ぼくがビッチになったワケ 作:ピジョン@アスクラピアの子一巻発売中!
カオルとやって来たのは、悪趣味な電飾で光輝くピカピカのお城だった。
「……ここ?」
カオルは半泣きで頭を抱えた。
「ラブホテルだよね?」
「ごめん……超ごめん!!」
「いや、いいけどさ。カオルが部屋取ったんじゃないの?」
「……!」
カオルは、ぎょっとして目を逸らした。
運転に集中する振りをして、車をお城の中に乗り入れて行く。
「へえ……こうなってるのか」
「おー、アタシも来るの初めてだけど、こんな風になってたんだな」
部屋は一つ一つが別々になっていて、駐車場も部屋の目の前にある。通常のホテルと違って受付でチェックインの手間はないらしい。
思わず、ぼくは唸った。
「すごい……」
なんというか、ここは『専用』の場所だ。客同士の接触を極力避けた造りは雰囲気からして、インモラル。
男と女の秘密の空間。
狭い車庫に車を入れると、勝手にシャッターが降りて来て、ぼくとカオルを世界から切り離した。
カオルは、車のギアをパーキングに入れて、暫く無言だった。
するすると手が伸びて来て、そっとぼくの手を掴んだ。
「チェックアウトは10時だから……」
囁くように言って。
スイッチが入ったのか、カオルの瞳は潤んでいた。
エンジン音の響く車内で唇を合わせる。
ぺろりと唇を舐めると、カオルは肩を震わせて反応した。
「は……あ……つっ……!」
少しの間そうしていて離れると、照れくさそうに頬を染めるカオルと目が合った。
「……部屋、入ろうか」
「……うん」
◇◇
扉を開けると、カチリと音がして、室内の電灯が点灯した。
部屋の中は案外さっぱりしている。
毒々しい色の電灯や妖しげな仕掛けを想像したのだけどそんなことはなく、寧ろ清潔な印象を受けた。
広い室内を跨ぐようにしてカウンターがあって、ダブルベッドのある空間とリビングを分けている。
部屋の隅に、見たこともない小箱があった。
「これは……!」
そこにあるのは、バイブやローター等の大人の玩具の販売機。
カオルが悲鳴を上げた。
「うわっ、エロ……」
ぼくは驚愕して息を飲んだ。
「これが聖……性剣(バイブ)……」
生身は限界がある。ぼくもそろそろ攻撃力を上げなければならないと思っていた。
何せ、ぼくは小さいなりをしている。おおっぴらに武器や防具を購入することは難しい。
この宝箱を開けるべきだった。
「ダメだッ! ダメだダメだッ!! なに考えてるか分かるからな! 絶対ダメだぞッ!!」
「むう……」
カオルは本気で嫌がっている。
性剣、その他のアイテムの使用は不可。……まあ、冗談は抜きにして、ぼくが購入するには少し高過ぎるのだけど。
ああ、でもあの穴あきパンティやローションはお手頃価格かも……。
「くっ……」
カオルが苦しそうに言った。
「ろ、ローションならいい……。穴あきは、エロ過ぎる。アタシは嫌だ……」
ぼくはローションを手に入れた。
◇◇
お風呂の中には、プラネタリウムがあった。電灯を落とすと、なんだか神秘的な雰囲気。
青白く染まる浴室内で、カオルと抱き合う。
「なんか、意外と悪くないね」
ラブホテル、というそれ専用の空間に不明な偏見があったのだけど、ムードは悪くない。
「あ、うん……」
なんだかカオルは、そわそわして落ち着きがない。その手にローションを持っていた。
「使いたいの?」
「……」
カオルは、顔を真っ赤にして頷いた。
……このラブホテルといい、ローションといい……カオルに余計な知識を与えた誰かがいるみたい。
カオルは浴槽内のお湯を洗面器に掬って、そこにローションを混ぜ込んだ。
「ふうん……そうやって使うんだ……」
ぼくが言うと、カオルはあからさまにギクッとした。
「せっ、せせせ、説明書! 説明書があって……」
「うふふ、そういうことにしといてあげる」
カオルの友人は悪友だ。
お湯で伸ばしたローションを、カオルが自分の胸に塗り広げた。
粘りのある液体に濡れ光る形のいいおっぱいがすごくいやらしい。
カオルは蹲った姿勢でローションを全身に塗り広げて行く。お腹、逆三角形の陰毛が広がる股間、太もも。
顔を上げたときは、酷く興奮していて、吐息が震えていた。
全身ローションにまみれたカオルと抱き合うと、凄まじい密着感に、ぼくは震えてしまった。
「あっ……」
思わず女の子みたいな声を上げてしまう。
ぬるぬるのカオルがぼくの全身をまさぐるように撫で回す。
「ユキ……これ、すごくない……?」
固く勃起したぺニスをしごき上げられると、ローションの異様な滑りの感触のせいか、背筋まで痺れるような感じがした。
カオルが嬉しそうに笑った。
「……いつもより固い。いい……?」
「う……カオル、駄目……」
ぼくは全身が性感体になって、カオルの大きな身体で包まれているような気がした。
カオルの手が、にゅるにゅると亀頭を擦ると腰が抜けそうになる。
「……本当、駄目だって、カオル……」
苦しげなぼくを見ても、カオルは逆に嬉しそうな表情で、益々、躍起になってぼくのぺニスをしごき上げる。
「……あは、ユキ、すげーエロい……」
「やめて、出る……」
止めようと手を伸ばしたら、カオルに振り払われた。
うるさいくらいの粘着音が浴室内に響き、快感のボルテージが上がって行く。
ぼくは立っていられなくなって、カオルの腰に抱き着いた。
カオルは鼻息を荒くして、ぼくのぺニスをしごくのをやめない。
「あっ……!」
最後に呻いた。
飛び出た精子が、ぱたぱたと音を立てて、タイル張りの壁に張り付いて、流れ落ちて行った。