※この作品はR-18です。

悪の不死鳥   作:早見 彼方

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第2話

 朝食を終え、人心地ついた俺はグレイフィアの温もりを欲した。ベッドの中央に腰掛け、膝の上に座らせたグレイフィアを背後から抱き締める。伸ばした左手でメイド服の上から豊満な胸を揉みしだき、右手の指で下腹部を撫でる。そうしながらグレイフィアの耳に顔を近づけ、声を掛ける。

「うちの新人メイドたちはどうだ? 上手く教育できているか?」

「はい……。どの子も優秀で、教育係の必要がないと感じられました」

「そうか」

 乳房を指で握りながら乳首を弄り、先端を指先で抓る。俺の指示通り、メイド服の下に下着はつけていないようだ。コリコリとした乳首の生々しい感触が心地よく、夢中になってこねくり回した。

「くっ……」

 屈辱そうに呻くが、ただそれだけだ。グレイフィアが俺の行為を本気で抵抗することはない。俺たちは契約を結んでいるのだ。

 グレイフィアの十一歳の息子、ミリキャスは少し前まで眠りの病に侵されていた。この眠りの病は悪魔特有の病気で、何の前触れもなく昏睡状態になってしまう。処置をすれば寝たきりのままでも生き続けることは可能だが、不治の病と言われるこの病気を治す手はなく、いずれは寝たまま衰弱死する可能性が高い。

 グレイフィアの息子が病に伏したことを聞いた俺は、グレイフィアにある提案をした。

 我がフェニックス家の新人メイドたちが一人前になるように教育係を務めてほしい。その代わりに、不治の病すらも治す特別製のフェニックスの涙を渡す、と。その提案に一も二もなく引き受けたのはグレイフィアだ。眠りに就く息子の傍で夫、サーゼクスとともに頭を下げてきたのは記憶に新しい。

 俺は喜んでフェニックスの涙を提供した。

 目覚めたばかりでぼうっとしたミリキャスを抱き締め、涙ながらに笑顔を見せる夫婦。

 その光景を遠くから見守りながら、俺はほくそ笑んだ。

 他者の状態異常を引き起こす能力も、治す術もある。『洗脳』で完全な傀儡にするのは容易いが、そればかりでは面白くない。本当に手に入れたいと思った女がいれば、体だけでなく心も欲しいと思うのは当然だ。俺の場合、その女がグレイフィアだった。

 息子の病が完治し、グレイフィアは喜んで俺の下へ来た。グレイフィアからすれば、俺はメイドの教育係を雇うために超希少な特別製のフェニックスの涙を渡した善人に見えていたかもしれない。もしくは、あくまで契約という形に則ることで、グレイフィアたちが俺に対して過剰な恩を感じないように配慮した、と思われていたのかも。

 どっちにしろ、俺は悪い悪魔とは思われていなかったはずだ。

 グレイフィアに肉体関係を迫るまでは。

 美味かった。グレイフィアをベッドに押し倒して、数日間に及ぶ種付けセックス。身の周りの世話は俺の家のメイドたちに任せ、朝昼晩とグレイフィアを抱いた。唇を貪り、膣内を肉棒で支配し、子宮に精液を注ぎ込み続けた。

 抵抗や逃亡を考えさせないように『洗脳』を使っていたが、不要だったかもしれない。息子を救った恩人という立場はそれくらい強く、その立場の前ではグレイフィアほどの気丈な女も逆らうことはできなかったようだ。

『新人メイドの夜伽の勉強のためにも、頑張ってくれよ?』

 仕事は一人前だが、まだ夜伽に慣れていないメイドたち。仕える主のセックスを彼女達に学んでもらうため、グレイフィアを教育係として呼んだ。こんなことは聞いていない、と弱々しく訴えたグレイフィアだったが、俺は嘘をついた覚えはない。夜伽もメイドの立派な仕事だからだ。

 結局俺はグレイフィアに殆ど『洗脳』を使わず、正気を保たせたまま抱いた。メイドに見せるという名目で映像を記録として残し、足先から頭まで満遍なく愛し尽くし、俺に触れられたという履歴を刻みつけた。

『これからよろしくな』

 耐久セックスでぐったりとしたグレイフィアを背面駅弁の体勢で拘束し、膣内に精液を注ぐ場面を撮影したのが昨日のこと。そして今日を迎え、朝のフェラチオ奉仕を行わせていた。

「まぁ、俺からすればまだ半人前だ。これからも頼むぞ、教育係として」

 言外に教育係を辞めさせるつもりはないと告げ、俺はグレイフィアの首筋を舐めた。

「こういうことは、ご自分の眷属となさってはいかがでしょうか?」

「今さらそれを言うか?」

 無感情を貫こうとするグレイフィアに眷属の話を振られ、俺は思案を巡らせた。

 俺のような上流階級の家系に生まれ、成人を経て爵位を与えられた悪魔は、悪魔の駒(イーヴィル・ピース)と呼ばれる駒が与えられる。この駒は人間界の娯楽であるチェスを模したもので、自分自身を指す『(キング)』の駒は存在しないが、それ以外の駒である『女王(クイーン)』1個、『僧侶(ビショップ)』2個、『戦車(ルーク)』2個、『騎士(ナイト)』2個、『兵士(ポーン)』8個の駒が与えられる。この駒を下僕にしたい者に使用することで、下僕に駒ごとの特性と力を与えることができる。下僕の資質によっては複数の駒を消費することがあるため人数は変動するが、最大で十五人の下僕を作ることができる。

 ライザー・フェニックスは、十五個の駒全てを使い、十五人の下僕を手元に置いていた。レイヴェルは俺の身内ではあるが、俺の眷属の一人だ。妹属性を求めたライザーの提案を呆れながらも受けて眷属となっていたようだ。

 俺が目覚める前までは、ライザーと眷属たちは仲が良かったが、今はたまに手を出す程度であまり交流を深めていない。眷属たちの容姿は悪くはないのだが、グレイフィアなどの美女と比べると少し見劣りしてしまう。手を出すとしても、グレイフィアの攻略が軌道に乗ってからになるだろう。

「今は眷属よりも、お前との時間を大切にしたいんだよ」

 下から持ち上げるように乳肉を触り、柔らかさに目を細める。澄ました横顔は見惚れるほどで、グレイフィアの尻に股間の膨らみを押しつけた。

「っ……」

 グレイフィアが微かに身じろぎする。俺の一物にされたことを思い出したのかもしれない。

 徹底的に己の膣内を蹂躙し、何度射精しても萎えることなくグレイフィアに欲望を向けた禍々しい肉の塊。常人ならばとっくに屈服しているだろう責め苦を受けてなお、グレイフィアはこの程度の反応に留めている。

 強い女だ。やはり、この女は欲しい。

「今日も頼むぞ。息子を救ってくれた恩を返してくれよ?」

 グレイフィアは何も言わない。諦めたように目蓋を閉じて、小さく頷いた。

 俺はそんなグレイフィアをベッドに寝かせると、本格的な前戯へと移った。グレイフィアにスカートを捲らせ、左右に小さく開いた股の中心に顔を近づける。俺の言いつけでブラジャーと下着をつけていなかったため、美しい脚の付け根は丸裸だった。

 子を産んだとは思えない綺麗な陰部。陰裂の割れ目に指を引っ掛けて左右に開くと、ピンク色の花園が現れた。そこには小さな膣穴があって、やはり一児の母とは思えない美しさを誇っていた。

 今日も美味そうだ。俺は口に唾液を溜めると、膣口に口をつけた。

「んっ……」

 グレイフィアの声を耳に入れつつ、陰部全体を馴染ませるように舌で舐め上げる。一瞬にして唾液で濡れたその場所に何往復かして唾液を重ね塗りし、ようやく膣口に舌をねじ込む。

 念入りな入浴によってしっかりと洗い流されてしまったとはいえ、昨日までの耐久セックスで膣内は俺の精液の味を覚えたはず。俺色に染まりつつある膣穴を舌先で掻き分け、柔らかい肉を擦りながら唾液を流す。

 くちゅ、くちゅ、と水音が鳴り始めた。それは大部分が唾液によるものであったが、わずかに漏れてきた愛液が混ざるように湿った音を奏でている。俺は唾液を押し退けるように零れてきた愛液を口で受け止め、飲みこむ。

「ご馳走様」

 グレイフィアは無心だ。返事もしない。早くこの時間が終わってほしいと思っているのかもしれない。釣れない態度のグレイフィアにやれやれと肩を竦め、俺は体を起こして股の間に腰を寄せた。

 入れるぞ、などと聞くことはない。ここ数日で慣れた動作でグレイフィアの太股を掴むと、腰を前に動かして膣穴に亀頭を宛がう。極上の餌を察知して肉棒が興奮に震え、むくむくと大きく膨らんで膣穴に進入し始めた。

 いい穴だ。肉棒に絡みつく膣肉。素っ気ない態度とは裏腹に熱い接触で亀頭を迎え、肉棹にも襲いかかった。にやけながら俺は奥へと腰を動かし、膣肉を掻き分けて膣奥まで行き着いた。

 金色の陰毛をグレイフィアの股に触れさせ、これにて結合完了。俺は前屈みになって視線を下げると、頬を熱で紅潮させたグレイフィアと目が合った。

「あれだけ俺と交わっておいて、何の影響もないわけがないよな?」

 ばつが悪そうにグレイフィアは視線を逸らした。まだ抵抗を続けるグレイフィアが健気に思えて、俺はもっといい反応を引き出してやろうとグレイフィアの胸元に左手を伸ばした。

 そして、白い布地を掴み、無理矢理引き裂く。

「なっ……!」

 ぷるんとまろびでる白く丸い双丘。芸術品の如く完成されたそれは男の惑わす魔性の胸だ。白さの中に綺麗な円を描く桜色の乳輪が控えめに主張し、中心には美味そうな乳首がツンと立っていた。

 俺は唾液を垂らしながら顔を近づけると、乳房に顔を埋めた。誰にも渡さない。これは俺の物だ。強い独占欲で満たしたどす黒い笑顔を作り、怯えるようにわななくグレイフィアの胸を汚す。

 乳房を舌で舐め尽くし、歯を立てる。それと同時に腰を動かし、膣内で肉棒を暴れさせる。気を取られていたときに中を弄られてグレイフィアは声を上げかけたが、咄嗟に口を閉じた。

 シーツを掴む手に力が入っているのがわかる。

「ははっ……」

 隠しきれない反応を見て笑い、俺は乳首に吸いつく。本来、俺のような男が汚していいものではない。夫である男が堪能できたそれを、今は俺が独占している。

 堪らない。この女の体は最高だ。乗ってきた気分に合わせて腰振りの速度を上げ、子宮口を突く。俺に馴染み始めていた膣が強烈な締めつけで俺の分身を追い出そうとする中で、俺は関係ないとばかりに膣中を押し広げる。

「グレイフィア。絶対にお前を俺の女にする」

 さ迷っていた視線をグレイフィアは俺の顔に向ける。瞳が震えていた。薄い膜を隔てた向こうで、喘ぎ苦しむグレイフィアがいる。そう悟った俺はニヤァと口角を吊り上げると、一気に腰を引いた。

「なにを――」

 珍しく動揺した様子のグレイフィア。俺はグレイフィアの呼び掛けに応じず、亀頭が抜けるか抜けないかの瀬戸際まで腰を上げると、今度はそれを一瞬で膣奥までぶちこんだ。

「ぁ、はっ!?」

 無茶な動作で膣を征服した肉棒。その影響でグレイフィアは腰を上げ、開いた口から舌を覗かせた。目は見開かれ、表情は動揺の一色に染まっていた。

「我慢するなよ」

 俺はそれだけ言って、胸の谷間に顔を埋めた。男を誘う母性の塊は甘い香りを放っていて、谷間に顔を埋めながら深呼吸をした。開きっぱなしの口から唾液を吐き出し、舌で乳房を嬲りながら堪能する。

「ひっ、あぁっ!」

 ズンッ、ズンッと子宮を突く。少しの手加減もない。中を俺専用の穴に変えるつもりで腰を引き、突き出す。それを何回も繰り返しているうちに、グレイフィアの嬌声は珍しいものではなくなった。

「あっ、はぁっ、くっ、うぅっ……」

 いやいや、と頭を左右に振るグレイフィア。そんなことをしても刺激から逃れられるわけもなく、俺の絶え間ない攻めに声の大きさが上がっていく。その頃にはもう体の震えも大きくなっていて、突く度に敏感な振動が伝わってくるのが面白かった。

 俺は乳首を甘噛みしながら暴力的なセックスをしているうちに、欲望の猛りを抱いた。来た。待っていたそれを感じて、グレイフィアの背に両手を回して抱き締める。顔はグレイフィアの胸に擦りつけたままで、迫り上がってきた欲望の塊を解放する。

 亀頭が子宮口にめり込み、グレイフィアが声を上げるよりも先にそれが体内から排出された。

 どぷっ、どくっ、どくっ。子宮の中に大量射精。身悶えするほどの快楽に犯され、俺は痙攣しながら子種を撒き散らす。

「っ、やめて、抜いてっ!」

「いいだろ、別に。もう俺に何度も種付けされたんだ。それに、滅多なことじゃ孕まないだろ。俺たち悪魔は、寿命が長いかわりに出生率が低いんだから」

 永劫に近い一生を得る代わりに、悪魔が子を作れる可能性は著しく低い。何百年単位で愛し合ってようやく子供ができるという家庭が普通にある。兄弟同士で比較的年の近いフェニックス家のような家が珍しいのだ。

「あー、出る出る……」

「また、こんなに、出されて……」

 フェニックスの精液、とかく俺の精液は量も質も尋常ではない。俺の子種を受け止めたグレイフィアの子袋は大きく膨らみ、外からわかるほどに腹が丸く膨らんでいた。密度が濃く、一度子宮に入るとなかなか出てこない。そんな雄としては優秀な一族だからこそ、子沢山なのかもしれない。

 どぷっ、ぶびゅ。追加の精液を放ち、子宮をまた膨らませる。直接は見えないが、俺の精液はグレイフィアの子宮にこびりついているのだろう。少しでも孕ませる確率を高めようと、精子を落ち着きなく泳がせているはずだ。

「逃げるなよ?」

 グレイフィアへと顔を寄せ、笑い掛ける。

 逃がさない。そもそも逃げようとは考えないはずだ。俺による最低限の『洗脳』を受け、俺にされたことを誰かに口にしたり相談したりすることはない。俺との問題は、自分一人で解決すべきことだと思っているからだ。

 結局、グレイフィアは俺とベッドで戦うしかない。不死鳥と呼ばれるフェニックス。再起不能になっても蘇るこの体でグレイフィアを求め続け、フェニックスの新しい遺伝子を残させる。そしていつの日か、グレイフィアを俺の妻として迎える。

「絶対に俺の女にしてやる。膣が乾く暇を与えないからな。愛して、孕ませて、愛の結晶を産ませて、すぐに子を仕込んでやる。俺の傍で、女としての幸せを一生与えてやるよ」

 欲望を微塵も隠さない俺をどう捉えたのかグレイフィアが目を大きく見開いて俺を見つめた。口から漏れる声は荒いままで、悪くない反応だった。

「二回戦だ。行くぞ」

 射精前よりも大きいと感じる肉棒を振って、精液の糸を引く膣内を肉棒で動き回る。グレイフィアはついさっきよりも落ち着いた様子ではあったが、当たり前のように声を出すようになった。

 俺はそれが嬉しくて、昼近くまで犯した。ひとまずの運動を終えたときにはグレイフィアはいつも通りベッドに伏して体を痙攣させていた。精液塗れでぼろぼろに引き裂かれたメイド服を纏い、ごぽぉっと膣から精液の塊を逆流させながら、艶のある息声を漏らしている。

「はぁっ……はぁっ……んっ、ぁ……」

「愛してるよ」

 耳元で囁き、耳穴を舌先で穿り舐め回し、俺は身なりを整えてから部屋を出た。扉の前に立っていたメイド兼肉便器の美女二人にグレイフィアの体と部屋の清掃を頼み、長い廊下を歩いた。

 向かう先は、俺の母親の部屋。今、母の胎には妊娠九ヶ月になる俺の娘が宿っている。

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