※この作品はR-18です。

恋姫異天記~曹操伝~   作:KKS

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二十八 毒は甘く(桂花、稟)

 支配下に置いた安城に入り、曹操は汝南統治の準備を進めていた。

 敵陣への突入を敢行した呂布隊により、孫権軍の前面は乱れに乱れた。渡河用の兵器は当初囮であり、撹乱が成功したのちは本隊を通すための一手となる。相手の陣取りはほぼ予想していたかたちで、迂回させた騎馬隊を渡せそうな地点は事前に見当をつけてあったのである。

 孫堅が出てきていない時点で、どこかで防衛に見切りをつけることは読めていた。だったら、こちらはより早く相手をその状況に追い込んでやればいい。初手に使える部隊はいくつか存在しているが、出し惜しみをする必要はないと思った。そのうえで、怪しげな気配のある黄忠に揺さぶりをかける。こちらにしても、まず乗ってくるはずだという確信があった。

 

「あなたの思い描いていたようになったわね、一刀。孫権は汝南の防衛を諦め、荊州に退却する。それに、あの女の投降まで」

 

 親指の先を口に含めながら、桂花が言った。椅子に浅く腰かけ、卓上の書面に筆を向けたまま、曹操は耳だけを傾けていた。

 新たな領土を手に入れたから、しばらく文官は忙しくすることになる。軍勢を引き連れ、このまま荊州に進出するつもりではあるが、春になるまでは基本的に汝南の統治に力を注ぐことになる。自分のもとには汝南袁氏の筆頭たる麗羽がいるのだから、豪族や民衆の心情はどうとでもできる自信があった。

 

「ねえ、ちょっと。私の話、聞いているんでしょうね? なによ、熱心に文なんてしたためて」

 

 桂花の声色がわずかに険しくなっている。

 無視などするはずがないし、内容はすべて聞いているつもりだった。桂花だって、そのことは理解しているはずなのである。それで拗ねたような仕草を見せるのだから、母になってもかわいいところは変わらないな、と曹操は筆を置きながら思うのだった。

 堅苦しい書面ではなく、身内に送る近況報告のようなもので、内容はほとんど最後まで書き終わっている。陣中見舞いというか、できれば早く知らせてやりたいと思っていることだから、入城してすぐ作業に取り掛かっているのはそのためだった。

 

「洛陽にいる麗羽に、故郷を抑えたことを知らせてやりたくてな。これで、里帰りも気楽にできるようになる」

「ふうん。ほんとに、仲のよろしいことで。意識していがみ合っていた頃が、懐かしく思えてくるわね」

「おまえがアレを焚きつけてくれたから、できていることだ。これでも感謝しているのだぞ、桂花?」

「いらないわよ、そんな言葉なんて。私は、私のやるべきことをしただけなんですもの。麗羽殿にしたって、きっとそう。桃香殿、それに朱里も、自分のできることを精一杯やって、あんたにぶつかってみせた。そして、その総仕上げをできる人間は、曹操孟徳ただひとりなのよ。だから、きっちり決めてみせてよね。なるんでしょう? この闘いを乗り越えて、国の覇者に」

「言われるまでもない。しかし、そうやって改めて言葉にされると、託されてきたものの多さに気づかされるな。荷は俺が背負えばいい。だから、支えてくれるな、桂花」

「やっ、ちょ、ちょっと、いきなりなにするのよ、ぉ……」

 

 立ち上がり、桂花のやわらかな身体を抱きしめる。甘い香りがふわりと漂う。

 唇が、まだなにかを言いたそうにしている。黙殺するには、吸い上げてしまうのが一番だと思った。桂花が小さく息を洩らす。それがかわいくて、抱擁をさらに強めてしまう。

 

「む、むう……。んっ、ちょ……。んっ、んむぅ……」

 

 抵抗。あまりにも弱々しかった。

 強引に組み敷かれることを、むしろ望んでいる。桂花の反応を窺っていると、そうとしか思えなかった。

 口づけだけを続けていると、細い指がじれったそうに腰のあたりを引っ掻いてくる。不器用なりに、求めてくれているのだから、応えてやるのがたぶん筋なのだろう。

 

「はふっ、んむっ、はーっ。んっ、あうっ、あっ、ば、ばかっ……」

 

 手早く衣服を乱し、つながれるだけの状態にしてしまう。下着の端からはみ出た陰毛が愛らしい。それごと押しこむように、秘裂に指を突き入れる。桂花は表情をわずかに歪ませるだけで、自分の愛撫に完全に身を任せていた。

 あたたかな腟内。徐々に湿り気に包まれ、やがてそれが入り口にまで伝わっていく。桂花がわかるようにかき混ぜ、指に擦り付けた粘液で音を鳴らす。

 ぐぶっ、ずちゅっ、ぐぷぷっ。淫猥で、しおらしさの欠片もないような音だった。

 

「んあっ、ぐっ、んっ、んふぅ……。やっ、やめっ……。ぐちゅぐちゅって鳴らすの、禁止……なんだから……っ♡」

 

 悦びにふるえる声。桂花の秘部を、乱雑に犯したいという衝動が大きくなる。女体の昂揚とともに甘い香りは存在感を増し、それは脳髄から下腹部にまで行き渡り、男根に力を与えている。

 

「はへっ……? こ、こんな、宙に浮いたような状態で……。んっ、うひぃ……っ♡」

「ははっ。振り落とされたくなければ、しっかり掴まっているのだぞ、桂花」

 

 軽い身体。抱き上げたままなにをされるのか、桂花がわからないはずがない。首の後ろで交差する両手。濡れた秘裂に男根の先をあてがうと、曹操は腰にぐっと力をこめた。

 幾度となくつながってきた穴だから、抵抗らしい抵抗はまるでなかった。気持ちよさそうな声を桂花が洩らす。いつもとは勝手が違うぶん、予想から外れた快楽がやってきやすいのではないか。歯と歯の擦れるような音。それを顔の横で聞きながら、曹操はやってくるあたたかさに満足していた。

 

「はひっ、ん゙っ、あ゙ーっ、んあっ、はっ♡」

 

 だらしのない声が執政室に響く。口を開け閉めして喘いでいるのは上も下も同じで、分泌された愛液が数滴床を汚している。

 持ち上げている状態だから、細かな責めができるわけではない。男根が子宮口を押し上げる。先端も桂花の身体を支える一点の役割を果たしていて、普通に交わっている場合よりも密着具合はずっと高かった。

 どれだけ崇高な音曲でも、この音色を奏でることは叶わない。

 さらに余裕がなくなっているのか、桂花の口から涎がだらりと垂れ落ちる。

 

「ふーっ♡ あっ、だめっ……。そんな、あ゙っ、んあっ。私の深いところばっかり、んーっ、んひぃ……♡」

「愉しそうではないか、桂花。この体勢、気に入ってもらえたようでなによりだ」

「んぐっ、ああっ……! う、うっさいわね、このっ、おっ……孕ませ魔神。うあっ、んっ、んーっ♡ あ、あんたのチンコが、あっ……♡ 気持ちいい場所ばっかり責めてくるから……ぁ。こんな、んあぁああ……っ。出したくもない声ばっかり、たくさん、あーっ♡」

 

 桂花の放つ嬌声。結合部のぶつかり合う音と混じり合い、複雑な響きとなって心を満たしてくれているのだ。

 両手を使って尻を左右に拡げ、さらにつながりを激しくする。羞恥に染まる穴の姿を見られないのは残念だが、真っ赤になる桂花の顔が見られればいまはそれで十分だと思った。

 

「やっ、いやぁ……! お、お尻の穴、ひろげるのはだめぇ……♡ お゙っ、んっ、おーっ♡ ぶ、ぶっといチンコがぁ、ああぅ♡ 一刀のチンコが、私のこと、また孕ませようとして、奥の奥までぐいって……ぇ♡」

 

 考えるまでもなく、限界が近そうだった。

 絡みつく肉弁の心地よさを男根に受けながら、おのれの中でふくらむ快楽を高めていく。終わらない抽送によって膣口からは汁が垂れ流しになっていて、そろそろ水たまりができてしまうのではないか、と曹操は内心思っていたりもする。

 

「いきたいのか、桂花? このままでは、どうしたっておまえの中に出してしまうことになるのだが。はははっ。できてしまうかもな、二人目が」

「そ、そんなっ、んひぃ……♡ い、いぎっ、あーっ♡ わ、私が、気づいていないはずがないでしょ、一刀。ああっ、んむぅ……。馬鹿みたいにふくらんだチンコ押し付けて、んあっ。こ、こんなの、はじめっから、私のこと孕ませる気、ふひぃ……っ♡ ま、満々だったんじゃない♡」

 

 険しい表情をつくろうとして、それが悉く失敗しているのがおかしかった。

 どちらかというと、だらしなくできた笑顔にしか見えなかった。そんな表情を浮かべながら、桂花はどうにか自分のことを罵倒しようとしているのだ。あまりにも健気で、余計に愛おしくなってしまう。

 

「いっ、いぐっ♡ ん゙ーっ、ふう……。ふ、ふんっ。どうせ私は逃げられないんだから、好きにすればいいじゃない。ああっ、あがっ、あ゙あっ……♡ 子宮でもどこでも、あんたの勝手に……ぃ♡」

「やはり、俺をよろこばせる天才なのだよ、おまえは」

 

 男女の凹凸を限界まで擦り合わせた。

 桂花の洩らす嬌声。喜悦の色がより濃くなっていて、耳に届くたび強く腰を打ち付けたくなってしまうのだ。

 

「い、いい、あ゙っ、いぐっ♡ こ、こんな状態で中出しされたら、絶対すごいのきちゃうよぉ……♡ あっ、一刀のチンコの先、また太く、ううっ」

「出すぞ、桂花。おまえの望み通り、飲みきれないくらいの子種を注いでやろう」

「だ、だからぁ、それはあんたの、んっ……。自分勝手で薄汚い欲望でしょうが……ぁ♡ くる、きちゃう♡ 普通じゃ届かない場所までえぐられて、わたし、わらひぃ……♡」

「ン……、桂花」

 

 解き放つ瞬間は、口づけていたいと思わされた。

 唇同士での愛撫。流し込まれる大量の精液に身を震わせながら、桂花は必死になってすがりついてくる。まだまだ、と曹操は腰を前に出した。優しく迎えてくれる肉襞の感触が心地良い。そのひとつひとつにまで射精の証を残そうと、全体に男根を擦りつけた。

 

「んむっ、れろぉ。はむっ、んっ、ちゅっ、えむっ、んーっ♡」

 

 鼻息がかかることなど気にしていられない。

 ただ互いに求め合い、熱と唾液を交換する。いまはそれ以外のことに意味などなく、欲しいとも思わなかった。

 

「しゅき……。んっ、はふっ、むーっ。かず、れちょ、かじゅと……っ」

 

 喉を焼くような唾液の味。

 腕が痺れに痺れるまで、桂花との口づけは終わることがなかった。

 

 

 跪いた自分の眼前に、つい先ほどまで挿入されていた男根が差し出されている。

 言うまでもなく汁まみれであり、二人分の粘液によって異様な臭気を放っている。まともでないことのはずなのに、どうしてこんなにも胸が高鳴ってしまうのか。曹操という男に、自分は手足の先まで毒されきっている。けれども、そんな事実を心の何処かでうれしく感じている自分がいることを、桂花は否定しようとは思わなかった。

 

「ほんと、さいってい。こんな汚らわしいものを、妻である私にきれいにしろだなんて」

 

 曹操はほほえんだまま軽く頷くだけで、なにも言おうとはしなかった。

 鼻を近づける。頭がくらくらするような匂いで、また腹の奥が熱くなる。場所がどこであろうと曹操の射精には容赦がなく、股の間からは余分な白濁が垂れ落ちていた。

 

「ああっ、んっ……。匂いまで、最低なんだから。味の方は、確認するまでもないんでしょうね」

「半分は、おまえのものなのだぞ? 床の汚れも、半々ではないか」

「くっ、このぉ……。あ、アンタは、しばらく黙っていればいいのよ、まったく。はあっ、んーっ、んむっ」

 

 まずは、男根のつけ根から。睾丸にも汁が付着しているから、それを丁寧に舌で舐め取っていく。

 最低な味なのに、これ以上の媚薬はどこにも存在しないと桂花は思った。穿たれた膣口から、精液と一緒になって真新しい愛液が流れていく。猛々しい雄の象徴。自分を母にしてくれた、ただひとり愛と忠義を捧げた男の生命の槍。

 

「はあ、んちゅ、れろっ、れろれろっ……」

 

 浮き出た血管を、舌で弄んでみる。亀頭の張りは少しも衰えがなく、曹操の精力が無尽蔵であることを感じさせられた。

 

「郭嘉です。少しよろしいでしょうか、わが君」

「ああ、入ってくれていい。多少、立て込んではいるのだがな」

 

 頭上。勝手な会話が交わされていく様子を、桂花はぼんやりと聞き流していた。

 扉の開く音。種をつけられた下腹部は丸出しで、隠している時間などありはしなかった。それに、曹操が入室を許したのだから、そんなことはどうでもよく思えてきてしまう。

 

「むっ? 立て込んでいるのは、桂花とよろしくされている最中という意味でしたか」

「おまえも、少し遊んでいけ。話くらい、しながらでもできるだろう?」

「はあ……。わが君の命に、逆らうことはできませんか。いいですか? あくまでも、これは仕方なくするのですからね?」

 

 ため息を洩らした稟が、自分の隣に並んだ。

 手袋が汚れることなど気にしていないのか、挨拶をするかのように亀頭を丹念に揉んでいる。稟とは軍師同士だし、たまに閨でも一緒になるから呼吸は合っている。手遅れになる程度に曹操の毒を受けているのは、この女にしても同様だった。

 

「わが君と、桂花の味がとても濃厚で、んっ。すぐに興奮してしまいます、こんなの」

 

 稟と左右から、太い幹に舌を這わせた。

 やがて先端で二枚の舌は合流し、赤黒い亀頭に唾液を塗り込めながら、互いの味を確認するに至る。

 

「それで、黄忠のことなのですが。捨て置かれるおつもりですか、わが君は」

「泳がせておいて、別に問題はあるまい。それにあの女は、孫堅のもとにたどり着く道標にもなる」

 

 孫権軍の敗退には、黄忠の造反が一役買っている。

 最前線に配置されていた部隊が突撃する歩兵に対し道を開けたのだから、そうなるのは至極当然だった。黄忠は逃げることなく戦場にとどまり、曹操に恭順を申し入れている。

 愛する荊州を泥沼の闘争の場にするくらいなら、曹操軍につくことさえ辞さない。理屈としては通っていることだが、真に受けられるはずなどなかった。

 

「どうせ黄忠が好みの女だったから、その気になったんでしょうよ、この男は。あっ、んっ……。んあっ、ちょ……。びくってさせないでよね、この化け物チンコ」

「桂花と稟の奉仕が気持ちいいから、そうなってしまうのだよ。ただまあ、黄忠がいい女であるという点は、あえて否定はしないがな」

「ほら、やっふぁりそうなんじゃない。あむっ、ぐぷっ、れちょ……♡ 私たちにこんな汚いものの掃除をさせながら、よくもそんなことが言えるわね」

 

 腫れた亀頭を口に含み、強く吸い上げた。

 管に残った白濁の残滓が吐き出される。喉に絡みつくほどの粘度はなく、ちょっと物足りないくらいだった。稟も直接吸い付きたくなったのか、羨ましそうな視線を向けてくる。もういいと思ったところで口を離し、桂花は睾丸への奉仕に切り替えた。

 

「んっ、こくっ……。わが君の先走りを飲んでいると、身体がどこまでも熱くなってしまいそうです。しかしまあ、途中まで黄忠の考えに乗ってやるのも、悪くはないかもしれませんね。それに、わが君のお力にかかれば、女を大人しくさせることなど、ふふっ……」

「そのあたりのことは、秋蘭と俺とでやってみるつもりだ。小細工の手も、少し考えてある」

「悪い顔になっているわよ、一刀。……ったく、火遊びはほどほどにしておかないと、痛い目をみても知らないんだから」

 

 稟が大きな口を開けて、うまそうに亀頭をしゃぶっている。冷徹な軍師の顔と、淫欲に塗れた女の顔。このあたりの切り替えを素早くできるのが、優秀な証拠であるといえるのかもしれなかった。

 負けじと片方の睾丸を舌で転がし、じっくりと唾液をなすりつけた。曹操はどこかうれしそうに笑い、やんわりと頭を撫でてくる。その感触がくすぐったく、桂花はちょっと身体をふるわせた。

 

「あの、わが君?」

 

 汁で汚れた手袋で、稟がぶっとい男根を逆手に擦り上げている。その声には先のことを期待するような響きがあり、桂花は思わず唾を飲み込んだ。

 

「ははっ。そこの卓に手をつき、二人で並ぶといい。そろそろ我慢が効かなくなってくる頃合いではないかな、桂花も」

 

 炎の揺らめきを湛えた双眸。その輝きに捉えられて、逃げ出せるはずがなかった。

 下着を脱ぎ捨て、稟が恥ずかしげもなく曹操を誘惑する。抗いようのない雰囲気。呑まれてしまえば、どうせ同じだと思った。

 

「いつでも準備はできておりますから、どうか。わが君の雄々しいもので、私を満たしてほしいのです」

「わ、私も……っ! アンタの妻として、その……。欲望のはけ口になってやらなくもない、わよ……?」

 

 身体の奥底がまたしても熱くなる。

 部屋に響き渡る二人分の嬌声。交わりが進んだ頃には、どちらの口から洩れたのものか、とうにわからなくなっていた。

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