セックス次元の女決闘者たち・二次創作 行狂井狂華の絶頂紀 作:レルクス
DVSコーポレーション本社最上階会議室。
五人程度が参加できる円卓が中央に置かれ、プリンターや大型モニターが部屋の隅にある。
席の全てにノートパソコンが置かれており、カードリーダーが置かれているため、これを入力することで本人のアクセス権限を使える。と言ったところか。
そんな席には、現在四人が座っている。
「さて、既にデュエル映像は確認してるな?」
赤い髪を少し揺らしながら、影原一佐が見渡す。
手には紙束の資料を持っており、デュエル映像の他にもまだいろいろ『準備物』がある様子。
「当然だろ。闇崎があれほどのデュエリストとカードを出してくるとは思ってなかったぜ」
頭が痛いとばかりに自身の桃色の髪の弄りつつ、亀卵塚宗明がため息交じりに言った。
「使うカードも強力なものが多い。既に、DVSスクールに通う女性デュエリストも、何人かがトラウマを発症しています。私の方で『上書き』したのですでに回復傾向にありますが……対処療法が間に合わなくなるのは時間の問題でしょう」
ノートパソコンとは別にタブレットを弄りながら、進藤壊が言う。
「……それに、何か隠してるよね。この、マリク・イシュタールってやつ。なんていうか……『モンスターを手軽に三体並べる手段』っていうのを、どこか意識してる気がする」
ノートパソコンの画面を見ながら、電動マサジが呟いた。
……そう。
この会議室に座る四人は、ブルブル教団、幹部序列2位から5位。
DVSコーポレーション所属のエロデュエリスト組織の中で最大にして最強のチーム。その中で『幹部』という、数少ない五つの枠を埋める中で、四人が集まっていた。
DVSコーポレーションの宿舎の最上階には彼らが使用できるフロアが用意されているが、基本的に、四人がこうして集まることはほとんどない。
研究、開発、教育、戦績。
それぞれでかなり多忙であり、その力を発揮する場所も異なる。
そのため、何人かが揃うことはあっても……特に、『戦績』のためにあちこちのスタジアムを飛び回るマサジがこうして集まりの場に出てくることはあまりない。
だが、それらの状況を全て吹っ飛ばして、集まる理由ができたということだ。
「各々、様々な印象を抱いたと思うが、簡潔に言えば『闇崎がなりふり構わなくなった』……ということでいいな?」
「俺もそんなところだ。現在の風潮を維持したい主流派も、それぞれの『課』で優先順位は異なるが、闇崎は秘密裏に戦力を蓄えて、敵対組織の排除をするってやり方だからなぁ」
「その『排除』の方法に、このマリク・イシュタールを選んだ。おそらく、特別クラスに所属する五人と同様、別の次元から連れてきたデュエリストでしょう」
「まあ、ちょっと、五人と比べて『ズレ』があるから、連れてくる装置の設定を弄って、趣向を変えてる可能性はあるけど、こんなカードを扱えるんだ。かなり良いタクティクスだよ」
別の次元からデュエリストを呼んでくる。
青羽派が抱える極秘技術であり、それを元に特別クラスの五人がいるわけで、他の組織が持っているという話はない。
DVSコーポレーションもその技術は持っておらず、最大の権限を持っている教祖が装置に対してそこまで興味を持っていないので半ば放置しているが、『青羽派以外』が持っているという話は聞いたことがない。
ただ、闇崎に関しては、『持っていてもおかしくはない』と思わせる節がある。
「……一体どこから流れたんだ? 俺、こんな装置がいくつもあるだなんて思ってねえけど」
「ああ。それですが……デュエロ・アカデミアに潜り込んでいた女性職員の中で、闇崎派の者が紛れ込んでいました。『実質的に一般社員』である牧野エルザとは違い、かなりの要職についている人がいましたよ」
「……俺も知らなかったな。いたかそんなの」
進藤の情報提供に一佐が首をかしげる。
「一佐君への対策に関してはかなり行っていましたよ。私が賞賛を送りたくなるくらいね。ただ……マサジ君の正体に気が付いている様子はなく、私に対しても過小評価していました」
「へぇ……で、今はどこに?」
「尋問しました」
少し笑みを深くして即答する進藤。
「その結果、デュエロ・アカデミアの周辺……かなり近い所にも、女性エージェントが十人ほど潜んでいまして、全員を尋問しました。まあ、大した情報は持っていなかったのですがね」
「はぁ……やりすぎて刑務所に逆戻りしても知らねえぞ」
「もうあんなヘマはしませんよ……まあ、わかったことと言うと、どうやら、他の次元からデュエリストを呼ぶあの装置、その構造情報を少し抜かれたようですね」
「てことは、完璧に再現できたわけじゃないな」
「ええ、呼ぶ際のコストは、少なく見積もって、完成品の十倍です」
進藤が言った『十倍』と言うセリフに、全員が苦い顔をした。
「ところで、マサジ君。君から見て、マリク・イシュタールの実力はどれくらいのレベルですか?」
「……」
進藤からの質問に少し考えている様子のマサジ。
この四人の中ではエロデュエルにおいて最も高い戦績と実力を誇る。
マリク・イシュタールがエロデュエリストとして動いている以上、彼が持つ『観察眼』は重要だ。
「理不尽さは感じない。ただ、そう……『一枚』を除いて」
「『一枚』?」
「うん。基本的に彼のデッキは、『快楽処刑』モンスターと、『快楽拷問』魔法罠カードで構成されている。『そこ』に関しては、プレイのリミッターがかなり解除されてるけど、まだ理の通った範疇だよ」
「ああ。そうだな。多分、普通は使われないコードが使用されてるが……裏マーケットでなら大金出せば買えそうだ」
「女性デュエリストが受けている快楽から逆算しても、同じ意見だ」
そう、要するに……。
「一枚。そう、一枚の何かのカード。それをサポートするいくつかのカード。それが彼のデッキに潜んでる。これに関しては、文字通り『ヤバい』ね」
「……何か、ヒントはありますか?」
「手軽にモンスターを三体並べる戦略を持ってる。基本的には『快楽処刑人-マキュラ』を軸としてるけど、それゆえに『召喚権』が常に余ってる」
「……三体リリースの超大型モンスターか」
レベル7以上のモンスターは、特殊召喚モンスターではない限り、2体のリリースでアドバンス召喚できる。これはレベルが9や10。11でも12でもそうだ。
ただ中には、召喚に際し3体のリリースを要求するモンスターがいる。
「おそらくそれ。ただ、『死者蘇生』のカードにも少し終着を感じる。奇襲で、墓地からいきなり飛んでくる可能性も十分ある」
「……なるほど、モンスターを3体並ばせない。そして『死者蘇生』の妨害。いつでもこれが可能な布陣を整えておけば、『まだ通常の範疇』というわけですか」
「そうなる」
もちろん、それを防ぐ妨害を繰り返せば、マリクだって気が付くだろう。
それはそれでデッキとしっかり構築しておく必要はあるが……。
「しかし、そんなデュエリストを出すなんて、闇崎派もかなりのコストを使ったんじゃねえか?」
「それは間違いない。というより……特別クラスの五人が集まるまで、かなり多くの女性エロデュエリストを呼んで、そのコストの多くはこちらが負担したが……」
「あの時のリソース確保は地獄でしたね」
「そうだね。だから、マリク・イシュタールをどうにかできれば、闇崎派にかなりのダメージになる。これだけのコストをかけて、しかもとんでもない秘密があるとなると、彼を軸にこれからの作戦を立ててくるはず。これに対抗する方針で良いと思う」
方針は定まってきた。
裏というのは、非合法なルートで様々なものが集まりやすい。
ただ、そういう理論を根こそぎ壊せるほど、『他の次元からのデュエリスト召喚』は必要なコストが高い。
しかも、少なく見積もって、完成品の十倍以上のコストがかかる。
マリク・イシュタールに行きつくまでのかなりのコストを使っているはず。
これを抑えることが出来れば、闇崎にブレーキを掛けるのには十分だろう。
「とりあえず、大まかなこちらの対応としては、一つ目に、マリク・イシュタールを抑えることに集中すること。二つ目に、彼とのデュエル中、モンスターを三体並ばせないことと、『死者蘇生』の妨害を備えること。この二つだ」
「ただ、闇崎と敵対してる連中がどう動くかわからねえ。マリクをガン無視する可能性だってあるし、領分を犯されると判断した中立派のどこかが勝手に動く可能性もある。マリク・イシュタールの動向を探るだけじゃだめだな」
「まあ、そのあたりは諜報部に任せましょう」
「ああ。任せた方がいい。マリク・イシュタール……正直、彼に集中しないと、防御もままならない可能性があるからね」
彼らはまだたどり着いていないが……マリク・イシュタールが持つ神のカード、『ラーの翼神竜』
このカードの力は圧倒的だ。
この世界には、『オベリスクの巨神兵』も、『オシリスの天空竜』も、三幻神と対を為す邪神もいない。
なお……『原典』において、デュエルキングは神を神以外の手段で打ち破ったが……それほどのデュエリストが、この次元にいるだろうか。
一枚のカードにその力が収まりきらず、いくつものサポートカードに能力が落とし込まれ、やっとその力を発揮する。
それほどのカードが弱いわけがない。
ここにいるメンバーとしても、手順を間違えれば負ける可能性は大いになる。
有象無象など、というと失礼ではあるが、気にしている暇はない。
注視すべきは、マリク・イシュタール。
その方針は揺らがない。
★
「闇崎派の動きはマリク・イシュタールがデュエルで暴れる状況作りに徹してるな」
デュエロ・アカデミアから少し離れた場所にある豪邸。
白を基調とした巨大な建物、広々とした庭、デュエルスペースすらも用意された豪華なモノ。
そんな豪邸の中にある執務室では、渇也が資料を手に訝し気な表情を作っている。
「私もそう考えています。裏デュエルに関してはもとより闇崎派の手が深く、現状は表舞台の調整中かと」
渇也に紅茶を用意しながら補足しているのは、一人のメイド。
露出度の高いミニスカとノースリーブの格好であり、艶やかな長い金髪と美しい碧眼を持つ。
Gはありそうな胸と大きなお尻は、女性として魅力があふれている。格好故に素肌をかなり見せており、なんとも艶めかしい。
微笑を浮かべており、立ち姿に隙がなく……ただのメイドではないのだろう。
「
「そうですねぇ……女性デュエリストでは……特に、卵竜寺清音。御子柴美鈴。行狂井狂華に接触する可能性が高いでしょう。『改革派』と言う意味では他にも細々とした実力者はいますが、後ろ盾が弱すぎてまともな衝突すらできませんね」
端的にまとめられた朝陽の意見。
渇也は紅茶を飲みながら、溜息を押し殺したような表情になる。
「その中で言えば、御子柴美鈴……どうにかなるか?」
「なるでしょう。御子柴美鈴の専属メイドである小春。彼女の方が強いので」
「それは知っている。『言いつけ』を破れるとも思えんが……まあ、今はいいか」
『凌辱貴族』と『性奴隷メイドの契約』を使う御子柴美鈴。
その裏について、何か知っている様子だが、今すぐは気にしなくてもいいと考えた様子。
「そうですね。『今は』いいでしょう。それよりも、特別クラスの五人の方が問題では?」
「……そうだな。一佐のやつが上月アンナにテコ入れしたが、それを含めて、五人とも最低限だろ」
実際にデュエルしたのはアンナと秋筆だが、一佐のやり方が分かっているのか、渇也としては一佐のテコ入れと判断している。
実際、それで間違いはない。
「ええ、何か、絶大と言える力を持つカードをマリクは所有しています。資料を読んで寒気がしたのは久しぶりですよ」
「……久しぶり?」
「ええ、渇也様に初めて会ったあの日と……あとは『教祖』でしょうか」
「ああ。あのクソ女か」
朝陽の評価で納得している様子。
「はぁ……で、特別クラスの五人の話か。正直、闇崎派としては狙い目だろうな」
「ええ。行狂井狂華に関しては教祖のバックが強く、卵竜寺清音は立ち振る舞い方が分かっています。しかし、あの五人にその手の戦い方を求めるのは酷でしょう。隙はどうしても大きくなります」
「だからこそのテコ入れ……俺たちもやった方がいいか?」
「まあ、『やらない備えよりもやる備え』といいますからね」
「聞いたことないぞ」
「初めていいましたから」
微笑を深くする朝陽。
「……はぁ。俺の方でも考えておくか。で、牧野エルザだったか。あの拾い物。今はどうだ?」
「今は私が躾けていますが、明日には渇也様のチンコに相応しい膣になるかと」
「……」
「フフッ、渇也様のものを完全に模したディルドを使って開発中です。挿入した時の絡みつき具合は最上のものになりますよ」
「……俺の、この二年ででかくなったんだが」
「あら、海外にいる程度で、私が渇也様のチンコの大きさがわからないとでも?」
「なんでわかるんだ?」
「メイドですから」
「……」
真面目に答える気がないことは分かった様子。
……真面目に答えてもらわないと沽券にかかわりそうではあるが。
「まあ、下半身の脳みそではなく上半身の脳みその話をすれば、情報はかなり獲得できました」
「ほう……」
「厳密には痒いところに手が届きそう。と言った程度ですが、いろいろ調べたところ情報は獲得できています。渇也様としては『接触タイミング』に関する情報が必要と考えていますが、私の方である程度調節できるかと」
「ならそれは任せるか……ただ、テコ入れと言っても俺一人ではやってられんし、朝陽にも任せるぞ」
「もちろんです」
微笑を浮かべたままの朝陽だが、渇也が躊躇なく任せると言っている以上、相当な実力者。
勢力と言う意味で、強馬渇也という男もまた大きいが、その中でも多くのことを任せられる人間に、朝陽は属していると言える。
「さて……マリク・イシュタール。ひいては闇崎派。一体どこまでやれば『決着』と言えるかわからんが、気合入れないとな」
「まだ気合があるように見えませんね」
「資料の範囲では、まだ『ちょっと強い程度』だからな」
目を閉じて、資料を近くのテーブルに置く渇也。
「さて、誰から手を付けたものかな……」
窓の外を眺めながら、渇也は静かに、そんなことを呟いた。
次回から新章……と言えるのか、『マリク編』になると思います。
ただ、私の脳内で詰めている設定の都合上、ここまでの話で『工事』が入れる可能性が高いです。
というか、『長門聡介』の『潮吹きマテリアル研究所』ですが、扱い方に困っているところでして……話の流れは変わりませんが、人物や組織の中身について、丸ごと『別組織』に変更すると思います。