※この作品はR-18です。

お花大好きアクトレス少女がチャラ男に摘まれていたお話   作:のぶた

5 / 8
※注意:オリジナル登場人物
※片想いNTR、失恋
※人物、世界観を把握しきれておらず呼称や設定の誤りはご容赦頂きたい……


第5話

「わりーわりー。邪魔しちゃったかな?」

 

「別に邪魔とかではないけど……何しに来たんだよ」

 

至福の時間を妨げた声の主は萩原誠二だった。

先ほど休憩室であった時と変わらず、相変わらずチャラさが全開のノリ。

……よく見ると、先ほどまでは作業着を着ていたのだが今は私服に着替えている。

上は英字のロゴの入ったTシャツに、下は短パンにサンダル……ある意味ではよく似合っている。

 

「いやさ、俺午後休みもらったから、シューイチに挨拶はしとこうかと思ってさ。俺ってほら、律儀な奴じゃん♪」

 

コイツのどこに律儀さがあるというのかはさておき

 

「磐田さんには伝えたのかよ?」

 

「もちろん。いやー勝手に休憩行ったのは怒られたけどさー。

 今日の作業は全部終わらせてたんで、それでチャラってことで。

 早退オッケーだってちゃんとお墨付き貰ってきたぜ♪」

 

……作業終わらせたって今日の全部かよ。本当に何でこんな奴が優秀なのか全く理解ができない。

 

「あぁそう。わかったからしっし、あっちいけ」

 

「えぇ~!? つれない事いうなよぉ~!」

 

「ウザい。肩を組むな。そしてさっさとどっかにいけ!」

 

馴れ馴れしく俺の肩を組もうとするチャラ男の手を払いのけるが、

また肩を組もうと手を伸ばしてくる。明らかに邪見に扱っているというのに、

しつこく食い下がってきやがる。コイツにはパーソナルスペースというものがないのだろうか。

……まぁウザいとは思いつつも、心の底から嫌だったりはしないのが、こいつの凄い所だと思う。ウザいけど。

 

そんな俺たち二人を見て、

 

「お二人はとっても仲良しさんなんですね。こんにちは、えっと……萩原さん」

 

優しく微笑みながら、何やら勘違いした感想を述べる愛花ちゃん。

このチャラ男の事は知っているようで、名前を思い出しているようだった。

よく見るとほんのりと顔が赤く、上気しているようにも見える。

誠二の雰囲気に、少し緊張してしまっているようだ……。

 

「おぉ~そうなのよ。こいつ、ツンデレってやつでさ~」

 

「誰がツンデレだ!」

 

「……ふふ、本当に仲良しさんなんですね♪」

 

「違うから!」

 

……等とやり取りをしている内に、休憩時間が終わるベルが事業所へと鳴り響く。

 

「あ……お前のせいで休憩終わっちまったじゃないか」

 

「あぁ、わりぃわりぃ……まぁ、そういう事だからさ。んじゃ俺はお先に失礼するぜ♪」

 

「ん、ああ、お疲れさん……最後に騒がしくしちゃってごめんね。愛花ちゃんも、またね」

 

そういって愛花ちゃんへと振り向き手を振ると。

 

「いえ、私も楽しかったので。それではまた♪」

 

優しく微笑み手を振り返してくれる愛花ちゃんの姿がそこにはあった。……本当にいい子だなぁ。

 

「おうまたね、愛花ちゃん♪」

 

勝手に返事を返す誠二に、愛花ちゃんが「ふふ」と微笑みを返していた。

何でお前が返事してんだ……というか何で馴れ馴れしく愛花ちゃんなんて呼んでんだよ。

 

──。

 

────。

 

────…………。

 

 

(……あ、磐田さんに言われてた部品、とってくるの忘れた……)

 

整備室へと向かう途中、お昼前に磐田さんから言われていた事を思い出した。

第三倉庫までは少し距離がある。部品を取ってくるので遅れる事を磐田さんへと連絡し、倉庫へと向かった……その途中。

 

(──……あれ、愛花ちゃん?)

 

廊下の先を歩く、その場にそぐわない人物の姿を見かけた。

昼にも中庭で見かけた、黄色いワンピース。見間違えるわけがない、愛花ちゃんだった。

 

(確か午後は休みだって言ってたような……こんな所に何の用だろう)

 

第三倉庫のある地区は自分のような整備員くらいしか利用することがなく、

他のスタッフが立ち入る事は滅多にない。アクトレスである彼女が、

ここを利用するような用事は特には思いつかなかった。

 

なんとなく気になり彼女の後ろ姿を追っていると、一つの部屋の前で足を止める。

 

(あの部屋は確か……宿直室? なんであんなところに)

 

一度だけ利用した記憶があるが、御座が敷かれたその上に、ある程度の家財一式。

それと眠るための布団がある程度の仮眠質。愛花ちゃんが用事があるとは思えなかった。

 

愛花ちゃんの姿を目で追っていると、

二度ほど大きな深呼吸をしたあと、ドアをゆっくりとノックする。

少しすると扉が開き、彼女が部屋の中へと入っていき、扉が閉まった。

 

(誰かと待ち合わせだったのかな? ……でも、一体誰と)

 

なぜだか彼女の、愛花ちゃんの事が気になってしょうがなかった。

僕は部品を取りに来た事も忘れ、彼女の消えた部屋へと近づいて行った。

 

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