試製・転生請負トラッカー日月抄~撥ね殺すのがお仕事DEATH~【18禁版】 作:珍歩意地郎_四五四五
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完・全・に。不意を突かれた。
なんでコイツが、こんなところに居るんだ?
そういや入り口の受付がザルだったかのに思いあたる。
あるいは袖の下を使って、
「なぜ、おれらがココにいるか、って
おれ “ら” ?と思う間もなく、小さなシンバルを持つゴリラのコスプレが、顔に貼り付けたラテックスらしい面を
「へへへェ、コイツ “やられた!” ってな顔してますぜェ、アニキぃ!」
「いや、別に──あまり仮面と違わないんで、ビックリしただけだ」
「ンだとぉぉぉ、テメー!」
はぁィ!コチラ愉しんでらっしゃるのかしら?と険悪なブースを察してか、金色の光沢バニーがシャンパン・ボトルを持ってきた。
「こちら、当店からのサービスです。置いていきますわネ……いゃン!お
金色バニー
「飲めよ──マイケルさんよォ」
「ソッチこそ。おれは肝臓をヤっちまったんでね」
「けっ!ウソこきやがれ!!」
唾棄せんばかりの勢いで、ピエロ
「『黒ネコ』のヤツが言ってたぜ。酒を飲むなと助言したと。今夜、お
──あんんんんのクソ猫……っ!
まさか……コイツらと、ツルんで居やがったとは!
道理で!いつも先手・先手を取られるワケだ。
ヤツの目的は──いったい何だ?
「……まァた『クロネコ』とやらのハナシですかい?アニキぃ」
ジョージが、バニーの胸をモンだ手の匂いを
「コッチにァ、ぜんぜん見えねぇッてのによォ……」
「ところが、このマイケルさんにも見えてンのサ。どうもアタマのイイ人間にしか、見えないらしい……冗談だジョージ、そうふくれッ
そういうとドレッドは散弾銃を持ち替える仕草。
テーブルの長さにしては、銃の全長が短い気がする。
おそらく携帯に便利なよう、銃身とストックを切り詰めたな。
「さァて──いまスグお前ぇを
あァ!……ん♪
となりのブースで、ひときわ高い女のイキ声。
チッ!気が抜けやがる!舌打ちしてドレッドはピエロ
ジョージの方は「ウヒョぉぉ!」とばかり、酒を満たしたグラス片手に後ろを向くと、電車の中で外を見るガキのようにソファーにヒザ立ち。背もたれに寄りかかるや、となりの痴態を身を乗り出してガン見する。
──クソッ!こんなときに【SAI】が居れば……。
照明を落とすなり、不意に設備を起動するなりで、ヤツの気を反らせ反撃が出来るのだが。
「思えば、クサレ縁だったよなァ……えぇ?」
ドレッドはダイヤに隈取った目から、散弾銃の銃口とおなじく感情のない瞳をピタリと向け、
「連合皇国……60年代のコンゴ……そして、この21世紀のジャパンとかいう
「やはり、オマエにも前世の記憶があるんだな」
ここは、なるべく話を引きのばし、チャンスを狙うのが吉だ。
相手をなるべく刺激しないよう、できるだけソフトに、慎重に……。
ところがオレがそう言うと、ドレッドは白塗りの
「ぜんせぇだァ?……ハッ!」
テーブルの下でガツン、と音がする。
散弾銃の銃身を、ワザと天板にブチ当てたらしい。
「前世、ッつーコトで折り合い付けてやがンのか。手前ェは相変わらず体制側のアホだな」
「そういうキサマは?うす汚ねぇ
──おっとっと。ヤベぇ、ヤベぇ。
相手を刺激しないように、と思ったそばから。
自分の中の “コンゴ傭兵” がムクリ、目覚める気配がある。
久しく感じなかった心象。血と、硝煙と。喧噪の記憶が周りとかさなる。
ピンチにあって血管にアドレナリンがドクドクと注ぎ込まれる気配。
相手に銃を向けられる状況が、その心もちに拍車をかけるようだ。
双方、しばらく沈黙。
気をつけろ!とオレは自分を戒めるも、口は勝手にひらき、
「 “俺” ァ、
「コッチも!裏切りにあったんスよねぇ?アキニぃ!」
頭のタリないジョージが、一杯機嫌のためか。ふり返って口をはさんだ。
「用済みンなって、あっしらも始末されちまったァ!」
「うるせェ!お前ェはダマってろ!」
子犬を
そして肩をすくめ、頬まで三日月に赤く塗った口もとを「へ」の字にすると、
「お前ェとツルんでたCIAのグラサン野郎がクセ者でな。フタ開けてみりゃ、クレムリンと繋ぎをもった二重スパイだった。ウランの採掘と、中国船をつかった輸出の段取りがつくと……現地の拠点で、おれらは処分されたのよ。あのCIAの若造も、いっしょクタに」
──チェッ、なんてこッたぃ……。
悪の組織みたいに、用済みになれば「ポイ」か。
あのケツの青いヒヨっ子も、バラされちまったなんて……。
「お前ェとヨークを
「……読者向けの具体的な説明、どうも」
「ヤロウも備品を横流した手合いでナ。老後の資金にでもしたかったンだろゥよ。基地に傭兵として
「オタだ!――オタ・ンクンダ!」
久しぶりにもかかわらず、すぐに名前が出た。
ドレッド流に言えば第23話:錯綜する分岐点(2)で初出の、俺の忠実な召使い。
輝くような白い歯をロバのようにむき出して「ニカッ」と笑う姿が、とめどなく懐かしい。
「ソイツが、お前ェたちのことを、
「アレクセイ!第一中隊の
懐かしい名前が、ドンドン出てくる。
そして長年の疑問が、わだかまりが。氷の溶けるように消えてゆく……。
記憶をたぐるにつれ、当然の結果として色男の狙撃屋を、思い出さざるを得ない。
長距離偵察隊・第二中隊所属・ラルゴ・ヴォルティーノ中尉。目前の男に撃ち負けた戦士。
「キサマは──狙撃のウデを、どこで磨いた?」
「当時グルジアにあったGRU(ソ連軍参謀本部情報局)の訓練キャンプだ」
「チッ!筋金入りのアカかよ。どうりで当時は最新型の狙撃銃が、手にはいるワケだぜ」
思えば情報局の連中も、もっと人員を割くべきだった。
あのクリューゲルとかいう南アフリカ警察の警部が殺された時に。
「ンだなァ、今となっちゃトンでもねぇクソ銃だが……あの当時はアレしかなかったからな」
「フン。アカにシッポ振ってまでテロ屋になって。その実、カネもうけか。たいしたタマだ」
一瞬。相手の冷たい目に、怒りの炎が
だが、銃を突きつけられているにもかかわらず、アフリカ傭兵の俺の心は、そんなコイツをさらにあおって、
「どうだぃ、半グレになって。この世界じゃァ、かなり稼いだか?カネの亡者さんよwww」
「……しつけぇな」
「カネ回りが良くなって、麻布あたりで女ハベらしてブイブイ(死語)いわせてんのか」
「……もう一度言ってみやがれ」
俺は散弾銃に狙われてる都合上、すこしセリフにブレーキをかける。
「今度のネタは、なんだ?武器の密輸?それともまた薬物か?まさか女衒ということも──」
「べつに金持ちになるためじゃねェ!」
ドレッドの怒りが、ついに関をきったようにあふれ出た。
だがその怒鳴り声も、まわりに満ちあふれるアクメ声にかき消される。
「おれがこの
「革命ィだぁ?」
混じりっけなしに、俺は目を剥いた。控えめに言って驚きだ。
「ハ!そういえばコンゴで『ヤン』のやつが、そんなこと言ってたなァ」
部隊内で『南アフリカ産の大学出なフニャチン』と揶揄されてた白人豪農出身の若い中尉。
ケープタウン大学でオルグされ、
くだんの中尉の最後は、精鋭読者のみなさまもご存じのとおり無惨な死にザマだったが。
するとドレッドの怒りはガソリンをかけられたようにヒート・アップしてゆき、
「あんなクズと一緒にすンな!アレは青
「ふぅん?ヤツと貴様と、ドレほどの違いがあるッてのかね」
チキッ!──銃の
「気ィつけろよ……おれの指は引き金にかかってるゼ」
「ふぇぇぇ。怖っかなくて死にそうだよぉぉ……ので」
またも相手の顔に怒気がよぎるが、コイツにしては見上げたことに感情をコントロールしたらしい。それとも(……どうせ殺す相手だ)と割り切ったか。相手は思った通り、銃身と
──この余裕……さては他にも部下を潜り込ませたな?
ドレッドは、黄色いベストが胸の筋肉でハチ切れそうな上半身をたわませ、
「……いいか?おれァは貧困階層のミカタだ!」
「コキやがれ。この後におよんで、ナニをホザくやら」
「聞けよ!クソが。おれァ世の中から貧困をなくしてェ。だが世の中を動かすにァ──ゼニがいる。いいか!ゼニだ!!この時代、国の政治を揺さぶる
ドレッドは辺りの狂乱ぶりをあらためて見まわした。
上空で舞う例の女が、狂躁的に哄笑しつつ、すばやく急降下。
ケモ女をバックの姿勢にさせ、腰をふる中年男のズラを
バーコード・ハゲになった男は、それにも気づかず懸命に腰をふりつづけている。
「……性処理用に手術された
「見たとこ、カネもうけの方がメインになってねぇかァ……?」
キンタマを狙うショットガンの圧が無くなったので、俺は手を前に回した守りの姿勢をとき、ソファーにヒジをかけてふんぞり返った。するとヤツと同じく、まわりの喧噪がいっそうよく分かるようになる。
それは、もはや乱交パーティといって良かった。
さまざまな有象無象がくんずほぐれつ。まさに狂乱のハロウィンだ。
おサルのジョージは、そんな淫猥・倒錯・悖徳な情景を、ヨダレ垂らして食い入るように見つめ、
騒動に負けぬよう、俺はいくぶん声を大きくして、
「巷でいう『基底価値』と『目標価値』の転倒、ってヤツ。よくあるハナシだ」
すると、ドレッドはピエロ顔を、さらに不気味にゆがませて、
「おれは、そんなんじゃねェ!この世界での生まれも孤児院育ちだが、弱者の味方サ」
「ンで、テロをやったあげく、世界を混乱にみちびき、弱者が一番先に踏みツブされる、と」
「……」
「そう──あの、『五月動乱』みてぇに、ナ?」
ドレッドもソファーにふんぞり返った。
時空を越えた往年の宿敵が、視線で火花を散らしあう。
一瞬、ここが『ブラザヴィル』にある闇クラブのような錯覚におちいるほど。
まさに、直接対決を果たせなかった1960年代アフリカの延長戦めいた雰囲気だった。
入ってきた時にくらべ、態度を荒っぽく豹変させたこちらをマジマジと観察したドレッドは、やがて『ようし……』とでも言うがごとく、まさにジョーカー的な
「いいぜ……なンでコッチが、ここまで
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【 ドレッドの
あの当時、皇国でのオレの名は『ベジドフ』ッつたっけ。
こう見えても、かつては辺境土族を統べる王の
ジジィと
よくある “貧乏子だくさん” な大家族ッてヤツ。ンでも貧しいなりに、
……そんなおり、オヤジとオジキが皇国の外征に狩り出されてな。相手は勇猛な辺境の砂漠民、イースマム教徒だ。その結果は!といやァ、お前ぇンとこの特殊騎士団 の第二戦闘集団 “砂漠の虎” が拡充されるキッカケんなった、悪名たかい負け
……それからサ。オレの家が、
おまけに外征で浪費した国庫をうめるため、知ってのトオリ税金がクソほど上がる。物価が高くなる。それでいて働き手は少なく、おまけに景気もわるくなる。スタグフレーションってヤツか?
それに不運は重なるモンで、いちばん下の弟が、貴族の六頭立て馬車に引っかけられてな。
ジジィはそれを助けようとした挙げ句、ふたりとも脳みそを固い石畳にまき散らして、おッ
けっきょく泣き寝入りで、代わりに上の姉キがその貴族の屋敷に、奉公ン出ることになった。したっけ、そのクソ貴族一家は──ヘンタイ・サークルの一員でナ?魔法を使って姉を半獣の
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ドレッドの言葉が途切れた。
ヤツは淫猥なコスプレをした者たちが放恣な行為にふけるサマを見やる。
“オレ” のほうは、相手の “砂漠の虎” と言うワードで、大学のときに同期だった “砂漠の虎” の団長、セルゲイ・レスコーフを思い出す。任務で家を空け、果てに離婚を切り出された男。絶望したあげく、
そういや第4話でヤツからその話を聞いて、みょうなシンパシーを感じたのを覚えてる。
皇国でのオレの家庭生活は、ときおりシーアが“ヒスる” のを除けば
まるで21世紀の日本の記憶があるような、あの共感は何だったのか……。
ドレッドはケッ!赤く塗られたブ厚いくちびるをゆがめ、さも
「ヨしやがれ。手前ェに
「哀れんでなんか、いないさ」
オレは、となりのブースで太いツノを2本、頭から生やしたピンク髪の女が「アウラ──腰をふれ」と命令され、テーブルの上に横たわった男の上で騎乗位のまま、いかにもイヤイヤに腰をふりはじめるのを眺めつつ、
「だが……姉をそんな姿にされたら、このテの店に嫌悪はないのか。ましてや経営なんて」
「ハ!言ったろが。おれの目的にぁゼニが要る。そのためなら──手段をえらばねェ」
それに実際のトコロ……と、ドレッドは残ったシャンパのボトルを一口ラッパ飲みに、
「じつのトコ女にァ、もう飽き飽きだ」
「へぇ?」
「今でも異世界のあの光景を夢に見るぜ。アレほど清楚だった姉キたちが……」
「でも
「ヘッ、こんなヤベぇトコ、連れてこれッかよぅ。誘っても来たがらねェぜ、こんな──」
改めてドレッドは手をヒラヒラさせ、辺りを指し示した。
天井の高い大ホールの片すみでは、ミノタウロスの男同士が汗まみれで“まぐわ”って。
そうかと思えば、キワどい妖精のコスプレをした女たちが濃厚なベロちゅーをしている……。
「オマエんとこの『ナナ』も、その……異世界の記憶があるのか?」
「あぁ──オマエに殺された記憶もな」
「あれは不可抗力だ。分かってるクセに」
ふと、オレは世界をまたいで登場した人物たちを総ざらえしてみる。
現世ではバーの店主であり、コンゴではオレの部下だった
彼を殺った、目の前のドレッドと “おサル” のジョージ。
いま話題にした、ドレッドの愛人である混血女、ナナ。
油断していると現れる “縁結び神社” の女神。
その女神と敵対関係な、正体不明の黒ネコ。
──そして、なにより……。
異世界でのオレの妻、『シーア』そっくりな『詩愛』。
こうなると因果……いや宿業、というものが、オソろしくなってくる。
──その巨大な渦の中心にいる
考え込むオレの表情を、今度は非難と誤解したか。ドレッドは目を怒らせて、
「とにかく!社会を、世間を!荒らして、荒らして──荒らし尽くすのサ!」
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上の姉キが奉公に行って、2年ぐらい経った
その頃おれは、手広く
モチロン、姉キが魔法で改造されて、ゲス男に奉仕してるなんざ、まだシらねぇ。
奉公先の屋敷は貴族区にあって高けェ塀で囲まれ、零細庶民なんざ近づきもできねェのよ。
こっちァ安い週給で、家に仕送るとアトは街で買い食いすンのも苦労する
残業、早出、休日出勤。月月火水木金金でシャカりきにはたらいてたゼ。
そんな、ある日のコトよ……。
奉公に行った上の姉が病気ンなったと、めずらしく屋敷から手紙が来た。
治療するにァ輸血のため、血縁の若い女の血が居るんだと。
ンで──2番目の姉キが、見舞いがてら屋敷に行くことになった。
貧乏のせいで病気がちになってた
「なに言ってるのよ……母さんが行ったって、仕方ないじゃない」
下の姉キは、そう言ってバイトを休んで奉公先の屋敷に行き……ソレっきりサ。
そのうちまた手紙が来て『上の姉と一緒に御奉公するコトになった』と、こう来たモンだ。
御奉公はいいが、家に仕送りも来ねぇンじゃ、コッチだってアゴが干上がっ
母親が病気がちの身体をおして面会に行こうとするも、貴族区の中にすら
女手が少なくなったんで、家の中は荒れる。働き手が減って、ますます貧乏ンなる。弟はグレてチンピラの仲間入りをして……そのうち度胸だめしの鉄砲玉にされ、 “カチこみ” で刺されて、おっ
母親はますますヨワる、家の中は荒れる。
コレは姉キたちに、ホンキで一度帰ってきてもらわにゃと、おれは貴族区の塀をのりこえ──貿易船でマストの経験もあったからお手のモンよ──目当ての屋敷に潜り込み、姉キたちに会おうとした……が、トンだヘマぁやっちまった。屋敷は魔法結界で守られてて、侵入者は一発で分かるッてな寸法だった。もちろんガキだったおれは、そんなモノがあるコトすら知らなかったンだ。
気づいたときにァ、
するってぇと──情けねェことに、たちまちボッキしやがンだよ、おれのチンポがョ。
ムチの音──よがり声──男の怒声……。
するってェと……そのうちのサッキュバス2匹に、どォ~も見覚えがあった。
赤い肌の
頭に二本のツノをはやして、ムチのように細長いシッポ。
両脚はヒザから下はフサフサの毛でおおわれ、両方の前腕も同じ。
トラ革のビキニ水着に、額んトコにゃ、デカい宝石が埋め込まれてる。
2匹とも、牛みてェに大きい
おまけにベルのついた幅広な黒革の首輪を巻かれ、性奴であることを強調されてナ。
貴族の家はデブった中年の当主と、大男なゲスい息子のふたりでな。ザムザ家とか言ったか。
赤・青のサッキュバスは首輪を鳴らしつつ、それぞれボッキした異様にユガんだ巨大チンポを、熱心にシャブってた。
するってぇと──。
赤い方が大男の息子に、カラダを駅弁ファックのまま持ち上げられて、ユサユサおれの方に近づいてきた。と……そのサッキュバスが肛門をパックリ、まるで生き物のようにモグモグさせながら、振り向いて、
「ベジィ……お姉ぇチャンね?アヌスも、すっごく
言われて数瞬の空白があったのを覚えてるぜ。
目の前の、イロ
ケドよくよく見ているうち──アタマん中で金髪を黒髪に、赤肌やツノを取ってみると。
「なッ……姉キ!?」
ガン!とアタマを一発、ドヤされた気分だった。
視界がグラグラとゆれて、焦点が定まりやがらねェ。
うふふ……と上の姉キは、そんなおれを見て艶めかしく
「ホントはアンタの粗チンなんて
上の姉キがそう言ったとたん。
息子の野郎がボッキしたオレのチンポに姉キの肛門を、ぬぬぬぬ……ぬぅ……ッ!
****
そン時の快楽とキやがったら、とドレッドは珍しく
「……知るかぎり、どんな女も
ホンのひととき。
ヤツは目を宙に泳がせ、眉根をよせて、さらに
それはまさに “苦悩するピエロ” そのものだった。『絵の無い絵本』に出てくるアレだ。
「……『ナナ』のおマンコにしても同じよ。いや月とスッポン、金と泥だナ……うねうね、モグモグとアヌスがオレのチンポをモミしゃぶるように動きやがってよぉ……」
額に宝石、と言ったな?オレはドレッドに尋ねた。
「
「イヤ……見たコタぁねぇが?」
素の
なるほど。やはりコイツは“ウサギ”のウラには精通していない。
洗脳用・魔石のことを知らないのだ。オレも異世界時代、そんな宝石を知らなかった。
──そして……まただ。
また、異世界の事象とシンクロしてる。
皇国にあった魔石が、この“ウサギ”でも……。
だがドレッドは、オレの困惑顔などソッチのけで、
「とにかく絶品でナ。ソレを味わって以来、どうやっても、どんな女でも、イケなくなっ
「お姉さんの “
「クソ貴族の野郎が
ここで、ギリッ!ドレッドは歯がみをして、
「姉キたちのほうも、調教されてすっかり色ボケにされ
****
明日は手前ェも調教して、ホモ
万事休す、と覚悟したとき……深夜、
うごく頭だけ、なんだァ?と持ち上げてみりゃ、それは屋敷付のメイドなんだ。
超・美人だったが、くちびる縫い合わされてしゃべれねェ。
メシは、ノドに開けられた穴に流動食を流し込まれるだけ。
姉キたちとおなじ
(どうも屋敷の女奴隷にする共通の処置みてぇだった)
そんな彼女が、コッチの縄をほどき、服をくれて屋敷の外に逃がしてくれた。
礼を言おうとしても、黙って首をふり「はやく行け」ッつう素ぶりだけ。
あン時の感謝と恩は……今ンなっても忘れたこたァねェよ。
明け方になるまで貴族区の囲壁ちかくで時間をツブし、開門と同時に外へ出た(出るのはカンタンだからな?)。そのまま仲間のトコロで湿布やらナニやら、監禁中にイタめつけられたトコの手当をして2~3日すごした。ちょうど国が“イバイラの祭り”を開催している夕方、街なかの
おれは怒った。
ケド、なにより慌てたね……マジでよ。
いままでに無いほどクソ汗かいて走り、町医者ンとこ行ったゼ。
したらクスリが使われたと聞いて、二の足ぃ踏みやがった。もっと上級の医者に行かなきゃダメだと。そこでまた駆け足よ。街一番の医院まで走ったね。
『皇国を守護する』とかヨタ話のあった聖イジーの晩鐘が鳴り、頭の上をカラスがカァカァよぎり、オレのアタマもガンガン鳴ったぜ……日没ごろ、スニィウェッズ街にある有名な医院にようやくたどり着いてみりゃ、その日は祭りで臨時休業ときやがった。それでも閉まっている建屋の門を叩いたが、コッチが往診代も出せねぇような貧乏人だと分かると、扉を開けもしねェ。結局押し問答でラチがあかず、トボトボ家にかえってみりゃ、
一晩中看病したが……明け方、うたた寝したおれが起きてみりゃ、ヒッソリと死んでいた。
それからだゼ。
おれが、カネ持ちというカネ持ち。権力者という権力者、貴族という貴族、特権階級という特権階級を、憎むようになったンは。
商人の手代をやってたツテで、おれは禁制品を扱うマフィアの一員となり、そこで頭角をあらわした。あとァお前ェの知るとおり。仲間をあつめて『五月動乱』を起こし、皇国を揺るがして。つぎに国外勢力も使った革命で、
年を経て、ジジィのお前ェがジャマをした、あの噴水台の活劇はヨかったぜぇ。
石化された皇女や侍女たちは、いまでも水盤の上で、アヘ顔をした口やマンコ、肛門や尿道から、噴水の放物線をキラキラと描いてるだろうよ。
そうそう。あのクソ貴族どもに復讐をしたかったが、オヤジの方は糖尿病でとっくにクタばり、息子は、ほかの貴族どもと国外に
2人の姉キは飽きられて、手術済み性奴隷としてトゥの昔に外国へ売りトバされたらしい。空ンなった屋敷にァ、あのくちびるを縫い合わされたメイドが、
おれのハナシぁ──ま、ンなトコだ……。
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