試製・転生請負トラッカー日月抄~撥ね殺すのがお仕事DEATH~【18禁版】 作:珍歩意地郎_四五四五
これが額の宝石に
「***」
この部分が宝石の
最初におかしいと思ったのは、わずかブレる“
使う単語も、幼児性のあるものから、みょうに教養のあるものまで変化する。
ふつう、
やはり、脳を手術されたとはいえ、わずかに洗脳から逃れた部位がのこっているのか。
だが、オレの疑念の前で元・詩愛は、クロームの鼻輪を輝かせ、いかにも痴呆めいた笑み……。
──ご
完全に性奉仕ドール化が完了していたら、そんなセリフは浮かばないだろう。
たしか知性の引き下げ施術をおこない、命令には絶対服従の調整をされるはずだ。
そして、この人形を“偵察兵の目で”注意深く観察してみると、奇妙な変化に気づく。
『あぁ、サロメさまぁ……サロメさまぁ……』
甘えた鼻声をだし、愛撫をおねだりする『モルギアナ』。
このとき。詩愛を材料にして造られた人形。そのひたいに埋められた宝石。
斯かる大ぶりな菱形のルビーが、まるで内なるマグマを噴火させるように
『もっと、もっと、もっと……『モルギアナ』をいぢめて下さぁぁい』
「ふふっ、いい
ラバーで黒く縁取られる金属の貞操帯。
そのわきから
濃厚なレズビアンたちの、果てしのない
たちまち、吐息とあえぎ。“モノの匂い”が広間にあふれる。
ルビーの溶岩は、まるでキラウエア火山のように激しくかがやいて。
『イヤですわサロメさま。こんなゲス男に、
「ウふふ……そうかぃ、そうかぃ。その恥じらいや
バイブ着信を思わせるくぐもったモーター音。
奇妙な音が、『モルギアナ』の股間からいくつも響いてきた。
何種類もの責め具を内包したまま、キツく貞操帯をハメられる下半身。
それが中腰となり、SEX人形の顔は、苦悶はんぶん、イキ顔はんぶんというとこか。
2人の高級『フェティマ』は、そんな踊り子たちの媚態には目もくれず、ネイルの手入れ。
──熱い吐息や甘え声。
──汗や愛液、漂うフェロモン。
──同性同士のチュパ音や、粘液の気配。
──美女ふたりの、妖しい手管と秘所への睦み合い。
──ボディ・ピアスや鳴り物が、シャラシャラ・
──そんな“よがり声”“あえぎ声”が、だんだんエレクトして……。
「あぁっ!恥ずかしい……おヤメ下さい、よその方々が見ている前で!」
ふいに額のルビーは沈黙し、ただの濁った赤い宝石となった。
すると『サロメ』は、妹分の
「おやぁ?ふ~~~ん……まァだ“恥じらい”が、のこってるンだねェ」
オレは、ドールの額に穿たれた紅い宝石を観察する。
すると……溶岩は、ふたたびルビーの中をかけめぐり、『モルギアナ』の痴呆顔。
『でも……イイですわァ。どうせなら、ワタシたちの仲を、見せつけてやりましょう』
「そう、それだよゥ!そうこなくては……ねェ?」
「あっ?……イキナリ!……おやめください。クリを!そんなにハゲしく……ッ!」
フッ……と、溶岩の勢いがやむ。
またもや額のルビーは、ただの赤い貴石に。
「オヤ。イケないというのかぃ?」
『サロメ』の声に、ルビーは勢いを盛りかえした。
その恐ろしいようなカラットを持つ本体のなかで、
『いいえ!いいえ!オトコ
ブルブルと震える“元・詩愛”。
ビクビクン!とケイレンする、“元・詩愛”。
肌をピンクに上気し、身もだえし、小さな悲鳴をあげる、“元・詩愛”。
だが……ふとした折りに、奉仕ドールの
そんな人形に、姉役の『サロメ』は
「なら、なおさらだよ!元カレに、オマエのどうしようもないマゾ姿、見てもらうんだね!」
このたびは奉仕ドールの
次いでさまざまな悲哀が、その艶やかな口もとにあらわれるも、『サロメ』は妹分のオッパイやピアスが飾るヘソまわり、あるいは各所の性感帯をなめらかな手つきで愛撫するのに夢中で、まったく気づく気配がない。
乳房の上、副乳の性感帯を『サロメ』はしつように愛撫する。
あるいは貞操帯が覆う部分からのがれる腰部のツボに、指を定規としてグィィ……ッ!
それが気持ちイイのか、ビクン!元・詩愛の淫体は跳ね、あるいはよじれ、快感を貪った。
女同士の冷たい官能が、オレの目の前で
やがて……女の性感を知りつくした“タチ役”の
ややひさしくして。
『サロメ』は淫猥にからみあう“妹分”に、何ごとか耳打ち。
それを聞いた元・詩愛の口もとに、人間のころは見かけぬ
うふふ……とコチラを見る踊り子どもの、アヤしげな微笑とイタズラっぽい目つき。
すると──このSEXドールは、そばにあった背もたれの大きな籐のイスを、おもむろにソファーに座るオレのまえに据えて、ソレに腰かけざま、美脚を大また開きに。ミラー仕上げのステンレス貞操帯を填める股間を、コレでもかと見せつけて、たわわなオッパイをすくい上げ、乳首ピアスに付けられた鳴りモノをシャラシャラ鳴らす。鼻からプラプラと揺れるクロームの奴隷用リングが、この個体のミジめな印象を倍加させていた。
やがて、元・詩愛は、額の大きなルビーをヘンによわよわしく点滅させて、
『あぁ……お客さまァ……モルギアナは……エッチな“お人形”に改造されてしまいましたァ……こうしておまたをキビしく封印されていても……自分を……ナグさめたくて……仕方ない……ド淫乱な……マゾの……
だがこの人形は、そう言うはしから涙をジンワリと
どこか泣き笑いにも見えるその
しかし『サロメ』は、そんな妹分の途ぎれ途ぎれなセリフに、ウ~ンと
「そんな中途ハンパな
人形の額に埋め込まれたルビーが、いままでに無いほど光り輝いた。
宝石のなかで、火山が次から次へとはげしく噴火するように。
熔解した
『あヒィッ!そう!そうなんデス!モルギアナは、おマンコぐるいの、情けない“ダッチワイフ”なんデス!』
「ふぅん♪そんなら“情けないお人形”とやらは、ドウされたいンだぃ?」
『なさけないカラダをハーネースで戒められて!お浣腸されたり、おムチで打たれたいんですぅぅ……ッ!』
「もっとあンだろう?……カマトトぶるのは、ヤメときナ!」
人形が座るイスの座面が、バイブレーターを当てられたように鳴りだした。
貞操帯をハメられる下半身を、モジモジと切なげにクネらせ、
ヒトだったころの声そのままに、焦らされる切なさを言葉にのせ、この奉仕用備品は、
『はい!はい!『モルギアナ』は……お道具を
えっ?とオレは横を見た。
近くの大モニターが、いきなり点灯したのだ。
そこには、みょうな光景が無音のまま映しだされる。
壁と床がタイル貼りになった、まるで厩舎のような細長い広間。
薄暗いその空間で、床は何かを洗い流したようにビシャビシャと光る……。
壁には間をおいて蛇口がついており、その前にひとつずつ、黒いものがブラ下がって。
「なんだコレ……サンドバッグか?」
オレは思わず『モルギアナ』に聞いた。
しかし元・詩愛は、オレの問いに答えようとしない。
冥い目をしたまま、不思議な光景をモニターを眺めてダマりこむ。
ひくい天井から、鎖で吊されるボクシング用のサンドバッグ。
それらが幾つも吊され、無人の空間に、黒革のような“照り”を見せている。
風でも吹いているのか、めいめいが、わずかながらバラバラにゆれるのは、なぜだろう。
奇妙なことに、サンドバッグの下面からはチューブが何本かのびて、粘性のことなる液体を垂らしている。糸をひくモノや……ときおりショロショロと水が流れて。
「液体のサンドバッグ、いやウォーター・バッグか」
「……」
「“中身”は低反発性のジェルでも入ってるのか?」
「……」
「使いすぎて水が漏れるようになったんで、廃棄される集積場とか?」
「……」
どの問いにも、奉仕用ドールは応えようとしない。
『サロメ』のほうも、なにやらワケありげな微笑を、さらに深めて……。
また、ウオーターバッグが一個。
まるでプロパンガスのタンクを運ぶように斜め45度で運ばれてくる。
両側で引っぱるのは、光沢地の“逆バニー”とかいうヤツだ。正直、良さが分からん。
黒エナメルっぽいコスをまとう彼女たちによって、サンドバッグの上部に天井からのびるチューブが連結され、次いで電動式のチェーンブロックでジャリジャリ騒々しく上へと引き上げられた……。
垂直にブラ下げられたとたん、傷ついたウォーターバッグから水が流れ落ちる。
すると──また画像はかわって。
まるで大きな博物館のように……。
スポットライトを浴びながら薄暗い部屋に、点々とミイラの棺がならぶ光景。
一見して目立つ、それぞれの棺の周囲に様々なタンクや補機、輸液パックが取り付けられ、ミイラの棺にのびていた。
おまけに棺には必ず心電図モニターが設置され、それぞれが
ここまで来れば、いくらバカでも分かる。
──なかに
──それも、おそらく“人形”にされつつある「素材」。
──まてよ……?すると、さっきのサンドバッグの中身も……。
また逆バニーたちが、フレーム・イン。
こんどは、赤エナメルと見える逆バニー。
それが、アナル・プラグに繋がるらしいシッポを振りたてて。
手にしたタブレットで棺を一つずつ確認しながらミイラの列をゆく。
やがて目的のミイラの前に立つと、目的の個体であるか、ヨシ!と指さし確認。
そしてミイラ棺の上にあるロックをバチバチン!と外し、顔の部分だけを横に開いた。
「う……」
中には、頭をすっぽりと包む、ラバー製らしき黒い全頭マスク。
フタをひらくにつれ、内側に付けられていた長いデキルドーが、マスクの口に押し込まれていた本体を、ヌメヌメと引き出される。
張り型が引き出されても、全頭マスクの口は開いたままだ。
よく見れば、ラバー光沢な頭の口には、「O」型のリング状な猿ぐつわが。
さらには、目の部分にはVRゴーグルのようなものをガッチリと付けられている。
「ゴホッ!……えほッ!」
苦しそうに咳き込むラバー・ドール。
だが、棺のなかでよほど精密に拘束されているのか、光沢ラバーの頭部は微動だにしない。
やがて2人の逆バニーは“なかの人”のVRゴーグルを金具を鳴らして取り去ると、その全頭マスクを剥がしにかかった。だが、よほど強力に装着したのだろう、まるで糊づけでもされているかのように、なかなか外せない。2人の格闘のすえ、ようやく全頭マスクが剥がされてみれば……棺に封入られていた『モルギアナ』のポッカリと口を「O」の字にしたままな顔があらわれる。
──いや……。
額に宝石がリベット留めされていない。
汗に濡れた髪が、ベッタリとはりついて。
不安げな視線がキョロキョロあたりを探る。
その瞳はまだ毒されておらず、仔鹿のように。
“ウサギ”に染まりきっていない素人女の顔つき。
もちろん、過酷な“牝豚”の二文字もそこに無かった。
──もしかして……『詩愛』?。
この頃は、まだ肉体はかろうじて“彼女”だったのかもしれない。
その考えは、ミイラの棺がいよいよ開封されたときに強まる。
バチ・バチ──バチン!執拗ともおもえるロックを次々に。
そして棺のフタが機械仕掛けで両開きに開いたとき。
むわぁぁ……っ。
ひとけのない博物館じみた薄暗い空間に、白い湯気が一瞬、立ったような。
『いやあぁ……っ!』
目の前の『モルギアナ』から小さな悲鳴。
やはり──オレの推測は当たったらしい。
そこにはカラダの凸凹を妖しげな手術によって強調される前の、ごく自然な女らしい肉体が横たえられていた。
ピンクに染まり、汗まみれに上気した四肢がミイラの棺の内側で、まるで彼女のために作られたようなくぼみにピタリと収められ、さまざまな枷やハーネース、あるいは“バルーン”や“アンカー”のようなものでピクリとも身動きできないように棺の中へ拘束されている。
残念ながら、すでに
観音開きとなったフタの内側をみれば……。
そこには、封印されたモノを
バストに当たる部分に、乳房をモミほぐすような触手や、乳首を弄ぶブラシめくモノ。
身体の各つぼに電気パルスを与えるような、彼女の体のアチコチと繋がるほそい電線。
したたり落ちる汗。
太ももをしとどに濡らす尿や愛液。
やはり……彼女は手術されるまえの身体だ。
幾重にもピアスがキラめく股間は、みるからに太いモノを頬張って。
『おほゥっ……ひゃぁッ!……ひやァァァ!』
棺の中で股間に装着されているデバイスが、働き出したのか。
あるいは、両耳に付けられているイヤホンから、なにか聞こえ始めたのか。
それともカラダのアチコチに留め置きされるシャントから、薬剤注入が始まったのか。
──あるいは……その全部か。
『はひゃッ!はひゃぁぁぁ……ッ!はひ……はひ!わらひは、ほまんほお"れーえふ!』
『ほまんほ!……ほまんほ、ひひぇふらはぃ!お"ひゅひんハマ!』
彼女の面差しがとつぜん変わり、ミッチリと固縛されたミイラの棺の中で、強制的に与えられて居るであろう刺激にあらがって、懸命に身をよじっているのがわかる。だが──それでも“紅いウサギ”の秘術の前では、なす術もない。だんだん舌のシビれも取れてきたのか、セリフがしっかりと、分かりやすくなってきた。
『あひゃぁぁぁぁぁぁぁァァッ♪……おヒリが……おシリが気持ちイイのぉ!』
『はぃ!はぃ!詩愛は、ダメ女です。エッチなことばかり考える、浅ましいメスになりました』
『あぐぅ……カラダが……カラダが火照って……おマンコがぬるぬるですぅ……!!』
『おチンポ!おチンポ……チンポ舐めたいので!ウンチあなのバイブが気持ちイイので!』
「ワタシは──!!」
まるで、モニターから流れてくる自分の恥ずかしい音声を聞きたくないと言わんばかりに、『モルギアナ』はスピーカーの音量を圧倒する勢いで、
「ワタシは──もう改造されてしまいました!」
悲痛な色を声にのせ“奉仕ドール”は身をふりしぼって叫んだようだった。
また洗脳された思考回路が、このSEX玩具を哀れにも翻弄するのか。
だが不思議なコトに、このとき額の宝石は、微妙な点滅をみせる。
不様なクロームの鼻輪をキラキラ輝かせつつ、人形は首をふり、
「モルギアナは、単なるSEX人形です!『サロメ』さま専用の抱き枕です!」
『あはぁ……どうしようもない、マゾ人形になれたことが嬉しくてタマりません!』
『貴方のようなケガらわしいオトコに、もう触られたくない!』
「どうかこれ以上、ワタシに関わらないで!」
「ワタシのコトは、忘れて!
もう──ほおっておいて……ッ!」
ヒステリックな奉仕ドールの叫び。しかしこの時、額の宝石はキラめかない。
そして泣きそうな
──やはり……そうか……。
このとき、ようやく自分の中でピンとくるものがあった。
おそらく、完全には人形化されていないにちがいない。
──とりあえずは──まだ……。
──かろうじて──まだ……。
オレはソファから立ち、籐椅子にすわる詩愛に歩み寄る
そして大きな籐椅子にすわる詩愛に歩み寄ると手を差し伸べた。
ふいを突かれたように元・詩愛は、えっ……?と、空漠な面ざしをして。
かまわず、元の同居人をオレは藤イスから立たせ、自分のほうに引きよせる。
しゃァッ!歯のすきまから怒気を出し『サロメ』が
だが『ユリ』と『ケイ』が、高級メイド用ドレスをひるがえし「お待ちを!」とばかり。
例の反射神経で、性悪な
「ちくしょうッ!放せ……放しやがれ!!」
それをしり目に、オレは
「いいんだ……もう、いい……」
そう言って、オレは淫らな踊り子人形にされた詩愛をやさしく抱いた。
ブルブルっ!ドール化の施術をされた彼女のカラダがふるえる。
オトコを拒否するように洗脳された条件反射か。あるいは別のなにか。
奇妙な抱き心地の柔らかさを持つ、いい匂いのする人造の性奉仕用ボディ。
かわいそうに──こんな高級ラブドールのような
「あぁ……マイケル
胸の中で、元・詩愛が吐息をつきながら呟いた。
「もうワタシ、ここで死んでもイイ……死にたい」
詩愛は、そうささやくとグッタリ。その身をオレの胸に投げかけた。
──しかし……遅すぎた。彼女にこうするのが、…あまりに遅すぎた。
なぜ、ためらう必要があったのだろうか。
あの超・高級マンションで家族ごっこに同居している時に。
美月の、そして『フクロウ』の目をぬすみ、台所で手料理をつくる彼女の後ろ姿にやわらかく抱きつき、むつみ事をささやくだけで良かったではないか。
若い2人が“紅いウサギ”などという、アヤしい店のアルバイトに精を出している間をねらい、かりそめにでも関係を持てばよかったではないか。
──そうすれば……。
宿敵のドレッド野郎や、おサルの糞ジョージとその一味に彼女が輪姦されることもなく、もしかしたら今でも、凸凹ではあるが罪のない、
裏切られるのがイヤだったのか。
ことほど左様に、あのNTR離婚のショックは、オレには大きすぎた。
詩愛がオレを裏切らないという保証が、どこにあった?彼女も所詮、女ではないか。
もう自宅の壁を、柳刃包丁の波紋を、憎しみの目で何時間も凝視する生活はゴメンだった。
だが……そんな
オレの腕は、自然と彼女の身体をもとめ、背を、腰を──そして、ステンレスの貞操帯をギッチリとハメられた巨尻を、おそるおそるなで回す。
──う……。
生体改造された詩愛の
ムッチリとして。それでいて、どこか無機質なような。
肉体はシリコンのようで……肌もツヤツヤとビニールのような。
それに何か、女の匂いとは別の、いい香りが全身から発散している。
この触感も『サロメ』のリモコン一つで、変えることが出来るのだろうか。
「スマんな……詩愛。もっとハヤく、こうすればよかった」
「……」
「元の妻から受けた仕打ちがトラウマとなって、女性になかなか心が開けなかった」
「……」
「ましてや……気に入った女性にたいしては」
ブルッ!詩愛のカラダが一瞬だけふるえた。
それが、オレに最後の一押しを与え、
「遅きに失したが、イマなら言える」
「……」
「詩愛、キミを愛していると」
イギィィィッ!
かたわらで、怪鳥が鬨の声をあげるような叫びが上がった。
チラ見してみれば、『フェティマ』たちにおさえられた『サロメ』が身につけた鳴り物をハデに鳴らし、もがき暴れているのだった。
オレは、これ見よがしにユックリと。
詩愛の肉感的で真っ赤な唇に口づけをする。
ドール化された彼女の目から、涙があふれでた。
舌で彼女の中をさぐれば、歯が自動的にひきこんだ。
口腔はオトコの肉棒を喜ばすためのヒダがビッシリと生えて。
口のなかもツバの臭いがせず、なにかフルーツのような香りが……。
アギャァァァァ……ッ!
我々のキスを観た怪鳥の叫びが、ますますヒドくなる。
『ユリ』の長い黒髪がモミくちゃにされ、エラいことになって。
ライオンのような金髪を振り乱して暴れる舞姫に、『ケイ』も持てあまし気味だ。
そんな騒動をよそに、オレの胸のなかで腕を縮こまらせていたSEX人形にされた彼女だが、やおらチカラをぬくと腕輪や細鎖、鳴り物にブレスレットなどで飾られる腕を、シャラシャラ鳴らしオレの首にまわした。
全身をグッタリと緊張から解きはなち、すべてをコチラに委ねるように。
そして、いまや完全に詩愛にたちもどった声で、
「あぁ……アナタ……」
奉仕人形……いや“詩愛”は、吐息まじりにオレの耳もとでつぶやいた。
「マイケル