※この作品はR-18です。

悪の不死鳥   作:早見 彼方

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【捏造設定】ライザーとレイヴェルの母親の名前


第3話

 母の部屋に着いたとき、一人の女が窓際の椅子に座っていた。ゆったりとした温かい服に身を包み、大きく丸く膨らんだ腹を愛おしそうに撫でている。その横顔は二十代のように若々しく、ずっと見ていられるような安心感を与える美しさがあった。

 母、リヴェル・フェニックスだ。

 悪魔は超常現象を実現させる魔力と呼ばれる力を有しているのだが、その魔力を使って外見を自分の思うままに変えることも可能だ。リヴェルはそれによって若いままの姿を保っている。

「あら?」

 部屋に入ってきた俺に気づき、リヴェルが顔を向けて穏やかに笑った。娘と同じ金色のロールヘアを後頭部で束ねている。髪型は少し違うが、微笑む顔と青い瞳は娘のレイヴェルとよく似ていた。レイヴェルが育つと、リヴェルのようになるのだろうと容易く予想できた。

「パパが来ましたよー」

 丸みを描く腹を撫で、中で眠る胎児に話し掛けるリヴェル。俺はその傍に近づくと細い肩に手を置いた。

「具合はどうだ?」

「えぇ、安定しているわ」

 短くやり取りをし、顔を寄せた俺たちは口づけを交わした。唇を重ね、軽く舌同士で絡ませる。それなりに長い時間相手と繋がり合うと、俺は顔を離した。

「して欲しいこと、もしくは必要な物があれば言え」

「それじゃあ、ずっと傍にいてくれる?」

「それは無理だ。俺も忙しいからな」

「まぁ、酷いパパ」

 リヴェルは腹に視線を落とし、楽しそうに小さく笑った。

「それで、調教は順調かしら?」

 調教と言われて、俺はグレイフィアのことだと理解した。今はグレイフィアに掛かり切りで、他の女にあまり構えてやれていない。今度、時間を作ってリヴェルを抱くとしよう。そう決めつつ、俺は言葉を返した。

「あぁ。結構粘っているが、必ず俺の妻にする」

「家族が増えて賑やかになるわね。二人の子供が楽しみだわ」

 本当に心からそう思っているように、リヴェルは明るい表情のまま俺を見上げる。

 リヴェルを洗脳し、抱くようになったのは俺がライザーとなって少し経ってからのことだった。すぐに他人になって生活に適応できるわけもなく、俺はいろいろなことに慣れるのに必死だった。ライザーとしての記憶はあるが、だからと言って今まで通りに何の変化もなく過ごせるわけでもない。

 当初、俺の様子を見て訝しんだ者もいただろう。頭痛を訴えて倒れて以来、ライザーの様子がおかしい、と。さすがに魂が変わったと思った者はいないだろうが、後遺症で性格が変わったと思う者は少なからずいたはずだ。

 だが、それはもう過去のことだ。俺が度重なる実験を経て能力を物にし、屋敷に集まる使用人を含めた全員に『洗脳』を掛けたことで余計な疑問を持たせないようにした。この俺のすることに、何の疑問も反感も抱かないようにさせたのだ。勿論、後から我が家にやって来たグレイフィアにはその洗脳は掛けていない。

 そうして屋敷を支配した俺は、女を抱いた。見目麗しい使用人、妹、そして母親。中でも母親は好みの外見をした一番身近な存在だったため、思う存分に種付けをした。交わるべき夫との交尾を禁じ、夫婦のベッドで俺の子種を受け止めさせた。

 でも、まさか、こんなに簡単に孕むとは思わなかった。悪魔は出生率が低いという言葉が信用できなくなるほどだったが、本当に運が良かったのだろう。リヴェルほどではないが玩具にしたレイヴェルはまだ孕んでいない。

「ねぇ、ライザー」

「ん?」

「子供が生まれたら、またあなたの種を注いでくれるかしら?」

「いったい何人産むつもりだ?」

「幾らでも。だって、愛するあなたの子供ですもの。沢山欲しいの。あなたとの愛の結晶を」

 嬉しいことを言ってくれる女は可愛いものだ。

 俺はリヴェルと視線を交わし合うと、再び接吻を行った。

「んっ、ふっ……」

 今度はより長い時間繋がる。鼻で荒い息を吐き、貪欲に唾液を貪る。

 一応は肉親との肉体的接触ということもあって、背徳的な興奮を覚えた。スーツのズボンを内側から大きく膨らませ、目の前の女を抱かせろと訴えてくるかのようだ。

 たっぷりと時間を掛けたキスを終え、俺たちの口の間に唾液の橋が架かった。リヴェルはそれを舌の器で受け止めて飲み込む。それでもまだ物欲しそうなリヴェルの口へと唾液の塊を意図的に落とし、俺の唾液を思う存分摂取させた。

「素敵よ、ライザー。あなたがいるから、私は女としての幸せを得られている」

 俺の股間に細く白い指先を這わせる。大切な宝物を扱うように丁寧だ。

「ねぇ、お願い。私に奉仕させて? 何でもするからぁ」

 女の甘えた声を出すリヴェルに、俺は「いいだろう」と許可を与えた。

 場所を移し、俺は裸になってベッドに仰向けになった。元々は夫婦の部屋だったそこは今、俺とリヴェルだけの部屋になっている。リヴェルの夫であり、俺の父親である男は別室で悠々自適に過ごしているだろう。

「ライザーの体、本当に素敵」

 俺の裸身を撫でる、ランジェリーに着替えたリヴェル。体を包むという役割は果たしているが、シースルーの生地のために体を隠すことはできていなかった。妊娠前に比べてより大きく、いやらしく張った乳房も、俺の子を抱く腹も、下腹部に描かれた子宮を模した淫らな紋様も容易に見て取れる。

「お前も素敵だよ」

 俺は紫色の淫紋が存在感を主張するボテ腹に触れ、にやけた。

 俺のチート能力の一つ、『改造』によってリヴェルの下腹部には淫紋が刻まれている。俺以外では絶対に消すことのできないそれは、刻まれた者に至上の幸福と快楽を与える。あらゆる刺激を快楽に変換する機能も備わっているため、たとえば出産を迎えた際には激痛によって絶頂を迎えられるだろう。

「うふふ、素敵な絵をありがとう。一生大切にするわ」

 そう言って、添い寝をするような体勢となったリヴェルは、俺の股間に手を伸ばした。

右手で肉棒を握り、俺の右半身に重たい乳房や腹を乗せながら乳首に舌を這わせる。俺の顔を見つめ、蕩けた表情で乳首舐め手コキを始めた。

 男を喜ばせることだけを考えているような表情で、ねっとりと動かした舌で俺の乳輪と乳首を可愛がる。唾液に濡れてぬるぬるとしたそこにざらり、ざらりという感触が混ざって俺を飽きさせない。そして、右手で長い肉竿を擦り、刺激を与え続ける。

「気持ちいい? ライザー」

「あぁ」

「嬉しい。もっと、もーっと、気持ちよくなってね?」

 乳首を味わい、肉棒を可愛がり、尻を嬉しそうに揺らす俺の母胎。この女から生まれてきた娘はどれだけ卑猥に育つだろうか。できれば純粋培養で淫らに育成し、俺の子を量産する便利な女に仕立て上げたいところだ。

 ベッドに背を預け、リヴェルの好きにさせる。

 リヴェルは口から唾液を垂らし、乳首にコーティングしてそれを啜る作業を繰り返している。肉棒は尿道口から流れてきた先走り液によってぬちゅぬちゅと音を立て、その音に興奮を覚えたらしいリヴェルの手の動きが速まる。

 くちゅぐちゅっ、ぬちゅぬちゃ。口と手で水音を立て、室内を賑やかす。

「ライザー、ライザー、ライザーっ」

 俺の名前を呼んだ後、リヴェルは乳首に吸いつく。まるで淫魔だ。レイヴェルと同じ青い瞳に俺の顔を映し、愛情を注いでくれる。この女にはできるだけ俺の種を植えつけ、子を産ませ続けてやろう。

 男を愛する術を知っている女に俺は気分を高め、やがてその瞬間が訪れた。

「あはっ……」

 どぴゅーっ、と尿道口から噴き出た精液は、重力に従って落下する。こってりとした白濁液がリヴェルの手や俺の股間を汚していく。その間もリヴェルは舌と口を動かすのを止めない。奉仕は最後までしっかりと。それを知っている女は本当に便利だ。

「今日もいっぱい出たわね。さすがよ、ライザー」

「リヴェルのおかげだよ」

 俺が褒めると、リヴェルは我慢できないといった様子で、俺の足元へと移動を始めた。

 白く彩られた肉の塔。そこへ舌を這わせ、精液を拭い取る。いやらしく、拭っては口に含む動作をゆっくりと行っていく。俺の精液を捕食し、胎の娘に栄養を送る卑しい母親。それを前にして満足感に浸る俺を見て、さらに勢いを増したリヴェルによって精液は味わわれていった。

「ライザーの子供、食べちゃったわ。私って、酷いママかしら」

 リヴェルは精液を胃に流して赤い舌を伸ばす。

「大丈夫だ。子供はいくらでも作れる」

 俺はリヴェルの頭に手を置き、子供にするような荒い手付きで撫で回した。リヴェルはまるで飼われたペットのように目を細め、俺の手を受け入れていた。

「これからも、お前の腹を使わせてもらうぞ」

「はい、仰せのままに。旦那様っ」

 リヴェルは俺の股間に向かって平伏するように頭を下げると、忠誠のキスを亀頭に放った。何回も何回も。そんなにやって飽きないものか、と疑問に思う俺の前でリヴェルは楽しそうに口づけを続け、最終的には百回以上、綺麗な唇と尿道口を触れ合わせた。

 

「ところで、ライザー?」

 ベッドで横になるリヴェルを背中から抱き締め、ボテ腹を撫でていると、リヴェルが思い出したように話題を振ってきた。俺はリヴェルの金髪に埋めていた顔を上げ、小首を傾げた。

「なんだ?」

「明日、用事があるかしら?」

 言われ、俺は軽く思案を巡らせたが、特に用事はなかった。いつも通りグレイフィアを抱くだけだ。

「ないが、何かあるのか?」

「明日必ずというわけではないけれど、そろそろいいかと思って」

 俺が事情を呑み込めずに黙っていると、リヴェルは言葉を続けた。

「明日、リアスさんと一緒に式場の見学に行ってきなさい」

 それは俺の女としての言葉ではなく、母親としての言葉だった。

 言われてから、俺は「あー」と曖昧な声を出した。

 そう言えば、そんな話もあった。俺は結構前から聞かされていた話を思い出す。

 俺には婚約者がいる。相手の名前はリアス・グレモリー。フェニックス家と同様に、悪魔以外の血が混ざっていない、純血悪魔の由緒正しい家柄であるグレモリー家の娘。兄を一人持つ、今年で十七歳になる少女だ。今は人間界にある高校に通っているようで、あまり冥界で見掛けることもない。何かのイベントや純血悪魔同士の会合などで顔を合わせた程度で、特段親しいわけでもない。

「グレモリー家に話は通してあるから」

 リアスの両親と組んで、リヴェルは俺とリアスを結ばせようと思っている。これは俺がライザーに成り代わる前から考えていたことのようで、話が結構進展している状況だ。今からひっくり返すのも可哀想に思えていて、放置していたのだが。

「結婚ねぇ」

「あら、嫌なの? リアスさん」

「いやじゃない、むしろ大歓迎だ」

 リアス・グレモリーは、グレイフィア共々ぜひとも俺の手元に置いておきたい女だ。紅色の長い髪と麗しい顔。まだ少女のあどけなさが残りつつも、約束された美貌へと成長を遂げつつある。そして何より、胸も大きい。あの胸は絶対に味わうつもりだった。今はグレイフィアを優先しているだけだ。

「だが、周囲から促されての結婚となるとな」

 自分の結婚は自分でいろいろ決めていきたい。周りにお膳立てされるのはあまり気持ちのいいものではなく、周囲が急かし続けるようならばせっかくの計画を『洗脳』で覆してやってもよいかと思い始めた。

「他人に敷かれたレールを走るのは嫌い?」

「嫌いだな」

 簡単に言えばそう言うこと。自分から結婚する意志があっても、他人である複数人の意思が介在すると何故かやる気が削がれる。最終的には嫌気が差してしまう。俺は天邪鬼なのだ。

「自分で敷きなおしてもいいわよ? あなたにはそれができるでしょ?」

「いいのか?」

「あなたのためになれば、それでいいから」

「うーん……」

 俺は少しだけ悩みつつ、リヴェルの腹を撫でた。「あ、蹴った。ねぇ、娘がお腹を蹴ったわよ、パパ」と言って胎の娘の動きに喜ぶリヴェルの声を聞きながら、とりあえず明日リアスを訪ねてみるかと思った。すぐに今の状況をひっくり返す必要はない。

 グレイフィアを連れて行こう。それと、高校の女子制服も調達して……。

 あれこれ考えていると、腹が鳴った。そう言えば昼食を取っていない。それに気がついた俺はリヴェルに口づけをしてからベッドを離れ、昼食を済ませに行こうと食堂へと足を運んだ。

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