※この作品はR-18です。

ぼくがビッチになったワケ   作:ピジョン@アスクラピアの子一巻発売中!

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第27話

「もう離さない」

 

 カオルは言って、ぼくを固く抱き締める。

 ぼくもカオルの腰に手を回す。

 世界中に、ぼくら二人だけになった気がした。

 

 夏の虫が煩いくらいに鳴いていて、抱き合うぼくらを冷やかしている。

 

 暫く、そうしていた。

 

 そんなぼくらの前を、何台かの車が通り過ぎて行った。

 やがて、カオルがもじもじしながら膝を擦り合わせ――

 

「……ユキ、すごくしたい。早く帰ろうか?」

「…………」

 

 嫌な気分はしない。でも、こんなときでも変わらないカオルの様子に、ぼくは少し恥ずかしくなった。

 カオルの琥珀の瞳が、ぼくを覗き込んで来る。

 

「……うわ、ユキ……今、すげーエロい顔してる……」

「……エロいのはカオルでしょ」

「赤い顔で目、潤ませて言っても説得力ないって……こっち向け」

 

 たぶん、ぼくらの関係は、大きく変わる。

 

 全てを告白したカオルは、もう遠慮する必要がないし、捕まったぼくには逃げる術がない。

 

◇◇

◇◇

◇◇

 

 それから、ぼくら二人は、自然な形で寄り添うようになった。

 カオルはぼくを抱いているのが当たり前で、ぼくはカオルに抱かれて安心してしまう。

 家に帰ってからは、とにかく引っ付いていた。

 お風呂も一緒に入った。そうするのが自然なことだった。

 カオルは酷く興奮して、ぼくの全身を舐め回した。

 おでこ、唇、傷だらけの肩や背中、ペニスは特に念入りに。お尻を舐められたのはちょっと嫌だった。湯船の中では、足の指まで舐められた。

 ぼくは、全身がカオル臭くなったような気がした。

 

 お風呂から出た後は、身体を拭く間も惜しんで絡み合った。

 カオルの股間はドロドロに蕩けていて、ぼくを待ち焦がれている。

 膣に指を挿れると、何の抵抗もなく三本の指を飲み込んだ。

 カオルが切なそうに息を吐き出した。

 

「……ユキ、いつでもいいよ……」

 

 要するに、もう挿れろということみたいだけど、ぼくは無視して四本目の指を膣に挿入した。

 

「ぅ……!」

 

 流石に少しきつい。

 ぼくは四本の指を動かして、カオルの中を擽るように愛撫する。つぶつぶがある上の壁や、堪えきれず降りて来た子宮をそれぞれに引っ掻き回した。

 

「あ、あ、あ、あ……!」

 

 あっという間に登り詰め、カオルは膣から濃い蜜液を吐き出した。

 がくがくと膝を震わせるカオルの耳元で囁いた。

 

「……手、全部入りそう……」

 

 カオルは泣き出しそうな顔で首を振った。

 

「やだ……やだやだ……! それだけは……」

 

 ぼくは意地悪く笑って見せた。

 

「そうだね。じゃなくても最近のカオルは緩いのに、がばがばになっちゃうもんね」

 

「そんな、ひどいよ……!」

 

 涙ぐむカオルだけど、一度イッちゃうと緩くなるのは本当。身体が大きい分、許容量も大きいのかも。

 ぼくも最近はユルいって言われるし、お互い様だよね。って、違うか。

 

 カオルが泣くと、ぼくはちょっぴり残酷な気分になる。苛めて見たくなる。

 

「カオルは、本当に可愛いね……」

「……!」

 

 ぴくりと震え、疑り深く見つめ返すカオルの唇にキスをする。

 

「あむ……ん、ちゅ……」

 

 互いに舌を絡ませ、唾液を交換しては飲み下す。

 

 キスは嫌いだったはずなのに――

 

「カオル、好きだよ……」

 

 ――今は、キスばかりしている。

 

 ぼくは……

 

◇◇

◇◇

 

 ……

 …………

 ………………

 ……………………

 …………………………

 

 夏の蒸し暑い日。

 虫けらのように、パンツ一枚で転がるぼく。

 この三日間というもの、水しか飲んでないからか、あばらが浮いてお腹だけは膨れているという奇妙な体型。

 

「おとうさん……おとうさん……」

 

 記憶は何時も朧気。

 

「お、おお……」

 

 父さんが、声を殺して哭いている。

 両目を強く押さえ付けているけれど、それでも涙は止まらない。

 

 

 ――お前、なんてことをするんだ!!

 

 ――俺の息子だ!

 

 ――俺の息子なんだぞ!!

 

 

 記憶は何時も朧気。

 夢の中の母さんに顔はなく、のっぺらぼう。ぼくを虐め抜くためにだけ、知恵を捻る。

 左手の親指の付け根が痒い。視線を落とすと膿んでいた。

 この手はもう、駄目かもしれない。

 

 奴隷のポーズで惨めに這いつくばるぼくに、母さんが言った。

 

 ――淫売が……!

 

 ――お前はあの淫売の息子だよ! あたしの子じゃない!!

 

 

 ――さっさと死んじまえ!――

 

 

◇◇

◇◇

 

 夜遅く、目を覚ます。

 カオルはよく眠っている。

 

 ……シュウに打たれてから、また昔の夢を見るようになっている……。

 

 ぼくは落ち着かなくなって、部屋の隅で丸くなる。

 

 父さんに、ちゃんと言った方がいいのかもしれない。

 

 

 

 ――先生、御影くんは可哀想です。

 

 

 

 ……そうしたら、また病院に行かなきゃならないのかな……嫌だな……。

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