※この作品はR-18です。

えっちなダンジョンズ&ドラゴンズもの   作:tbc

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 現在、パラディン様と愉快な御一行は村人を送り届けた砦の中へ滞在中である。

 どうも近辺に棲み着いたオークがこの砦を次の戦争相手に決めたらしく、ここ暫く攻撃が続いているとのこと。一昨日の夜もオークの一団が攻城戦を仕掛けてきた。

 いかに精鋭揃いの私たちでも、魔法の守りを馬鹿力で強引に突き破ってくるオークの集団と真っ向からぶつかる危険は避けたい。

 仕方なく足を止め、オークたちの動きの様子見しているのだが、そんな暇な私に 砦に詰める部隊長の副官たちがアプローチをかけてくる。

 

「蔵書人(アーキヴィスト)殿、あなたのお知恵をお貸しいただきたい。

 この砦は現在、何度目かのオークの襲来で怪我人、時折り死者が出ております。

 魔法の力でこれらの被害を軽減することは出来ないものでしょうか」

「高位の術者なら、軍隊に魔法による守りや鼓舞を与えることは可能です。

 しかし低位のうちはわずか一分程度しか支援を与えられないか、もしくは一人ずつにしか助けを与えられないもの。

 それが出来る術者は軍隊をサポートするより、自身が敵に攻撃呪文を打ち込んだ方がより高い戦果を上げられます」

 

 魔法とは得てして時間や回数が限られているもので、常に警戒し、備える必要のある防衛隊には頼りないものである。

 非常時の備えには活躍するが、それよりも予防を心がける方がコストも被害も減らせる。

 というか、自前で魔法を得られればコストを削減できると思っているようだ。そもそも魔法だってタダじゃないのだが。

 

「しかし、人を超える力を持つモンスター、あるいは鋼の武器で傷つかないモンスターたちは我々の手に負えません。

 大勢の被害を出してようやく取り抑えられるモンスターから人を守るために、我々は魔法の力を欲しているのです」

 

 だがここは異世界、超常の力でなければ対抗できないモンスターはザラといる。

 銀の武器でなければ傷つかない人狼(ライカンスロープ)や吸血鬼(ヴァンパイア)、そもそも位相のずれた別世界から生者の生気を奪うゴーストなど、戦士殺しには事欠かない。

 

「そうですね。手っ取り早いのは対応するためのポーションを用意することです。

 魔法使いそのものを戦場に連れてきても、彼らは過酷な環境に耐えられません」

「魔法のアイテムですか。あれは魔法の効果を再現すると聞きますが、それにしてはあまりに高くつきすぎる」

「現実を捻じ曲げる魔法の力は高くて当たり前。大勢の人間の安息と平和を金で買えると思えば安いものでしょう」

「それがどうも、私たちには魔法使いたちがアコギな商売をしてるようにしか思えない。

 第一、彼らは魔法のアイテムがもたらす効果を一銭も払わずに使えるのですよね?」

 

 私は的はずれなことを言う副官をギロリと睨む。

 

「戦士が装備を整えるように、魔法使いは呪文の習得や魔法の力をアイテムに蓄えるために金を費やします。

 お安く魔法を買い叩けると思うのは的外れですよ」

 

---

 

 今夜もまたオークたちが砦へ押し寄せてきた。月夜と星空の下に城壁へ攻め寄せる百体近いオークの姿がうっすら浮かぶ。

 しかもその中に、オークの2、3倍はある巨体が数体伺えた。高い身長に長い腕、曲がりくねった猫背でのしのしと歩を進め、切り倒した丸太をそのまま仕立てたような棍棒を手に持つ巨人の姿は、オーガのものだった。

 オーガはこれでも巨人に分類される中では最も小さく、しかしオークよりも更に凶暴、野蛮を身につけたクリーチャーで、大規模な略奪のためにオークなど他の邪悪な種族の襲撃に混じるのだ。勿論、事が終わればその仲間だった連中をも食い物(比喩ではない)にするのは言うまでもない。

 

 そんなオーガの姿を城壁の上の見張りが発見し、警鐘を鳴らす。それをきっかけとしてオークとオーガが一斉に城門へとなだれ込む。

 城壁よりオークの一団へ剥けて松明が投げ込まれ、照らしだされた蛮族たちに矢が打ち込まれる。幾人かのオークが矢に打たれ倒れるが、しかしオーガはその当てやすい体躯にも関わらず、その分厚い体皮と皮鎧によって殆どの矢玉を受け流したため、ダメージを受けずに城門へ到達した。

 オーガの腕が伸び、城壁の上の兵士へ向けて棍棒が振るわれる。約5メートルの高さの城壁は、オーガにとって腕を伸ばせば届く距離だ。城壁へ伏せるように身を隠せば攻撃から逃れることも容易いが、そうすると今度は押し寄せるオークを止められるものがいなくなる。

 やがてオークたちの打ち付ける両手剣(ファルシオン)によってバキバキと門は軋み、人一人が入れるサイズの隙間が空いてしまった。

 

 そうなればもうオークたちの侵入は止まらない。兵士も門裏にバリケードを組み立てて、長槍のリーチでオークたちの侵入を必死に押し留めるが、一度 白兵戦に持ち込まれてはパワーとタフネスの差が顕著に現れ、じりじりとバリケードを破られる。

 オークは当初の百体から半数は減じたがそれでもまだ数十体残る。地の利を失いつつある防衛隊では、もはや同数近いオーク相手に敗北は逃れようがなかった。

 

 

 最も、黙ってそれを見過ごす私たちではないが。

 剣を打ち込み、砕くオークをバリケードもろとも《爆発》させ、その空いた隙間から身を踊らせる。

 

『チビが現れたぞ! 火を操る呪(まじな)い師だ!』

『しかも女だ、俺らが前に身を晒す無謀ものの手足をちぎり、動けなくしてしまえ! 我らが征服の種にするのだ!』

 

 オーク語で口々に叫び、彼らの敵意(ヘイト)が揃ってバリケードから私へ移る。ホブゴブリン以上の膂力で両手剣が振るわれるものの、私はそれを回避し、時に鎧や硬化した皮膚で受け流す。“樹皮(バークスキン)”、“盾(シールド)”、“対悪保護(プロテクション・フロム・イーヴル)”呪文で防御を固めた以上、オークでさえもよほど当たりどころが悪く(クリティカル し)なければ攻撃を当てられることはない。

 しかし、ついに小さな巨人(オーガ)が跡形もなく砕かれた城門を潜り抜けてきた。オーク以上の筋力を持つあいつは流石にこちらの防御力を余裕で抜いてくる。真正面の殴り合いはリスクを負うだろう。まあ、真正面から相手をする理由はないのだが。

 

「“墓場の霧(グレイヴ・ミスト)”」

 

 《炎の爆発》で蹴散らされたオークたちの攻勢が緩んだ隙を突いて、一歩下がり呪文を放つ。月が浮かぶ夜空の下に死霊術の薄い霧が立ち込め、城門を抜けたオークやオーガの体力を奪った。

 そうして足が重くなったオーガへ向けて、後方から三本の太矢が飛ぶ。初陣にはちょうど良いと適当に弩(クロスボウ)を持たせた、魔法使い志望の小坊主たちによる援護射撃だ。当たったのは僅か一本だけだったが。

 ダメージに怒り狂い、こちらへ突撃するオーガを真っ向から迎え撃つ。いつぞやのサフアグンぶりに用いる“カウンターチャージ”による歩法で敵の初撃を躱し、敵の隙を突いて接近。火がほとばしる刺突をオーガに叩き込み、硬い皮と皮鎧を貫いて生物の急所を破壊する。

 事前に多数の矢を受けていたこともあり、オーガは倒れた。しかし敵はまだ減らない。今まさに門を抜けて、新たに二体のオーガが現れた。流石にあれを両方相手にするのは厳しいが、しかし相手の主力が二体集まっているのは札の切りどころに丁度良い。

 

「“火球(ファイアーボール)”」

 

 ドォンッ! と、後ろで機を伺っていたオウレンの“火球”が飛来し、砦の石畳の上で周囲の建造物を巻き込んで大爆発を起こす。

 “巫人(ウーイァン)”6レベルに達し、五行呪文のうち火行のスペシャリストとなったオウレンは火の呪文に関して2倍近い威力を得た。その火力の爆風が直撃すれば、無傷のオーガを一撃で即死させるほど。城壁の攻防戦で僅かにダメージを受けていたオーガなら、直撃を避けても瀕死にするのに十分だった。

 

『呪い師は二人いるっ! あれほどの爆発、何度も使えない、使えようが使われる前に殺してしまえ!』

 

 残念ながら主力のオーガを一撃で仕留めたにも関わらず、オークたちの気勢は削がれなかった。

 バリケードや槍衾越しにオウレンを狙う投げ槍が飛び、彼女は再び距離を取ったため《炎の爆発》による援護は得られない。

 しかし残りはただのオークの雑兵ばかり、平常時ならともかく呪文でブーストした防御力を抜ける攻撃力は持たない。

 一発や二発、当たりどころの良い攻撃はもらったが、後ろに下がり、兵士に前列を任せればリカバリーも容易い。

 

 オークは最後の一体になっても全滅するまで攻撃を止めなかった。

 戦いが終息したところで信仰呪文使いが表に現れ、私も余った“治癒”系呪文を兵士たちに使って回る。城壁の上を中心に死傷者は多かったが、パラディン様が早めにそちらの応援に入っていたこともあり、幸い砦を維持するのに十分な兵士が残っていた。

 

---

 

 翌日、間に合わせの材料で門を設える兵士と避難民たちに見送られて私たちは山間の道を進んだ。

 オークは日光に脆弱性を持つ(目がくらむ)ため、昼日中に現れることは滅多にない。逆に言えば深夜は危険だということだが、パラディン様ら二人は瞑想(トランス)により睡眠を取るエルフである。睡眠を取らねば呪文を準備できない私たちに代わり、安心して見張りを任せることが出来た。雇い主たるパラディン様の負担が大きい気もするが戦士と術者の関係はそういうものだと割り切っている。

 それにいざモンスターと戦闘となれば、術者の価値はもはや語るまでもない。

 

 

「左上から飛び道具、避けて!」

 

 ユラリと地形の起伏から身を出し、手にものを振りかぶる人影を見つけた私がとっさに回避を指示。全員が馬車から飛び降りたところで、車体に人の頭ほどの岩が衝突する。ミシミシと木の軋む音が鳴み、木材に亀裂が走る。

 

「丘巨人(ヒル・ジャイアント)だ、馬車に岩を投げさせるな!」

 

 馬車を襲った犯人は、まるで蛮族のような汚い毛皮を纏う大男だ。しかしその背丈は近づいてみれば2、3倍あることがすぐに分かる。

 この丘巨人は外見こそ昨夜のオーガよりも少しばかり大きいだけの巨人だが、実際は2倍近いパワーとタフネスを持つ。加えて、巨体が持つパワーを活かした人力投石機(カタパルト)を得意とする。

 遠近共にパワーを使いこなす巨人は、流石にオーガのように真正面から相手することは敵わない。しかし、大きくとも機敏な巨大動物(ダイア・アニマル)とは違い、巨体相応の鈍臭さは巨人の明確な弱点である。

 

「ぐっ……」

 

 岩の狙いを馬車に絞らせないため、急ぎ接近する私だったが剛速のデッドボールが肩にぶち当たる。

 受け流しきれず骨までダメージが響いたが、あと一発は耐えられる。それにこちらの味方もみすみすと攻撃を許すことはない。

 

「“絡みつき(エンタングル)”」

 

 巨人の足元は、山岳の荒れ肌だったけど多少なりとも植物が生い茂っていた。そこにエルフ神官による変成術が作用し、異様な急成長を見せて巨人の足を蔦が這い登り、下半身を束縛する。

 ただし巨人のパワーはその束縛を強引に引きちぎることも容易だ。だが、蔦をむしって逃れようとする巨人の足元に“油(グリース)”を撒けば、すっとろい巨人は対応しきれず転げる。

 転がった姿勢では投石が出来ないし、更にもたついている間にも植物が絡みつき、脱出にも手間取る有様。

 持続時間の長い呪文ではない上に、私たちも“絡みつき”呪文の範囲内に進入することが出来ないけど、味方が巨人の周囲に布陣する時間を十分に稼いだ。

 

 植物の範囲から逃さないよう取り囲み、ついでに“衰弱光線(レイ・オヴ・エンフィーブルメント)”呪文を当てて筋力を奪う。

 丘巨人はなんとか蔦地帯の中央から抜け出そうとするが、行く手を遮る私たちを見て 完全な離脱は困難と見て、そのうちこの状況を作り出した立役者たる私めがけてその巨大な棍棒を振り下ろしてくるが、パワーを奪われた上に植物に動きを邪魔されている巨人の攻撃なら避けられる。

 そうして初撃を躱した私は、蔦地帯を迂回して再前衛に立ったパラディン様を遮蔽に《炎の爆発》を巨人にぶつけていく。パラディン様は私の代わりに丘巨人の攻撃をご自慢の鎧で受け止めて、その上で己の治癒能力でダメージを即座に回復する。

 パラディン様を倒す前に倒されると見て、丘巨人は踵を返して蔦地帯の反対側からなんとか離脱しようとするが、そこにオウレンの“火球(ファイアーボール)”呪文の追い打ちがかけられる。騎士たちからの援護射撃も突き刺さった巨体にはトドメの一撃となり、どうと倒れ伏した。

 

 

 巨人の腰袋に入っていた財宝―――銅貨の山(100kg)は泣く泣く見なかったことにした―――の宝石少しばかりを戦果に馬車は再び道を進む。

 投石で嫌な音を立てていたが、走行には問題ないレベルのダメージだった。一晩かければエルフ神官が“完全修理(メイク・ホウル)”の呪文を用意し、直すこともできる。

 しかし、この山に眠る危険が馬車のような建造物すら破壊してしまう威力を持っていると分かった同行者たちは恐れを抱いた。

 私たちやパラディン様は平然としたものだが、腕に自信はあれど巨人には敵わないハイローニアスの騎士たち、馬車の後ろで荷物運びに従事する小坊主たちは、我が身がいつ投石の標的になるかとビクビクして足取りが悪く、行軍にも影響が出ている。

 

「経験は前夜で十分溜まったはず……少し早い気もするけど、丁度良いか」

「何が?」

「実戦に触れ、モンスターの脅威を知った今なら、魔法の強さと弱さを理解出来る。

 自衛能力を身につける為にも魔法を教えるのに丁度良いタイミングかと思いまして」

「ああ」

「早すぎはしませんか。それに現状、必要でない力を与えるのは却って無謀を招きかねない」

 

 狭い馬車上で呟いた私の言葉にオウレンは興味を示さなかったが、パラディン様たちの耳にも入る。

 

「いずれにせよ増長するのは避けられません。

 街中で人相手にぶつけるより、モンスター相手にぶつけさせた方が、無謀の代償は自業自得で済みます。

 目に見える場所ならフォローも利きますから」

「……一理ありますが、守りきれるでしょうか」

「どうせ馬車も守らねばなりません。ひとところにまとめて守れば良いだけです」

 

 

 

 休憩がてら、馬車を停めたタイミングで子供たちを呼び、彼らの様子を調べた。

 砦での戦闘や巨人との遭遇に関わったことで、彼らも経験値を獲得していた。割合で言えば大した貢献ではなかったが、レベル差のある強大な巨人や、とにかく大量のオークを射(う)ちまくった戦闘はレベルアップするのに十分な質・量を得られる経験になったようだ。

 

 念願の魔法使いになれると聞いて彼らは喜ぶが、同時に私が言った通り 巨人相手に戦いの決め手にはなれない魔法の弱さを知った今、彼らは改めて悩む。

 

「貴方たちがま(・)と(・)も(・)に学べる魔法は二つ。

 一つは魅術者(イマージスト)。美しさという自然の神秘を魔法の力として振るう、信仰の術者。

 もう一つは性術者(タントリスト)。性行為(セックス)を介して、肉体から呪文のエネルギーを引き出す秘術術者。

 どちらも神官(クレリック)や森司祭(ドルイド)、魔術師(ウィザード)と比べれば、魔法の力は劣ります。危険なモンスターを相手にする上で、その差は生死を分ける要因にもなるでしょう。

 それでもあなたたちが魔法を学びたいというなら教えますが、どうしますか?」

 

 脅すように再び彼ら三人に危険を説くが、危険を実感しただけ以前よりマシになった彼らの顔つきを見るにやめる気はないようだ。

 再三、危険を通告した後に私は彼らにそれぞれ希望する呪文詠唱者のクラス・レベルを与えた。

 

 

 イマージストは、自然という偉大にして畏怖すべき概念から力を授かるドルイドのように、肉体の美しさに恵まれた者が肉体美という概念から呪文を引き出す信仰術者である。

 その性質上、善性であることが求められ、また他者を直接 害する呪文の力にも乏しい。

 その代わり 人を惹き付け、あるいは遠ざける力を持ち、そして他者を守り、癒やす系統の呪文に長ける。

 善なる神殿の僕にふさわしい術者であるが、一人の子供だけがこのクラスについた。

 

 タントリストは、性行為という生命の営み、体液を交換し合ったりする行為に神秘を見出し、秘術エネルギーを引き出す秘術術者である。

 ウィザード同様に知力も求められるが、タントリストが呪文を唱えるのに最も重要な能力値は耐久力、つまり高い肉体的素質さえあれば高位の魔法を使えるようになるクラスだ。オウレンが持つ《Tantric》、性行為により高い知力を引き出す特技もこのタントリストの技術の一端である。

 だがタントリストはオウレンの場合と異なり、呪文の回数を回復するために、必ず性行為をしなければならず、自慰(オナニー)や無機物相手では満たされないという厳しい制限がある。

 正直、色んな意味で教えたくない技術だが、ウィザードやソーサラーと同様の秘術呪文を唱えられる点、そして適性な能力値を持つ点でこのクラス以上の選択肢はなかった。

 性行為であれば同性同士(ホモセックス)でも満たされるのだが、男女の一組が同時にこのクラスについたことは良くも悪くも幸いだったろう。

 一応、真っ先に避妊呪文を学ばせたので最悪の問題は避けられる。場所に関しては“ロープの奇術(トリック)”の空間を貸し出せば良いことだし、と説明するとパラディン様には白い目を向けられた。手際が良すぎて、夜に私たちも同じことをやってたと察されたようだった。ちょっと恥ずかしい。

 

 

 そんなわけでパラディン様御一行の毎夜のイベントと早朝の行事がこっそり増えたりしたものの、大きな支障はなく馬車は山を登る。

 長く曲りくねる坂道や崖際、谷を上り下りし、幾つ目かの峠に差し掛かったところで天気の様子が悪くなる。

 やがて雨雲が空を覆い、雨が到来する。雨粒が体を濡らし、視界を遮る中 私たちは無理矢理に進む。

 多くの獣やモンスターたちも雨を嫌うが、一部のモンスターにはチャンスでもある。

 

 雨が振り始めて二日目の昼、ついに私たちは懸念していたオークの一団と出くわした。

 




 リリン 人間(human)の女性、ゲシュタルト・アーキヴィスト6Lv/ファクトタム3Lvソードセイジ2Lvカメレオン1Lv
 オウレン ウィスパーノームの女性、ウーイァン6Lv
 アルベルト ハーフエルフの男性、パラディン6Lv
 アローナ神官(ヴィリル) ハイエルフの女性、クレリック6Lv
 子供たち(男1) 人間、ヒューマンパラゴン1Lvイマージスト1Lv
 子供たち(男1女1) 人間、ヒューマンパラゴン1Lvタントリスト1Lv
他省略

・イマージスト。肉体の美しさというステータス、その希少性を力の源として呪文を行使する信仰術者クラス。醜悪(・)さに反するので悪属性ではなれない。
 治癒や防御系を主とした信仰呪文発動能力の他、その美しさにより攻撃をためらわせる能力や、その美しさで従者を惹き付ける能力などを獲得する。
 能力は多彩な方だが、いかんせんクレリックやドルイドら本職信仰術者がそれ以上に多芸なため、相対的に弱い。
・タントリスト。性行為によるエネルギーを源として、秘術呪文を発動する秘術術者クラス。性行為による他者とのエネルギーの交流が重要なので童貞お断り。
 身体を呪文書として入れ墨を入れるので、ビジュアルも割と酷い。
 呪文リストはウィザード等と同一なため、肉体能力値を参照する点、呪文準備の制限以外はおおよそ本職秘術術者と同等の働きをする。
 オークやオーガのような脳筋種族でも強力な秘術術者になれることを考えると、実はとても危険なクラス。
・Appearance。肉体美を示す能力値で、高いほど美しく、低いほどブス。
 D&D非公式サプリ、Book of Erotic Fantasyにて追加された能力値で、上述のクラス能力や、外見に関する技能判定、およびオプション次第で交渉系技能に関係する。
 基本的に戦闘には影響しないためか、主要人型種族のうちエルフだけ飛び抜けて高く、また善性のドラゴンは総じて高い一方で悪性のドラゴンはとりわけ低い種類もいるなど、バランスはまちまちである。
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