「ね、ねえ、西園寺絹香って……。あの絹香でしょう? 生徒会長の……」
かおりちゃんがちょっと驚いている。
「だから、なに?」
真夫は床にお尻をつけて座り込んでいる体勢のかおりちゃんを引き寄せ、玲子さんが準備したノートパソコンの前に胡坐をかいて座ると、かおりちゃんを膝の上に載せた。
かおりちゃんの両手は背中側で手錠をかけられている。なにも抵抗できない。
真夫はかおりちゃんのスカートの中に手を入れると、ゆっくりと指を股間の亀裂に沿って動かした。
「あっ、ま、真夫君……」
かおりちゃんがぶるりと身体を震わせて反応する。
ノーパンのかおりちゃんの股間は、あっという間に熱を帯びだして、ねっとりと濡れ始めた。
「あら、いいわねえ、かおり。真夫様に可愛がってもらって」
玲子さんが振り返って言った。
「今夜はやっと四人が揃った日なんです。愉しみましょうよ。さあ、玲子さんも、もっとこっちに来てください。まずは、かおりを三人で責めましょう……。人形ごっこです。人形になった者はなにをされても絶対に抵抗しない。されるがままです。そういう決まりにしましょう。とにかく、四人の親睦を深め合うことにします」
真夫はかおりちゃんの股から指を離して言った。
きょとんとした視線を向けている玲子さんとあさひ姉ちゃんに悪戯っぽく笑いかける。
同時に、ほんの少しだが、玲子さんとあさひ姉ちゃんの心の抵抗を操心術で削いであげた。
考えているのは、これから始めようとする悪だくみを前にして、この四人の結束を深めるための儀式だ。
つまりは、四人で絡み合って、とことん身体の関係を深めようということだ。真夫とそれぞれの女たちということじゃなく、真夫抜きの結びつきも作るのだ。
あさひ姉ちゃんとかおりちゃん、あるいは、あさひ姉ちゃんと玲子さんについては、以前から真夫を挟んで同時に愛されるということはやっているが、かおりちゃんと玲子さんについては、まったく初めてだし、本格的な百合の愛は三人ともやっていない。
だから、今日はそれをやると決めている。
なにしろ、これからやろうとしているのは、選んだ女生徒をこちらの都合だけで支配してしまおうということであり、立派な犯罪というだけでなく、道義的にも許されないことだ。
それをするのだから、できれば真夫を通じなくても、女同士だけでも愛し合えるくらいの深い関係になっておきたい。
まあ、本音を言えば、そんな大義名分だけじゃなく、美人で可愛いこの三人が、女同士で淫らに絡み合う光景を眺めたいというのもあるのだが……。
「な、なによ、人形ごっこって……。四人でするっていうこと?」
後手に拘束されているかおりちゃんが当惑の表情を浮かべた。
「四人じゃない。基本的には女三人でお互いに責めあってもらう。俺は気が向いたときに、手を出すだけさ」
真夫の言葉に、かおりちゃんだけでなく、あさひ姉ちゃんも玲子さんも目を白黒させている。
真夫はすかさず、再び頭をもたげた三人の心に芽生えた反発心を抑えてしまう。
すぐに、かおりちゃんの目がとろんと溶けたようになった。
真夫の指は、たったいままで、かおりちゃんの股間を弄り続けていた。
四人で遊ぶと宣言されて、ちょっと緊張で固くなったかおりちゃんの身体は、それがなくなったことで、すっと熱さが戻ってくる。
また、玲子さんの顔も、あさひ姉ちゃんの顔も赤みを帯びたものになった。
「……仕方ありませんね。じゃあ、今日は真夫様とかおりについては休講の手続きをします。ちょっとのあいだお静かにお願いします」
玲子さんが携帯電話を取り出して、どこかに連絡をし始めた。
かおりちゃんが、「本当に真夫君の言いなりなのね……」とぼそりと呟いた。
電話が終わると、玲子さんが真夫に小さく頷く。
処置が終わったのだろう。
「じゃあ、人形ごっこの、百合百合遊びだ」
「しょ、しょうがないわねえ……。は、恥ずかしいけど、あんたの提案に乗ってあげるわよ。だ、だけど、わたしの番だけじゃないでしょうねえ。わたしにも、この玲子を責めさせてくれるの?」
「もちろん、玲子さんが人形になる番もあるよ。プレイのときには、なにをしても構わないさ。外には出ないけどね。じゃあ、一時間交代だ。さあ、ふたりとも、かおりちゃんをうんと苛めてあげてね」
真夫はかおりちゃんへの指責めを再開する。
「わ、わかったわ……。た、愉しみね……。あ、ああ……。れ、玲子の、番の、ときには、う、うんと、泣かしてやる。それだけでも、あんたの、奴婢に、なってよかったかも……。で、でも、いい気持ち……。あ、あんたって、本当に上手……。ああっ……」
かおりちゃんが身体をくねらせながら、さらに真夫の身体に全身を預けるようにしてきた。それどころか、腰を上下に動かして、積極的に感じる部分に真夫の指を誘導しようとしてくる。
しかし、真夫はかおりをすぐに手放し、まだ当惑気味のあさひ姉ちゃんと玲子さんに押しやった。
「あんっ、もう終わり……?」
愛撫が中途で終わったかおりちゃんが、切なそうに身体をくねらせた。
ここで奴婢として暮らすようになったかおりちゃんだが、毎日のように調教をすることで、だんだんと淫らでエッチな身体になってきた。
いまでは、三人の中では誰よりも積極的に真夫に迫る気もする。
「終わりじゃないさ。始まりだよ。さあ、ふたりともかおりちゃんを責めたてるんだよ。後で自分がやられるからって、手加減をしたら罰だからね……。そうだねえ。痒み剤を塗って一日、ここの地下に放置ってどう? きっと苦しいと思うよ」
一方で、ふたりがさっと顔を蒼ざめた。
痒み責めの苦しさは、ふたりとも嫌というほどに体験している。
そして、真夫はやると決めたら、絶対にやるつもりだ。
真夫の本気が伝わったのが、あさひ姉ちゃんと玲子さんにも、さっきとは別の緊張のようなものが走るのがわかった。
「じゃ、じゃあ、やりましょう。恵さん……。で、でも、なにをする?」
「そ、そうですねえ……。じゃあ、こいつのお股に、うんと興奮する薬を塗ってあげるというはどう? そして、ほかのところは責めるけど、そこは責めてあげないの。きっと泣くと思いますよ」
あさひ姉ちゃんがくすくすと笑った。
真夫が百合プレイの抵抗心を失くしてあげたせいだとは思うが、あさひ姉ちゃんがぐっと積極的になった。実は、真夫に対してはとことんマゾっ子のあさひ姉ちゃんは結構エスでもある。施設にいたときに、真夫に「強盗ごっこ」遊びをしてもらっていたエッチなあさひ姉ちゃんだが、一方で何人かの女の子を自分の「ペット」のようにしていたのを真夫は知っている。
あさひ姉ちゃんが施設を出ていくとき、真夫にあてがったのは、そんな女の子のひとりだ。
三人の中でなら、あさひ姉ちゃんが一番エッチなのは絶対だ。
それに比べれば、玲子さんは根っからのマゾっ子だ。
普段の生活ではとても強気で、相手がどんな大物でも物怖じせず、相手がやくざであっても平気なくせに、エッチとなると真逆のとても受け身的になる。
それがいいのだが……。
「ちょ、ちょっと、なに言ってんのよ、恵──。ひ、ひどいことしたら、あんたらにもやるからね──」
かおりちゃんが声をあげた。
だが、いまのひと言は反則だ。手加減をしてはならないという真夫の言葉に反するように手加減を要求するとは、いつもながら感情のまま喋るかおりちゃんらしい……。
真夫はたまたま近くにあった鋏を手に取った。
そして、まだはいたままのかおりちゃんのスカートに手を伸ばす。
「な、なに?」
スカートに鋏を近づけられたかおりちゃんが驚いたように、後ずさろうとした。
だが、その身体を玲子さんとあさひ姉ちゃんが押さえてしまう。
「いまのは、完全に懲罰ものの言葉だね。かおりちゃんには、特別に別の罰を与えるよ。これからいけないことを発言するたびに、スカートを短くするからね。明日からの登校で、超ウルトラミニで教場に向かいたくなければ、人形役のあいだはなにを言われても、なにをされても逆らわないことだね」
真夫はいまでも十分に短いかおりちゃんのスカートの裾に五センチほど切り込みを入れた。あとでこれに合わせて、あさひ姉ちゃんにでも裾全体をつめてもらおうと思った。
「わっ、わっ、そ、そんな──。だ、だめよ──。そ、そんなに短くしたらパンツが……」
かおりちゃんが慌てている。
真夫はにんまりとかおりちゃんに微笑みかけた。
かおりちゃんがはっとした顔になる。
「“だめ”って、言ったね。さらに、二センチ」
真夫はじょきりと切り込みを深くする。
かおりちゃんは真っ赤になって、口をつぐんだ。
「じゃあ、三人とも裸になってよ。脱いだら、先に地下のプレイルームに行っていて。俺もすぐに行くから。かおりちゃんも一度拘束は外すけど、人形だからね。脱がしてもらうのは、ふたりにしてもらうんだ。ちょっとでも嫌がったら、スカート切りつめの罰だよ」
真夫は手元のスマホを手に取って信号を送った。
電子音が響いて、かおりちゃんの両手首の輪っかが外れる。
だが、自分ではなにもしてはならないと言われているので、動くことはできない。
そのあいだに、玲子さんもあさひ姉ちゃんも、躊躇することなく、次々に身につけているものを脱いでいく。
真夫は三人への注目を中断して、玲子さんが持って来たファイルを手に取る。
生徒会長であり、このS級生徒寮の一員でもある「西園寺絹香」についての個人ファイルだ。
それによれば、彼女は元華族の家柄の出身であり、世が世なら立派な「お姫様」という身分のようだ。奴婢として連れてきているのは、彼女の実家の西園寺家に代々仕える家人の娘であり、「松野
それにしても、すごい個人情報だ。
ファイルには、彼女の経歴、家族、成績、健康歴などあらゆる内容が記録されている。
事前に聞いている玲子さんからの説明によれば、これは今回のために準備した資料ではなく、全生徒について同様の秘密ファイルがあるらしい。もっとも、詳細度には差があるらしいが……。
西園寺絹香は、S級生徒であり、特に詳しく調査されたものがあるのだそうだ。
「へえ……」
真夫は思わず唸った。
驚いたことに、どうやって調べたのか、身長・体重などは当然として、スリーサイズや初潮の年月日、さらに、初めての自慰の日付まで書かれている。
それによれば、身長は160センチ、体重46キロ。スリーサイズは85、56、88。最初の自慰は十歳のときだ。
かなり早熟のようだ。
股間の写真というものまで掲載されていた。
一年生と二年生のあいだは薄毛だがしっかりと陰毛があるのに、最新の日付のものは完全な無毛だ。もしかしたら、三年生になってから、秀也によって剃られたということだろうか。
さらに、性経験などについては、より詳細な記録もある。
法律無視のすごい資料だ。
それにしても、気になるのは、秀也との関係が一切入っていないことだ。絹香が秀也の性的な愛人であり、秀也の「愛人クラブ」であるSS研の一員だということはわかっているので、性の記録ということになれば、当然にSS研での活動は加わってくるはずだが、ただ記録については、「SS研部長」と一行書かれているのみである。
まあ、秀也のことを記録に残さないための処置ということに違いない。
また、資料には、彼女に関する映像データの一覧もある。
ほとんどが学園内で隠し撮りされたのときのもののようだ。
映像内容の説明も添付してあり、最初は、彼女が一年生のときの入寮したてのときであり、A級寮の女子トイレで自慰に耽っているときのもののようだ。そういえば、この学園はそんな映像を撮影するために、ターゲットになった女子生徒に、密かに強力な媚薬を飲食物に混ぜるのだと、玲子さんに聞いたことがある。
その映像を皮切りに、学園内で撮影された彼女の入浴映像、トイレの映像、こっそりとやった自慰、あるいは、そのほかの痴態映像などがあるようだ。すべて、場所や日付、その状況などが簡単に書かれている。そして、やはり秀也と関わる映像はない。
「んんっ、これは?」
真夫はもっとも新しい映像記録に目をやった。
わずか十日前だ。
場所は、このS級寮の彼女の自室とある。
「ちょっと待って、下に行く前に、みんなでこれを観ましょう。彼女の落とし方の参考になると思うから」
真夫はすっかりと全裸になって、地下に向かおうとしていた三人を呼び止めた。
玲子さんが寄ってきて、真夫が示した記録の映像番号を確かめて、目の前のノートパソコンを操作する。
そのとき、真夫の顔の間近で、玲子さんの豊かでかたちのいい乳房がぷるんと揺れた。
思わず、ちょんと突く。
「あんっ、び、びっくりしました」
玲子さんが一瞬手を止めて、はにかんだように笑った。
すぐに、パソコンの操作を再開する。
「わ、わたしの番なのに……?」
すると、かおりちゃんが不満そうにぶつぶつと文句を言った。
真夫は戻ってきたかおりちゃんの乳房と、ついでに、あさひ姉ちゃんの乳房を一回ずつぎゅっと握る。ふたりとも大きく身体を震わせて呼吸を乱した。
「映像が出ます」
玲子さんがディスプレイを解放するように横に移動した。
画面に映像が流れ始める。
下側に日付と時間がある。
やはり、つい一週間前の日付だ。時刻は“23:10”とある。
すでに、真夫たちもこの特別寮に入居している。
「うわっ」
「へえ……」
すぐにかおりちゃんとあさひ姉ちゃんが声をあげた。
流れ始めたのは、パジャマ姿で向き合って、天井から両手を吊るされている双子の姿だ。だが、ふたりとも下半身はズボンをはいていない。その代わりに、革の貞操帯のようなものが股間に喰い込んでいる。
ふたりの腰が淫らに動いていることから、ただの貞操帯でないことは確かだ。
また、正面には、ふたりの横に椅子を持って来て、嗜虐心いっぱいの表情で双子を眺めている絹香が映っている。
その絹香の手元にはなにかの操作具がある。
おそらく、双子の股間に当たっていると思われるなんらかの淫具を操作するリモコンだろう。
「あ、あいつ、こんなアブノーマルの性癖があったの? 真面目で頭がいいだけの優等生かと思っていた……。あっ、でも、考えてみれば、いきなり、あんたにキスするような変な女だっけ。ずっとあんたに絡んでくるし……」
かおりちゃんが真夫に視線を向けた。
学園内の評判は、確かに絹香は生徒会長をしている生真面目な生徒というもののようだ。短いあいだだが、真夫もだんだんとそれを承知してきた。
しかし、真夫自身の印象は違う。
なんらかの操心術の影響を予想されるものの、会っていきなり真夫に口づけをしてきたし、そのあとも、なにかとSS研への勧誘を続ける。
SS研がどんな場所であるということについては、絹香は口には出さないが、絹香の積極的なアプローチには、秀也あたりから強要されていたという以上の彼女自身の好奇心があるような気がする。
真夫は、操心術とは関係なく、絹香は相当のエッチな女の子だと思っている。
「音声を出しますか?」
玲子さんの問いかけに真夫は頷いた。
すると、玲子さんがキーボードを操作し、パソコンから声が出始める。
『今夜の“頑張れメロスゲーム”は
絹香が妖艶に微笑んだ。
そして、一時的に画面から消える。
待っているあいだも、ふたりの腰は淫らに動き続け、喘ぎ声のようなものが迸り続けている。
しばらくすると、絹香が戻ってきた。
手に持っているのは、数個のイチジク浣腸だ。
絹香は双子のひとりの背後に回ると、鍵のようなもので貞操帯を外した。
愛液にびっしょりと濡れた貞操帯の内側が床に落ちる。
貞操帯の股間の部分のクリトリスに当たる部分に、ローターが貼りつけられていた。床に落とされた貞操帯の振動がいまだに続けている。
貞操帯を外された側はがくりと脱力している。一方でまだ装着したままの方は、苦しそうに喘ぎ声を出し続けている。
床に落ちている貞操帯で起きている振動をまだ受け続けているということだろう。
「渚、力を抜きなさい」
「は、はい……。お、お姉様……」
貞操帯を外された側の女の子がなにをされるかわかっているように、若干お尻を突き出すような姿勢になった。絹香はその子のお尻にイチジク浣腸を持っていくと、一気に絞った。
そして、二個目……。
さらに、もう一個……。
合計三個のイチジク浣腸が、渚と呼ばれた側の双子のお尻に注入された。
「……真夫様、西園寺絹香が双子の従者生徒に過激な遊びを強いるようになったのは最近のことです。もっとも、それ以前にも、そんな関係があったようではありますが……」
玲子さんが補足するように真夫にささやいた。
最近……ということは、もしかしたら秀也があまり学園に来なくなってからということだろうか。
秀也の愛人クラブであるらしい「SS研」だが、秀也が玲子さんに代わって、龍蔵の秘書役をするようになってからは、ほとんど活動が停止状態になったということは耳にしている。
少なくとも、真夫がこの学園にやって来てからは、絹香がSS研の部室に向かったような様子もない。SS研最後の活動は、真夫がやって来る二日ほど前だと聞いている。玲子さんが調べてきてくれたのだ。
「つまりは、解消されなくなった性的不満を従者の双子にぶつけるようになったということかもしれませんね……」
真夫は思わず頬をほころばせた。
「欲求不満?」
玲子さんが首を傾げた。
いずれにしても、絹香には随分と倒錯趣味があり、従者の女子生徒をエッチに「飼育」するような特殊な性癖があるということもわかった。
だったら、遠慮なく絹香を「奴婢」に落としてやることができそうだ。
『さあ、行ってきなさい、梓。渚が漏らす前にね』
画面の絹香がそう言って、渚という名前らしいもうひとりの拘束を外した。だが、貞操帯はそのままだ。
うずくまって股間を押さえている梓に、絹香がパジャマのズボンを放り投げる。
『早くしなさい。渚が漏らしたら、ふたりの舌で掃除させるわよ』
絹香が言った。
『う、うう……。あ、梓、お、お願い……』
両手を吊られたままの渚が弱々しく呻いた。
『う、うん……』
梓がぎこちなくパジャマの下を身につけた。
すると、絹香はすぐに、取り出した手錠をパジャマのズボンをはいた梓に後ろ手にかけてしまった。
『さあ、行ってきなさい』
絹香が梓の腕を取り、扉を開いて梓を部屋の外に出した。
画面が切り替わって、共有スペースであるロビーが映し出される。
太腿を擦りつけるようにして歩いている梓が、後手のまま懸命にあちこちを探し始める。その股間はあっという間に丸い染みができている。
これがつい一週間前ということだ。
「もういいですよ。とめてください」
真夫は言った。
玲子さんはすでにこの映像を観ていたのか、そんなに動揺をした様子はないが、残りのふたりはかなり驚いている。
しかも、この映像は、三人がここにやってからのものであり、あんな卑猥な行為が、扉の外のロビーでも行われていたということに、真夫も含めて驚いてしまった。
「まあ、これで落とし方もわかった。随分と欲求不満が溜まっているようだしね。せいぜい、遊んであげようよ」
真夫は三人に言った。
「絹香ったら、双子の従者相手にやりたい放題じゃないのよ……。真面目だと思っていたけど、随分と鬼畜な性格なのね。まあ、あんたほどじゃないけど……」
かおりちゃんが呆れたように言った。
だが、真夫は首を横に振った。
「……根本的に違うね。俺はやりたいから、やっている。それ以外のものじゃない」
「さっきの絹香ちゃんは、そうじゃないというの?」
あさひ姉ちゃんが口を挟んだ。
絹香とは同じ寮なので、あさひ姉ちゃんも度々会う。
あさひ姉ちゃんは、絹香のことを“絹香ちゃん”と呼ぶ仲になっている。
「そうだね。違うよ。このところの絹香の感情に接する機会があったからわかるんだ。絹香から、ずっと大きな焦燥感とか、喪失感のようなものを抱いていのを感じていた。だけど、今の映像からその理由もわかった。なにをされたいかということもね」
「なんですか?」
玲子さんだ。
「絹香は本当は誰かにあんな風に辱められたいんだよ。だけど、秀也はいなくなり、それをしてくれる人はいなくなった。それで、溜まりに溜まった不満を、従者であり、百合遊びの妹分の双子にぶつけるようになったということさ……。まあいいさ。じゃあ、しっかりと発散してもらうとしようよ。きっかけはオーソドックスに、脅迫でいいかな? さっきの映像を送ってあげてよ。匿名でね。絹香はきっと言いなりになると思うよ。だって、本当はそうされたいんだ」
真夫は言った。
絹香については、素直にSS研に加入してものにするだけでも目的を果たせると思うが、まあ、もののついでだ。
絹香にも、しっかりとスリルを味わってもらって、愉しんでもらいたい。
「手配します」
玲子さんがしっかりと頷いた。
「脅迫って……。わかってないと思うけど、あんた、いま、とっても鬼畜な顔をしてるわよ」
かおりちゃんが呆れたという口調で言った。
「そ、そんなこと……。それにしても、あなたさっきから、真夫様に失礼だし、いつもそんな感じなの?」
玲子さんが嗜めた。
「いつも、こんなのよ。わたしはここでは、素のわたしを出すことにしてるの。こんな鬼畜にはそれで十分よ」
「まあ、あんた……。それに、真夫様はそんなに鬼畜じゃあ……。ね、ねえ、恵さん?」
玲子さんがあさひ姉ちゃんを見た。
あさひ姉ちゃんはにこにこしている。
「そうねえ……。でも、鬼畜で意地悪かも……。でも、それがいいのよ。そうでなくても、真夫ちゃんは真夫ちゃん。とても素敵なんだから」
あさひ姉ちゃんがきっぱりと言った。
真夫は笑ってしまった。
「いずれにしても、明日からのことさ。今日は四人の日だ……。そろそろ、地下に行こう。俺も行くよ」
真夫は三人を促して、地下への階段のある隠し本棚に向かい始めた。