※この作品はR-18です。

淫魔王のいる学園【完結】   作:ドン・ドナシアン

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第13章 日常【絹香、かおり】
 76話 SS研の展示物


「おはようございます、絹香(きぬか)様」

 

 (あずさ)はカーテンを開けた。朝の気持ちのいい光が寝室に射し込む。

 絹香が虚ろな目を開いた。

 梓は絹香の身体に掛かっていた掛け布団を引き剥がした。

 

「あ……、梓……」

 

 絹香が喘ぐように梓を見る。

 その絹香は四肢を寝台の四隅に伸ばして、大の字に拘束されている。

 全裸だ。

 ただし、股間には革の貞操帯がしっかりと股間に喰い込んでいる。

 

 真夫(まお)から渡された調教用の無音式の貞操帯なので、外からは音は聞こえないが、絹香の股間とお尻では貞操帯の内側にあるディルドがうねうねと淫らにうねっているはずだ。

 この状態で放置されているのだから、絹香はかなり朦朧となっている感じである。

 もっとも、拘束は昨夜からこのままだが、バイブ責めは、まだ二時間程度だ。

 だから、眠れなかったということはない。

 

 貞操帯の張形を動かし始めたのは、朝の四時を過ぎてからなのだ。だから、まだ六時前なので二時間も経っていない。

 絹香はずっと操作されたまま放置されていたくらいに思っているかもしれないけど、実際には、寝る前の二時間と朝の二時間だけの作動時間である。

 

 本当は夜通し放置してやろうかと思ったのだ。

 しかし、授業に支障があるような責めについては、真夫から禁止された。

 そして、夜中に二度ほど確認にきた。絹香は死んだように熟睡していた。

 調教する側は、「奴隷」をとことん追い詰めながらも、そういった配慮は重要らしい。特に放置責めのときには注意しなければならないと、真夫にも厳しく指導を受けている。

 

「梓、お願いよ……」

 

「なにがお願いなのです? 朝の挨拶もなしに、いきなりおねだり?」

 

 梓は手に持っていた貞操帯の操作具で二個の淫具の振動を一気にあげる。

 

「うふううっ」

 

 絹香が吠えるような声をあげて、弾かれるように身体を弓なりに反らせた。

 だが、すぐに微かな振動だけのモードに戻す。

 絹香ががっくりと脱力した。

 

「あ、ああ……そ、そんな……」

 

 絹香が歯噛みするように呻き声を洩らす。

 絹香に与えていたのは、貞操帯のバイブによる焦らし責めだ。絶対にいくことができないような微弱な振動とうねりをこうやってずっと与えていたのだ。

 もう、すでに息も絶え絶えのようだ。

 

「そんな、じゃないわ。朝の挨拶はどうしたのですか?」

 

 梓は寝台の横に掛けている乗馬鞭を手に取ると、びしりと絹香のお腹に一閃した。

 もっとも、そんなに強い力ではない。

 ちゃんと痕が残らないように加減している。

 

「ひぎいっ──。お、おはようございます──」

 

 絹香が裸体を振って絶叫した。

 それでもかなり痛いはずだ。

 もう涙目になっている。

 梓はぞくぞくした。

 

 憐れみを乞うようなこの瞳……。

 

 これが梓をどうしようもなく欲情させる。

 愛する絹香をこうやっていたぶっているのだと思うと、子宮の奥がじんと充実する気持ちになるのだ。

 

 しかも、こんな表情をするくせに、この絹香はどうしようもなくマゾなのだ。いまでも、朝から「調教」されて、しっかりと股間を濡らしているに決まっている。

 

(なぎさ)はもう真夫様の部屋に行っています。お嬢様も身体を洗って支度をしてください。三十分以内ですよ」

 

 梓は、貞操帯のバイブの充電コードを抜いてから、絹香の四肢の拘束を外した。

 絹香がよろよろと上体を起こして、大きな乳房を両手で抱くようにして立ちあがる。

 その股間ではいまでも張形が蠕動運動を続けているのだ。それでどうしても動きがぎこちない。

 

 渚が真夫の部屋に行っているのは、朝食の支度のためだ。

 一週間前に絹香とともに梓と渚が真夫の奴婢( ぬひ)になって以来、基本的には、朝食と夕食は真夫の部屋でみんなで食べることになっている。食事の支度をしてくれるのは、真夫の奴婢であり恋人でもある恵だ。

 

 全寮制の学園なので、本来は食事はすべて学生寮に隣接されている食堂で食べれるのだが、S級寮は一般学生の寮とは離れているので、食事については、配達でも、自炊でも、あるいは、学園内にあるレストランに食べにいくことでも、自由にできることになっている。もちろん、ほかの学生と同じように、普通寮の食堂で食べることもできる。そのための移動手段も申請すれば確保できる。

 真夫たちは、学園の生徒ではない恵がいるので、生徒用の食堂ではなく、自分たちで自炊することを選択している。

 準備するのはほとんど恵だ。

 そして、どうせ作るのだからと、梓たち三人も一緒に食べることになった。

 渚は、一方的に支度してもらうのは悪いからと、自発的に手伝いに行っている。

 

「待って」

 

 絹香が立ちあがったところで、梓は引き留めた。

 寝台に手を突いて上体を倒させ、お尻をこっちに突き出させる。

 なにをされるかわかっている絹香は、ぐっと唇を噛んで顔をしかめた。

 

 脚を拡げさせる。

 貞操帯のディルドの底側がこっちに向く。

 確かに振動を続けている。

 梓はアナルに喰い込んでいるディルドに、準備していた浣腸液の入った袋のチューブを繋いだ。貞操帯のディルドの部分にチューブの先端の差し込み口があり、こうやって外から液剤を体内に送り込めるのだ。ヴァギナのバイブにも同じものがついている。貞操帯を装着させたまま、痒み液でも媚薬液でも自在に送り込める。

 実に素晴らしい。

 

「入れますよ」

 

 浣腸液の入っている袋の栓を解放した。

 袋の栓の部分に注入装置がついているので、液体がチューブから一気に流れ送られる。

 

「あっ、うう……」

 

 絹香が声をあげた。

 毎日やっているのだが、何度やっても、こうやってバイブで振動を受けながら、薬剤を注がれるのは気持ち悪いらしい。

 

「シャワー室に入れば、自動的に貞操帯のロックが外れますから、ちゃんと洗ってください。それから、今日着ていくものは、脱衣所に準備しました……。ちゃんと貞操帯を付け直してから着てください」

 

 もっとも、貞操帯は外れるが二本のバイブは特殊な溶剤が付着していて、抜くことはできない。ただ貞操帯の内側から離れるだけだ。これを抜くためには、さっきの浣腸液と同じ要領で剥がし液を入れるのだ。すると嘘のようにすっぽりと抜ける。

 つまりは絹香は、バイブに責められながら、シャワーを使わなければならないということだ。

 

「はい……」

 

 絹香がシャワー室に向かっていく、

 なんだか、ふらふらしている感じだ。

 

 それにしても、昨夜は久しぶりの調教だった。

 この四日間については、中間試験期間だということで、真夫から朝以外は、全面的に絹香への調教を禁止されていたのだ。

 毎朝のこの日課を除けば、絹香には手を出してない。

 しかし、昨日の夜から解禁になった。

 放課後のSS研への集合もかかっている。

 

 また、今日の午前中は三学年は、自由研究時間ということで、各人の計画で進めている総合学習をする時間ということになっているらしい。

 真夫からは、その間の遠隔調教の許可も受けた。

 

 だから、絹香に装着させている貞操帯のバイブを動かしたり、停止したりするのを繰り返して、思う存分遊んであげようと思う。

 もっとも、真夫は、あのかおりにも絹香の貞操帯に連動する貞操帯を装着させると思うから、梓が操作すると、かおりもまた、悶え苦しむことになるらしい。

 まあ、別にいいだろう。

 実のところ、梓は絹香だけじゃなく、あの気の強そうなかおりを苛めるのもちょっと興味がある。

 今度、SS研のときに、梓にも、かおりを調教させてくれと頼んでみようかとも思っている。

 いずれにしても、このところ、毎日、梓はわくわくしている。

 

 シャワー室から絹香が身体を洗う音が聞こえてきた。

 梓は、絹香の今日の授業の準備を開始した。

 主人生徒の授業の準備は従者生徒の役目なのだ。調教をしていても、梓の役割に変化はない。

 それは十分にわきまえている。

 

 


 

 

「ああ、西園寺さん、おはよう」

 

 梓たちのいる絹香の部屋から、真夫の部屋に向かうために、共有ロビーに出たところで、金城(きんじょう)光太郎(こうたろう)とばったりと出くわした。

 このS級寮には五部屋しかなく、絹香に割り当てられている部屋が二号室で、真夫の部屋が五号室なのだが、金城光太郎の部屋はそのあいだにある。

 通学の支度をしており、丁度部屋を出てきたところのようだ。

 金城光太郎は、もうひとりのS級生徒の加賀(かが)(ゆたか)とともに、この学園の双璧と称される存在のひとりである。

 梓は従者生徒らしく、静かに無言でお辞儀をして、少し離れて立った。

 

「あっ、お、おはよう」

 

 絹香がびくりと緊張したように、ぎこちなく挨拶を返す。

 当然だ。

 S級生徒の紺のブレザーを着こなしている絹香だが、そのスカートの下ではいまでも貞操帯の中の二本のバイブが静かな運動を続けている。しかも、起き抜けに注入してやった浣腸液がしっかりと効き目を発揮していて、かなりの猛威を振るっているはずだ。

 その排泄感に襲われているアナルをバイブで責められてもいるのである。

 かなりの苦しみに違いない。

 絹香のスカートから出ている脚が小刻みに震えていることからも、それがわかる。

 だが、一度ロビーに出て、三つ先の部屋に入るだけだ。

 こんなところで、足止めをされるとは思わなかったと思う。

 

「光太郎様……」

 

 光太郎の後ろには、彼の従者である年配の女性が立っているが、その女性が光太郎を促した。ふと見ると、寮の外にはすでに車が待っている。

 まだ、登校には早すぎる時間なので、朝食をどこかでとり、そのまま教場棟に行くのかもしれない。

 

「待ってよ。ちょっと話をしてから」

 

 光太郎が従者女性に言った。

 彼女が静かに頭をさげる。

 梓は、その女性がどういう人かは知らない。名もわからない。

 ただ、光太郎の実家の金城家が光太郎につけている従者ということであり、光太郎とともに寝起きをしている。

 

 考えてみれば、この光太郎も謎の多い生徒のように思う。

 もうひとりの双璧で、いつも取り巻きに囲まれている加賀豊に比べれば、この光太郎が誰かと一緒にいるのをほとんど見たことがない。

 いつも、あの従者女性が一緒であり、彼女がまるで見張っているかのように、人を寄せ付けない感じなのだ。

 絹香がS級生徒になったのは、三学年になってからの話だが、この金城光太郎については、一学年からこのS級寮だという。

 それだけの莫大な寄付を学園に支払っているらしいが、そのせいか、あまり仲のいい生徒がいないように思う。

 A級やB級生徒は普通寮で集団生活なので、それで仲良くなるようだ。梓のクラスの一年生にも、そうやって、親友のように親しくなった者たちはたくさんいる。

 それに比べれば、このS級生徒の生活は、ほとんど個人での生活になる。だからかもしれない。

 梓と渚も、授業以外はこっちなので、同学年の生徒に、いまでもそんなに親しい者はいない。

 

 ただ、この光太郎は、特に女子生徒に絶大な人気がある。

 まるで、女のように甘いマスクをしていて、肌もきれいだ。とにかく、とてもハンサムなのだ。気品もある。

 また、恐ろしく無口でもある。

 噂では、男にしては高い声に劣等感があり、それで喋りたがらないという話だ。確かに、ちょっと声が高い。

 とにかく、この学園に来て、そろそろ一箇月半になるが、光太郎から話しかけてくるというのは、初めてではないだろうか。

 

「えっ、話?」

 

 絹香は戸惑っている。

 おそらく、早く真夫の部屋に入りたいのだろう。

 限界に達している排便は、真夫の前でないとさせてもらえない。

 こんなところで、立ち話をしたくはないはずだ。

 梓は密かにポケットに手を入れて、お尻に入っている張形の振動をちょっとあげてやった。

 

「うっ、ぐっ」

 

 絹香ががくりと腰を沈めかけた。

 

「どうかした?」

 

 光太郎が驚いたように声をかけた。

 

「な、なんでも……」

 

 絹香がさっと振り返って、微かに首を横に振った。

 ここでは、やめてくれという合図だろう。

 梓は返事の代わりに、前側のバイブも少し振動をあげてやる。

 

「くっ」

 

 絹香が両手を股間に置いて、ぐっと歯を噛みしめる仕草をした。

 光太郎は怪訝な表情をして、首をかすかに傾げた。

 

「ご、こめん……。な、なに?」

 

 絹香は必死の様子で取り繕った。

 なぜか光太郎は、そんな絹香のことを少しじっと見て、やがて、おもむろに口を開いた。

 

「……このところ、君もスカートが短いよね……。いいよねえ……。女子生徒って、そうやって、いろいろと気分によって、おしゃれできてさ」

 

 光太郎はぎこちない笑みを浮かべている。

 絹香のスカートについては、真夫がわざと短くさせているかおりと同じくらいに、一週間前から、かなり短く切りつめている。

 梓がやったのだ。

 だが、女子生徒のスカートを面と向かって、「短いね」なんて、エッチな発言をあからさまに口にする男子生徒は、行儀のいい者の多いこの学園では、あまりいない。

 ましてや、この光太郎がそんなことを口にしたということが、梓には意外だった。

 

「えっ?」

 

 絹香もちょっとびっくりした声をあげている。

 

「あっ、ごめん、変なこと言って……。ところで、君たちが所属しているSS研だけど……。今月末の文化部発表会で『拷問の歴史展』をするって本当? あの絵画すごいよね」

 

「えっ、ええ……。まあ……」

 

 絹香がぎこちなく応じた。

 真夫の愛人クラブであり、真夫が“Secret・SM(秘密SM)研究部”の略だとうそぶいているSS研だが、ほかの生徒たちには、“Social・Science(社会科学)研究部”ということになっており、学園の文化部発表会においては、それなりの発表をしなければならない。

 

 絹香に代わって、正式にSS研の部長になった真夫は、その文化部発表会で「拷問の歴史展」をすると言っている。

 世界で行われてきた拷問や羞恥刑について調査し、それを展示説明するというのだ。

 真夫らしいと思うが、玲子もその指示を受けて、展示に使う拷問具のレプリカや、中世ヨーロッパの魔女狩りを描く図画、拷問と羞恥をテーマにした絵画を集めては、部室に届けるということしている。

 

 すでに、集まっているものは部室ではなく、文化部棟の廊下に掲示しているのだが、それがなかなかに扇情的なものなのだ。

 例えば、「ポンペイ遺跡の赤の壁画の模写絵」、「フェリシアン・ロップス作『ポルノグラフィ』」、「同じく『聖アントワークの誘惑』、「ブグロー作『春の再来』」、「ジェローム作『ローマの奴隷市場』」、「コリアー作『ゴダイヴァ夫人』」などいった有名な絵画の複製が、続々と届いて展示されている。

 

 ポンペイの絵は「鞭打ち」だ。

 赤い色の壁画絵であり、うずくまっている女の尻を羽根のある別の女が鞭打っている様子が描かれている。ポンペイ遺跡に残っているものだそうで、模写絵はその一部を写したものらしい。

 

 フェリシアン・ロップスの二枚は、一枚は目隠しをしている女が全裸で犬と散歩している構図、もう一枚は全裸で十字架に磔られている構図の絵だ。先日の絹香がやらされたような「全裸歩き」を思わせるものであり、絹香と見に行ったときには、絹香は顔を真っ赤にして反応した。

 

 ブグローの『春の再来』は、まるでくすぐり責めを思わせる絵だ。裸の女がたくさんの天使に群がられて、切なそうな表情をしているものである。

 

 ジェローム作の『ローマの奴隷市場』は、大勢の男たちの前で若い女が服をはがされて、裸体を晒されている絵。

 そして、『ゴダイヴァー夫人』は裸で馬に乗って街を進む女性が恥ずかしそうに身体を隠す構図である。やはり、これらも羞恥がテーマの絵だ。

 

 たった一週間で、模写絵とはいえ、これだけ集めてきた玲子もすごいが、まだまだ集まるらしい。

 ほかにも、中世の魔女狩りの拷問そのものの図画もどんどんと届けられている。

 それが誰でも見れるように、SS研の前の廊下に掲示されているのだ。

 すでに、かなり評判になっているのを梓も知っている。

 光太郎はそのことを言っているようだ。

 

 そのとき、がちゃりと扉が開いて、真夫が現われた。

 もしかしたら、中でロビーの様子を見て、出てきたのかもしれない。真夫の部屋には、このロビーだけでなく、学園全体を監視できるモニターが見れるノートパソコンがある。

 

「あっ、真夫さん……、おはよう」

 

 絹香がほっとしたように、真夫に視線を向けた。

 

「おはよう、坂本君……。ちょうど、君たちの展示の話をしてたんだ。拷問の歴史展……。ちょっとすごいタイトルだけど、面白そうだね。愉しみにしてるよ」

 

 光太郎が目を輝かせながら言った。

 本当に興味を持っているのだと、梓は思った。

 

「おはよう、ふたりとも……」

 

 真夫が微笑んだ。

 しかし、梓は、その真夫が右手に持っているスマホをさっと指で操作したことに気がついた。

 

「んんっ」

 

 絹香が真っ赤な顔をして、全身を伸びあがらせた。

 梓は自分が持っている操作具をちらりと見た。それは、貞操帯の状況のモニターも表示されているのだ。

 クリトリスに当たっている部分を強く振動されていた。

 本当に真夫は容赦がない。

 

「あれっ、どうかした、絹香? しゃっくり? とにかく、朝食ができているよ。さあ、入って。みんな待っている。梓ちゃんも、どうぞ」

 

 真夫が絹香の肩に手を回して、自分の部屋に招くような仕草をした。

 だが、絹香の激しい震えは続いている。おそらく、貞操帯の責めは続けられたままなのだろう。絹香は膝をがくがくと震わせている。

 

「朝食?」

 

 光太郎がきょとんとしている。

 

「同じSS研の仲間だしね。朝食は一緒にとろうということなっているんだ。俺のところには、料理の得意な従者の女性がいるし……」

 

 真夫が料理の得意な女性と称したのは朝比奈(あさひな)(めぐみ)のことだろう。

 少なくとも、白岡(しらおか)かおりの方は料理はあまりやらないはずだ。

 

「あ、ああ……。なるほど……。仲いいんだね……」

 

 光太郎が戸惑ったように応じた。

 絹香の様子が不自然なのを訝しんでいる表情ではある。

 だが、まさか、絹香が朝から浣腸とバイブで責められているとは思いもしないだろう。

 梓もにやにやしてしまった。

 

「そうそう、SS研の展示のことだよね……。よければ、SS研に遊びに来てよ。金城君なら大歓迎だよ。気に入ったら、入部してもらってもいい」

 

 真夫が言った。

 梓はびっくりした。

 真夫以外の男をSS研に──?

 

「本当に? 社交辞令だろう? 本気にするよ」

 

「本気だよ。まあ、気が向いたら教えてよ、光太郎君」

 

 真夫が光太郎を下の名で呼び、そして、にっこりと微笑んだ。

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