ぼくがビッチになったワケ 作:ピジョン@アスクラピアの子一巻発売中!
柔らかい蕾を唇で軽くついばむ。
深山は固く目を閉じていて、身体はがちがちに固まっていた。
ぼくは何度も唇を押し付けて、心の奥をノックする。
ぴちゃぴちゃと音を響かせて、深山楓とキスをする。
僅かに距離を取ると、はあっと呻くように呼吸する。瞬間開いた隙間に、ぼくは舌を割り込ませた。
「んむっ! む……うンっ!」
逃がさないよう、腰に手を回し、深山の舌を吸い上げた。
僅かに漏れる吐息すら飲み込み、情熱的なキスを交わす。
鼻に掛かった喘ぎが上がる。
「ふぅう、ぅうぅ……ん……」
舌を深く絡め唾液を流し込むと、深山は喉を鳴らして飲み下した。
おっとりと垂れた眦は益々垂れ下がり、熱に蕩けた唇は唾液にまみれている。
そっと胸に手を当てても、深山は抵抗の素振りを見せなかった。
「あむ……ちゅ……んん……」
ワンピース越しに感じる大きい胸の尖りは、固く勃起していた。
それを指先で優しく摘まみ上げると同時に、口付けを更に深くすると、ひくっと腰が跳ね、深山はもぞもぞと膝を擦り合わせる。
ゆっくりと離れると、唇と唇の間に銀の雫が糸を引く。
頬を両手で支えるようにして、深山の蕩けた瞳を覗き込んだ。
「……キスは……はじめて?」
不治の熱病に犯されたひとのように――深山楓は、うっとりとして頷いた。
「そう……もっとしていい?」
「…………」
瞳の端にうっすら涙を溜めて深山はまた頷く。紅潮した頬は燃えて熱を持ち、細い腰に回した腕にじっとりとした湿りを感じる。
無人のラボラトリーで唾液の跳ねる音を響かせて、理性をとろかすキスを続ける。
「ふ……ぅん……ン……」
ぼくの腰に手を回し、深山が舌を絡めて来た。胸を揉み、お尻に触っても、夢中のキスは止まらない。むしろその先をせがむように、漏れる吐息は、荒く熱い。
おっとりとした気性の裏に、制御不能な激情。
深山楓という、女。
ワンピースの裾を持ち上げて、その先に進んでも、深山はキスをやめない。
完全に火が入った状態。
パンティの上から、熱を持った割れ目に触れると、そこはもうしっとりと濡れていた。
一度、離れる。
「……?」
深山は唇の端から唾液を滴らせ、とろんと情欲に溶けた瞳で覗き返して来るだけ。
五本の指先で、縦に割れたスリットを擦り、固く尖ったクリトリスを撫で上げる。
「んふっ……!」
強い喘ぎを上げて、深山は腰を震わせた。
小さな絶頂。
ぼくの首に抱き着くようにして手を回し、肩に頭を乗せ、深山は熱い溜め息を吐く。
円を描くようにクリトリスを撫でながら、膣の入口を強く押し込むと、パンティのクロッチ部分から粘る体液が滲み出る。
もう一度、深く口付けを交わす。
舌を絡め、唾液を流し込んでも、深山は何の躊躇いも見せずそれを飲み下す。
レースの縁取りを捲り、指先を進める。
清楚な容姿に反した意外に濃い濡れた草むらを掻き分け、温い液体を分泌する肉の裂目に触れた。
深山はもう死に体。
身体を犯した熱病は全身に回っていて、抵抗の素振りは微塵もない。
ぼくの耳元で、呻くように小さな喘ぎを上げるだけ。
なんて快楽に弱い女だろう。
ぼくは内心で嘲笑いながら、指先を擽るように蠢かせて深山を追い詰める。
「……ンっ、ふ……!」
深山は瞬く間に登り詰め――大きく腰を震わせた。
イった。
それに構わず、ぼくは指の動きを早める。
「……! ぅくっ……ぅぅぅっ!」
深山は身体を震わせて、未だ閉じた割れ目から分泌液を吐き出すだけ。
二度、三度、深山は絶頂を繰り返す。
ぼくは嘲笑った。
「深山、少し早すぎるよ」
これだけ虐めればカオルでも参る。特に深山が、ということはないのだけど。
ぼくは嘲笑い、深山の絶頂は止まらない。
深山はうなじまで赤く染めて、ぼくの肩に身体を預けたまま。
全身をぶるぶると震わせて、愛液を吐き出し続ける。
眦から大粒の涙を流し――
「ぃっ――――」
ひきつるような喘ぎのあと、静かに、果てる――。
「あは! 早い早い!!」
ぼくの嘲笑い声が、無人のラボラトリーに響き渡って行く。
◇◇
◇◇
長机に突き伏し、虚ろな瞳から涙を流す深山を見下す。
清楚な白のワンピースは、椅子に腰掛けた部分が洩らしたように濡れている。
くるぶしの辺りまで、粘る体液が垂れ下がっていた。
ぼくは濡れた指先をペロリと舐める。
僅かな塩気に嫌悪を感じながら、吐き捨てた。
「つまらない」
そして――
「また、こうなったね」
未だ虚ろな表情で夢と現を行き来する深山の頭にスポーツドリンクを振り掛けた。
「…………ぅぅ」
呻き、小さく声を上げる深山の口に千円札を一枚突っ込んだ。
「おさわりだけなら千円でいいからね」
優しく嘲笑う。
「これはクリーニング代にして」
もう一枚の千円札を綺麗に畳み、やはり深山の口に突っ込んだ。
完全に脱力して動けない深山は、ただ涙を流すだけ。
最後に言った。
「さよなら、小銭女」
親切気取りの勘違い。
哀れな、哀れなボランティア。
これだけやれば、小銭女も目を覚ますだろう。
夥しい量のスポーツドリンクにまみれ、千円札を二枚くわえて愛液を垂れ流す深山を置き去りにして、ぼくは去る。
ぶっちゃけ、笑える結末だった。