ふかふかとした白いベッド。横になる俺の左腕には、リヴェルが抱き着いている。腕は乳房に挟まれ、手の平は俺の子を孕むリヴェルの腹に宛がわれている。左腕以外にも伝播していきそうな安心感のある熱に包まれていると、股間にも別の熱を感じた。
「失礼いたします」
這い寄ってきたヴェネラナが俺の股間に跨った。女一人分の重みが掛かり、尻と太腿の柔らかく温かい感触が肌に伝わる。獲物の接近に気がついて元気よく跳ねた肉棒が、ヴェネラナのほっそりとした腹に当たった。
「ここまで、届くの……?」
臍の位置まで起立している肉棒を、ヴェネラナは驚愕した様子で見下ろしていた。口で咥えるのと、膣内で包み込むのとでは訳が違う。夫の一物と比較し、未知なる体験となることに今から身構えている。
「どうした? 入れないのか?」
俺の生殖器に怯える子持ちの人妻というのは、実にいい興奮を俺に与えてくれる。奥まで引っ掻き回して、子宮に精液をたらふく仕込んでやる。笑いを噛み殺しながら告げた俺に対し、ヴェネラナは「すぐに収めさせていただきます……」と答えた。
決心をつけたヴェネラナが尻を持ち上げ、亀頭の直上で動きを止める。
着けたまま挿入可能なセックス専用のネグリジェ姿で、今まさに夫以外の肉棒を挿入しようとしているヴェネラナ。この一部始終はしっかりと撮影しておこう。場合によっては夫に見せてやるのもいいだろう。
「早くなさい」
「は、はい……」
リヴェルの催促もあって、ヴェネラナは遂に腰を下げ始めた。
亀頭に触れる膣穴。俺と会うまでに膣はよく解してあったようで、ヴェネラナの膣口は吸いつくように亀頭にしゃぶりつく。そのまま、後は重力に身を任せてしまえば、一気に俺との契りが完了するわけだが。
やはり、洗脳されたまま堕ちていくのでは少々面白味に欠ける。
ならば、こうしてやろう。
ヴェネラナが躊躇している間に、俺は能力を行使する。
使うのは、分身体を作る能力。だが、作るのは俺自身ではない。
「え……?」
「あら……」
能力の対象となったヴェネラナと、俺と同じ視点でヴェネラナを見ていたリヴェルが同時に異変に気がつき、二人の視線が横に移動する。
腰を屈めるヴェネラナのすぐ右横に、ヴェネラナと瓜二つの美女が現れた。双子、いや、ドッペルゲンガーか。容姿も衣装も何もかも同じで、互いにもう一人の自分を見つめて目を見張っている。
「どうして、私が……」
生み出されたばかりの分身体がヴェネラナを見て、次に俺たちを視界に入れる。
「ライザー……。あなた、まさか……」
淑やかな美貌に結ばれたのは、動揺と嫌悪の感情。俺が何をしたのかは、分身体はよくわかっているだろう。分身体と言っても、普段俺が作る自分自身の分身体よりも精度は限界まで高くしてある。もはや、本人が二人いるといっていいだろう。
二人の相違点は幾つかあるが、大きな違いは一つだけ。
「ライザー様、これはいったい……」
「ライザー! こんなことをして、どうなると思って」
「ヴェネラナ。それはただの分身だ。構わず、一気に腰を下ろせ」
「は、はいっ!」
「なっ……、や、やめなさ――」
「やれ」
強制力を言葉に乗せ、俺は命令する。
その直後だった。ヴェネラナは分身体に邪魔される前に腰を急速直下させた。バキバキに勃起した直立不動の肉棒を膣穴が呑みこむ。肉棒とエラが膣壁を掻き毟りながら奥へと誘われ、肉に揉まれながら最奥へと誘われる。
ズンッ! と股間に着陸したヴェネラナの重圧を感じ、亀頭が子宮口を殴る。
「あぁあああっ!?」
「あぁあああっ!?」
次の瞬間、二人のヴェネラナは全く同じ挙動で背を仰け反らせ、同じ悲鳴を上げる。ヴェネラナに掴みかかろうとしていた分身体が力なくベッドに崩れ落ちた。活きのいい魚のようにビクビクと体を痙攣させていて、どうにか体を起こそうとしても、すぐには起き上がれない様子だった。
「はぁあっ、んんっ、ぁああっ!」
たった今作られた分身体のことも忘れ、ヴェネラナは恍惚とした顔で俺の股間に着席している。股を大きく開き、俺と完全に一つになったことで得られた快楽に身震いし、より強い刺激を得ようと、動き始める。
「あんっ、あっ、チンポ、ライザーのおチンポ、凄くてっ、あぁあっ、勝手に腰が……!?」
「ん、ひぃっ!? っ、ぁああああっ!?」
俺の股間で踊りながら悶えるヴェネラナと、蹲る分身体。
二人をわける明確な相違点は、洗脳されているか、そうではないかだ。俺の上でチンポを可愛がってくれているヴェネラナは変わらず洗脳状態だが、分身体は洗脳を解いてある。分身体が本来あるべきヴェネラナの姿であり、ある意味ではこちらが本物ともいえる。
二人の感覚は一方的に繋がっていて、ヴェネラナが体験した五感は分身体に提供される。ヴェネラナがチンポを膣で呑みこんだ衝撃も、快感も、何もしていない分身体にもそのまま反映されることになるのだ。
パンッ! パンッ! パンッ!
自分の意思だけではなく、俺の命令によってヴェネラナはブーストが掛かっている。完全に拒絶する意思を見せなければ、ヴェネラナの腰振りは本人にも止められない。当然、ベッドに倒れて悶絶するだけの分身体にも不可能だ。
「あぁああっ!? 壊れちゃうっ! ら、ライザー様っ、あっ、んっ、あああっ!」
俺の腹筋に両手を突き、自身も制御不可能な高速騎乗位に翻弄されている。俺の股間に尻が叩きつけられる音が激しく鳴り響く。この速度で余裕を保つのは、俺のチンポを使い込んだグレイフィアでも難しいのではないか。
跳ねながらも、ぶっ壊されそうな快感を浴びながらも、目の前のヴェネラナは蕩けた表情をしている。顔を隠している分身体も、おそらくは同じ顔をしているだろう。それを俺に見せまいと俯き、何度も立ち上がろうとしては失敗している。
「ら、ライザー、ん、ぉおおおっ!?」
分身体が俺の足を掴んできたが、だからどうこうできるわけもない。俺の意思で腰を突き上げれば、ヴェネラナと分身体が同時に絶頂する。ぶるぶると豊乳を揺らして天を仰ぐヴェネラナの姿に口角を吊り上げていると、左耳にリヴェルの息が吹き掛けられた。
「ああ、あなたって本当に最高の雄よ、ライザー……」
耳の穴を吐息と声で温められ、弛緩したときに襲い来るヴェネラナの猛烈なピストン。ヴェネラナ二人分の喘ぎ声も鼓膜を震わせ、昂ってきた。
金玉から精子が昇ってくる。その心地よさに震えながら、俺は腰を思い切り浮かせた。
「んひぃぃいいいっ!?」
「んひぃぃいいいっ!?」
完全に重なったヴェネラナの悶絶の声を最後に、俺は射精を始めた。
びゅるるっ、びゅるるるっ、どくっ、ぶびゅっ、びゅるっ、びゅく、どくっ、どぷっ!
子宮に叩きつけられる大量の精液。二人のヴェネラナは声もなく、ただ震えて快感に全身を蝕まれているようだった。ごぽごぽと雪崩れ込む精液にヴェネラナの子宮は満杯になっていき、腹も膨れていくのがわかる。
征服感に浸る俺の横で、リヴェルが口を開く。
「ライザーの精液を注いでもらえるなんて、羨ましいわ」
「妊娠していない状態のリヴェルの分身体を作れば、今でもセックスは可能だぞ?」
「あら、もっと早く言ってほしかったわ。妊娠中だからって、遠慮しちゃったじゃない」
「悪いな。実は、他人の分身体を作る機会が少なくてな。経験を積んでからリヴェルに試したかったんだ。失敗してお腹の子供に害があったら目も当てられんからな」
「ふふ、本当かしら? 単に、グレイフィアの相手を優先していたのではなくて?」
「本当だよ。リヴェルもグレイフィアも、俺にとって大切な妻だ」
俺がリヴェルとイチャイチャとしている一方で、ヴェネラナたちは二人して放心していた。人妻が見せてはいけないようなトロ顔を浮かべ、小刻みに体を震わせるのみ。この分なら、すぐに陥落しそうだ。
「ヴェネラナ。お前もちゃんと、俺の女にしてやるからな」
射精を終えたところで、俺はヴェネラナを股間から退かして立ち上がった。分身体の横にヴェネラナを投げ捨て、二人を見下ろしながら仁王立ちする。リヴェルが面白そうにヴェネラナたちの頬を突っつくが、呻くばかりで反応はない。
「最後まで楽しませてくれよ?」
ヴェネラナが俺に忠誠を誓うまで、俺は解放するつもりはない。いったい、何回目の種付けセックスで全面降伏するだろうか。予想を立てながら、それよりも少ない回数で屈服させてやろうと、俺は仰向けにひっくり返した分身体に圧し掛かってその豊かな乳房に舌を這わせた。