抜きゲーみたいな島に住んでるTS娘はどうすりゃいいですか? 作:パチドリくん
カけばカくほど増える
というハメで、第6話。ゆっくりハメハメパコパコしていって欲しいパコ
「〜ふん、ふん、ふふ〜ん♪」
身長139cm。
小動物のようなつぶらな瞳に、ぴょこぴょこと自身の存在を主張するアホ毛を持った少女が楽しそうに道を歩んでいる。
長いピンク色の髪の毛が少女の動きに合わせて揺れ、如何にもご機嫌といった様子の彼女は、周囲からは非常に微笑ましいものに見える。
その愛くるしい姿は、まさしくロリだった――
「ロリじゃないですけど! ・・・・・・あれ? おかしいな・・・・・・今誰かにロリって言われた気がしたんだけどな・・・・・・?」
はい頂きましたぁ! ロリじゃないですけど!
この存在するだけで見る人全員を癒す効果を持ったこの可愛い幼女「だからロリじゃないですけどぉ!」の名前は
幼い見た目とは裏腹に、ママという概念が実体化したかのようなバブみの化身でもある彼女は、私や淳之介の1つ年上の先輩である。*1
そんな母性ロリ属性を持った愛らしい少女には、この青藍島で生活していく上である問題を抱えていた。
「エロハラムエッサイム♡ エロハラムエッサイム♡ 我は求め訴えたしぃ♡ 出てこいメフィスト・ファックぅ♡」
「俺を呼んだのはお前か? ん・・・・・・? お前、さてはアクメくんだな? 4545年に一人現れる伝説の淫乱人間・・・・・・よし、俺のフィストファックに耐えられるか試してやろうではないか。 さあ孕ンダ・孕ンダ、淫語を唱えろ!」
「あぁん♡ 念願のメフィスト・ファックから犯されるなんて想像しただけでイっちゃうぅ♡ エロハラムエッサイム♪エロハラムエッサイムぅん♡おほぉおん孕んだ孕んだ僕らのアクメくぅぅううううん♡」
「・・・・・・・・・・・・」
アクメくんと召喚されたメフィスト・ファックがドスケベセックスしている横を何事も無く通り過ぎるヒナミ。
周囲には多くの人々がドスケベセックスをしていると言うのに、彼女は誰からも誘われることは無い。
例え道行く男子と目が合ったとしても、すぐに目を逸らされていた。
目を逸らされたヒナミは悲しそうに表情を落ち込ませており、それが何とも庇護欲が唆られて愛でたくな・・・・・・オホン。
失礼、話が逸れた。
話を戻すが・・・・・・えぇと・・・・・・そう、ヒナミの抱える問題だ。
そう、彼女はこの青藍島で誰からも性行為に誘われないのである。
何故彼女が誰からも誘われないのか・・・・・・それは、ドスケベ条例の対象年齢というものが原因であった。
性に関して自由奔放であるこの青藍島でも、一つだけ赦されていない事がある。
それが――条例対象年齢以下の未性年、つまりロリとショタには絶対に手を出してはいけない、というものだ。
それは子供の健やかな成長を阻害してはならないという、青藍島にしては至極まともな理由で存在しており、破った者には死よりも重い罪が科される・・・・・・と言われている。
そんな背景がある中で、幼女にしか見えないヒナミを見て住民はどう考えるだろうか?
――その答えが、先程の状況であった。
「はぁ・・・・・・」
そんなヒナミは溜息をつきながらも、人込みを気にせず目的地へと向かう。
行き先は山の方向――原作通りなら、ヒナミは祖父母の住居へと向かう途中なのだろう。
ヒナミの動きに合わせて、私も静かに後を追う。
今の私の気分は、潜入先でダンボールに隠れ潜む蛇である。
さて、私が何故こんなことをしているのかと言えば、それは本日起こるであろうヒナミの窮地を救うためだ。
原作の流れでは姦港記念日の今日、ヒナミが祖父母の家から帰る途中にロリコン野郎に襲われてしまう。
怯え震えるヒナミを、通りかかった淳之介率いるNLNSが救出するも、事情を話していく中でヒナミが性人済みである事が判明し、そのせいでロリコンから性産的行為の妨害で通報されてしまい、NLNSはSHOガードマン達に追われてしまう。
その後、ガードマン達との逃亡劇の末に水乃月学園の地下――NLNSの秘密基地へ逃げ込んだ淳之介たちは、条例違反はしたくないけど・・・・・・と渋るヒナミを様々な説得の下NLNSの一員に加える、というのが一連の流れだ。
この時、何故NLNSが全員揃って山裾の森の中に居たのか――それは原作で明かされていない。
だから、万が一に備えて私も現場に待機しておくことにしたのである。
肝心の現場が分からないという問題点があったが――朝から家の前でヒナミが出てくる所をずっと監視して、出てきたヒナミの後に付いて行けば問題無いという訳だ・・・・・・でも朝5時は流石に早すぎたかもしれない。
また、今回は私が事前に橘家へお手紙――謎の少年からの一方的な呼び出しという形での――を出しておく事でNLNSに来てもらうようにしてある。
淳之介たちの心情を考えると、一応これで来てくれるはずだが・・・・・・来るよね?
ここまでで怪しまれるような要素は・・・・・・色々あるけど・・・・・・いやでも向こうからしたらドスケベから助けられたって見えるハズだし、大丈夫だろう。
多分、きっと、恐らく、メイビー。
さて、気を取り直して先に進むとしよう――おっと
「ほぉん♡の精神に則ってセックスも三権分立してぇ♡ おまんこだけじゃなくて口とアナルの3つの性事システムでチンポの抑制・均衡を図るのぉん♡♡ シコう・チン法・迎精子ぃいん♡♡」
「何が法の精神だよテメェのは“んほぉの精子ん”だろうが! 子宮にザーメン詰め込みすぎて頭おかしくなったんじゃねぇのか? 俺の権力集中チンポでマンコを保障してやるから国の繁栄の元である子孫を孕めオラ! ドピュ裁!!」
モンテスキューも自身が20年もかけて執筆した法の精神がこんな使われ方をされると知っていたら書かなかっただろうなぁ。
「・・・・・・こっちは人が多いな。極力人目を避けていかないと――」
淫蒙思想女子とチン力集中性男子の視界に入らぬよう身を隠しながら進む。
ヒナミと違って、こちらはドスケベに誘われる危険がある為、目立った行動は控えなくてはならない。
・・・・・・私なんか抱いたって面白味も何も無いのにねぇ。
しかも本質的にはホモだって言うのに。
まぁ自分で言うのも何だけど、見た目だけなら美少女ですし?
男共が群がってきても仕方ないって言うか?
中身が男なんて知る由も無いんだから普通に抱けるよねー!
寧ろ元男と知ったら興奮する!!
・・・・・・なんて、ね。
「・・・・・・・・・・・・」
女として生まれて1〇年。
青藍島に来てから5年。
――もうそれだけの長い期間、女性として生きてきた。
それだけの時間を過ごしてきた私には、最早男だった名残はもう殆ど擦り切れてしまっている。
・・・・・・もし“あの事”が無かったとしたら、どうなっていただろう。
未だに『メス堕ち良いよね・・・・・・』とか『男だろうが女の子として扱えば女のコになるんだよエへへへへ』とか言ってるのだろうか?
今では口が裂けても言えないな・・・・・・いや、過ぎた話だ。
そんなどうでもいいことを考えてしまう。
だからだろうか――変な方向に思考が行って、隠密行動が疎かになってしまったのは――
「そっ、そこのカワイコちゃん!オレと一緒にトゥギャザーしない?」
「――っ、私ですか?」
「そう、君だよ君。黒髪ショートのカワイコちゃん?」
・・・・・・やってしまった。
こんな時に無意識に別の事を考えてしまう、私の悪い癖が出てしまうなんて。
こんなチャラそうな人に構ってる暇は無いって言うのに――
「いやーこの島に来てからというもの出会う女の子皆が皆エロくて可愛くて最高だよ! ・・・・・・まぁちょっと残念なのがオレの好みのタイプが見つからなかった事だけど・・・・・・でも、探せばいるもんだねぇ。 くぅうううう!」
「・・・・・・それが、私という訳ですか?」
「そうそう! 君みたいにスラッとしてて、ショートカットが似合うボーイッシュな女の子をずっと探してたんだよ! ほら、この島の女の子はみーんなボン・キュッ・ボン!でガッツいてるからさぁ。 それも嫌いじゃないんだけど・・・・・・俺は胸が控えめで中性的な容姿を持つ娘が好きで、君がまさにオレの好みド真ん中ってわけ!いやー運命感じちゃうよね!」
「あ、あはは・・・・・・それは、どうも・・・・・・」
そんな運命あってたまるか。
「――それで、さっきの返事、ど、どうかな?」
・・・・・・さて、どうするか。
声を掛けられた以上下手な手は打てない。
この後ヒナミの追跡も続けなくてはならないのだから、こんな所で時間を取られるわけにはいかない。ならば――
「そうですね――それじゃあ、ちょっとだけなら・・・・・・イイですよ?」
「ホ、ホント!?やっほぉーい!勇気出して声かけた甲斐あったぁ・・・・・・!」
「・・・・・・ほら、善は急げと言いますし、早くこっちに来てください・・・・・・♡」
媚びるような声で呼びながら、私は男性の腕を取り、裏路地の方へと向かう。
そこは人目も少なく、丁度良く誰も居ない為行為に差し支えないだろう。
ともあれ、すぐに終えなければヒナミを見失ってしまう――だから、手早く終わらせる
「ねぇ、今からとっても気持ちいい事してあげるから、これを見て・・・・・・?」
「それって・・・・・・さ、催淫ペン? そ、そんないきなり道具を使うなんて・・・・・・やっぱりこの島はレベルが高いな・・・・・・!」
「ほら・・・・・・・ちゃんと見て?」
催淫ペン――青藍島で売られているドスケベアダルトグッズの一つであり、本来はボディペイント用のペンだが、このペンにはもう一つの使い方があった。
ポケットから取り出したそれを、男性の目の前に出し、お尻の方を持ってペンを左右に振る。
「私が数を数え下ろす毎に、あなたは段々床オナがしたくなる・・・・・・地面こそが最高の女体だと思い始める・・・・・・3・2・1・ゼロ・ゼロ・ゼロ♡」
「うっ・・・・・・な、何だ!?地面が急にエロく感じてきたぞ・・・・・・いや、違う、地面は最高の女性だったんだ・・・・・・! 何でオレは今までそんなことに気づかなかったんだ・・・・・・!?あぁもう我慢出来ない!オレの初めてを受け取ってくれ!うっ射精るっ!」
――そう、これがもう一つの使い方。
ぬきたし2の文乃アフターで、桐香が使用していた催淫ペンでの催眠術である。
催淫ペンを相手の目の前で揺らしながら語り掛けることで、相手を催眠状態にする事が出来る技であり、私がこの青藍島に来て習得した技術の一つである。
なお、この技は決して万能という訳ではない。
人によって効き目が変わるし、本能で忌避している事は従えさせられない。
また、ちょっとした事で催眠も解けるし、ただ揺らして語り掛けるだけでは絶対に催眠には掛からない。
それこそ、脳が痺れるような甘い声掛けを――桐香や郁子並の声質でないと、催眠には掛からない。
そして、そんな声質をただの一般人である私が当然持っている筈もなく・・・・・・しかし、だからといって諦めるわけにはいかなかった私は、様々な苦労と郁子の協力――発声練習のお手本として――の末、この技術を身に着けることが出来たのだ。
今では、こうしてドスケベの回避などにも活用出来ている為非常に重宝している。
とはいえ、人目がある所では中々使用出来ないという点もあるが。
それにしても彼、チャラそうな見た目して童貞だったのか・・・・・・何か悪いことしちゃったな・・・・・・。
とりあえずここは早めに離れて、ヒナミの追跡を――
「――ふぅ~っ♪」
「ひゃんっ!?」
路地裏から表通りへと顔を向けようとした瞬間、耳元で息を吹き掛けられる。
慌てて振り向くと、表通りへと続く道の先に、周囲の目を引き寄せる雰囲気を持った一人の少女が立っていた。
長い翡翠色の髪。
髪と同じ色をした、ハイライトの消えかかった吸い込まれそうな瞳。
顔のパーツ全てが整っており、人形を思わせる綺麗な顔ばせ。
そして、こちらが思わず従いたくなるようなカリスマを放つ少女、SS代表兼水乃月学園生徒会長の
「・・・・・・桐香ァ! 気配隠しながら耳元で息を掛けないでよぉ・・・・・・!」
「あら、ごめんなさい? 葉月は耳が弱いって郁子から聞いたものだから、つい♪」
「あ、あいつ、余計なことを・・・・・・!」
ニコニコと、悪気は無かったのだと言うように桐香は微笑む。
可愛いけど腹立つ顔しやがって・・・・・・しかし桐香に怒ったところで無駄なのは分かっている。
取り合えず郁子の奴は後で締めるとして、それよりも――
「・・・・・・どうして桐香が一人でいるの? 今日は礼先輩と一緒にショッピングの予定だったはずじゃ・・・・・・」
「どうして・・・・・・どうしてかしら? 気になる事があったから?」
「・・・・・・はぁ、まぁいいや。 どうせまた礼先輩の目の離した隙にはぐれたんでしょ? 勝手な行動しちゃめーって言ってるのに・・・・・・」
冷泉院 桐香。
彼女は先述の通り水乃月学園の生徒会長であり、SHO下部組織SSの代表をも務めるA等部1年生の少女だ。
1年生で生徒会長とSSの代表を務めるという異例の少女であるが、それは彼女の持つ才能が凄まじい事を表している。
一度見ただけで覚える瞬間記憶能力から始まり、速読にマルチタスクなどの高い事務処理能力、一つの言葉から十を読み取る頭脳、果てには高い戦闘能力と、その圧倒的なカリスマから発揮される指揮能力まで兼ね備えた文武両道才色兼備を表したかのような人間が、冷泉院 桐香という少女である。
――というのが、周囲から思われている彼女の顔であるが、その本質は仕事がクソ出来る代わりに日常生活が死ぬほどダメな要介護少女である。
どれくらい要介護なのかと言えば
・自分で服を着ることも脱ぐことも出来ない
・階段などの高低差がある所を昇降出来ない
・目を離すと居なくなる
・顔を自分で洗うと溺死する
・上記含めた自分の出来ないことを無理にやろうとすると吐く
etc・・・・・・
と、介護士も顔を真っ青にして裸足で逃げ出すレベルである。
そんな彼女が外を一人で出歩いているという事実だけで、正直かなり不安になるのだが――
「ねぇねぇ、ところでさっきのどうやったの? 手品? 種は何かしら・・・・・・私凄く気になるわ?」
・・・・・・元々はお前の技だよ。
まぁ、そんな事を言っても頭がおかしい奴としか見られないので口を噤むしかないのだが。
「・・・・・・ごめん、ちょっと今先を急いでてあんまり相手してあげる暇が無いんだ。 それに、あれはあんまり他の人に見せるものじゃないし・・・・・・」
「そう・・・・・・私、見てみたかったなぁ」
表情は全く変わらないものの、少しだけ悲しむような声色で言う桐香。
「・・・・・・・そ、そんな顔したって駄目なものは駄目なんだからね?」
「えぇ、分かってるわ? だって私、生徒会長ですもの・・・・・・」
ぐっ――騙されるな私。
ああ言いながらも、桐香の顔は本気で落ち込んではいない・・・・・・礼先輩たちと一緒に長年とーかちゃん係をやってきた私には分かる。
あんな見え見えの演技で私を騙せると思うなよ・・・・・・!
「ほら、私が礼先輩に連絡してあげるから、桐香も早く礼先輩たちの元に戻ってきてあげて? きっと今頃桐香のこと必死に探してるよ?」
「そう――えぇ、そうね。 それが一番適切・・・・・・葉月は急いでるもの・・・・・・だから、私を一人にして置いていくのが正解」
「・・・・・・」
「・・・・・・仕方のない事だわ。 だって、私より大事な用事があるんですもの・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「私はいつも葉月に迷惑をかけているから、嫌になるわよね。ここで葉月を引き留めて、もっと嫌われるぐらいなら――」
「何でさっきからそんな心を抉るような事ばっか言うんですかね!!?」
何でそんな“仕事を優先する旦那を理解してあげたいけど、心の中では耐えられない新婚の若妻”みたいな事言うのかなこの子はァ!
そんな事を言うのは私にじゃなくてぬきたし2の淳之介にでしょ!?
そもそもまだぬきたし2は始まってないでしょうが!!
ぬぐぐぐぐ・・・・・・天才性と指導者ゆえの孤独のせいで甘えん坊気質のあるヒロインだからって私が揺らぐと思ったら大間違い――
「しくしく・・・・・・さめざめ・・・・・・よよよ・・・・・・」
「――――――――」
――くっ、最悪ヒナミの祖父母の住所は控えてあるからその周辺を総洗いすれば何とかなるか?!
淫スタもあるし――ええい何とかしてみせるしかない!
「・・・・・あぁもう! 礼先輩が来るまでだからね!? あと、夕方になる前まで! 本当にこっちは用事があるんだから・・・・・・」
「まぁ本当? 何だかんだ言いながら葉月はチョロいから嬉しいわ」
「おい?」
さっきの悲しそうな表情はどこに行ったよ。
天才ゆえに、人の心が分からない少女――桐香はきゃっきゃと嬉しそうに笑う。
は?可愛いくてキレそう。
・・・・・・じゃなくて、顔が良いだけに余計に腹が立ってくるが、怒ったところで無駄なのが分かっている為どうする事も出来ない。
・・・・・・なんかコレさっきも言ったな。
ともあれ、今の私に出来るのは、ただ諦めることだけ――
「さぁ、早く行きましょう? チョロイン葉月のエスコートがどんなものか、お手並み拝見ね」
・・・・・・文乃ーッ!早く来てくれーッ!!
時刻は夕暮れを過ぎた後。
山中の森の中、ロリコンの魔の手から一人の少女を救い出した俺たちは、今まさに窮地を迎えようとしていた。
「オイそこの男! お前もこの島の人間なら、性産的行動を邪魔したらどうなるかは分かってるよなぁ!?」
「くっ――――」
ロリコンに押さえ付けられ、怯えていた少女を助け出したはいいものの、彼女が性人済みである事が判明した事で趨勢はこちらが一気に不利となってしまった。
このままでは性産的行為の妨害でSHOに通報されてしまう――そうなる前に早く男の行動を止めようとするが、それよりも男の行動の方が早かった。
「テメェをドスケベ妨害の現行犯でSHOに突き出してやる!」
ポケットから携帯を取り出し男が叫ぶ。SHOへ通報するつもりなのだろう。
男との距離は離れており、今から奪い取ろうとしても間に合わない。
万事休す――最早退散するしかないと、そう思った瞬間――
「――それは困る、ハァ、なッ!」
「なっ、誰だ――んほぉ!!♡♡」
男の背後から唐突に表れた謎の人物が男の背中に飛びつくと、男は嬌声を上げて倒れる。
倒れた男の様子を見ると、肛門の辺りから何かが飛び出しており、微かに動いていることが分かる。
――それは、一振りのバイブであった。
「えっ」
男の尻からバイブが突き刺さって蠢いているという光景に、続く声が出ない。
しかもなんだあのサイズ・・・・・・俺のイチモツ並にデカくないか?
「んっ♡んほぉぉおおおお♡♡」
うわっ振動が強くなった・・・・・・
「うひゃあ・・・・・・男の人のお尻にあんなおっきいの入るんだぁ・・・・・・すごいなぁ・・・・・・」
「突っ込むとこそこか? いやツッコんでるけどさ・・・・・・でも確かにでっけぇなあんな大きさのブツを見たのは人生で二度目だぜ・・・・・・」
「・・・・・・アサちゃん、それって
「・・・・・・淳之介ってあんなに大きいのか・・・・・・」
何言ってんだコイツら。
あと妹よ、俺のナニの事を言うんじゃない。
いや、それよりも――
「――ありがとう。 また、君に助けられたな」
「――・・・・・・き、気にしなくていい・・・・・・ここに君たちを呼んだのは、ハァ、僕だから」
謎の人物――鷲の仮面に、スーツを身に纏った少年はどこか疲れたようにそう言うと、帽子を深く被り直しながらこちらを向く。
「取り合えず、場所を移そう・・・・・・ここだと、ハァ、人が来るかもしれない」
「あぁ、分かった――いや、待ってくれ。 この娘はどうするんだ?」
「えっ、私?」
きょとんとした表情を浮かべるロリっ子。
彼女には俺たちNLNSの姿を見られてしまっている為このまま帰す、という訳にはいかないだろう。
それに、さっきの男に押し倒された時の嫌がり振りからもしかしたら――という思いもある。
「・・・・・・勿論、一緒に付いてきて貰う。 この状況を見られた以上、何の説明も無しに帰す訳にはいかないから」
「――やっぱり、そうなるよな。 ・・・・・・巻き込む形となり申し訳ありませんが、状況説明の為もう少しだけ私たちに付き合ってくださいますか? ミス・ロリータ」
「アイムノットロリータですけど! ねぇおかしいよね! さっきの流れで私が大人だってしょーめーできたはずだよね!? あと説明は私もして欲しいから良いよ!!」
「こら淳、性人済みって分かったんだから子供扱いは程々にしないとダメよ? ・・・・・・あぁでも、小っちゃい子がぷんぷん怒ってる姿も可愛いのだわぁ・・・・・・!」
「お前も子供扱いしてるじゃん・・・・・・」
きゃぴきゃぴ、やんややんやと、賑やかになることで微かに堅くなっていた空気が解れていく。
一時はどうなる事かと思ったが、無事に彼女を救い出すことも出来て一安心だ。
本来の目的である少年にも出会えたし、あとは彼が一体何の用で俺たちを呼んだのか――それを聞かなくてはな。
「それじゃあ、一旦俺の家に戻ってから話すか。 君もそれでいいか?」
「・・・・・・」
少年は小さく頷くと、俺たちの方へ近付いてくる。
しかし、その足取りはどこかゆっくりとしており、足もあまり上がっていない。
――さっきから妙に息を吐く回数が多いし・・・・・・もしかして、体調が悪いのか?
「おい、大丈夫か? あまり調子が良くなさそうだが・・・・・・」
「・・・・・・大丈夫だ。 気にするほどでは――っ」
「あ、おいっ!」
ひゅ、と息が漏れる音がすると同時に、彼が体勢を崩す。
慌てて駆け寄って、倒れないよう肩を掴む。
危ない所だったが、何とか間に合った。
――しかし、こうして近くでよく見ると、華奢な体つきである事が分かる。
身長は奈々瀬と同程度で、スラリとした体と、こうして肩を触れた感じでは筋肉などもあまり付いていないようだ。
まるで女性のような――
「んうっ、はっ――あっ!」
「おい、やっぱり体調が悪いんじゃないか! こんな所に居るより病院に行った方が良いんじゃ――」
「――だ、大丈夫だ、ただ躓いただけでっ! そっ、それよりも早く手を離してくれ――っ!!」
少年は俺の手を乱暴に振り払うようにして立ち上がる。
俺は彼のその焦燥しきった動きに着いていくことが出来ず、振り払われた手を見て思わず呆然としてしまう。
「あ・・・・・・ち、ちがう、そんなつもりは、僕は、わ、
「・・・・・・お、おい、どうしたんだ?」
少年は声を震わせて、違う、違う、とうわ言のように呟きながら後ずさる。
――いくら何でも様子がおかしい。
一瞬怒っているのかと思ったが、彼の様子は今までの冷静で毅然とした振る舞いが嘘だったかのように体を震わせており、その姿はまるで何かに怯えているようであった。
一体何が悪かったのか――分からないが、考えるより前に謝った方が良さそうだ。
そう考えた俺は、出来るだけ彼の事を怯えさせないように――距離を保ちながら語り掛ける。
「その、俺が何か気に障ることでもしてしまったのか? ・・・・・・もしそうだったら謝らせて欲しい。本当に――」
「――っ!」
しかし、俺が謝ろうとした瞬間、彼は俺たちに背を向けて森の中へ走り去っていく。
――分からない。
確かに肩を急に掴まれるのは驚くかもしれないが、どうしてあそこまでの拒絶反応を――拒絶というより、最早怯えるような反応をされてしまったのか。
どうすればいい?
今日は彼から話がある予定だったが、このまま彼を追いかけていいのか?
彼に恩を返すなどと誓っておいて、あそこまで彼を怯えさせてしまった俺が――本当に追いかけていいのか?
>彼を追いかける
>諦めて、一度家に戻る
この主人公いっつもバックでハメられてるパコね