抜きゲーみたいな島に住んでるTS娘はどうすりゃいいですか? 作:パチドリくん
「マイクテス、ワン・ツー・ゼロ・ゼロ♡ こちらは没シナリオです! 尺とかいろんな問題でカットされたシーンとなっておます!」
「本編には収録されませんので、あらかじめご了承ください。それでは!」
「気が付いたらクリスマスどころか元旦まで過ぎていた件について」
「いきなりどしたの兄、今は秋だよ?」
「違うんだアサちゃん。こことは違う、別の時間軸ではもう新年あけましておめでとうなんだよ……!」
「別世界に転移の次は次元観測とは、兄ってば忙しないね」
「まだ鏡開きには間に合うはずだ! 文乃、鏡餅を持って来てくれ!」
「はい、こちらに」
「何で持ってるの……?」
「淳之介さんの頼みとあらば、例え季節外れの物であろうと用意致します。ふんすっ」
「兄の無茶振りには付き合わなくていいんだぞ文乃……」
「よし、これで世間の流れには追い付い――なにっ!?」
鏡餅が消えた!?
いや違う、これは――!
「むぐむぐ……甘いですよ淳之介くん。私なんてもう鏡開きを100回はしてますからね!」
「美岬はただ毎日お餅食べてるだけでしょ? 美味しいのは分かるけど食べ過ぎるとまた太るよ?」
「あっ、はづきしゃんだ!!」
「おっと、こんにちは麻沙音ちゃん。うちの馬鹿がまた迷惑かけてごめんね?」
「めめめ迷惑だなんてそんな滅相も無いあの豚は後で屠畜するとして葉月しゃんならいつでも大歓迎でしゅぅ……!」
「二人とも来てたのか」
「たまたま近くを寄ったから、ついでにね。ほーら麻沙音ちゃん、ごろごろー♡」
「お゛っ……!?」
「妹が死にそうだからその辺にしてあげてくれ」
「……!? 私から妹を奪おうと言うのか!?」
「君の妹ではないよ?」
「兄と葉月さんで姉妹丼3P……!?やろうやろう兄今すぐ!!!」
「やらない」
「ふふっ、なんてね。妹にしたいのは本当だけど冗談だよ」
「3Pの霊圧が……消えた……?」
「麻沙音ちゃん、私の事もお姉ちゃんって呼んでいいですよ……!」
「あ゛?」
「はい、はい、すみません……デブが自信過剰ですみません……」
「人の持ちネタをパクるな」
「ちなみに原作未プレイの方にご説明すると、これは私が約1802mという埒外な距離から狙撃されたことで文乃さんに怯えてすぐ謝るようになったというネタなんですよ、先輩?」
「……?」
今、背後に誰か居たような……
「あっ、そういえばお土産を持ってきたんだ、はいコレ」
「……これは?」
渡されたのは、丁寧に包装されたプレゼント箱。
中を開けると、そこには――
「……――ケーキ?」
「ちょっと遅れちゃったけど……誕生日おめでとう、淳之介」
「――――!!」
12月31日。
それが俺、橘 淳之介の誕生日だった。
まさか葉月は――俺が別世界を観測し、そこで俺の誕生日を迎える事まで見越して用意してくれたというのか?
嬉しさのあまり、目頭の奥から熱い何かがこみ上げてくる。
「……あぁ、ありがとう葉月! 家宝にするよ!!」
「いや食べて? まぁそこまで喜ばれると悪い気はしないけど……奥にはメッセージカードも入ってるから、後で読んでみてね」
「何だって!? 葉月のメッセージ……そんなの我慢出来ない、今読むぞ!」
「あっ」
一体何を書いてるんだろう――!
『鏡開きとは、毎年1月11日に行われるお正月の間に年神様が宿っていた鏡餅をおろして食べ、1年の無病息災を願う行事である。イきペディあぁん♡より引用』
「・・・・・・」
「裏方のスス子っス!」
「相方のシューベルトだ」
「今回はちょっとだけ未来のお話ッス。前々話ぐらいでフーミンとハヅッチパイセンがヤクザを倒して学校に来るまでの話も少し書いたらしいッスけど、何か説明とかどうやって共存に持ってくかとかそういう似たような話ばっかだし没にしたって作者が言ってたっすよ?」
「ふむ、スス子くん。それはある意味妥当な判断だと言わざるを得ないだろうね。原作のある二次小説というジャンルの時点で説明と言うのは既に知っている人にはだれる要因になりやすく、そこに似たような展開ばかりだとテンポも悪くなり、読者も付いてきてくれなくなってしまう……しかしせっかく1マン文字ぐらい書いたのに無駄にするのも、なども言っていたから恐らく稀にこうして没シナリオを投下し、いつか公開するのかもしれないね」
「ベルトさんのデータが役に立ってる……!? まぁ、そういう話みたいなんで、筆が乗ったらまた別のネタ系没シナリオを出すかもしれないっス。その時はまたお会いしましょー!」
「ネタの没シナリオがまだあるだって!? ……そんなの、僕のデータに無いぞ!?」
「いやなんでそのデータは無いんすか!?」