超人高校生たちは催眠術には屈してしまうそうです 作:ざくろねこ
りんごをコントロールするのに少し時間がかかっていた。自分の意思が強いためか、命令に抵抗を示していたからだ。
「私は……司さんに……ファースト……あっ、やめて……」
りんごの部屋の中で行われているため、そんな葛藤を他の者に聞かれることはないが、安定して命令を実行させるためにも命令を送り続け完全に服従させる必要があった。
「ご……主人様の命令は絶対。何事にも優先される。それが司さんのため……あっ、あっ、あ……」
頭を横に振ったり、身悶えたりして堪えていたりんごだったが、唐突に糸が切れたように首をうなだれた。
「……かしこまりました。ご主人様。司さんのため……がんばる」
再び顔を上げた彼女の瞳に意思は見られなかった。ただ命令のままに勝人の部屋へ向かった。
昔、勝人はりんごに対して恋心を抱いていたことがある。
もちろん失恋に終わり、現在はりんごの恋を応援する形で自分の気持ちを落ち着かせてはいる。
しかし、金で手に入るものはなんでも手に入れてきた勝人にとって愛しい人が手に入れられないもどかしさは依然としてあった。
だからこそ勝人は今の状況が明らかにおかしいと感じつつも外に助けを求められないでいた。
「よいしょ」
りんごは勝人のズボンに手をかける。
勝人は普段のりんごからは考えられない突飛な行動に反応できなかった。
「ちょっと、何してるんだ」
抗議の声を上げるもりんごは素早く勝人のズボンのチャックを引きおろし、勝人のそれを引き抜く。
そして勝人はベットに座り込むと体がまるで毒に痺れたように動かなくなった。
「なんだかこうしなくちゃいけない気がして……なんでも……するから言ってね。気持ちよく……してあげるから」
「そんなことされたら……」
頭がおかしくなってしまう。勝人は実際に頭がおかしくなっていた。
だからだろうか、望んでいたことをつい口に出してしまった。
そうするとりんごは少し考えるような素振りを見せてから、嘲るように笑った。
「へえ、そういうことを私で想像してたんだね」
普段なら絶対にしない彼女の顔に悪寒と同時にそれを凌駕する快感が襲ってきた。
「そうだ、してくれ」
勝人はりんごがおかしいことはなぜか考えるべきだった。そして自分の体が動かないことの原因は魔術的な何かどうか考えるべきだった。しかし、彼自身の頭はそれを考えることを拒絶していた。
ただ、勝人のそれを咥えて望むことをしてくれるりんごを見下ろす快感で全てがどうでもよくなっていく。
「ん、はむ」
何度も執拗に繰り返される舌でのなめまわしと唇の往復で勝人の興奮は最高潮に達する。そして、それの興奮があふれ出すとともに勝人の感情もどこかへあふれ出していた。
りんごは目的が達成されると、動かない勝人を満足げに見下ろしていた。
「そんなに気持ちよかったんだね。私も司さんへのいい練習になったよ。ごちそうさま。」
そして、彼女は次の命令で勝人の部屋を出た。
それぞれの役目を終えた二人に新たな命令が下される
「はい、リルルはメイド服を持ってご主人様のところへ向かいます」
「はい、りんごは次の命令を確認しました。バニー服を持ってご主人様のところへ向かいます」
二人が向かうのはりんごの研究所。
そして本番の夜伽のため、行商人だった男は下半身をたぎらせて待っているのだった。
今回、期待させて裏切る行為を命令でやらせることがやりたくて、『勝人はりんごに恋心を過去に抱いていた』という捏造設定を追加しました。
不老不死のような金で手に入れられないものを正しくない方法で手に入れようとする。しかし、裏切られる。
その姿は滑稽であり、嗜虐心をくすぐりませんか。
お待たせいたしました。次回はあらすじ回収でございます。
投稿は1月25日22時です。