、ごめん……。でも、あっ」

 

 顔が真夫の先走り液とかおり自身の唾液で汚れるが、かおりは気にする様子もない。

 うっとりと目元を潤ませながら、口でぱくりと真夫の怒張を咥え直す。

 

「口に咥えるだけじゃなく、横から舐めたり、おたまを吸ったりするといいのよ、かおり」

 

 あさひ姉ちゃんが先輩面をして、フェラチオのやり方をかおりに伝えた。

 もっとも、あさひ姉ちゃんも、そんなにフェラチオの経験があるわけじゃない。あさひ姉ちゃんのは、全部、ひとりで読んだエロ本の受け売りだ。

 それにも関わらず、性技をすっかりと知っているベテラン奴婢のように、かおりに教えるのがちょっと面白い。

 

「う、うん……」

 

 かおりが言われるままに、一度口から出して、舌でぺろぺろと男根の幹を舐めまわしだす。

 真夫は気持ちよさに、だんだんと怒張の固さが増していくのを感じていた。

 

 相変わらずの寮の地下にある調教室だ。

 真夫とあさひ姉ちゃんとかおりは、ここでかなりの時間をすごしている。

 

 かおりを浣腸責めにした後、三人で風呂に入り、そこでかおりを犯した。

 それから、今度は、かおりだけじゃなく、あさひ姉ちゃんも一緒に責めることにして、ふたりの股間にバイブ付きの貞操帯を装着させて、さんざんに弄んだ。

 そして、さらに蜂蜜プレイを愉しみ、かおりとあさひ姉ちゃんにレズプレイを強要しながら、ふたりにフェラをさせ、気が向いたら犯し、精を放ったら、元気になるまで交互にフェラをさせるということを繰り返している。

 かおりとあさひ姉ちゃんを犯した回数も、もう何度になるかもわからなくなった。

 

 また、三人でよがり狂ってお互いに達し続けるごとに、不思議な絆で結ばれるような気がした。

 最初は、かおりのことを難い仇のように思っていたふしがあるあさひ姉ちゃんも、いつの間にか、真夫を挟んだかおりとのレズプレイを大きく愉しむようになっている。

 元来、マゾっ気が強いあさひ姉ちゃんは、真夫に命令されて、かおりの尻の穴を舐めさせられるという恥辱に、震えるような興奮を覚えているのだ。

 かおりの心にも、いまはあさひ姉ちゃんに対する特別な敵対心は感じない。

 三人の淫情に酔い耽る時間が流れ続いている。

 

「んん、んんっ」

 

 しばらくすると、かおりの身体がぶるぶると震えだした。

 もう何度も見たからわかる。

 かおりが達しようとしているのだ。

 何時間もあさひ姉ちゃんに、執拗にお尻を舐められて刺激をされ続けているので、すっかりと感じてしまっているようだ。

 それに、もともと、アナルの素質もあるのかもしれないが……。

 

「どうせ、いくなら、俺のちんぽでいってよ、かおりちゃん」

 

 真夫はかおりの口から怒張を抜き、かおりを仰向けに寝かせた。

 かおりの両腿を掴んで、亀頭をかおりの股間に突きたてる。

 

「あ、ああっ、き、気持ちいいよう──。ま、真夫君、気持ちいいっ」

 

 すぐにかおりが感極まった声を発した。

 真夫は律動を開始する。

 一時間ほど前にふたりに続けて精を放っていたので、ふたりが絶頂しても、真夫は精を放たないという時間が続いていたが、そろそろもう一度出せそうだった。

 真夫は、かおりの腰を持ちなおして、亀頭を深々と子宮近くまで押し込むように律動する。

 

「あさひ姉ちゃんも、横になってよ。十回ずついくからね。俺がいきそうになった方に出すよ」

 

 真夫はかおりのヴァギナを突きながら言った。

 

「ああ、ず、ずるい……。わ、わたしに──」

 

「なにがずるいのよ……。ま、真夫ちゃん、あたしにして」

 

 あさひ姉ちゃんが、素早くかおりの横に仰向けに寝転んで足を開いた。

 真夫は、十回かおりの股間を律動してから、さっと隣のあさひ姉ちゃんに怒張を移動させる。

 抜きときに、かおりが切なそうな声をあげた。

 

「あ、ああ、真夫ちゃん、あたし、いく……。すぐにいっちゃいそう──」

 

 今度はあさひ姉ちゃんが切羽詰まった声をあげた。

 

「先にいったら終わりだ。そしたら、かおりちゃんをずっと犯して、最後に精を放つことにする」

 

 真夫は言った。

 

「あっ、ず、ずるい……。だ、だったら、我慢する……」

 

 あさひ姉ちゃんが歯を食い縛るような仕草をする。

 

「ね、ねえ、真夫君、そろそろ、わたしじゃない……?」

 

 隣のかおりが甘えるような声を出す。

 真夫は笑いながら、肉棒をあさひ姉ちゃんから、かおりに移動させる。

 

 三人の性の祭はまだまだ続く。

 

 


 

 

 隠し扉になっている本棚が揺れたのがわかった。

 玲子は微睡(まどろみ)から身体を目覚めさせ、突っ伏していたソファーのひじ掛けのところから身体を起こした。

 がらがらと本棚が開いて、真夫がやって来た。

 

 ひとりだった。

 理事長室の隣室で、ずっとモニターで観察していたときと同じで、地下の調教室に玲子が準備したガウンを身に着けている。

 

「ま、真夫様」

 

 立ちあがって、真夫を迎えた。

 ふと、壁の時計に目をやる。

 すでに夜中の二時に近い。

 

「多分、待っていると思いましたよ、玲子さん。やっぱりいましたね」

 

 真夫はにっこりと笑った。

 その瞬間、玲子は全身から力が抜けてしまって、身体が溶けたように熱くなるのを感じた。

 

 駄目だ……。

 玲子は、本当に自分はこの少年に参ってしまっているのだと自覚した。

 

 玲子は、自分は心の冷たい女であり、恋愛など無縁の人間だと信じ込んでいた。

 だから、無理矢理に龍蔵の奴婢にされたときも耐えられたし、龍蔵や秀也に調教されることで得ることのできた地位と財産に満足した。

 だが、それは、真夫と出逢うまでのことだ。

 なにもかも投げ打っても失いたくないものが、ここにある。

 真夫のためなら、いま自分が持っているすべてのものを捨てることができる。

 そんな気持ちに自分がなるということは、玲子には信じられないことだった。

 

 そして、今日……。

 

 真夫はついに、白岡かおりの調教を開始した。

 

 玲子は、真夫の荷を運び入れると、すぐにこの特別寮を後にして、理事長室に隣接するモニター室に向かった。

 モニター室からは、この学園内に張り巡らせているすべての隠しカメラと映像を見ることができるのだ。この真夫たちのいる部屋の地下も例外ではない。

 玲子は、多少の興奮を抑えながら、モニター室から真夫たちの様子を眺めた。

 

 真夫が、どのようにかおりを残酷に扱い、そして、落とすのか興味があったのだ。

 それに、もしも、真夫と恵の手に負えないようだったら。そのときは、さらに玲子も調教に加わるつもりだった。

 人を屈しさせるというのが、実際にはどんなに難しいかは、玲子自身がよく知っている。

 

 玲子は、龍蔵に調教され続けた一年間、実際には、龍蔵にまったく屈してしなかったと思う。

 

 それは、玲子の調教係となった秀也に対しても同じだ。

 玲子は、ただ屈したように見せかけていただけであり、それは、そうすることが玲子の得になると思えばこそだった。

 彼らの仕打ちは、確かに玲子の心を砕き、反抗の意思と牙をすっかりともぎ取ったが、それは、別の面から観察すれば、玲子自身が望んだ結末でもあった。

 龍蔵と秀也に従い、彼らの望む女奴隷になっていれば、一介の女弁護士では考えられないほどの地位と財産、そして、得難い経験を得ることができる。

 

 豊藤財閥の中枢に接することができるという立場を得ることができるのであれば、女としての矜持や自尊心など、なにほどのものもない。

 そう思い込んできた……。

 

 だが、もう駄目だ。

 

 玲子は真夫という少年と出逢ってしまった。

 いま、真夫と別れることを代償に、豊藤財閥そのものを与えると言われても無理だろう。

 確かに、真夫は、あるいは、龍蔵の地位を継いで、豊藤のすべてを手に入れる少年なのかもしれない。

 しかし、もしも、そうでないとしても、玲子は喜んで真夫についていく。

 それが豊藤財閥を決別することであったとしても、玲子はほんの少しの躊躇も抱くことができないと思う。

 玲子は、冷たい自分が、ここまで真夫に熱くなってしまったということがいまだに信じられない。

 

 だが、それが事実だ。

 

 いまも、真夫がかおりを調教し、それだけでなく、恵まで交えて、仲睦まじく抱き合うのを見ていて、いてもたってもいられなくなってしまった。

 玲子は、真夫がかおりを残酷に扱い、あの生意気な性格を叩きのめして、ぐうの音も出ないくらいに痛めつけるのだと思い込んでいた。

 それが、同情できる点があるとはいえ、真夫を冤罪に陥れて、厚かましくも、その事実を隠してきた女生徒に相応しい仕打ちであると思ったし、事前にかおりに接した玲子は、むしろ、真夫がかおりを冷酷に扱い、そのプライドを無慈悲に打ち砕く光景に期待さえしていた。

 

 しかし、真夫がやったかおりに対する「調教」は、玲子の知っているものとは、まるで違っていた。

 確かに、最初こそ、恵に与えたスタンガン棒の洗礼から始まった調教だったが、電撃の痛みくらいでは恵が屈することはないと判断したのか、真夫は一転して、「軟派」でかおりを責め始めた。

 

 すなわち、かおりに「奴婢になってくれ」とお願いしたのだ。

 

 これには玲子も驚いたが、この一言で、あれほど頑なに見えたかおりが一変した。

 なんと、あっさりと、真夫の奴婢になることを受け入れたのだ。

 

 それから先は、モニターで観察している玲子が嫉妬さえ覚える光景がずっと続いた。

 

 浣腸をして目の前で排便させて恥辱を与えたかと思えば、その代わりに浴室で優しい愛撫と口づけ──。

 それからは、かおりだけでなく、恵も交えた責めだ。

 それは、調教というよりは、快感に悶える三人の若い男女の性の遊戯そのものだった。

 玲子は、真夫と恵と仲良さそうに悶え狂うかおりに嫉妬さえ感じた。

 いずれにしても、あんな風に鞭と飴を繰り返されたら、どんなに石のように冷たい女でも真夫に落ちる。

 そう思った。

 

 ともかく、玲子は、いてもたってもいられなくなってしまった。

 どうしても我慢できなくなり、ここまでやって来たということだ。

 

 その真夫が目の前にやって来た。

 玲子は思念から我に返った。

 

「あ、あのう……ふたりは?」

 

「寝てますよ。多分、朝まで起きて来ないと思います。それに、起きてもここには来られません。首輪をして、床の金具に鎖で繋げてきました。明日は一日、ふたりを雌犬にして遊ぶつもりです。犬のように、口で食事をさせて、目の前で糞尿をさせ、運動をさせたりね……。ふたりを一階に連れ来るのは夕方です。それまでは、あのふたりには、人間であることを忘れてもらいます」

 

 真夫が笑った。

 なんとなく失望感を覚えた。

 真夫に丸一日も犬として躾けてもらえる……。

 そんなプレイなら、玲子も受けてみたい。

 だが、かおりがいる場所で、玲子が真夫に抱かれるわけにはいかない。

 

「……じゃ、邪魔をするつもりはなかったのです。でも、時子さんから預かり物が……」

 

 玲子は話題を変えようと言った。

 言葉にしたことは本当だった。

 理事長室の隣のモニター室にいた玲子に時子から電話があり、真夫に渡すものがあるから、受け取れというのだ。

 そして、すぐに、理事長室に使いがやって来た。

 驚いたことに、使いは、あのナスターシャだった。

 たったひとりだったが、最初に見たときの傍若無人さはかき消えていた。

 なにかに怯えるようにおどおどとしていて、玲子に荷を渡すときも、すごく緊張している感じだった。

 玲子はちょっと可哀想になった。

 結局、ナスターシャとは、ほとんど会話をすることなく別れた。

 

「これです」

 

 玲子はテーブルに置いていた時子からの預かり物を手に取ろうとした。

 荷は小さなケースだ。

 中身は知らない。

 電子ロックがかかっていて、認証用のタップに指紋を押しつけて解除するタイプのものだ。

 おそらく、真夫の指でなければ、開かないようになっているのだと思う。

 

 しかし、その瞬間、ぱんという音が玲子の頬で鳴った。

 次いで、痛み……。

 

 真夫が玲子の頬を叩いたのだとわかったのは、数秒がすぎてからだ。

 玲子は真夫に叩かれたという事実に、呆然としてしまった。

 

「ま、真夫様?」

 

 玲子は思わず、真夫の顔を凝視した。

 しかし、続けざまに反対の頬を叩かれた。

 玲子は衝撃のためというよりは、真夫に折檻をされたというだけで、腰の奥が熱くなった感じになってしまって、ソファーに尻もちをついてしまった。

 

 真夫がソファに崩れ落ちた玲子の隣に座り込む。

 そして、スカートの中にさっと手を入れて、さらに、下着の股間に部分をずらされ、指をつっと膣に挿入してきた。

 

「う、ううっ」

 

 玲子は身体を仰け反らせた。

 

「嘘は駄目ですよ、玲子さん。玲子さんは、俺に抱かれたくて来たんじゃないんですか? そりゃあ、時子婆ちゃんからの預かり物があったかもしれないけど、それは、こんな夜中にすぐに届けなければならないものじゃなかったはずだよ。時子婆ちゃんも、明日の朝に届けなさいと言っていたんじゃない?」

 

 真夫が指を玲子の股間から抜き挿ししながら言った。

 しかも、その指が玲子のGスポットをぐいぐいと刺激する。

 玲子は、たちまちのうちに脳天が痺れるような疼きを感じてしまった。

 

「あ、ああっ、も、申しわけありません……」

 

 玲子は思わず言った。

 早くも全身には、怖ろしいほどの情欲が吹き荒れてしまっている。

 いきなり、頬を二発も叩かれて、玲子はもう真夫に飲まれてしまったようだ。すっかりと理性が飛んでしまっている。玲子は、ほとんど絶頂と思わせる感覚に、頭の上から足の爪の先までを貫かれた。

 

 それに、真夫の言葉も事実だった。

 

 時子が玲子に言ったのは、明日にでも、明後日にでも届けろということであり、こんな夜中に真夫の部屋を訪れてまで、早急に届けなければならなかったものではない。

 玲子は、真夫に会いたくて来ただけだ。

 真夫が恵だけでなく、かおりのことまで親しそうに抱くのを見て、いてもたってもいられなくなった。

 それが真相だ。

 

 玲子が叱られた理由は理解した。

 真夫に抱いて欲しくなったのなら、小賢しくも用事があって来たなどと説明すべきではなかったのだ。

 玲子は、本当に自分自身のそういう性質が嫌になる。

 

「あ、ああっ、ま、真夫様に会いたくて……き、来ました……。あ、会えなくても……。そ、そばに行きたいと……」

 

 玲子は息を荒くしたまま言った。

 真夫が玲子をいたぶる指は一本から二本になっていた。

 玲子の股間からは、はしたない水音がはっきりと聞こえてくる。それだけ、玲子が股を濡らしていたということだ。こんなにも蜜を溢れさせているにもかかわらず、小賢しいことを口にした自分を真夫は呆れたことだろう。

 玲子は泣きそうになってしまった。

 

「嬉しいですね。俺も玲子さんに会いたかったですよ。贈り物があるんです……。でも、その前に、玲子さんをレイプしますね」

 

 真夫は玲子の両腕を背中にもっていった。

 いつの間に手にしていたのか、真夫は手錠を持っていて、玲子は両手首に手錠を嵌められた。

 真夫は指で股間を弄りながら、さらに巧みにクリトリスの包皮を剥き、露わになった肉芽を転がしだす。

 そして、片手をブラウスの中に差し込んで、ブラジャーをずらして乳房を揉みだした。

 

「ああっ、ああっ、はああっ」

 

 玲子はあられもない声を噴きこぼした。

 真夫の指は信じられないくらいの快感を玲子から引き出す。

 

「明後日から授業が始まりますね。そうすると、玲子さんは、また、生徒の俺に遠慮して、抱かれに来るのを躊躇うかもしれない。だから、明後日からは、玲子さんの股間は貞操帯で封印します。股間に俺のペニスそっくりのバイブを挿入してね。貞操帯のまま、おしっこはできますが、大きいのは無理です。だから、玲子さんは、どうしても、定期的に俺に会いに来なければならないということです……。どうですか、この考え?」

 

 真夫が玲子の片脚を掴んで、下着の股間部分をずらして、そこから肉棒を貫かせた。

 玲子は大きな声をあげた。

 気持ちいい……。

 なにも考えられない……。

 一気に駆け昇った戦慄に、玲子は全身を大きく身体を弓なりにした。

 

「う、嬉しいです……。れ、玲子を管理……し、して……く、ください……ああっ」

 

 玲子は真夫に犯されながら叫んだ。

 龍蔵や秀也に受けた股間管理を真夫にもされる。

 玲子の心に震えるような高揚感が沸き起こる。

 

 真夫にしがみつきたいと思った。

 だが、両手が自由にならない。

 まるで本当にレイプを受けているような感覚が、さらに、玲子を興奮させる。

 

「うううっ、い、いきそうです……。ま、真夫様、い、いくうっ、いってしまいます……」

 

 狂うかと思うような快感で身体全体にいっぱいになる。

 玲子は全身を突っ張らせた。

 

「いってください、玲子さん」

 

 真夫が律動を続けながら優しく言った。

 

「んぐううっ」

 

 次の瞬間、玲子は大きな快楽の高みに押しあげられてしまった。

 頭が真っ白になる。

 終わらない快感が全身を繰り返し席巻し続ける。

 そして、真夫が玲子の中に精を放ったのがわかった。

 玲子は、さらなる幸福感に全身を包まれた。

 

「可愛いですね、玲子さん」

 

 真夫が喘ぎ声が続いている玲子に口づけをしてから、さっと玲子から離れた。

 

「あ、ありがとうございました……」

 

 玲子は荒い息をしながら言った。

 そのとき、真夫が細い金属のチョーカーを玲子に近づけているのがわかった。

 銀色をしていて、首輪にはなんの模様もないように見えた。

 だが、それが顔のそばまで来たとき、小さな文字が表面に刻まれていることに気がついた。

 薄く刻まれているだけなので、余程に目を凝らさないと、チョーカーの表面に文字があるなどわからない。

 文字はアルファベットのようだ。

 ふと見ると、玲子が預かって来た時子からの届け物の鞄が開いている。

 中身は、十本ほどの同じチョーカーだ。ほかにも、たくさんの輪っかがある。

 真夫はそのうちの一本を取り出して、玲子の首に嵌めようとしているのだ。

 

「これをしてください。あさひ姉ちゃんにも、かおりちゃんにも同じものをさせます。俺の奴婢であることの証となるものです。同じものをしているのがばれれば、目ざとい者は、あさひ姉ちゃんやかおりちゃんと同じように、玲子さんも、俺たちと特別な関係であることに気がつく可能性もありますが、そのときはそのときです。時子婆ちゃんに作って欲しいものがないかと訊ねられたので頼んだんです。手首に嵌めるブレスレットを接触させれば、この首輪から出る電磁力によって、手が離れなくなります。解除は俺でないとできません。外すことも……」

 

 真夫は玲子の首にチョーカーを嵌めた。

 閉じていた輪が後ろで閉まるとき、電子音が鳴って、確かに電子錠がかかったのがわかった。

 真夫は続いて、チョーカーと一対の一組のブレスレットを取り出した。

 それも、時子から預かったケースに入っていたものだ。

 

 真夫が玲子の後ろ手錠を外すと、玲子は自分から両手を差し出した。

 玲子の手首にブレスレットがかかる。

 ただのアクセサリーにしか見えないが、間違いなく、これらは拘束具だ。

 真夫の拘束具を日常から嵌めて生活をする。

 そう思うと、玲子はぞくぞくと身体が震えそうになった。

 

 そのとき、玲子は手首のブレスレットにも、なにかの文字が刻んでいるのがわかった。

 さっき、チョーカーに刻まれていたものと同じように見える。

 玲子は目を凝らした。

 

 

 “Ego sum servus Mao.”

 

 

 ふたつのブレスレットには、同じ言葉が刻まれている。

 おそらく、チョーカー、すなわち、首輪も同じだろう。

 

 ラテン語だ。

 

 “私は真夫の奴隷です”

 

 意味はそうだ。

 玲子はうっとりとしてしまった。

 

「あ、ありがとうございます……。嬉しいです……」

 

 玲子は込みあがった笑みを隠すことができずに、口元を大きく綻ばせたまま言った。

 

「お礼を言うことじゃないですよ。説明した通り、それは拘束具です。SM具ですから……。それと、それだけじゃないですよ。足首に嵌めるものもあります。首と手足の足首。五本で一セットです。これで、いつでもどこでも、俺に好きな体勢で、好きなときに拘束されることになるんです。覚悟はいいですね?」

 

 真夫がお道化て言った。

 

「でも、嬉しいです。本当です……。それに、叱ってもらえたのも……」

 

「叱って? ああ、叩いたことですか。軽いプレイのつもりだったんですけど、痛かったですか?」

 

 真夫が少し困惑の表情をしている。

 

「いえ、嬉しかったのです。これからも、どんどん叱ってください。すっかり癖になりそうです」

 

 玲子は、真夫の胸に抱きついた。

 真夫が苦笑した。

 

 もう迷いはない。

 この人に出逢えてよかった。

 そして、いまは、ただ抱きつきたい。

 抱きつきたいから抱きつく。

 それだけでいいのだ。

 

 真夫がそっと玲子の身体を抱き締めてくれた。

 玲子は真夫にしがみついたまま、ソファーにしばらく横になったままでいた。

 

「……わたしと、恵さんと、かおり……。だけど、時子さんからの贈り物は、まだ数がありますね」

 

 ケースに入っていたのは、十組の輪っかだ。

 三人にそれを装着させても、まだ七組分もある。

 

「……時子婆ちゃんが、すぐに必要になるからって……。俺は十分だと言ったんですけどね」

 

 真夫が頭を掻いた。

 玲子は首を横に振った。

 

「確かにそうですね。真夫様なら、確かに十組では足りないかもしれません」

 

「まさか?」

 

 真夫が笑った。

 どうやら、玲子の言葉を冗談だと捉えたようだ。

 だが、玲子には予感があった。

 この真夫は女を虜にする男だ。

 確かに、真夫はすぐに、この十組の拘束具の装飾具を使い切るような気がする。

 

「いえ、絶対です……。どうぞ、気に入った女生徒がいれば、ご遠慮なさないでくださいね。約束してください。生徒会長の西園寺絹香などどうですか? 明日の夜には、実家から寮に戻るので眺めてください。気に入りそうであれば、わたしが罠を仕掛けますし……」

 

「なにを言ってんですか、玲子さん。そんなことできるわけないでしょう」

 

 真夫が笑いながら言った。

 玲子の物言いをまだ冗談と思っているようだ。

 しかし、真夫には、玲子ごときの女だけでは不足だ。恵もそう思っていると思う。ましてや、かおりなど不十分だ。

 この少年は、女を支配する能力を持った豊藤の血を引く少年なのだ。

 もっと一流の女たちに、かしずかれるべき存在だ。

 

 そのとき、西園寺絹香には秀也の手がついているかもしれないということをふと思い出した。

 だが、それがなんだとも思った。

 秀也は危険だが、龍蔵が真夫に秀也が手を出すのは許さないはずだ。

 だったら、この真夫が秀也から女生徒を奪い、秀也が口惜しがってくれれば、一年ものあいだ、馬鹿にされ続けてきた玲子の溜飲も下がる。

 

「本気です」

 

 玲子は強く言った。

 すると、真夫が目を丸くした。

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