お花大好きアクトレス少女がチャラ男に摘まれていたお話 作:のぶた
※片想いNTR、失恋
※人物、世界観を把握しきれておらず呼称や設定の誤りはご容赦頂きたい……
(この部屋……だよな)
愛花ちゃんが入っていった部屋の前に辿り着く。
場所は宿直室で間違いなかった。けれどどうしてここに……?
音を立てないよう、ゆっくりと、少しだけ扉をズラし空間を作る。
まるで変質者のようだなと自分が情けなくもなるが、
彼女がここに来た理由、それがどうしても気になってしまった。
空いた空間から、少しだけ顔をのぞかせ、中を見る
(……………………え……なんで……?)
目の前の光景が信じられず、思考が停止する。
扉の奥には、見覚えのある宿直室の光景。
御座が敷かれた上に簡単な家財一式と、布団が敷かれた部屋。
ただ一つだけ見覚えのにない、想像だにしていなかったものがあるとすれば
「ちゅ……んちゅっ……んっ……んんっ♪」
布団の上に座り込んだ男女。
男が開いた足と足の隙間に黄色いワンピースの少女がスッポリと収まり、
正面から抱きしめられる恰好で男に身体を預けている。
男の顔と少女の顔はピタリと重なり、その唇が触れ合っているのが判る。
(何で…………愛花ちゃんと……誠二がキスを………?)
少女の名は相川愛花。黄色いワンピースにショートカットの赤毛、笑顔と花が良く似合う少女。
男の名は萩原誠二。金色に染め上げた髪、耳にはいくつものピアス、お世辞にも柄が良いとは言えない男。どう考えても釣り合っていないと感じるそんな二人が、互いの唇を求めあっていた。
「ちゅっ……んん………んっ……♪」
男が少女の唇全てを貪るよう、自身の唇で少女の唇全てを覆う、
かと思いきや今度は唇をすぼめその唇を少女の唇の間に割り入れる。
2度3度と繰り返した後、少女の開いた唇から自身の舌を少女の口内へと侵入させた。
侵入した舌は少女の歯を軽く撫で上げ、その更に奥にある最も柔らかい部位、少女の舌へと向かう。
男の舌がツンツンと少女の舌先に触れると、少女の舌はピクリと反応し、
それを合図とするように侵入してきた舌へと自身の舌を伸ばした。
「……んん………ちゅっ……せいじさ…………んっ……♪」
瞳を細め、恍惚とした表情を浮かべている少女。
頬はピンク色に染まり、上気したその表情は、普段見知った幼さを残す少女とかけ離れた、淫靡な顔をしていた。
時には舌先同士でつつきあい舌先の感触を楽しみ、
また時には舌の中央を強く押し付け合っては、舌と舌とが激しく交わり合う。
伸縮し、複雑に絡み合う舌と舌。互いの舌が纏っていた唾液が絡み合うことで、
ネチョリネチョリと、粘着質のある水音が室内へと響きあい二人の唇の端から、溢れた唾液の雫が垂れる。
「ちゅるぅ♪ ……んちゅっ……じゅっ♪ …………んんっ! ……………ぷはぁっ!?」
二人はどれだけキスをしていたのか。一瞬なのか。永遠のようにも思えた。
ふと愛花ちゃんが、誠二から唇を離した。そしてスー、ハー、と何度も大きく息を吸いなおす。
「……ぷっ。愛花ちゃん、また息するの忘れちゃったの」
「す、すみません……うぅ……」
そういって恥ずかしそうに、俯く少女。
「いいよいいよ。そういう所も可愛いし」
誠二が愛花ちゃんの頭にポンポンと手を置き、そのままゆっくりと優しく頭を撫でる。
「…………♪」
彼女は恥ずかしそうに俯いたままではあったが、
決して嫌という素振りは見せず、撫でられる感触に身を委ねていた。
……ふと誠二の空いていた片方の手が、少女の腰に添えられると、
そのまま這うようにゆっくりと、身体のラインに沿い下方へと流れていこうとする。
全体的に年相応に小柄ではあるものの、女性としての確かな主張、柔らかなふくらみを感じさせるヒップに触れると。
「あっ……」
愛花ちゃんの身体がピクリと跳ねた。
その先の行為を察したのだろう……だが、ハっとした表情になり誠二を見る。
「……ち、違います! 今はこういう事をしに来たんじゃないんです!」
「……あら?」
彼女にしては珍しく、ハッキリと相手を否定するような強い意志の籠った声。
「き、今日はお花の展覧会を見に行くって、約束したじゃないですかぁ……こういう事はその、また……あとで……ではなくて……」
そう言って言いよどむ少女。
「楽しみにしてたんです……早く見に行かないと、終わっちゃいます……」
「あぁ~……うーん、でもなぁ~……」
誠二はうーんと悩むような仕草をしたあと。
「やっぱダーメ。お仕置きしなくちゃだし♪」
「んんっ!?」
そういって愛花ちゃんの軽い身体を抱き寄せ、キスをして唇をふさぐ。
突然のキスに愛花ちゃんが驚きの表情こそ見せたものの、拒むような素振りは見せない。
「んぅっ……ぷはっ! お……お仕置き……ですか……?」
唇が離れた所で、愛花ちゃんが誠二の言葉に疑問の声を上げる。
お仕置きという言葉の意味が分からず、困惑の表情が少女の顔には浮かんでいる。
「さっきさー、中庭でシューイチとイチャイチャしてたじゃん」
(……ッ!?)
不意に、自分の名前が出て心臓がドキリと跳ねた。
どうやら誠二は、先ほど自分と愛花ちゃんが中庭で話していたことを気にしていたようだった。
それに対し、愛花ちゃんが少し困った表情となり、弁解を図ろうとしている。
「え、えっと……シューイチ? ……あ、おにいさんの事ですか。い、イチャイチャなんて……してないですけど」
言ってる事が良くわからないと言った表情を浮かべる彼女。
「えぇ~? でもすっごく仲良さそうにしてたじゃん。俺知ってるよ、よく中庭でお喋りしてるの……本当はシューイチの事、好きだったりするんじゃないの?」
「す、好きだなんて、そんな! ……えっと……おにいさんはよく中庭に来てくれて、沢山お話も聞いてくれて、凄く優しい人だなーって思います……」
思わぬ所で愛花ちゃんの僕に対する評価を聞く事となった。
僕はその会話の内容を一言一句聞き逃すまいと、全神経を集中させる。
「……けど、本当にそれだけで……好きとか……本当にそういうのはないですから……」
誠二に誤解されたくないようで、少女は泣きそうな声で、しっかりとした否定の言葉を告げ、
「わたしが、す……好きなのは誠二さんだけです……ッ」
好きという言葉を面と向かい発するのが恥ずかしかったのだろう。少女は顔を真っ赤に染め上げながらも、目の前の男への想いを口にした。
瞬間、全身からドっと力が抜け、足元の床がなくなったような、大きな脱力感が僕の体を襲った。
(……そりゃ……そうだよなぁ……)
本音を言えば、もしかしたら……という気持ちもあった。だがそんな希望はガラガラと呆気なく打ち砕かれた。少女のひだまりのような笑顔が、小鳥のような優しい声が、中庭で過ごした一時が、頭の中でグルグルと思い受かぶ。彼女は誰にでも優しい。自分が特別な訳ではなかったのだと、改めて思い知ってしまった。
二人の間に何があったのかは判らないが、彼女の特別は、今彼女の目の前にいる男に注がれているのだと、誠二を見る愛花ちゃんの、熱に潤んだ瞳が、いやというほどに僕に思い知らせてくれる。
「そっかー……浮気かと思ってお仕置きしなくちゃって思ったんだけど……それじゃ、そんな必要もなくなっちゃったかぁ……」
「そ、それじゃぁお花の展覧会に……♪」
誤解が解けたことで安心した愛花ちゃんは、本来の目的であった展覧会へと誘おうとする……が
「でも……ダーメ。もうこんなになっちゃってるからさー」
そういって愛花ちゃんの手を取った誠二は、その手を自分の両足の付根へと誘導し、ナニかを触らせる。
「あ……っ」
そこにある何かに触れた少女は顔を真っ赤にし、恥ずかしそうな表情を作る。
「一度だけだから……ね?」
顔を寄せ少女の耳元で囁く男の声に。
「…………ほ……本当に……一度だけですからね……?」
緊張と期待の入り混じった熱を帯びた声で、少女はそう返事をしていた。