ぼくがビッチになったワケ 作:ピジョン@アスクラピアの子一巻発売中!
溜息を吐けば幸せが逃げる。そんなことを考えながら、ぼくは箱ティッシュを引き寄せた。
智をこのままにしておけない。膣口から流れ出したおしっこ混じりの粘液がシーツを汚していた。
ミサトは頭をかきむしったり、マットレスを叩いたりして怒りを表現していたけど、ぼくが抱き寄せ、背中を撫でる内に落ち着いて行った。
「……これで良かったんだ。邪魔されない所で、ゆっくりしようよ」
「……! そう、ですね……。はい。確かに、そう思えば悪くないかも……」
そう。それだけのお話。初めてを特別なものと捉えるのなら、こういうことは二人きりでした方がいい。ミサトもぼくと同じ考えに行き着いたのか、そこからは妙に落ち着いた。
ぐったりした智を転がし、濡れてしまったシーツを拭く。
「シミになりそうです……」
「自業自得だよ。智が起きたら片付けさせよう」
何でもない事のように切り捨てると、ミサトは可笑しそうに笑った。
「……後で仕返しされても知らないよ……」
それに関して、ミサトは平然としていた。
「大丈夫。黒岩先輩、暴力は嫌いですから」
ミサト曰く、力で対抗しない限り、智が力に訴える事はないとのこと。
「シュウを叩いたって聞いたけど……」
「……って、秋月のことですか?」
シュウの名前が出ると、ミサトは嫌悪に眉を寄せた。
「あれなら、一回だけです。向こうも竹刀を持ってましたし、やらなきゃやられてたと思います」
「…………そう」
……シュウは竹刀を持っていた。
短気で武闘派のシュウだけど、彼女が理由もなく誰か――智を攻撃するとは思えない。シュウにはシュウの事情があった。そういう事だろうか……
そんな事を考えながら、シーツの濡れた部分にタオルを敷き、あちこち汚れた部分を拭いて行く。
智は起きなかった。よく眠っている。
「……復讐するなら、是非同じ方法でやって欲しいもんです」
ミサトはそう言って、少し疲れたように首を振った。それに、付け加える。
「私は御影先輩の敵じゃないし、黒岩先輩の敵でもないです」
「……そう」
それが問題を複雑にしている。
タオルケットを掛け、寝息すら立てず、静かに眠る智の髪を撫でる。
「……黒岩先輩のこと、好きですか?」
「…………嫌いじゃないよ。ただ……」
そこで、ぼくはカオルの顔を思い出そうとしたけど、上手く行かなかった。ぼんやりとした輪郭が浮かぶだけで像を結ばない。
考えなければいけない事は山ほどあった。
カオルもそうだけど、シュウもトウコも心配だ。何かを隠しているような智も気になる。それから、深山。
――深山楓。
彼女は特別だ。意識の闇の中、稲妻のように深山の顔が浮かんで消える。
額の傷が熱を持って疼く。
その思考を追い払って、ぼくは強く首を振った。
◇◇
色々と汚れてしまった。
同じように汚れているミサトに、一緒にシャワーを浴びないかって誘ったら、超速反応で頷いた。
目を丸くして、上目遣いにぼくの表情を伺うミサトは、恐る恐る言った。
「……アリ?」
ぼくは少し考えて、それから頷いた。
「ありありで」
ミサトはニチャリと笑う。
「くふっ! 地獄の果てまで付いて行きます」
「……大袈裟だね、ミサトは」
二人の時、ミサトは扱いやすいぼくの後輩。何をするか分からないトウコと違って、ミサトは静かで大人しい。……スケベじゃなかったら、もっと良かったのに。
ミサトと一緒に、バスルームに向かう。
ぼくもミサトも裸だったので、服を脱ぐ手間はない。ユニットのバスルームはトイレも一緒で、何というか、少し落ち着かない。濡らすと後が面倒臭そうだったので、バスタブに栓をして、そこでシャワーを浴びる事にした。こうするとトイレを濡らさないし、自然にお湯が溜まる。
ミサトとバスタブの中で抱き合ってシャワーを浴びた。
身長162㎝。トウコと殆ど一緒。ぼくより15㎝高い。薄い胸に耳を当てると、心臓が激しく鳴っていた。細い腰に手を回し、正面から抱き合うと心配そうに見つめるミサトと目が合う。
「……額の傷、大丈夫ですか?」
「……」
ぼくは黙って頷いた。
不思議な感覚。ミサトとはまだしてないのに、初めての気がしない。やっぱりHの魔法は不思議。さっきまでの事があったせいか、ぼくは色々と許してしまいそうになる。
長い髪が被さってきて、ミサトにキスされた。
「…………」
唇を合わせるだけ。優しくて、長めのキスを交わす間は、身体を打ち付けるシャワーの音だけが聞こえた。
離れると、目元を赤くしたミサトと目が合った。
「……95点」
そうぼくが評価すると、ミサトは溢れんばかりの笑みを浮かべ、面白そうに言った。
「高評価の理由は?」
「キスしていい? とか言われたら白けるとこだった。舌を入れたりとか、変にやらしくなかったしね……」
暖かいお湯に打たれ、抱き締められていると妙に安心してしまう。Hの魔法。ふしだらなぼくは、誰でもよくなってしまう。
くるぶしまでお湯が溜まったところでミサトは膝を着き、フェラチオしてくれた。ゆっくり、ねっとりとペニスを愛撫されている間も暖かいお湯が変わらないリズムで身体を打つ。気持ちいい。
湯船が溜まるまでの間、ミサトの好きなようにさせた。
◇◇
ほどよい熱気。バスタブに溜まったお湯は温めで、これなら逆上せてしまう心配はない。立ち込める蒸気の中、シャワーを止めて、ミサトをバスタブの縁に座らせた。
「……」
倒れるんじゃないかと思うぐらい顔を赤くして、少し戸惑った様子のミサトだったけど、何も言わない。
攻守交代。ぼくが湯船の中に跪き、足を割って秘密の場所を覗き込むと、ミサトは息を飲み、恥ずかしそうに顔を逸らした。
天井から水滴が落ちてきて、湯船を打つ音が響いた。
静けさと優しさ。
この二つがいつだって曲者で、ぼくを弱くする。
陰毛の薄い秘裂を押し開いて見つめると、膣口にある処女の証が目に入る。僅かに震えるそこから、半透明の涙が一筋、糸を引いて零れ落ちた。堪らなく淫らだった。その淫らな涙を人差し指で絡め取り、包皮から半分顔を出したクリトリスに塗り付ける。
「……ぅ」
ミサトは小さく呻き、期待に潤んだ瞳でぼくを見つめている。
「……」
きっと、今のぼくは、とても淫らな表情をしているんだと思った。ぼくを見つめるミサトの目尻は泣き出しそうに下がり、吐き出す吐息はか弱く震えている。
「……っ」
純潔に舌を這わせると、ミサトはぐっと腰を折った。反射的に閉じそうになる足を両手で支え、愛撫に身を任せる。固く尖ったクリトリスを吸い上げると、僅かに塩気を含む口中の粘り気が増して行く。
「……ん、く、く、あっ……!」
ミサトは腰を震わせて逃げようとするけど、背後は壁になっていて逃げる事はできない。舌先で襞を割り、膣口に押し込むと生暖かい液体が口中に溢れ返った。
「ふっ、ふっ、ふっ……!」
早く短い呼吸を繰り返し、ミサトが激しく膣口を収縮させたところで、ぼくは責め手を止めた。
膨らんだ陰唇の間から流れ出す粘液に白い筋が混ざり始めた。割り広げ、奥を覗き込むと、膣口が淫らに蠢き、やめてくれと懇願しているように見える。
震えるような愉悦に耐えるミサトは堪らなく可愛くて、ぼくはミサトの手を掴み、湯船の中に引っ張り込んだ。
◇◇
ぬるま湯に浸かり、ミサトを膝の上に座らせて、背後からお椀型のささやかなおっぱいを揉んでいる間はトウコの言葉を思い出していた。
――御影さんはユルくなってます。
ミサトの乳首はピンと尖っていて、ぼくが触れる度に身体を震わせて敏感に反応した。
「は、んっ……あぁ……」
ペニスが固く勃起していて、敏感に反応して腰をくねらせるミサトのお尻に押し付けられている。手を回して下腹部に触れると、湯船の中でもはっきりと分かるぐらい強い粘り気を帯びていた。
「……ここで、する?」
仰け反るようにして唇を寄せてくるミサトの舌を吸い上げる。準備はできてる。いつでもどうぞ。そんな心の声が聞こえたような気がした。
膝を畳んでくるりと回り、すっかり目尻の下がったミサトと向かい合う。ぬるま湯の中、ペニスの先端が滑る陰裂にめり込む。
「……」
初めての予感に、ミサトは口元を緩めてだらしなく笑っている。僅かに腰を進めると、めり、と肉を裂く感触がある。
ここで止める事は考えなかった。逃げ出す事は却ってミサトを傷付ける。
陰茎を半ばまで取り込んだところで、ミサトの割れ目が強く震えた。最後の抵抗。この感触は好きになれない。引き裂き、食い破る。ぶつん、と弾けるような感覚のあと――
ぼくは、ミサトに飲み込まれた。
初めて入る膣内は少しひんやりしていて、滑りと共にぼくを歓待している。
「……大丈夫? 痛くない?」
陰茎を根元まで咥え込んだミサトは、離さないというようにぼくの腰に足を巻き付け、抱き着いてくる。
「……少し、痛いです。それより……」
ミサトが深く呼吸して、大きく息を吐き出すと、さらにペニスが膣奥深く進入する。
「……こ、腰が浮いてるみたいな感じがします。なるほど、これは……」
全身を燃えるように紅潮させたミサトは口の中でもごもご言って、困ったものを見るようにぼくを見つめた。
ぴったりと張り付いた窮屈な膣壁が蠢き、ぼくの感触を確かめている。
「好きです。ずっと、こうしていたい」
ミサトが、あまりにもはっきりと言うものだから、ぼくは思わず赤面して俯いた。体温差が縮んで、ミサトの中で煮溶かされいるような気持ちになる。
「……意外と痛くない。聞いてたのと違います……」
暖気運転は済んでいたし、温い湯船の中なのも功を奏したんだと思う。ミサトの場合、智との体格差は如実なものがある。膣の造りも他の娘より幼く見えたし、ぼくも少し心配していたんだけど、痛みが少ないならそれに越したことはない。
「……すごい。なるほど……だから、皆……」
ミサトがぶつぶつ言っている。身体は熱く興奮しながらも、落ち着いて、ぼくを確かめている。徐々に膣圧を上げ、強くペニスを握り締め――
「……っ?」
不意に、ミサトは困惑したようにぼくにしがみついた。
「どうかした?」
「す、すみません。動かないで………い、イきそうです。あれ? あれっ?」
そう言われると、湯船の中でもミサトの膣がうねり、愛液を吐き出すのが分かった。
……この娘もか。
そう思うと、ぼくは少し悲しい気持ちになった。
「……いいよ。遠慮せずにイッちゃいな」
「ご、ごめんなさいごめんなさい、そうします……ん、んっ、あ――――!」
全身を強く震わせて、ミサトが呆気なく絶頂した瞬間、ぼくはペロリと唇を舐め上げた。
「……!!」
ミサトは思い出したようにぼくの唇に噛みついて、音を立てて唾液を飲み干し、激しく舌を絡める。
「……っ!」
ミサトの身体が一際大きく痙攣した。徐々に痛いぐらいの膣圧が緩まり、奥からまた新しい粘液が吹き出る。そして――
ぐったりとしたミサトが、ぼくにのし掛かってくる。
「み、みかげせんぱいは、ましょうです……」
ミサトが呻きつつ身体をぼくに擦り付けてくる。傷だらけのぼくの身体を摩り、固く尖った乳首を押し潰すようにして乳房を押し付ける。視線を落とすと、湯船の外からでも分かるぐらいクリトリスが勃起していた。
その時、なんとなく座りが悪い気がして、腰をずらすように動かすと、虚ろだったミサトが、驚いたように目を剥いて呻いた。
「……お、鬼です、か……」
「?」
ミサトは初めてだったし、うんと手加減してあげたのに酷い言われようだ。でも、ペニスの先に固いしこりのようなものを感じる。
膣壁が蠢き、小刻みに震えていた。ミサトは小さな絶頂を繰り返しているみたいで、あーとかうーとか唸り声を上げている。
「……」
そんな虚脱状態のミサトの身体を優しく撫でたり、軽くキスしてみたりして静かな時間を過ごした。
◇◇
暫くして、元気を取り戻したミサトに身体を洗ってもらった。
「そ、その、御影先輩はイッてない、ですよね? ご、ごめんなさい……」
「いいよ。それはまた今度」
今日はもう、智の中に一度出している。ぼくの方に拘りはない。ミサトは思いを遂げたはずなのに、何故か少し悔しそうにしていた。
「……御影先輩は魔性です。あそこでとどめを刺されなかったら、もう少し頑張れたのに……」
「何もしてないよ」
「……」
ジトッとした目でぼくを見つめるミサトの顔には、不満の色が浮かんでいる。
「……時々、動きましたよね。その……アレが、ギュンって来て……」
「ちょっと、居心地悪かったから姿勢を直しただけだ」
「嘘です。わざとか無意識か知らないですけど、分かってないとできない事です。黒岩先輩がおかしくなる筈ですよ……」
ミサトが言ってる事はよく分からないけど、良くも悪くも、ぼくは経験を積んでいる。それがミサトにとって最高……或いは最悪の行動を取らせたのかも知れない。
小さく咳払いして、ミサトが改まって言った。
「……暫くここに居て下さい。面倒な事は私と黒岩先輩に任せて、御影先輩は休むんです」
「…………」
「考えないで下さい。何も悪いことは起こりません。少ししたら、お父さんも帰って来ます。そうしたら、家に帰ればいいんです」
「……うん」
悩みながらも、ぼくが頷いて見せると、ミサトは少し安心したようだった。
……智もミサトも優しいだけ。
それが、ぼくを駄目なやつにしていた。