ぼくがビッチになったワケ 作:ピジョン@アスクラピアの子一巻発売中!
今日の朝は悪夢を見るところから始まって。
皆川と少しお話をして、図書館では深山に追い詰められた。
午後はファーストフードを食べて、そのままそこで勉強して。
家では、カオルをやっつけようとして失敗した。
今は――
夜の街角で、シュウと見つめ合うようにして、向かい合っている。
シュウは奥二重の瞳から、ぽろぽろと大粒の涙を流した。
「……なぁ、御影……」
「なに?」
「私を許してくれるのか……?」
ちょっと考えて、ぼくは正直なところを言った。
「わからない、かな……」
シュウは涙を流しながら、悔しそうに俯いた。
「……そうだな。とても酷いことをしたな……私が怖いだろ……?」
それには首を横に振った。
思い出したのは、コンビニでカオルに突き倒されたシュウのこと。悲しそうに伏せられた瞳に滲んだ涙のこと。
「今はもう、怖くないよ」
「……充分だ」
シュウは、泣き笑いの表情で頷いて見せた。
◇◇
邪魔になった自転車を駅の駐輪場に放り込み、その後はシュウと手を繋いで歩いた。
「ゆっくりできるとこって、ないかな?」
「……あるよ」
シュウに手を引かれ、商店街を徒歩で抜けて行く。
「何処に行くの?」
「私が住んでるマンションだよ。何もないけど、そこでなら邪魔は入らない」
細い路地を通り、住宅街に入ったところで、シュウは目の前にある綺麗なマンションを指差した。
「ここだよ」
目の前にある新築のマンションの三階に、シュウの住んでる部屋があるらしい。
マンションの入り口はカードキーと暗証番号によるロックが掛かっていて、セキュリティのレベルが高い。
見上げると、天井に二つカメラが付いていた。
「いつから住んでるの?」
「高校に入って、すぐ」
シュウは短く答え、マンションに入ってからは無言だった。
人気のない廊下を進む。
大理石の壁は鏡みたいにぴかぴかに磨き上げられていて、うっすらとぼくたちが映っていた。
その大理石の鏡の中、ぼくたちは進んで行く。
シュウは少し焦っているみたいで、ぼくの手を掴んだまま早足で歩いた。
手首が、ぎりっと鳴って鋭い痛みが走った。
「痛っ……」
「……!」
すぐさま足を止めたシュウの表情が、くしゃくしゃと泣き出しそうに歪んだ。
ぼくは言った。
「シュウ、慌てないで……」
「ごめん……」
エレベーターの中でも、シュウは酷く落ち着かない様子だった。深刻な表情で親指の爪を噛み、考え込んでいたけれど、ハッとしたように言った。
「御影、携帯の電源を切ってくれないか……?」
「……うん、いいよ」
先ず、ぼくが電源を切り、シュウもそれに倣った。
そこでシュウは漸く落ち着いたのか、深く長い息を吐き出した。
「……余計なことばかりだ。これでいい」
またぼくたちは手を繋いで。
マンションの三階廊下からは、繁華街が近くに見下ろせた。
赤や青の電飾が交錯して煌めいている。
「綺麗だね……」
「うん? ああ、私は見慣れているからな……」
シュウの住居は角部屋の1R。
部屋の中には大きなバランスボールが転がっていて、窓際にタブルサイズのベッドが置かれている。
机はなく、替わりに小さなテーブルが置かれていた。
何もないと言っていたけど、本当にない。なんというか、生活臭のようなものが感じられない。
クローゼットは壁に収納するタイプなので、余計にそう感じる。
「何か飲むだろ?」
答えを待たず、シュウは冷蔵庫の方へ歩いて行く。
冷蔵庫を開ける。
チラリと覗き見た中身には、ペットボトルの水と缶ビールがギッシリ入っていた。
「……シュウ、ぼくと居る時は、お酒は飲まないでね」
ギクッとしたように、シュウの背中が固まった。
「わ、分かった」
ぼくは、ちょっと手持ち無沙汰になり、壁に掛かってあるテレビをつけようと思ったけど、リモコンが見当たらない。
辺りを見回すと、リモコンはベッドの枕元に投げ出してあった。
シュウが水のペットボトルを二つ持って、やって来た。
「ごめん、これしかないんだ……」
「あんがとね」
ぼくが貰った水を床に置くと、シュウは困ったように眉を下げた。
「と、とりあえず座らないか?」
「どこに?」
この部屋には生活感が無さすぎる。座布団すらない。家具も最低限あるかどうかもあやしい。
あたふたとするシュウを無視して、ぼくはベッドに腰掛けた。
「しよっか?」
「……!」
ぼん、とシュウの顔が赤く染まった。
これは少し意外だった。
固そうな深山がそうだと言うなら分かる。でも、シュウは少し秘密が多いように見えていたし、経験が皆無ということもないだろうと勝手に考えていた。
「……もしかして?」
「……うん、多分、御影が考えてることで合ってる……」
消え入りそうな声で呟いて、シュウは俯いた。
「うそ、シュウはすごくモテるでしょ?」
「……モテないよ」
「なんで? すごい美人さんだよ?」
シュウは耳まで真っ赤にして、困ったように頬を掻いた。
「まいったな……」
呟いてシュウは隣に腰掛け、思い直したようにぼくの腰に手を回して身を寄せて来る。
「なんでだろうね」
「わかんない」
「不思議だね」
「まったく」
そこにいるのは、以前の優しいシュウ。少し微笑んで、楽しそうにぼくの顔を覗き込んでいる。
シュウが言った。
「キスしよう」
「うん」
よく分からないけれど、ぼくたちは、自然な流れで始めてのキスをした。
こうするのが自然なこと。
カオルやトウコのような歪さはなく。深山にしたような駆け引きもない。
小鳥が啄むように、シュウがぼくの唇を求めて来る。僅かに掛かる鼻息が擽ったかった。
離れると、銀の雫が糸を引いて流れる。
「私のファーストキスだよ」
ぼくの腰に手を回したまま、シュウがこつりと額を合わせる。
セカンドキスは、ぼくの方から。
半開きになった唇を合わせ、舌を割り込ませる。
「ん……!」
小さく喘ぎ、シュウが舌を絡めて来る。躊躇いのようなものはない。
お互いの体液を交換しながら、シュウの大きい胸に手を置いた。
「ふぅ……ん……」
驚くと思ったけど、シュウは寧ろ嬉しそうに鼻を鳴らして応える。ブラの上からでも分かるくらい、乳首が固くなっていた。
括れた腰を撫で、お尻に触れても、シュウは口付けをやめない。
ボタンを外し、ブラウスを脱がせる。
ブラジャーを剥ぎ取ると、形の良い大きな胸が露になった。思わず――
「綺麗だ……」
そんな陳腐な誉め言葉が、口を衝く。
肌は抜けるように白く、染み一つない。釣り鐘型。カップは……Dくらいだろうか。
唇を外し、苦しそうに立ったピンクの乳首に吸い付く。
「んふっ……!」
右の胸を揉みながら左の乳房を舐め回すと、ぼくの頭を抱き締め、シュウはピクリと身体を震わせた。
顔を上げると、とろりと下がった奥二重の瞳と視線が合った。ぼくのぺニスは痛いくらいに勃起して、シュウを欲しがっている。
スカートを捲り、ショーツの上から縦に割れたスリットに触れると、期待から溢れ出した粘液がベッドのシーツまで濡らしていた。
「……シュウ……すごく濡れてるよ……」
「……御影が、そうさせ――」
擽るようにして、陰唇の部分をなぞると、シュウはお喋りをやめて唇を噛み締めた。
「んんっ……!」
これから、ぼくはシュウを手に入れる。そう思うと、異常に興奮した。
シュウはもう、充分に濡れている。これ以上の前置きは必要ない。
今すぐ繋がりたい。シュウが欲しい。メチャクチャにして、支配したい。
飾り気のない無地のショーツをスカートごと剥ぎ取って、シュウを無防備にしてしまう。
「シュウ……見せて……」
「いいよ……」
ベッドの上で、ぼくを誘うように、シュウが長い脚を開いて秘密の部分を見せてくれる。
陰唇が熱っぽく腫れ上がり、膣口がねっとりと濡れて妖しくてかっている。
そのいやらしさに、ぼくは思わず息を飲み込む。
「……」
透き通った愛液が垂れ下がり、会陰まで濡らしている。その全てを見せ付けるように、シュウが潤んだ瞳で見つめて来る。照れみたいなものがまったくないのが、らしいと言えばらしいのだけど……
「……恥ずかしくないの?」
「別に……こうしているのが自然な気がするだけで……」
答えを返したシュウの瞳は、素直に欲情して目尻が垂れ下がっている。
「……御影は違うのか……?」
「いや、ぼくは……」
シュウが言う自然な成り行きを、ぼくも感じている。
それが一番の問題。
カオルやトウコに感じた嫌悪もなければ、深山に対して覚えたような遠慮も感じない。
シュウが言った。
「……ずいぶん遠回りしたような気がするよ……」
「うん……」
「これもやり方は違う」
でも、元あった道に繋がっている――。
そこで、ぼくはシュウに覆い被さった。
「あっ……!」
言いたいことも伝えたいことも、山ほどあった。それは多分、シュウも同じ。
長い脚を割って、その間に入り込むとズボンを下ろしていきり立ったぺニスを取り出す。
濡れそぼった陰裂に亀頭を擦り付けると、腰に痺れるような快感が突き抜けた。
花びらを捲り、陰口に亀頭を宛がったところで、一度顔を上げた。
「行くよ……」
「うん、いつでも……」
シュウが脚を巻き付けるようにして、ぼくの腰を引き寄せる。
僅かな抵抗。
めり、と肉を裂くような感触がして、ぼくはシュウに飲み込まれた。
「~~~~!」
情けないことに、ぼくは一瞬で果てそうになった。
陰茎は滑る蜜壺に根元まで吸い込まれ、蠢く膣襞にがりがりと耐久力を削り取られる。
「っ……っ……ん!」
シュウは更に腰を突き出して、ぼくを取り込む。
押し付けるだけの稚拙な動作。やがて――
先端が、こつりと行き詰まった。
「んぐっ……!」
と呻いて、シュウの動きが止まった。
「……これが……」
シュウは、だらしなく口元を緩め、微笑っていた。
ぼくの腰に脚を絡め、全身で抱き着いて来る。やわやわと蠢く肉襞は、膣全体でぺニスの感触を楽しんでいるかのようだった。
「あぁ……すごいね……御影だ……御影がいるよ……」
目の前に宛がった乳首に吸い付きながら、ぼくも身体の力を抜いて感触を楽しむ。
自ら子宮に押し付けるようにして、シュウが腰を揺する。
「ぁ……あ……!」
その動きに合わせ、ぼくも緩やかに腰を使って奥をかき混ぜる。
それだけで、ずちゃっ、ずちゃっと淫液の跳ねる音が聞こえた。
荒い息を吐き出し、何度もキスを交わす。舌を絡め、体液を交換し、お互いを貪る。
「シュウ……足……」
ぼくは、腰に絡んだままのシュウの脚を軽く叩いた。
「だめ……っっ!」
結合部分に、ぬるりと新しく粘液の湧き出す感覚があって、シュウの笑みから余裕がなくなった。
「御影、動くな……動くな……!」
切なそうに喘いで、シュウがすがり付いて来る。それが返って陰茎を刺激して、最奥をごんごんと叩く。
膣壁が凶悪に蠢き、陰茎を包み込み快感に腰が抜けそうになった。
ぬるぬると愛液が溢れ、辺りに発情臭が充満する。
「くぅぅ――!」
膣壁がぺニスを食い縛り、きりきりと締め上げた。
噴き上がる悦楽に、ぼくも理性が蕩ける。遮二無二腰を突き立てながら激しく子宮を打ち据える。
そして、ぼくが最奥に精子をぶちまけるのと同時に――
「ぅんッ!!」
シュウは、何度も腰を震わせて絶頂した。