まるで、郡ひとつが丸ごと移動してきているかのようだった。大地を、ひとの影が覆い尽くしている。それが、青州黄巾軍というものなのである。
劉備が絶句してしまうのも、無理はない。心情としては、敵軍の数に気圧されたというよりも、憂いのほうが大きかったのだろう。黄巾軍の主体となっているのは、普通の暮らしを営んでいた民衆なのである。その民衆が徒党を組み、大々的に漢への反感を爆発させているのだ。
かつてはその頂点に、張角ら太平道の指導者がいたのである。一度大きく打ち破られた黄巾軍だったが、地方で力を蓄え直し、こうしてまた軍勢として動けるようにまでなっている。しかし、そこに以前のような熱狂的なまでの信仰心はあるのだろうか、と曹操は思うことがあるのだった。
泰山の砦に曹操が着陣してから、数日が経っている。
大軍に攻勢をかけられないようにするためには、とにかく自分たちの攻め手を休めないことだと考えた。
歩兵と騎馬を同時に出動させ、敵を撹乱し続ける。それが、いま取れる最良の手段なのである。麾下の将軍たちに混ざり、曹操自身も戦場を駆け回っている。柳琳が劉岱の兵二万を連れて合流しているが、それでも自軍は五万程度にすぎなかったのである。
いくら雑兵を蹴散らそうとも、補充されたのでは意味がない。黄巾軍に大打撃を与えるのであれば、とにかくその中心たる精鋭を撃破することだった。一度士気さえ挫いてしまえば、あとはどうにかなる。そんな風に、曹操は腹をくくっているのだった。
黄巾軍には、軍としての致命的な欠点があった。食糧の確保。大軍ゆえに、常時その確保に苦しんでいるのだ。だから、陶謙の姑息な立ち回りにも、喜んで飛びついてみせたのである。兵糧難が最後のひと押しとして効いてくるのは、明白だった。それだけに、糧道の奇襲に関しても、曹操はすでにいくつか手を打っている。なかでも徐州軍の輸送部隊は意欲が低く、進行が特に遅い。その捕捉と焼き討ちに向かうよう、曹操は
夕日に照らされた土煙の向こう側。そこに、ひとの壁が見えている。かたまりとしては、一万ほどか。率いている騎馬隊を見渡し、曹操は馬上で声をあげた。
「突っ込むぞ、
「りょーかい、お兄ちゃん。斬り込み役なら、シャンにまかせて」
背丈に似つかわしくない大斧。それを片腕で軽々と操りながら、香風が乗馬を走らせている。
後方にあるのは、『張』の一字の旗。今回の出撃は、張飛率いる騎馬隊との共同作戦だった。曹操の騎馬が四千で、張飛が五百である。劉備軍は総勢三千程度の規模でしかなかったが、そのなかでも馬は一千近くいるようだった。割合としては、かなり高めである。それだけ、劉備軍は騎馬の運用に力をいれているのだ。平原での闘いに、馬は欠かすことのできない存在なのである。あるいは戦の得意な関羽あたりが進言して、多少の無理をしながらでも養っている可能性もあるのだろう。
「張飛は、しかとついてきているようだな」
「はい、一刀さま。劉備軍の騎兵は、かなり統率がとれています。少数だからといって、侮れるものではありませんね」
前方を見据えたまま、流琉がそう応えた。
その間にも、先陣を切った香風の手勢が敵軍のなかに吸い込まれていった。前面に配されている黄巾軍は、所詮烏合の衆でしかない。そのため、数はいてもあしらうだけであれば容易なのである。
敵軍の内部を駆け抜けながら、剣で数人を突き落としていった。攻撃をしかけても、無駄な闘いだけはするな、と麾下には口酸っぱく言ってある。いまはまだ、力のため時だった。全力であたる場面。それは、黄巾軍の精鋭に決戦を挑む瞬間だけなのである。
「部隊を返すぞ。殿軍をたのめるか、
「了解です。自分におまかせください、一刀さま」
突き抜けた先。そこに、敵はいくらでも見えている。
それには眼もくれず、曹操軍は砦へと引き返していく。素人を寄せ集めただけの部隊は、動きがかなり鈍い。その反撃を歩兵が押し返しているのを見ながら、曹操は防柵の内側に入るのだった。
「今度も、大成功だったね。つぎシャンたちがでるのは、明日の朝でいいの、お兄ちゃん?」
「ああ、その予定だ。出動までに、身体を十分休めておくのだぞ。張飛も、いいな?」
全身についた埃を手で払いながら、曹操はふたりの少女に向けて言った。
香風も張飛も、戦場にいる時とは顔つきが別人のようだった。どちらも、かなりあどけなさが残っていると言っていい。それでも、武器をとれば一流の武人だった。
「……お兄ちゃん。シャン、がんばったご褒美に、頭なでなでしてほしいな」
「ははっ、いいだろう。こちらにこい、香風」
「えへへっ、やったー」
香風の頭に手のひらをやり、ゆっくりと撫で付けていく。
さすがに、普段どおりとはいかなかった。戦場から帰ったばかりゆえに、髪が汗でしとどに濡れているのである。それだけに、感触もいつもより硬く感じられてしまうのだった。
「ねっ、徐晃。なでなでしてもらうのって、そんなに気持ちいいのかー?」
「うん、そうだねー。お兄ちゃんの手、おっきくて温かいから」
「へえ、そうなんだ。ううん……。だったら、お兄ちゃん!」
自分も、香風と同じように撫でてほしい。そう言わんばかりに、張飛が頭を差し出してくる。
特に迷うこともなく、曹操は空いているほうの手で赤髪に触れていった。どちらも体温が高い。奮戦してきた証拠でもあるのだろうが、それは小さな子特有のものでもあるに違いなかった。
感触に戸惑っているのか、張飛はこそばゆそうに身体を縮こめてしまっている。それを見て、曹操は小さく笑うのだった。
「お兄ちゃんのナデナデ、たしかに気持ちいいのだ。はにゃあ……。
「なにかな、張飛?」
「一緒に闘ってるんだし、お兄ちゃんになら許してもいいかなって思ったの。だから鈴々のこと、真名で呼んでみてもいいよ」
「ン……、いいのか? 劉備殿は平気だとして、関羽殿は機嫌を悪くしてしまいそうだが」
「むむっ……。姉者は、関係ないんだもん。鈴々がだれに真名を許すかなんて、鈴々の勝手でしょ?」
「ああ、それもそうだ。ならば鈴々にも、俺の一刀という真名をあずけねばな。それで、おあいこだ」
「えへへ。やったー、なのだ! にゃははっ、それくすぐったいってば、一刀お兄ちゃん」
戯れに、鈴々の耳の裏の指でなぞってみる。予想通りのかわいらしい反応。関羽は油断の多い義妹だと話していたが、素直ないい性分をしているではないか、と曹操は思っている。
姉としての立場があるから、関羽は鈴々のことを厳しい眼で見てしまうのだろう。血のつながりはなくとも、それは変わらないのである。
「んんっ……。シャン、あとでお兄ちゃんの陣屋にいきたいな。汚れたままだと
「ならば、拭き終わったあとはそのまま眠ろうか。ちょうど、今夜は軍議をするつもりもないのでな」
「やったー。それじゃ、また戻ってくるね、お兄ちゃん」
素早い身のこなしでそばを離れると、香風は手勢のもとへ駆けていった。
残っていた鈴々が、じっと下から見上げてくる。自分だけ仲間はずれにされている、とでも思わせてしまったのだろうか。胸の前で握られた、ふたつの拳。それが、忙しなく小刻みに上下している。
「ねえねえ、鈴々もお兄ちゃんのところにいってもいい? なんだか、徐晃がとっても楽しそうだったのだ」
「俺はかまわないのだが、そうだな……」
「むうぅ……。その顔、姉者がよくするやつなのだ。まさか、お兄ちゃんも鈴々のこと、子供あつかいするのかー?」
「なにも、そう言っているわけではないのだよ。だったら、これから一緒に来てもよいのだぞ? 立場上、劉備殿には一応伝えることになるが」
「うんっ! お姉ちゃんに言うのは、しかたないのだ。えへへっ、お泊り楽しみなのだ」
底抜けに明るい笑顔。厭戦気分の流行りやすい戦場において、鈴々のように陽気な将軍の与える影響は小さくないのである。
陣屋に入ると、鈴々は汗をふくんだ上着を早速脱ぎ捨てた。残っているのは、上下の大切な部分を隠す薄い衣だけである。それも汗でぴったりと張りついてしまっているから、子供っぽい身体の線が凝視せずともよくわかってしまう。
椅子に腰かけると、膝の上に鈴々が乗ってくる。小さな身体。それでも、少女らしいやわらかさを確かに備えている。
「こうしてると、お兄ちゃんがほんとのお兄ちゃんになったみたいに思えてくるなー。んぅ、すりすりー」
「少し安心したぞ。父というものは、俺にはまだよくわかっていないのでな。だが、兄の真似事であれば、こうして一緒にいるあいだくらい、してやることもできる」
なんとなく切なくなって、鈴々の身体を抱きしめてしまう。
劉備や関羽を姉と慕い闘ってきたのには、理由があるはずだった。戦乱のなかで、両親を失うことも珍しくない世の中なのである。孤独は、心を苛むのだった。いかに腐心して武芸を磨こうと、それは変わらないのである。
「にゃあ……。やさしいんだね、お兄ちゃん」
「どうかな。こうしていながら、俺はどこかで鈴々を欲しているのかもしれない。男というのは、愚かで汚いものだな」
「ほっ……する? 鈴々、意味がよくわからないのだ」
「わからないのなら、それでいい。鈴々に、まだ知るべき時が来ていないというだけだ」
この世には、知らないほうがいいことだってある。
口をへの字に曲げる鈴々。その頭を、曹操は軽く撫でるのだった。
「きたよー、お兄ちゃん」
「香風か。遠慮せず、入ってくれ」
「はーい。……あれ? お兄ちゃん、いつの間にか張飛と、すっごく仲良しさんになったんだね。シャンは、べつにいいけどねー」
「拗ねるなよ、香風。鈴々が、どうしても来たいと言ってな」
「へー、そうなんだ」
香風が、右肩に顎を乗せてくる。
かすかに触れる滑り気。舌先が、頬の表面を通過したようだった。
「お兄ちゃんと仲良しさんになったのなら、張飛もシャンのこと真名で呼んでいーよ。しばらく、一緒に闘うことにもなるんだし」
「わかったのだ。それじゃ、香風も鈴々のことは鈴々って呼んでいいよ」
「うん。よろしくね、鈴々。ならー、お兄ちゃん?」
戦袍を外すと、香風はほとんど裸同然の格好になった。持参してきた水桶には、清潔そうな布が三枚かけられている。予備としてもってきたのだろうが、それが奇しくも人数分となっているのだ。
「よいしょ……。鈴々、裸になるのは恥ずかしくない?」
「はにゃ? そんなの、全然へーきだよ?」
「そうなんだ。シャンは、お兄ちゃんに見られてちょっとドキドキしてるのかも」
「おかしなやつだなー、香風は。だって、水浴びするときは裸んぼになるのが当たり前でしょ?」
「んっ……。それは、そうだけど……」
香風は、曹操の手によって女としての悦びを知ってしまっている。敏感すぎるくらいの身体。そこに、何度も快楽を味わわせてきたのだ。
対照的に、鈴々はなんら恥じらうことなく、肌着を脱ぎ捨てていってしまう。健康的に焼けた肌。そのなかで、無垢な桜色の突起が主張を強く放っている。
「お兄ちゃんも、ぬいで……?」
「そうなのだ。服を着たままだと、身体を拭いてあげられないんだもん」
抑え込もうとするほどに、黒い情欲は姿をあらわにしようとする。
愛し合った経験のある香風だけなら、それでもいいのだろう。けれども、この場にはなにも知らない鈴々がいるのだった。
「わわっ……。ばっきばきだね、お兄ちゃん。シャンたちの裸で、こーふんしちゃったの?」
「こーふん? それよりも、ここ大丈夫なのだ? おちんちんって、こんなにおっきくなるものなの?」
自分の理性を離れたかのように、鈍痛をもって男根が屹立してしまっている。その様子を見て、香風は少し期待してしまっているようだった。
好奇心に満ちた指先。それが、欲望の宿した男根の先をわずかに押しつぶす。触れたことのない感触に驚いたのだろう。鈴々は、すぐにそこから指を離してしまう。
香風に耳打ちをし、曹操は布を一枚手にとった。抱いてやることはできないが、眠るために愛撫し合うくらいなら問題はないはずである。焼け落ちかけた理性が、導き出した結論だった。
「やあっ、おへそばっかりだめっ♡ はっ、んうっ……♡ お兄ちゃん♡ お胸のところも、もっといっぱいこすってほしいな♡」
「なにか勘違いしているのではないか、香風。俺はただ、身体をきれいにしてやっているだけなのだぞ」
「ひゃうっ♡ な、なんにも間違えていないと思うけど……♡ だって、おへそはもう、十分きれいにしてもらったからぁ♡」
曹操は、濡らした布をへそ穴に浅く挿入し、執拗に刺激を与え続けていた。じれったい感触ではあっても、身体は快楽を得ているのである。ぷっくりと先端をもたげている乳頭。それが、隠せぬ証拠だった。
「香風、やっぱりおかしいのだ。お兄ちゃんに拭いてもらって、変な声なんてだしちゃうなんて。ねっ、お兄ちゃん?」
「ははっ、そうかもな。鈴々も、隈なくきれいにしてやろう。ここなどは、特に重点的にな」
「にゃっ、んんっ。そこ、くすぐったいのだぁ……。ふあっ……。おっぱいのとこカリってされると、ちょっと気持ちいい……?」
「わかるのか、鈴々」
ためしに、指にまとった濡れた布で、淡く色づいた突起を弾いてみる。
これで感じられるのであれば、才能があるといっていい。なまじ小さい分敏感な場合もあるようだったが、それにつけても鈴々は幼かった。
鈴々の様子をうかがいつつ、香風の快感を引き出しにかかってやる。火照った身体。その表面に指先をはしらせ、甘美な痺れを生み出していく。
「んあっ♡ そこっ、気持ちいい♡ おっぱいの先くにくにってされるの、シャン……好き♡」
嬌声をあげながら、香風が指を男根にからませてくる。ひんやりとした指先だった。それが、熱をもった男根にゾクリとするような刺激を与えてくるのである。
にちっ、にちっ。そんなわかりやすいくらいの淫音が、幼い手のなかから生まれている。香風のしていることの欠片も、鈴々は理解していないはずだった。それでも、視線は確かにふくらんだ男根へ向いていた。
鈴々の薄い胸。それを優しく揉み上げながら、乳首を指の腹で転がしてやる。かすかに洩れる声。微小ではあっても、鈴々は快楽を実感できているのだろうか、と曹操はさらに手を動かしてみる。
「んっ、んはぁあ……。お、お兄ちゃん。コリコリ、不思議なのだ。痛いなかに、ぴりってする知らないのがあってぇ♡ 鈴々、香風みたいにおかしくなっちゃうの?」
「香風のようになるには、まだまだかな。今夜は、鈴々が少しでも楽しむことができればいい。俺は、そう思っているだけだ」
「ふにゃっ……!? はあっ……♡ おまたも、おんなじようにきれいにするのぉ?」
「そうだな。ここは、特に汗がたまりやすい。清潔にしておくのは、大切なことだ」
「んあぁあっ♡ クニクニってされると、ちょっと不思議な気分になっちゃうのだ。ふぁああ♡ お兄ちゃぁん♡」
愛撫をしている腕に、鈴々がよりかかってくる。少しずつではあるが、快楽を得られているようだった。
香風の手の動き。それが、激しくなっている。鈴々に、男が絶頂する瞬間を見せたいとでも考えているのかもしれない。指を直に膣内に挿入してやると、その傾向は顕著になった。溢れ出す愛液。それが、数滴床にこぼれ落ちた。
「おちんちん、すごいねっ♡ シャンと鈴々に見られて、こんなにおっきくなっちゃってる♡ ねっ、シコシコ気持ちいいの、お兄ちゃん?」
「ああ。シャンのいやらしい手つきが、最高にたまらないな。もっと、大胆に擦ってみてもいいのだぞ」
「うん、がんばるね。ほら、おちんちんが大好きな、しこしこだよー。しこしこー♡ しこしこー♡」
香風の小さな手が、太い幹の上を健気に行き来している。
その動きによって先走りを塗りたくっているせいか、男根全体が独特の匂いを放つようになっていた。鈴々は、それがいやらしいことだと本能で気づいているのだろう。愛撫によって紅潮していた顔色が、さらに赤くなりつつある。
ぼんやりと開いた口。その端から、唾液が一筋男根にしたたり落ちる。それが、興奮のさらなる呼び水となったのだろう。曹操は、下腹部にずっしりとした痺れを感じるようになっていた。
「あっ。おちんちん、いまびくってしたね。よだれ、好きなんだ♡ だったら、シャンのもあげるね、お兄ちゃん♡ ほら、鈴々もたくさん垂らしてあげて? そしたら、お兄ちゃんもっと気持ちよくなれるみたいだから♡」
「はにゃ、そうなんだ? だったら、くちゅ、んむっ♡ んべぇ……♡」
多量の唾液が混ざり合い、男根の表面に落ちてくる。
温かい。それ以上に、おかしなくらいの気持ちよさがあった。ふたりの幼裂を責めながら、曹操は絶頂に向けて精神を昂ぶらせていった。香風の小さな胸を吸い上げる。行為に及ぶ建前など、すでにどうでもよくなってしまっていた。
「にゃははっ♡ おっぱい吸って喜ぶだなんて、お兄ちゃん赤ちゃんみたいなのだ♡ でも、お姉ちゃんみたいなばいんばいんおっぱいじゃないけど、ちゅうちゅうして楽しいのだ?」
「男というのは、愚かなものだ。大きさがどうであれ、女の乳房に恋い焦がれてしまうのだよ」
「ふうん? だったら、鈴々のおっぱいも吸ってみたいのだ?」
びくっ、と男根が大きく脈打った。暴れるそれを手なづけようと、香風が懸命に強弱をつけた愛撫を行っている。
緊張気味の鈴々が、平らな胸をこちらに差し出している。愛撫によってかたくなった乳頭。そこに、曹操は愛をもって口づけた。
「んっ、んやあっ♡ ぺろぺろ、指でされるのと全然違うのだ♡ お兄ちゃんの舌ぬるぬるしてて、こんなの……♡」
「鈴々、おっぱい吸ってもらうの気持ちいいんだ♡ でも、独占するのはだめなんだからね♡ お兄ちゃん、シャンのもいっぱいちゅぱちゅぱして♡」
幼い乳房。それを、交互に吸い上げていった。
背徳感で、狂ってしまいそうになる。男根をしごく香風の手。最後の瞬間に向かって、カリ首のあたりを集中して擦っている。
「そろそろ出すぞ。飲んでくれるか、香風」
「ひあっ、んふふっ♡ シャンにおまかせだよー、お兄ちゃん♡」
曹操が射精する瞬間を見計らって、香風は位置を変えてしゃがみこんだ。
おのれの決壊を感じた瞬間、唇で鈴々の乳頭を強く刺激してしまう。それがむしろ良かったのか、鈴々はこれまでになく大きなあえぎをもらすのだった。
「んっ♡ んぐっ、むぐっ♡ おっ、ごほっ、ずずっ……♡」
亀頭の先が、温かな空間に包まれている。
流し込まれた大量の精液を口にためながら、香風は自身の指で秘裂をかき混ぜている。その様が、曹操からは丸見えだった。
「じゅぷっ、んぐっ♡ んふっ、ふはっ♡ はあっ、ひゅごいぃい♡」
「あ、ああっ♡ お兄ちゃん、鈴々……もうわけわかんないのだあ♡」
快楽を大胆に享受しようとする香風と、未知なる感覚に身を震わせる鈴々。
その対比におかしさすら感じながら、曹操は精を放つのをやめなかった。
「あむっ、ちゅ、んくっ♡ ふはあ♡ お兄ちゃんのせーえき、今日もすっごく濃かったー♡ ちゅ、ぺちょ……。シャン、とろとろでおなかいっぱいかも♡」
「んっ、ふあぁ……♡ お兄ちゃん、おにいちゃぁ……♡」
鈴々の未熟な愛液。粘度は薄く、水のようにさらさらとしていた。それでも、指先をしっとりと濡らしているのだった。
交合の入り口すら知らなかった鈴々が、その中ほどに立つようになっている。そうしたのは、他ならぬ自分なのである。そう考えると、曹操は興奮を禁じ得なかったのだ。
「はあっ、はふぅ……。これなら、きっとよく眠れるね」
「鈴々も、ちょっぴり疲れちゃったのだ。お兄ちゃん、はやく寝よ?」
仲良く寝台に寝転んだふたりが、そう呼びかけてくる。
結局、身体を拭き清めることができたのは、行為を終えてからだった。どちらも、その時になると天真爛漫な表情を浮かべていたのだから、切り替えの早さには卓抜したものがあるのだろう。それは、曹操にはとても真似できないことだった。
大きめに作ってある寝台。その上で、三人そろって横になる。余裕をもたせてあるとはいえ、急造ゆえに邸宅で使っているものほどの大きさはなかった。しかし、いまはその狭さが、ほどよく感じられるのである。
「もっとくっつかないと、朝までに落ちちゃうかも。お兄ちゃん、ぎゅってしてていい?」
「鈴々も、そうするの!」
楽しそうにしている鈴々を見ていると、もっと兄らしいことをしてやるべきだったとも思えてしまう。だが、曹操はこれ以外の方法を知らないのだった。
帰陣したときと同じように、ふたりの頭をゆっくりと撫でた。眠りにつくときは、ただ穏やかであるべきなのである。
泰山近隣の村落が、黄巾軍の略奪を受けようとしている。翌朝、そうした報告が飛び込んできたとき、曹操はもう陣屋にひとりだった。