心を焼き焦がす情熱と、全身を駆け巡る幸福。それら全てがライザー・フェニックスという一個人から与えられたものだと自覚しながらも、甘受し、ヴェネラナは魔法陣を通じて闇と共にとある部屋へと転移した。
赤い絨毯を敷き詰めた広い部屋。最低限の調度品はあるが、どちらかと言えば物は少ない。部屋に見合った巨大なベッドが置かれているところを見ると、睡眠欲と性欲を満たすことに重きを置いているのだということがわかる。
「あんっ! あっ! あっ! んんっ! んぁっ!?」
そのベッドで、四人の女と一人の男が爛れた夜を過ごしていた。
四人の女はいずれも同じ容姿をしている。ヴェネラナのよく知る、リヴェルのそれだ。一人は妊婦胎を撫でながらライザーに膝枕をし、二人はライザーの耳元へ熱い吐息を送り続けている。残る一人はライザーの下半身に座り込んで、騎乗位ピストンで尻を激しく上下に振り動かしているのがわかる。
ライザーに膝枕をしているリヴェル本人と、ライザーに絡みつく分身体三人。本人との相違点は、腹に子を宿しているかどうかだった。
「そんなところで見ていないで、こちらにいらっしゃい。ヴェネラナ」
ヴェネラナの来訪に気づいていたリヴェル本人に手招きされ、ヴェネラナは素直に応じて立ち上がる。
歩くたびに、ぼたぼたと闇色の粘液がヴェネラナの体からこぼれ落ちる。より正確に言えば、身を包む闇色のドレスからだ。衣装を維持していた粘液が少しずつ崩れ、床に落ち、歩くヴェネラナの歩行を支えるようにハイヒールを形成する。
生地の一部を失ったことで、残りの生地でやり繰りするように闇のドレスが再構成され、より露出度が増す。これまでよりも一層卑猥さに成長し、たぷんっと揺れる乳袋を包む極薄生地。胸の谷間は開け、横乳や下乳も丸見えだった。
足元に向かうドレスの裾にスリットが入り、太ももが大胆に露出する。まるで、レオタードとドレスを組み合わせたかのような形状となって、それを完成形と認識した残りの闇たちが衣装の細部を飾り付けていく。
先端が鋭利に尖った漆黒のティアラ。
首に嵌る黒い首輪と、不気味な単眼と赤黒い血管が浮かぶハート型の錠前。
展開した悪魔の翼を基に再構成された、闇の翼。
「あ、あぁ……」
変わり果てたヴェネラナは、紫色に染まった瞳でライザーの足先を見つめただけで、膣穴から愛液を垂らした。その流出を妨げてはならないと判断したのか、秘所を覆う生地にハート型の穴が開いた。
絨毯に染みを作り、雌臭を匂い立たせる。
「んぉっ! おっ! ぃ、イグゥゥウウウッ!?」
ライザーの股間に尻を振り下ろしたリヴェルが、膣穴でぐっぽりとチンポを咥えたまま大きく震えた。直後、ライザーの体も同じように震え、結合部から性の濃臭が溢れ出てくるのがわかった。
ライザーが射精している。リヴェルの子宮をいとも容易く精液袋に変えて、詰め切れなかった分が逆流している。竿を通じて垂れ、金玉を伝い落ち、シーツにゼリーザーメンの一部が溜まっていく。
ごくり、とヴェネラナは唾を飲んだ。
無我夢中だった。ヴェネラナはベッドへと上がると、雄と雌が繋がり合う境目へと顔を近づけた。すんすんと鼻を鳴らし、言葉にならない歓喜の声を上げ、伸ばした舌でずっしり重たい金玉を舐める。
「れろぉっ、ちゅっ、ぢゅるっ、くちゅっ、ぷちゅっ」
金玉を濡らす精液を舐め取っただけで、幸せだった。おこぼれを勝手に預かっただけだというのに、幸福で脳をぶん殴られる。平穏な日々で得た幸福など塵芥にも等しいと感じてしまう。
「あぁむっ……! ぢゅ、ぷっ、ちゅぽぉっ、ぐぴゅっ、ぢゅるるっ、ごくんっ……!」
口を大きく開け、ふぐりを咥える。袋に包まれた玉を、唾液と熱に満ちた口内で転がす。舌を優しく叩きつけて揉むように動き、金玉の臭いが染みついた自身の唾液を吸い上げて嚥下し、すぐさま新しい唾液で塗りたくる。
幸せすぎる遊びだ。この遊びをする代わりに、グレモリー領に住む罪のない民を殺さなければならないと言われれば、喜んで殺害する程には、ヴェネラナは嵌ってしまっていた。この瞬間にも中でライザーの優秀な精子が作られているのだと思うと、感動すら覚えてしまい、目尻に溜まった涙がツーと柔らかく滑らかな頬を撫でていく。
「んふっ、ぢゅぷっ、ぐっぽぉっ、ぬっぽぉっ、れろっ、れろっ!」
金玉美味しい。金玉美味しい。金玉美味しい。
他の何も考えられないでいたヴェネラナは、ただただその行為に没頭する。
そうしているうちに、ライザーに跨っていたリヴェルが尻を持ち上げ、膣から肉棒を解放していく。膣コキで擦れて白く泡立った精液や愛液を纏う肉太長大なデカチンポが、リヴェルの中から姿を現す。
「はっ……! はっ……! はっ……!」
射精したばかりだというのに直立しているそれを見上げて、ヴェネラナは呼吸を乱した。こんなにも素敵なチンポが存在するなんて。ライザーに無理矢理犯されたときに感じなかったはずの畏敬の念が、今では当たり前のように心を湧き立たせていた。
今ではわかる。この雄チンポがどれだけ素晴らしいものなのかを。勃起したこれを瞳に焼きつけることのありがたみを。これに比べたら、他の雄など全てゴミで、愛する夫でさえも軽蔑の対象になり下がる。
ジオティクスが、あのゴミが、雄を名乗っていただなんて。
ヴェネラナは急激に羞恥を抱き、おチンポ様へと平伏した。
この世界で、唯一絶対なるお方の生殖棒。崇め奉るべきという雌の本能に従って、額をシーツに擦りつけた。
「申し訳ございません、申し訳ございません、申し訳ございません、申し訳ございません!」
雌の分際でライザーに逆らってしまったこと。ライザーが与えてくれた快楽に抗おうと無駄な努力をしてしまったこと。ライザー以外の下等生物との間に子供を設け、孫を得て、それが平穏で大切な日々だと『誤った』認識を抱いていたこと。
あらゆることへの謝罪を一文にまとめ、言い訳もせずに反復する。
言いながら、ヴェネラナは考えていた。ライザーはどこまで自分を求めてくれるのだろうか、と。自身は中古品だ。ライザーのような全知全能の悪魔ならば新品の女を侍らせ、自分色に染め上げることなど慣れっこだろう。
そんなライザーが、本気で自分を求めてくれているのだろうか。
実は、弄ぶだけ弄んで、途中で捨てられるのではないか、と。
それでもいいかもしれない、とヴェネラナは頬を緩めた。それがライザーの溜飲を下げる一要素となり得るのならば、そんな結末も悪くはない。たとえライザーではなく、他のくだらない雄もどきの相手をさせられるのだとしても、ライザーの命令であれば喜んで相手をしてみせる。
だが、そんなヴェネラナの想像を超えるほどに、ライザーは優しかった。
「顔を上げろ」
言われ、ヴェネラナが顔を上げて見たものは、獰猛な笑みを浮かべるライザーだった。ヴェネラナに肉棒を見せつけながら、ニヤニヤと口角を緩めている。ヴェネラナが堕ちた様を見て喜んでくれているようで、肉棒もビクンッと跳ねていた。
「ここに、自分の意思で来たってことは、俺を選んだということでいいんだな」
「……はい」
ライザーの言葉を聞いて思わず感涙しそうになったヴェネラナは、ぐっと堪え、しっかりと返事をする。
「ジオティクスはどうするんだ?」
「捨てます」
「夫も子も孫も、民も、グレモリーの名すら全て捨てて、俺に下るのか?」
「はい……。それが、叶うというのであれば、是非私をライザー様のお傍に置いてください」
ライザーの優しさに甘え、図々しくもそんなおねだりをしてしまう。ライザーに捨てられるよりも、ライザーの傍にいるほうが幸福なのは考えるまでもない。その可能性があるのならば、ヴェネラナは捧げられるものを全て捧げてでも、手に入れたいと思ってしまった。
ヴェネラナの返事を聞いたライザーは嗤っていた。
「いいだろう」
そして、ライザーは告げると、ベッドから立ち上がった。
「あ……」
と声を上げたときには、ライザーはヴェネラナに手を伸ばしていた。それに応じる形で、首輪から出現した鎖がライザーの手元に伸びる。それをガッチリと掴まれて引っ張られ、ベッドから引きずり降ろされると、無理矢理立たされる。
「ぁんっ……」
首を襲う圧迫感に耐え切れずに鳴きながら、ヴェネラナはライザーに背後を取られることとなった。このまま立ったままバックで犯されてしまうのだろうか。前傾姿勢で尻を突き出したまま、ドキドキと胸を高鳴らせていた。
しかし、事態はヴェネラナの思わぬ展開を迎えた。
ライザーがパチンッと指を鳴らした。
それに呼応し、絨毯の上に刻まれるフェニックスの魔法陣。
光を立ち昇らせて、起動を始める。何かを召喚するようだった。
いったい、何が。
見守るヴェネラナの前で、招かれた客人がその空間に実像を結んだ。
「え……?」
と、ヴェネラナは思わず声を漏らした。
召喚されたのは、ヴェネラナの夫であるジオティクス本人だった。
紅色の長髪と、蓄えた顎髭。紳士然としたまだ若々しさすら感じさせる外見年齢を保っている。グレモリー当主として表舞台に出たときには黄色い声が上がるほどに、女悪魔たちから人気が高い。
しかし、今のジオティクスを見れば、彼女たちも幻滅するだろう。
ジオティクスの身を隠す衣服は何もない。全裸で膝立ちになって、両手は後ろ手に拘束されている。口は粘液状の何かで塞がれていて、股間で屹立する肉棒にはオナホールと思われるものが装着されていた。意思を持ったスライムのように自動的に動くそれによって精液を搾取されているようだった。
互いに存在を認識し合い、ヴェネラナとジオティクスは驚愕を露わにする。
ジオティクスは目を見開きながら、くぐもった声でヴェネラナへと声を上げた。
しかし、何も聞こえない。どうやら、オナホールと同じスライムに口を塞がれていて、音が全く漏れていない。立ち上がろうとしたのか、暴れるジオティクスの膝にもスライムが纏わりついていて、床と完全に密着していた。
哀れな姿で囚われの身となった夫。
それを見て困惑が勝っていたヴェネラナに、ライザーが耳元へ囁きかける。
「さあ、お膳立ては済ませてやったぞ。これからが本番だ。俺は黙っててやるから、好きなだけ楽しめ」
「ぇ……。ぁ、んっ!? おぉっ……!?」
両腕を引っ張られ、ヴェネラナは膣穴に熱を感じた。それがライザーの肉棒なのだと悟って悦びに打ち震えるよりも先に、中へと先端が嵌っていく。肉を広げ、フェニックスの高い熱が体の内側に抉り込んできて、ヴェネラナの顔に花が咲く。
「あぁああああっ!?」
誰の目にも明らかなほど、ヴェネラナは達した。挿入され、亀頭で子宮口をガツンと殴られただけで痙攣は止まらず、蕩け切った顔を正面の夫に見せる。ジオティクスは瞳を震わせ、ヴェネラナを見つめながら、射精に至ったようだ。
びゅる、びゅるるっ、とスライムオナホールの中で精液が広がった。白く濁った体液はしかし、即座に消化される。この世界に二度とジオティクスの遺伝子が残らぬように。精子をジュワーと溶かし、滅ぼし、なかったことにする。
一回分の精液を殲滅しても、スライムはジオティクスを解放しない。貪欲に搾り尽くす気のようだ。すぐに勃起しない肉棒に業を煮やし、包み込む肉棒に向かって無数の触手の針が突き刺さった。
ジオティクスが仰け反ると、直後には肉棒の勃起が始まった。異常な速度でむくむくと、異常な大きさまで肥大化する。子供の腕ほどもあろうかというチンポに、スライムが弄ぶようにゴシゴシと扱き上げただけで、ジオティクスが咆哮した。
「~~っ!? ~~っ!?」
スライム越しでも微かに声が聞こえる大声を放ち、ジオティクスはまた射精した。
尋常ではない射精量。スライムの体が大きく膨らむ勢いだが、消化速度のほうが速かった。白濁液は一瞬にして浄化され、大きくなった肉棒に全身を這わせる。ジオティクスが情けなくも目に涙を浮かべ、首を大きく振っても、その動きは止まらない。
スライムがグレモリーの遺伝子を消し潰している。その様子を見ながら、ヴェネラナは頬を緩めてしまった。
「ぁ、ふふっ……」
面白いと思った。雄として下等な生物の種が、どんどん根絶やしにされていく。命を対価にしているのが明白な異常な勃起を披露し、何もできないまま快楽絶頂。普段澄ました顔をしたジオティクスとは思えない、情けない雄未満の玩具だった。
「あっ……!」
そんな玩具の前で、ヴェネラナはライザーに犯され始めた。腕を掴まれて後方に引っ張られ、ヴェネラナの尻にライザーの股間が叩きつけられる。ライザーはとても楽しそうに笑いながら、熱い息を吐いてヴェネラナを食らっている。
ヴェネラナのマンコで気持ちよくなってくれているようだ。ジオティクスという玩具をぶち壊していく興奮も感じてはいるだろうが、ヴェネラナのことを好きでなければ、膣内でここまで力強く勃起することはないだろう。
ライザー様に求められている。
ライザー様に喜んでもらえている。
ライザー様の役に立てている。
それが嬉しくて、もっと役に立ちたくて、ヴェネラナは口を開いた。
「あなた、ちゃんとこっちを見なさい……」
そんなヴェネラナの命令に応えて、スライムが動きだす。俯くジオティクスの顔を触手で無理矢理上げさせ、目を閉じないように瞼をこじ開ける。目が乾くことなどお構いなしに、ヴェネラナの姿を目に焼き付けさせることだけを考えていた。
「んっ……! 見てちょうだいっ……! あなたが、キッチリと愛しきれなかった女が、別の男に犯されている姿を……! あっ……! 子供を二人産むくらいたくさんセックスしてきたのに、それでも全然足らなくて、私が欲求不満に、んんっ……なっているのに、全然気がついてくれなかったわよね……? あなたは満足だったかもしれないけど、私はずっと、おぉっ……! うっ……! ずっと、物足りなかった……。あなたの一物では、満たされなかった……。精液の量も、濃さも、回数も、技術も、全部っ……。今まで我慢してきたけど、もう限界なの……」
パンッ、パンッ、パンッ、とライザーが無言のままにやけた顔でヴェネラナを犯している。ヴェネラナは心の底から快楽を享受し、夫にすら見せたことのない堕ち切った雌の顔をここにきて初めて披露した。
「ライザー様の、おっ、おチンポは、とってもすごいのよ……? あなたとの無駄に長すぎる生活で足らなかった部分を、短期間で満たしてくれたわ……。精液はゼリーみたいに濃くてぇ、子宮が膨らむくらいに量も多くて、おまけに絶倫。子宮から精液がなくなる暇なんてなかったの……」
そこまで言ったところで、ライザーがヴェネラナの身を抱き寄せる。ドレスの隙間から手を突っ込み、生乳を直揉みしている。独占欲を示すようにギリギリと指で乳肉を握り締め、ふーっ、ふーっと鼻息荒くライザーがヴェネラナの首筋と頬に舌を這わせる。
人の物を奪う興奮に駆られたライザーの欲望に濡れた目と、ジオティクスの瞳がぶつかり合う。なすすべのない状況に絶望に染まるジオティクスの目は、ライザーの興奮を煽るには十分だったようだ。
ぱちゅっ! ぱちゅんっ! パンッ! ぐちゅっ! パンッ! パンッ!
ライザーの腰振りが荒々しくなる。鋭利な角度で持ち上がる口角の端から涎を垂らし、ヴェネラナを食らう。自分のものであるかのように妻の膣内にデカマラを出し入れするライザーを前にして、ジオティクスは勃起を強めた。
寝取られて、勃起する変態野郎に向けるヴェネラナの目は冷ややかだった。
「もう、ライザー様がいてくれるから、あなたはいらないわね……。んっ、あっ!? ぃ、今までありがとう……。すごくつまらない生活だったわ……。あぁっ……! 時間も、すごく無駄にしてしまったけど、これからは心を入れ替えて、あなたと夫婦だったことを完全に忘れて、ライザー様に仕えていくことにするわね……?」
ヴェネラナの離別宣言に、ジオティクスはびゅるびゅると射精しながら静かに涙を流していた。光を失った瞳を見ているだけで、ヴェネラナは興奮が滲むのを感じた。
弱い者を虐げる。その優越感を得るためだけに、元夫を言葉の刃で切り付ける。
「っ……ぁっ……! ふ、ふふっ……。私たちが愛し合う姿を見て、そんなに興奮するだなんて。気持ち悪いわね。本当に、どうしてあなたと結婚したのかしら……? ぁんっ……! あなたと子供を作るだなんて、今だったら絶対に願い下げ……。死んでも嫌よ。きっと、洗脳でも掛けられていたのね。私を操って妻にして、子供を産ませるだなんて、このクズ野郎。ライザー様の所有物である私を汚した罪は、しっかりとその身体で払ってもらうわ」
ヴェネラナはそう言って、抱きついたまま胸を鷲掴み、ガツガツと犯してくるライザーに顔を向ける。すると、すぐにその口が塞がれた。ヴェネラナを寝取る興奮に突き動かされたライザーの舌が口内に押し入って、ヴェネラナの舌と愛し合う。
「ぶぢゅっ、ぐぢゅっ、ぁ、ふっ、れるぅっ、ぢゅるっ、れろっ、ぐぷっ……!」
舌が絡み合い、擦り合う。そうして二人の唾液をたっぷりと混ぜ合わせて仲良く折半し、飲み下しながらもどんどん唾液を生み出す。飲みきれずにぼたぼたと唾液がこぼれ落ちるが、そんなことは気にせずに交わり続ける。
「ぐぢゅっ、ぶぢゅっ、ん、ふっ……!」
ディープキスを楽しむ一方で、膣内を肉棒で深々と抉られる。
こんなに幸せだったことはない。
ライザーと愛し合う傍らで横目に見たジオティクスは、二人の幸福に中てられて絶頂していた。オナホールスライムの内側が微細なブラシへと形状変化して寝取られ勃起チンポを隅々までゴシゴシと擦り、馬鹿みたいに精液を垂れ流す亀頭からちゅーちゅー、ごくごくと精子を啜る。
そして、即座に精子を消化する。
使う予定のない精子は処分しないと。枯渇するまで休みなく。
次々に無駄撃ちさせられていくジオティクスを他所に、ヴェネラナの膣内でライザーのチンポが種付けの準備を始める。熱が膨らむ。掻き回す竿の硬度も上がって、ヴェネラナの意識を何度も奪ってこようとした。
だが、ヴェネラナが気絶することはなかった。
ドス黒い欲望に染まりきった心に従い、堕としてくれた雄に身を捧げ、その光景をジオティクスに見せつける。そんな最高に面白い遊びをできるだけ長引かせようと、ヴェネラナは耐えた。
「ぢゅるっ、ぐぢゅぅっ、ぶぢゅぢゅっ、ぐぢゅっ、ぶぢゅっ、ぐちゅっ!」
幾度も舌を絡ませた。
「んっ、ぉっ、ぢゅるっ、ぉっ、おぉっ……!」
幾度も雌雄の生殖器を嵌め合わせた。
「んひぃっ……!?」
幾度も絶頂した。
大きな手に鷲掴みにされながら胸をこねくり回され、膣口から子宮までの道を雄々しいチンポで掻き毟られて、腰砕けになる。時にはライザーに支えてもらいながらも、ヴェネラナは自身の両足で立ち続け、その瞬間を迎えた。
「ぁ、ぁ、ああああっ……!?」
子宮の内側を舐める灼熱の粘液。フェニックス特製の孕ませ汁がびゅるびゅると尿道から噴き出して、子宮を白濁に塗り替える。ちゃぷっ、ちゃぽんっと胎に溜まっていく精液がやがて器を完全に制圧し、袋を内側から押し広げる。
ミチミチと、隙間なく詰め込まれた精液。中で泳ぐ精子に反応して、フェニックスの繁殖用に調整された子宮が卵を生み出していく。ぷりゅっ、ぷりゅっと卵巣から大量に排出されたそれは邪悪な闇色のオーラと高熱を放っている。
精子に居場所を伝え、誘い込み、受精させてもらうために。
「ライザー様の精液っ、っ、ぁっ、イクッ、な、中出しされながら、イキますっ! あっ! あっ! んっ、ふっ、あぁっ、おぉっ、ぉっ! ぅっ!? あぁっ! ぉっ……! んぉっ! ぉ、ぉ、ぉおおおおぉおぉっ……!?」
元夫の前で、年下の圧倒的な雄に種付けされる。胸を締め上げられ、細い腹に回された腕で圧迫されながら、今も次々と襲い来る子種汁を提供される。
絶対に孕まされる。ライザーの闇に犯されて改造された体はきっと、孕みにくいという悪魔の欠点を改善しているはずだ。精子の熱に呼応して発熱する卵子が、ヴェネラナにそう実感させた。
孕んで、産んで、また孕んで、産み続ける。
そうして、ライザーの優秀な血筋を世に広げていく。それこそが自分の生まれた意味。ジオティクスというゴミとの過ちも、寝取られることも、運命で決められていたのだ。であるならば、ライザーが寝取りを楽しむ一要素となったジオティクスにも、これまで夫として過ごしてくれたお礼をしてあげなくては。
ヴェネラナは絶頂に緩む唇を震わせ、言葉を紡ぐ。
「その男の寿命を全部使って、休まずに射精させてあげてちょうだい……?」
それは、ジオティクスを蝕むスライムに対する命令。ジオティクスにとってはどこまでも残酷な、死刑宣告にも等しいものだった。しかし、ジオティクスのさらに絶望を深める表情を見ても、ヴェネラナは命令を撤回しない。
「死にたくなるほどの快楽に沈めて、永劫に近い時間を掛けて、壊してあげて……?」
それがジオティクスの幸せ。
それがジオティクスの生まれてきた意味。
ライザーの玩具となった男の、恵まれ過ぎた末路。
そう信じて疑わないヴェネラナの命令に従い、スライムが体積を増やしていく。やがてそれは、人型の女の姿を象る。ヴェネラナに酷似した妖艶な美女。それが何体も生み出され、ジオティクスに襲い掛かる。
『さあ、あなた』
『一緒に長い余生を過ごしましょう』
『私たちがゆっくりと』
『あなたの身も心も壊して』
『潰して』
『搾り尽くして』
『殺してあげる』
ヴェネラナ・スライムたちに飲み込まれる直前、恐怖に歪むジオティクスの目と、ヴェネラナの目があった。しかし、横から伸ばされてきたライザーの舌に気を取られ、ヴェネラナは視線を外した。
「ん、ちゅっ、れろっ、ぬちゃぁ……」
口端を艶やかに緩めた後、ヴェネラナはライザーとのキスを再開した。膣内でビチビチと跳ねる肉棒に膣壁をぎゅっと密着させ、射精直後とは思えない猛々しい存在感に心を躍らせる。
さようなら、ジオティクス。
別れの言葉とは思えないほどの、嘲笑に満ち溢れた言葉を心中に吐露し、ヴェネラナはスライムに可愛がられるジオティクスを横目にライザーと愛し合った。玩具となったジオティクスを眺めながら行うライザーとのイチャラブセックスは、一人の男の生涯を無駄にするに足る至福の味わい深さがあった。