※この作品はR-18です。

恋姫異天記~曹操伝~   作:KKS

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七 優しさに包まれて(春蘭)

 春蘭たちとの鍛錬を終え、雑務をこなした頃には夕刻になっていた。

 途中、劉璋麾下である厳顔からの使者がやって来て、一行が明日中には相に入るという報告をしてきている。

 公式な使者と面会するのに、汗臭いままでいるわけにはいかない。右肩を自分の手で揉みつつ、曹操は浴場へと向かっていた。

 

「あっ。これは、殿ではありませんか」

「春蘭? こんな時間から、酔っているようだが」

 

 浴場までの道中、見知った女と出くわした。

 春蘭。顔が赤くなっているだけではなく、手には酒器がしっかりと握られている。

 これから、場所を変えて飲み直そうとしていたところなのか。昼間闘った時のような鋭利さは消えていて、今は緩みに緩んでいる。

 

「えへへぇ、実はそうなのです。星を交えて愛紗たちと話の続きをしていたのですが、これが思いの外盛り上がってしまって」

「話というと、俺たちの昔話のことか」

「はい! われらが殿とともに築いてきた歴史を、たっぷり語って聞かせてやりました。たまには、こうした場を設けるのも悪くはありませんな」

「なるほど。それが愉しくて、つい飲みすぎてしまったというわけなのだな」

「あ、あのう。まさか、怒っておいでで……? 確かに、曹家の武を担う将として、少々脇を甘くし過ぎたのかもしれませんが」

 

 赤らんでいた春蘭の顔が、瞬時に青くなっていく。主君である自分が働いていたのに、酒を食らって騒いでいたことを気に病んでいるのかもしれなかった。

 別に、与えられた仕事を放り出して遊んでいたわけではないし、叱責する理由などありはしなかった。

 小さくなりかけている春蘭の腰に手をやり、曹操は歩を進めた。

 どうせ風呂に入るのであれば、誰かと一緒のほうがいい。それが気のおけない幼少期からの友人であれば、尚更のことである。

 

「あっ、えとっ、殿……?」

「風呂に行こうか、春蘭。命令だぞ、これは」

「は、はいっ! この夏侯惇元譲、喜んでお供させていただきます!」

 

 青ざめていた表情。一転して、遊んでもらえると知った子犬のように明るくなっている。

 浴場。酒器を置きにいった春蘭を待つ間に、着物の帯を緩めていく。ここを使うことは燈に事前に知らせてあるから、ほかの来訪者はどこにもいない。

 もどってきた春蘭が、手慣れた動きで脱衣の補助をしてくれる。無論、偶然を装って肌に指を這わせ、二人でいる時間を愉しむことにも抜かりはなかった。唇がふれあう。飲酒をしていたせいか、自分よりも体温がずっと高い。

 

「んっ、はふっ……。どうにも、酔いが回っているようなのです。殿のお手を煩わせて申し訳ありませんが、脱がせていただけないでしょうか」

「遠慮など不要だ、春蘭。ここでは、真名でいい」

「あっ、んうっ。だったら、一刀……?」

 

 首肯するのと同時に、服に手をかけていく。

 酒の香りがうっすらと漂う舌。何度か吸い上げていると、緩やかに昂ぶりが生じてくる。春蘭の着ているものはそれほど複雑な作りをしていないから、脱がすことは容易かった。

 見事に引き締まった肉体。その中でも、いたる箇所に柔らかさを感じられるのだ。じっと見られているのは、視線で犯されているようで恥ずかしいらしい。

 つんと尖った乳房の先。丁寧に整えられた下腹部の茂み。そのどれもに魅力的に感じながら、曹操は筋肉質な腹に吸い付いた。

 

「あっ、んふっ、はあっ……。く、くすぐったいぞ、一刀」

 

 抗議の声。無視を決め込んだまま、春蘭の片足を持ち上げる。

 艶めかしい黒。太ももの半ばから、足先までを包んでいる。手早く脱がせるのはもったいない。腹に続いて、あらわになった膝に舌を這わせてみる。これも性的な快感を得られるようなものではないから、要は焦らしでしかなかった。

 

「ず、ずるいぞ、一刀。私が逆らえないのをいいことに、好きになぶりおってぇ……」

「俺は構わないのだぞ、別に。嫌なら、嫌だと言ってみるがいい」

「だ、だめだ、それだけは! おまえに対する忠義を、私は死んでも曲げたくはない。だから、んうっ」

 

 春蘭が早口でまくし立てる。

 かわいげのある女。無二の友人であり、絶対の忠誠を誓ってくれる曹家の剣。なにがあろうとも、手放すべきではない存在だった。

 

「はっ、はあっ、はあっ……。ま、満足してくれたのか、一刀?」

 

 中に置いてきた酒は、すっかり冷めてしまっていることだろう。

 じっくりと時間をかけて脱がせた分、春蘭の身体は期待でどこも敏感になってしまっている。艶の増した茂み。奥に指を差し込めば、粘り気のある蜜が垂れ落ちてくるはずだった。

 

「中に入ろうか。我慢できなくなっているようだしな、おまえも」

 

 興奮しているのは、自分も同じだった。

 丸出しになっている男根が、びくりと脈打った。春蘭が腕を絡ませてくる。肌の熱さ。それに、乳房の柔らかさまでもが伝わってきて、この女体を心ゆくまで抱きたいという一点だけに思考が寄っていく。

 互いの裸体など、幼い頃から見慣れているはずだった。

 水浴びには何度も行ったし、風呂にはいるのも当然のように一緒だった。意識するようになったのは、どのあたりからだったのだろうか。心だけのつながり。それが、いつしか肉体までもをつなぐようになっていたのだ。

 姉妹のどちらかひとりだけを選ぶことなど、最初から頭になかった。二人との初めては、さすがに緊張したことを覚えている。痛い思いをさせたのかもしれない。あの時の自分はつながることだけに必死で、相手に気配りをする余裕などなかったように思う。

 

「流すぞ、一刀」

 

 春蘭の声。

 背の低い椅子に腰かけた身体のうえを、あたたかい湯が流れていく。洗う手付きには淀みがなく、長年かけて培われてきた技術を春蘭はいかんなく発揮していた。

 子供のものとはまるで違う、太い男根を指が躊躇なく擦っている。性的な快感を得ることよりも、清潔にすることを優先した動きだった。くぼんだ雁首。玉の裏側。全体を丁寧にきれいにしてもらうのは、やはり心地いい。

 

「うむ。このくらいで、もうよかろう。先に入って、待っていてくれないか。私も、さっさと洗ってしまうつもりだ」

 

 素直に従い、曹操は岩で組まれた浴槽に身体を浸けていった。

 この瞬間だけは、温泉の近くに住んでいる者が心底羨ましく思えてくる。多量の湯を沸かすのは簡単なことではなく、必要な燃料も少なくなかった。

 

「湯加減はどうなのだ、一刀?」

「ああ。ちょうどいいぞ、春蘭。おまえも、早く入ってこい」

 

 長い黒髪を洗う春蘭の後ろ姿を、曹操はのんびりと見つめている。

 見え隠れする尻が魅力的に映えている。覗きを趣味にしている者が時折捕らえられているが、気持ちは理解できなくもなかった。

 

「はふう……。確かに、これはいい気持ちだな。よし、それでは早速一献やるとするか」

「どうせなら、おまえに飲ませてもらいたいな。頼めるか、春蘭?」

「んっ……。い、いいだろう。他ならぬ一刀の頼みを、断るわけにもいかないのでな」

 

 手酌をした春蘭が、そのまま酒を口に含む。

 頬に添えられた手があたたかい。すぐさま唇を合わせると、人肌に燗された酒が口内を満たしていく。

 

「あむっ、ちゅぅ……。ふう……。どうだ一刀、うまいか?」

「甘露。いかなる天下の名酒も、これにはひれ伏すことだろう」

「おおっ、そうなのか? ならば、もう一度。んくっ、むっ、んんっ」

 

 再び、口が甘く塞がれる。

 今度は流し込んで終わりではなく、ねっとりと舌同士での交歓が続いている。口内を行き来した酒。春蘭を抱き寄せる傍ら、少量づつ嚥下した。

 勃起した男根に、柔らかな茂みがふれている。焦らされたことの仕返しをしているつもりなのか、春蘭はちょっと得意げにほほえんでいた。

 

「今日は半日立ちっぱなしだったから、少々疲れた。おまえに任せてもいいか、春蘭」

「なにっ!? は、半日も勃ちっぱなしだっただと!? それはいかん。何事も、滞りが過ぎると不調をもたらすと凪がいつか言っていた」

「ちょっと話にずれがあるようだが、まあいいだろう。春蘭に癒やされたいのは、同じことだ」

 

 驚いて眼を見開いたかと思うと、春蘭がそそり立つ男根を手で何度か刺激する。

 勃起が十分だとわかったのか、対面座位の格好で腰を降ろしてくる。男根。春蘭のぬくもりに包まれていく。深々と息を吐き、曹操は内側の感触に意識を向けていた。

 きつさはないが、決して緩くはない。ほどよい締めつけが確かにあり、それが完全に自分のかたちに馴染んでいるのだ。

 

「んっ、はふっ……。一刀のチンポ、すごく張りつめているぞ。まずは、軽くほぐしてやるべきか」

 

 ちゃぽちゃぽと湯が波打つ。

 肩に手を置き、春蘭が抽送を開始する。ゆっくりとした動きで、先端から根本まで膣肉が舐めしゃぶっているようだった。

 眼前で揺れる大ぶりな乳房。手で揉みしだきながら、曹操が言った。

 

「宦官の家の、しかも拾い子でしかなかった俺が、天下を争うまでになっている。遠くまで来すぎたと思うか、春蘭は」

「少しも。思うがままに駆ける一刀とともに、われらは迷いなく進んできたのだ。その輪は少しづつ拡がって、今では中原を覆うようにすらなっている。誇りにこそ思えど、分不相応などと考えたことは一度もないぞ」

「ははっ。いつも頼もしいよ、おまえの言葉は」

 

 切なさが、身体を駆け抜けたような気がしていた。

 眼を閉じた春蘭が、控えめに唇を突き出している。濡れた黒髪。撫でながら、曹操は優しく口づけた。

 

「んっ、ふふっ。一刀が一刀であったから、物事が上手く回っている。言葉にするのが難しいが、そんな気がするのだ、私は」

「俺が俺であったから、か。感覚的なことでしかないが、わからないでもないぞ。怨念から徐州を攻めたことは間違いだが、後悔はしていない。あの闘いがなければ、麗羽とは今頃戦になっていたはずだからな。孫堅を打倒するためには、北の袁家を迅速に排除する必要がある。きっとそんなことばかり、俺は考えていたのだろう」

 

 緩急をつけようと、尻を押しつけたまま春蘭が螺旋を描いてくる。

 膣肉がうねり、違った快楽に男根が悦んでいる。酒。口に含んだものを、春蘭から与えられる。まるで鳥の親子のようで、これではどちらが上なのかわからなかった。

 泡立つ唾液。糸を引き、二人の間で線となっている。

 

「天下のことなど、正直に言ってあまり興味はないのだ。だが、それに向かって一刀が命を燃やしている。だったら、私のするべきことなどひとつではないか」

「優しいな、春蘭は。そうやって、俺をずっと守ってくれている」

「寂しそうな眼をしていたおまえを、放っておけなかった。私と妹の天命は、その瞬間から定まったのだろう」

 

 たぶん歳は変わらないのに、春蘭は昔から姉のように振る舞おうとする。

 自分としては、どちらでもよかった。ただ優しい春蘭がいて、常に気をかけてくれている。今の関係性だって、その延長線上に過ぎないのだろう。

 

「いつまでも、放さないでいてくれよ。おまえたち抜きで、俺は生きていく自信がない」

「馬鹿なことを。今となっては、桂花がいる。星だって、われらと同じように一刀を支えてくれている。あの愛紗も、いずれはそうなってくれることだろう」

 

 春蘭に頭を抱き寄せられている。

 心地よいぬくもり。絶対に、失いたくないと思わされるものだった。

 乳房の先を口に含み、甘えるように吸い上げた。快感に悶える声。浴場に響いている。

 乳首はかたく凝っていて、唇で簡単に挟み込めるくらいに勃起していた。

 軽く歯を立て、甘く噛んだ。すると先程よりも大きな声を、春蘭は洩らしたのだった。

 

「こっ、こらぁ。あまり噛まれると、跡になってしまうではないか」

「嫌なのか、春蘭? 身体のほうは、敏感に反応しているようだが」

 

 立て続けに強めの快楽を与え、春蘭の理性を崩しにかかる。

 連動するように腰の動きは激しくなっていて、湯があちらこちらに飛び散っている。

 

「ずるいぞ、かずとぉ……。こんなにされると、私だけ先にいってしまうではないかぁ」

「言ってくれれば、合わせることは簡単だ。おまえの好きな時に、出してやれる」

「あっ、んんっ、はうっ……。ほ、ほんとうか。はーっ、ふうっ、んあっ……!」

 

 そう言われて安堵したのか、春蘭の動きがより遠慮ないものになっている。

 収縮する膣内。精液を搾り取ろうと、妖しく蠢き続けている。

 時折思いがけずいい場所にあたってしまうのか、春蘭は気持ちよさそうに表情を歪めていた。

 

「ああっ、これすごくいい。チンポが私の奥えぐって、突き破ろうとしてくるみたいで最高だ」

 

 限界の時が近い。

 必死になって腰を振る春蘭の様子から、曹操はそのことを感じ取っていた。

 再度乳房に吸い付いて、突起を舌で責めていく。

 そろそろ、ここから乳が出るようにしてやる必要がある。

 しがみついてくる膣肉の切なさ。そこから、孕みたいという思いが伝わってくるようでもある。

 

「湯を汚して、燈に叱られるのは不本意だ。一刀……。きつく締めつけているから、このままっ……!」

 

 懇願するように、子宮の入り口が擦りつけられている。

 どうせ、はじめからそうするつもりでいたのだ。射精に向けて、昂揚を集中させていく。包容を受ける男根の先。かなり、熱をもっていた。

 

「あ、ああっ……。くるっ……! 一刀のチンポで、いかされてしまうんだ。このまま、マンコの一番奥で精液たくさんっ。はあっ、あーっ、ああぁぁあっ……!」

 

 背中を仰け反らせながら、春蘭は絶頂を迎えた。

 特段に強い締めつけ。亀頭から発射される精液を、洩らすことなく飲み干そうとしているのだろう。

 

「これっ、あふっ、気持ちいい……。一刀の熱で、私の中が満たされていく。こんなに幸せなこと、ほかにあるものかぁ♡」

 

 惚けたような声を放ち、春蘭は中出しの感覚を愉しんでいる。

 搾り取られるのが気持ちいいのは自分も同じで、思わず腰が浮いてしまっている。

 

「孕めよ、春蘭。待たせただけ、愛してやる」

「ああっ、きっとだ。強い子を産むぞ、私は。それこそ、曹家を守護する、次代の剣となれるような子をな」

 

 優しくて切ない抱擁。

 それが、いつまでも続いているようだった。

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