試製・転生請負トラッカー日月抄~撥ね殺すのがお仕事DEATH~【18禁版】 作:珍歩意地郎_四五四五
「ダレ……だれなの?」
はじめは
だが、すぐにそれは彼女の胸の中で怒りに席をゆずった。
「ワタシを……わたしをこんな風にさせて!動けなくして!」
『あらあら。そんなエロい衣装を着ておいて、
小馬鹿にしたような口調が、アタマの中でそれに応える。
美香子とは違い知性のある詩愛は、すぐにこのカラクリに気づき、
──わかったわ!このイヤリングとティアラね?
それさえ分かれば、もう怖くはない。
しかし、自分の恥ずかしいイタズラを盗み見されたようで腹だたしさはのこる。
詩愛は強制的に幾度もアクメさせられ、うっすら汗ばんでいる顔をさらに赤面させて、
「(///カァッ//)よくもこんな!はやく……はやくこの衣装のカギを!外しなさい!!」
『い~ィのかなぁ~?そんな口をきいて』
彼女の頭のなかに響く声が、舌なめずりするようにそう呟いたとたん。
ギャン!
拘束された詩愛の艶めかしい身体がハネた。
非道にも、女として一番敏感な部分に電撃を受けたらしい。
それも強烈なものらしく、フローリングをしばらく
* * *
Enter!……Enter!……Enter!
スーツの女は薄いくちびるを歪め、親指の横腹でエンター・キーをたたき続ける。
そのたびに簡易スピーカーからは、だんだん弱ってゆく哀れな悲鳴が響いた。
さすがに自分の愛玩品を手荒く扱われるような気がした『サロメ』は、
「ちょ、ちょっと!あの
血相を変える彼女に、曲げた人差し指を噛みながらスーツの女がクスクスと、
「女のカラダってのは、チョッとやソッとじゃ、コワれたりしないのよ」
「だって……こんなに苦しんでるじゃないの!……」
「だからイイんじゃない♪」
冷たく言い放つこの女。
ややあって詩愛の苦しむ声を聞きつづけ“達した”のか。
「ワタシが“受領”した
ッタァァァ……ン!
そう言いつつ──またEnter!
「ちょっ!アンタねぇ!」
「はぁ~ィ、聞こえるかしら?メス豚チャン♪」
『サロメ』の抗議を脇におしやり、スーツの女はモニターの脳波波形をニラみつつ、ヘッドセットのマイクに語りかけた。
* * *
頭のシビれと共に、また詩愛のなかにあの声が響く。
『アナタ。すこし前にヤンキー達から 強!姦! されたんですってネぇェ?』
次いで、
『不良たちのキタない
いままで詩愛がムリをして、極力封じてきた忌まわしい情景。
それらがあふれんばかりな恐ろしい勢いで、彼女の脳裏にフラッシュ・バックする。
ヨダレを流しながら、自分のお
次いでドレッド・ヘアの屈強な黒人に脚をM字のまま身体をもちあげられて。
そして、まえを犯される形のまま、同時におシリの穴に──ヌルぅっ!
3人目の男が、くさい男性性器を自分の鼻先に突きつけ、
そのまま
ノドの奥まで
『アナタは、もう“
「そんな……」
『男の
「おっwおっwおっw(;^ω^)」
『アナタの純潔なヴァギナは
「………」
『もうヤンキー専用の、ミジめな
「……」
『そのスカしたお顔についているお口も、キンタマ汁 を吸い出して
「やめて……もうヤメて……」
『フフッ♪孤独なアナタは誰にも相手にされず、アヘ顔でオナニー するしか能がない、哀れな淫乱メス豚……』
いくどもハンマーで殴られるかのように、紫色の言葉が自分の頭を直撃する。
否定しようにも、まるで脳の奥に染みこむような、強烈なプレッシャー。
黒い
やがて力ない
「いやぁ……もうイヤぁ……マイケルさま……どうか」
* * *
控えの間で『サロメ』と精神科医は嬉々として語り合っていた。
「まずはこうやって一度、徹底的に攻撃して、自我の存在価値をブッこわしてやるワケ」
「へぇ。なにやらアヤしげな新興宗教の洗脳と、おンなじねぇ」
「まァ、そんなトコ。で──ダレですの姫さま。マイケルって?」
「この仔猫チャンの彼氏よ……ケガらわしい!」
「では、思考導入で。そのオトコの印象を抹消しましょうか」
「イイわね!その代わりに妾のイメージを上書きしておくれナ」
「ハイハイ……と。で、そこのお嬢さんは──」
スーツ女は『サロメ』の侍女にむけ、シッシッと邪険に手をふり、
「これから若い
侍女は助けを求めるように『サロメ』の方に目をやるが、舞姫がうなずくのを見ると一礼して控えの間を去ってゆく。
スーツ女の指が、キーボードの上を忙しく動いた。
やがてモニター画面の略図が『全身』から『頭部』のみに変わる。
様々な波形を浮かべるグラフが、そのわきに立ち上がってリアルタイムで脈動。
注入薬の欄には、β思考阻害薬の薬品名が
スライド・バーで㎖単位の薬液投入管理が可能らしい。
ウィンドウが、もう一つひらいて股間を模した略図がうかんだ。
下半身を
「えぇと?ご要望だと、まずこのメス豚にレズビアンの快楽を刷りこめ、と?」
「メス豚言うなw。そう、ついでにアナルの快楽と
スーツ女は言われた設定で、機材をあちこち調整しているようだった。
だが──ややあってから、うぅ~んと眉をひそめ、
「……マズいですねェ、この精神
「は?ナニ?この期におよんで、どうしたのよ」
「拘束服のバッテリーが残り少ない。姫、コレ相手に渡すまえチャンと充電した?」
「いや……そのぅ」
急に『サロメ』はバツが悪そうに口ごもり、
「渡したのは、だいぶ
「ダメだわ。刷りこみが完了するまで、たぶんバッテリー
「ヴァギナやアナルの責め具、乳首マッサージャーを止めれば……」
「洗脳用ティアラが、これまたバッテリーを食いますから」
「バッテリーが途中で切れると──どうなるの?」
『サロメ』が、おそるおそるスーツ女にたずねた。
「あのコ、ふつうに催眠から目覚めるだけよねェ?」
「施術がハンパなトコで切れると……」
眉をしかめ、精神科医はモニターをキツい目で眺めたまま、
「精神的な欠損、あるいは人格障害を生じます」
「つまり……どんなコトに?」
「さぁ?ヨダレ垂れながす痴呆になるか、お股から愛液を垂れながす色ボケになるか」
「イヤよ、そんなの!」
『サロメ』は一度、ぶるっと身をよじらせて、
「あの愛おしい子猫は、妾のものよ!姉妹分であり、半身であり──なにより妾の血をわけた
そう言うや“ウサギ”の舞姫は、スーツの中年女にズィ!と身を乗りだし、
「そんなことになったら、店主に言いつけて、責任取ってもらいますからねッ!」
「“ちびピエロ”に?──ッハ!」
キーボードを叩く手を止め、相手はバカにしたように片手をヒラヒラさせた。
「最近は店主が出張気味で、あのブサイクの影響も、
「そんな……じゃぁダレなら」
「アタシが知るモンですか。知ってても教えないけど……ッと、出来た!バッテリーの最適化」
「それでうまく行くの?」
「少なくとも、色ボケになる心配はないわ……タブンだけど」
「なんか、心細いわねぇ」
「じゃ……イキますよ?ピストン再開!投薬……開始ッ!」
* * *
「おふぅッ!おふ……うぅン!」
詩愛の“お股”前後を侵す器具の動きが再開、ハゲしくなる。
ヴァギナと、おしりの穴と、おチチ。まるで重なった波のような
うしろ手で拘束され、脚がまるで1本にまとめられたように身動き出来ないまま。
ふいに、下半身を執拗に嬲る2本の器具がとまった。
と──思ったとたん。
どぴゅ・ドピュッ!
体内に、温かいモノが勢いよく放たれる気配。
──あっ……イヤっ!
驚きのあまり詩愛は声も出ない。
それはあの強姦されたとき、そのままの感覚で。
おシリの穴を犯すドレッド・ヘアの印象が浮かびかけた、その時……。
『アナタは、 “
抵抗をうばい、有無を言わせぬ語勢。
ハレンチで、聴くに堪えないあけすけな文句。
脳に染み入ってくるような声が、また詩愛のアタマに響いた。
──なにをバカな!
奇妙な
だが、射精された膣と肛門から這いあがるミョウな熱さが、身体を逆流してゆく。
やがてそれは前頭葉までたどりつき、ある種のシビれをもって彼女の思考を雲散させた。
イメージが詩愛のアタマの中に、まるで花が開くように拡散されて。
やがてそれは脳髄に強固な根をおろし、彼女の意識をジワジワと
ふたたび“あの声”が、まるで医師の宣告のように。静かに、そして容赦のない口ぶりで、
『
痴呆のような虚ろな眼で、横たわったまま8畳間の天井を見る詩愛。
しかしその眼は、もはやマンションの照明器具と白いクロスを映してはいなかった。
空と地の境だけが仄かに赤い、薄闇の世界。
冥い空を見上げても、月はおろか星ひとつ見えない。
そしてその下に延々と広がる、果てがどこともしれぬ沼。
そこで彼女は一糸まとわぬ裸のまま、腰まで
泥の海には、まばらに
咲くにはほど遠い、さわると痛い
歩きにくいドロの沼をヨロヨロとすすみ、蓮の葉をかき分けてゆくうち、その蕾が触る。
するとヒリヒリと、まるでヤケドをしたように痛むのだ。これは本当に蓮なのか。
ひっかき傷はミミズ
──あぁ……ツラいわ……。
ドロは何となく生臭く、塩素のような匂いがした。
裸体にまとわりつき、触ればヌルヌルと手の間で糸をひく。
おまけにひと肌の温かさで、それが不思議な生理的嫌悪を
ときおり、得体のしれない何かが、泥の中から恥部に、あるいは尻に触れる……。
* * *
「さ──姫の出番だよ」
詩愛がリモートでの責めに
『サロメ』は、彼女とおなじタイプの拘束服をまとった姿になっていた。
ただし責め具のついた革ショーツとブラ、首輪だけで、
金髪のウィッグも取り去り、接続金具が露出したスキンヘッドに、ティアラを直接ビス留めされている(『美月』の処置ではネオジム磁石だったが『サロメ』の場合、踊り子の激しい運動に対応するため、ネジで装着するタイプとなっているようだった)。そのティアラも、詩愛が装着したモノとは違い、コイル型の有線つきで、展開した機材と接続されている。
「ホントに大丈夫なの?──ドク」
自分の内側に刺さる2本の責め具。そしてブラの調子を直しつつ、サロメは
「それに、ナンか首輪がキツいんデスけど……」
「
スーツの中年女は冷たく言いはなち、
「
そしてカートを展開した洗脳用コントロールの引き出しからガラス・アンプルを取り出すと、くびれた頭部を指ではじく。
茶色をした遮光タイプの20㎖ガラス・アンプル。
白いラベルをよく見れば小さな文字で、
大林製薬(株) 調教促進剤
【新・アホニナールA】
・理性/羞恥の除去 20㎖
・催眠/洗脳教育用
※用法・用量に御注意下さい
次いでスーツの女はアンプルの首を折り、取り出した注射器のシリンジを片手で器用に動かして、アンプル中の薬液を吸い出した。
「……さァて、どこにおチューして欲しい?」
「ちょwwwドク。冗談ヤメて。チャンと腕にして」
「備品
スーツの女がそう叫ぶと、『サロメ』は全身をピンと硬直させる。
はっ、と“紅いウサギ”の舞姫は面をこわばらせ、
「そんな──奴隷用・拘束
「ヘンに暴れられて、針が折れたらコマるもの」
スーツの女は、なんの悪気もなさそうにシレッと
「この薬液は確かに静注用だけど、部位は限られていないの……たとえばこのカワイらしい……」
そう言うや横臥台にかがみ込み、革ショーツが食い込む
「イタい!ドク、そんなトコ!!」
一瞬、目を怒らせる『サロメ』だったがすぐにヨダレをたらしてアヘ顔になり、
「あッ!あッ!……カラダが……からだがぁぁぁ…ぁ~~」
彼女のアタマにビス留めで固く装着したティアラが、ブゥゥゥ……~ンと鳴りだした。
ついで股間に食いこむ革ショーツや巨乳を覆うブラも、微妙にバイブをスタートする
「いやっ!オマ──オマンコがアツぅ~~い……おシリが……お尻がイイのぉぉ~~」
マニキュアが似合わぬスーツ女の骨ばった蒼白い手。
それが、ピンク色に染まってゆく『サロメ』の肌を、ネットリ這いまわる。
傍から見れば、それは一種の冒涜であり、背信行為に他ならなかった。
しかし“舞姫”は、もはや視線をうつろにさせて人形のように動かない。
スーツ女はそれを確認するや、うすい唇をベロリ、なめ回し、そのまま『サロメ』の半開きな口に、おのれの長い舌を差し入れて、美姫の
いまやうわべの仮面を剥ぎ取った
「んを……んほぉッ……♪」
『サロメ』のカラダが小刻みにふるえ、さらに熱くなった。
黒目がグルン、と白くなり、貞操帯めく革の黒ショーツから愛液が漏れだす。
「始まったようね?フフッ、かわいいメス豚ちゃん……よい
* * *
泥の中を腰までつかり、足をとられつつ、葉をかき分け、もがきながら
葉のあいだに隠れている性悪な
ときおり、宙からドロが飛んできて、彼女の髪を、顔を、背中を汚した。あいかわらず股間は何者かに侵入され、くじられ、嬲られ、ともすれば望まぬ快楽にヒザから崩れ落ちそうになる。
それでも、半ば呆然となりつつ彼女は、石化したような心を抱えてなおも歩きつづけていた。
──なにかしら……アレ……。
睡蓮の葉を周りに従えて、ひときわ大きな“つぼみ”があった。
固いトゲを生やし葉の間にかくれてるた意地悪な緑の“蕾”ではない。
いろどりは白からうす褐色に染まり、いかにも柔らかく開花直前という雰囲気。
詩愛……。
つぼみの方から、声が聞こえたような気がした。
どこかで聞いたことのある声。
なにか、危険な香りのする声だったが、このドコとも知れぬ混沌の世界で、覚えのあるものを聞くのは心強かった。
彼女はユルユルと、その大きなつぼみの方へ。
ドロのなか、足を取られながらも進んでゆく。
また宙からドロが飛んで、彼女のほほを汚す。
──あ……。
足底の汚泥の感覚が変化し、登り傾斜となった。
つぼみに詩愛が近づくにつれて、汚泥の水位は下がってゆく。
塩素臭いドロは、そのまま彼女の体から粘性のある糸を引いて、ドロリ。
やがて、つぼみの花弁がユックリ開いて、なかから己の身を抱きかかえ丸まった女性の姿。
花の中に包まれていた彼女は、ゆっくりと
はじめ、その顔は惚けているようだったが、次第にハッキリと瞳にちからを宿す。
やがてこの女性は、緩やかな笑みをうかべて呟いた。
(──ようやく……ようやく逢えたわね……わたしの詩愛)
自らが子房となっていた花から、顔つきが定かでない女性が緩やかに立ちあがる。
その姿は花びらと等しく褐色であり、総身に穿ったピアスを介して金鎖をめぐらすだけの全裸。
特徴的だったのは、
どことなくギュスターヴ・モローの絵画を連想させる、この特徴的な容姿と相対しても、詩愛が自分を辱めた“例の店”の踊り子だと思い至らなかったのは、おそらく『アホニナール』の薬理作用が効いていたせいだろうか。
“花の精”が詩愛に向けて片腕を伸ばし、おもむろに上に向けた掌の指をネットリと、どことなく淫靡な手つきで動かすと……。
「──アはぅっ!」
詩愛は身体を折り曲げ
すでに足首まで汚泥の水位は下がっていたが、股間の──そしてお尻の穴の違和感が去らない。
まるで“花の精”の指の動きに併せるかのように
おマンコが、そしておシリの穴が。そのヒダの細部に至るまで敏感にされて……。
「やめて!……花の精さん……ヤメて!……下さい」
(……花の精?)
花から生まれた精霊は一瞬、キョトンとしたあと
(ちょっとドぉクぅ~~!?『同調共鳴』できてないよォ~~!!)
* * *
「ハイハイ……っと」
白目のまま横臥台にカラダを伸ばす『サロメ』と機器のモニター画面を等分に見くらべながら、精神科医は新たに両耳に付けた同調デバイスのズレを直しつつ、さらにキーボードを動かした。そして特定脳波の動きが期待数値からハズレはじめているのを確認すると、
「う~ん。クスリが少し足りてナイのかしらね……」
彼女は医療用
そして注射器で薬液を吸い出しピンピン、とシリンジをはじいて中の空気を抜くと、すぐさま(お覚悟!)とばかりブスリ!舞姫のクビすじに遠慮なく突き刺した。
「う……ッ!」
なかば催眠状態である『サロメ』の呻き声。
やがて体温があがり、ガニ股になった下半身がカクカクと微振動をはじめたかと思うと、
ぷっしゃぁぁぁッ!
貞操帯めく革ショーツがギッチリ食いこむ股間から、新たに潮が噴き出して……。
* * *
「あぅ……ッ!」
“花の精”が首筋を抑えてうずくまる。
「どうなさったのです?どこかお加減が?」
詩愛が歩み寄って、うずくまった相手の顔をのぞきこんだとき。
そこで初めて気がついた。
この女が、かつて自分の股間を
「あなた……たしか『紅いウサギ』の……」
「えぇ!そうよ!」
ガッ!
いまや完全に泥から花の台座に上がった詩愛。
花から生まれた女は、彼女の肩を、いきなりワシづかみにする。
そして「相手に触れる」と確かめたことが、彼女の瞳に狂喜を灯したものか。
まとっていた“花の精”の優美な印象を、もはや不要とばかりマントのようにかなぐり捨て、
「魂を
そう情熱的に
手つきはあくまで優しく、慈しみをこめ、まるで
すると──不思議!
あれほど汚泥にまみれていた彼女の体が、まるで拭ったようにキレイになる。両腕や、腰のあたりにあった蕾のトゲによるミミズ腫れも、まるで水性ペンの落書きを水で払ったように消えてしまい、褐色の手が全身をゆるやかに這いまわったあとは、一点のシミもない乳白色の裸体が露わとなった。香しい花の匂いも、相手から移ったものか、自ら匂い薫るように
詩愛が自身の変わりように驚く間もなく、
「──ご覧なさい」
踊り子は彼女の手をとり、全身に巡らす
「コレはアナタの心象風景なの。この汚泥は、オトコの
「ワタシが……」
詩愛は、あたりの薄気味悪い光景を改めて呆然とながめた。
「そう。これが、アナタの心のなか……アナタは強姦されたことで、ムリに自分を傷つけ、おとしめていたのよ?」
そう言うや“この女”はギュッ──ギュッ。いくどもの熱っぽい抱擁。
ついで愛おしげな口づけの雨を、詩愛の全身にふらせた。
「もう、そんな自虐はたくさん」
相手から受けるキスの雨が、不覚にも自身の股間に新たな流れを作ってしまいそうになった詩愛は、
「はふぅ……どうか……どうかお止めください、踊り子さん」
「あぁ“踊り子さん”なんて他人行儀な!どうか『サロメ』って呼んで──」
そのとき、またあの有無を言わせぬ音声が、暗黒の空から降ってきた。
『詩愛。アナタの
「──おだまりッ!」
この陰鬱な無窮の空間にあって、その声は澄明な鐘の一声のように、どこまでも響くかのよう。
「この娘は!汚されていない!
言い終わると『サロメ』は詩愛の身体をフワッ、と抱きしめる。
自身、意外なことに詩愛のほうも、そのまま相手に身をゆだねた。
久しぶりの抱擁と、相手から受ける温かみに安らぎを感じた為だった。
「どうして『サロメ』……さんは、ここに?」
「アナタの魂が、迷っていると聞かされたから」
「ワタシの……たましい、ですって?」
「虐げられ、傷つけられた魂を慰めるため、ワタシは遠いとこからやってきたの」
そう言うや、ふたたび紅いウサギの舞姫は詩愛のカラダを撫でさする。
すると──こんどは詩愛の身体にチクリ、痛みが奔った。
チクッ!──チクッ!──チクッ!──。
あッ!……あッ!……あッ!……痛たァ。
身もだえし、『サロメ』の手を逃れようとする。
しかし彼女の
つづいてシャラシャラと、細鎖の鳴る音が全身を這いまわるような気配。
「ほぅら、できた──見てご覧な」
『サロメ』の声に、詩愛は自分の身体を見おろす。
「あぁっ!……そんな!」
驚くのもムリは無かった。
いつのまにか彼女の全身には『サロメ』とそっくり同じようにピアスが穿たれ、巡らされた細鎖がその身を飾っていたのである。
乳輪をたて横十字に穿つバーベル・ピアス。
乳首にはクロームの輝きを魅せるリング・ピアス。
おまたに手を遣れば、小陰唇にもズラリ、穿たれて。
そこに靴ヒモよろしく
おまけに乳首や股間のリングには小さな鳴り物まで装着されていた。
「もどして!……元にもどして下さい!!」
詩愛が半泣きの困惑顔で『サロメ』に責め寄るとき。
それらがキリキリと、澄んだ哀しげな音色をたてる。
あまりに恥ずかしいのか、彼女はお股の音叉を抑えて。
「だぁ──メ♪」
サロメは股間をおさえて鳴り物を黙らせようとする詩愛の腕をムリヤリとると、彼女の身体を自分の方へと引き寄せた。
黄金のピアスが飾る女たちの乳首がこすれあい、詩愛の頭に得も言われぬ甘美な電撃を送り込んだ。その冷たい官能は、彼女が味わう二度目の衝撃だった。
「アナタは──カラダを改変施術されて生まれ変わるの。オッパイ……オマンコ。いいえ!いいえ!それどころか!腰のくびれ。おシリの張り出し。顔つき。さらには身長まで!踊り子にふさわしく改造されて、洗脳教育をうけ、妾とおなじ舞台に立つの!そして──」
ココで『サロメ』は股間をおさえ、おふぅ!と一瞬、苦悶の表情をうかべる。
そのすきに相手から身を離した詩愛は、やがて目を見張った。
なぜならば、身もだえする相手の股間から、
ぬヌっ!ヌゥゥゥ……ッッ!
カリ高も見事なぶっといチンコが粘液まみれで
おまけにその胴体はシリコン球でも埋め込んだような無数のイボが並んでいる。
『サロメ』は、ハァハァと半ば息を切らせながら詩愛に微笑みかけ、
「どう?アナタもいずれコレを生やすことになるのよ?アナタの
わたし──と詩愛は、相手の異様な
「そんなエッチな……商売女のダンサーになんか、ワタシはなりません!」
「あらそう?──でもダメ」
《brown》そう言うや、『サロメ』は詩愛の額に人さし指で触れる。
するといかなる加減か。詩愛の体は、指一本動かせなくなってしまった。
「もう決めたンだもの。アナタを──もう一人の妾にするって!」
己の股間に屹立するイボ付きチンポ。
それをホレホレと誇示しながら、『サロメ』は詩愛にジリリと迫った。
「悔しくないの?姦られっぱなし……犯されっぱなしで」
「いや……いやぁぁ」
「妾と同じボディに手術されれば、清い
「そんな……そんな」
「
ココロも──カラダも!と『サロメ』は再び人さし指を詩愛の額にあてる。
すると彼女は自発的にチンポを勃起させる踊り子のまえに
ギュムリ、『サロメ』はビッグちんこの先っぽを、詩愛のほおにあて、
「しゃぶりなさい!
抗おうとするも詩愛の口は自然と開かれ、口舌がチロチロと『サロメ』の鈴口を舐める。
舞姫は微妙な刺激にアウッ!と身震い。そして嬉しそうに、
「んふっ!……そうよ……いい
「おごぉ……あむぅ……おぶぅ……」
「いい娘ね。あとで痛くないように、たっぷりお舐め」
イボ付きの側面を舐め回し、ノドの奥までカリ高なチンポを飲みまされる詩愛。
もはやパニックのまま、跪いた姿勢から四つん這いの格好で後ろを向かされる。
踊り子の片手が、詩愛の
ヒクヒクともの欲しそうにヨダレを垂らすそこへ、ピトリ、凶悪なチンポをあてがうと、この舞姫はバックする姿勢のまま舌なめずりをする。
「さぁ──いくわよ?チカラ、抜きなさい?痛いわよッ!」
「いやッ!……いやぁ……お願い『サロメ』さん、やめて」
「わからないコねぇ。まず“お姉ぇサマ”とお言いなさい!」
「お……ねぇさま……おやめください……どうか……ッ!」
詩愛のほおを、悲しみの涙がつたう。
また自分は犯されるのか……しかも女性に、という辛さ。
「いいこと?コレで妾たちは、ようやく一つになるの。掛け替えのない一対に──」
キィ~ン、コォォォン、カァァン、こぉぉ~~ん
サロメが、まさに詩愛を貫こうとしたそのとき!
暗天から、おなじみのチャイムの音が降ってきた。
「──ハァ!!!!????」
『姫サマぁ、そろそろバッテリーが切れるワヨ~~』
「なっ!……コレからがイイとこなのに!!!」
『仕方ないデショ。サッサと
薄暗かった世界が、どんどん明るくなってゆく。
同時に詩愛の耳にとどく『サロメ』の声も、次第に遠くなって。
(わすれないで詩愛!)
もはや遙か遠くの距離から踊り子の声が聞こえた。
(改造施術を受ければ……アナタは……キレイな身体に生まれ変わるの)
さらに言葉は
(アナタは負けっぱなしでいいの……?ヤられっぱなしでいいの……?)
それを最後に、声は霧のごとく消える。
バチン!カチカチ……バチン!
ロックの外れる音がした。
身体が急速に自由になる気配。
血が、ふたたび全身を勢いよくめぐる。
まどろみのような状態から詩愛がゆっくり浮かび上がると、あれほど自分を締め付けていたが衣装がゆるんでいた。窓越しに空を見れば、すでに陽は沈んだのか、西の空はわずかに赤みを残すだけになっている。
どうやら衣装が苦しくて、すこしのあいだ気を失っていたらしいと彼女は判断する。その間にアクメでもしたのか。8畳間には、女のモノの匂いが濃くただよっていた。しかし身体が脱力して、もはや顔を赤らめる気力もない。
(アナタは負けっぱなしでいいの……?)
もはや形をとどめていない夢の中で聞いた声だろうか。
彼女の耳の中に、ふしぎな鮮明さで残っていた。
ノロノロと力のない動作で上半身を起こすと、ふたたび姿見が目にはいる。
見慣れぬ女は、まだその銀膜の中に囚われていた。
ティアラは外れ、ウエスト・ニッパーもユルみ、ブラも
しかし
(ヤられっぱなしでいいの……?)
また、誰とも知らぬ声が耳の中でよみがえる。
それが彼女の胸に心に火を点けた。
姿見の女の瞳に宿る光が、また幾分増したようでもある。
「えぇ、そうよ……」
詩愛は、われしらず呟いていた。
彼女の脳裏に朱美とかいう“子持ち女”の姿がうかぶ。
マイケルさんに慣れ慣れしくも寄りそい、喜んでいたメス狐。
もう十分だ──と詩愛は、鏡の中の女が薄くあざ嗤うのを見やる。
──絶対に……負けるモンですか。
仕事が忙しくて遅れました。
申し訳ありません~~~~。