※この作品はR-18です。

優しき日輪と鬼殺隊の美蝶   作:蓮紅

27 / 65
※キャプション必読・リクエストに関しての説明あり
・鬼滅の刃原作に関するネタバレあり。原作未読の方は閲覧注意。
・鬼滅の刃二次創作小説です。
・原作・キャラクターの性格・設定等改変の可能性大。一部キャラ崩壊注意。
・思い付き次第で何度も編集を繰り返す可能性大。お時間がある時で良いので、良ければ読み返してみて下さい。
・誤字脱字等のミス・内容の矛盾等の指摘は大歓迎。理不尽なクレームは受け付けません。
・コメント・メッセージ大歓迎。創作意欲の燃料になります。コメント・メッセージの返信は必ずさせて頂きますのでどしどし御投稿下さい。
・SS内容に関してはネタパクリと言う名の盗作を間違えてしないよう気を付けてますが、もし私が投稿した作品が既に別の作者様と内容が酷似していた場合、メッセージにて御連絡下さい。

※リクエストに関して
メッセージにてリクエスト内容を御連絡下さい。
以下規約参照
・100%受け付けられると保証された訳では御座いません。
・炭治郎×鬼滅女子のみ。
・作者は遅筆で怠惰癖あり。またリアルの都合や他SSの執筆で投稿が遅くなる可能性大。
・CP、全年齢かR作品か、ネタの内容を御記入下さい。ネタの内容が詳細で有れば有る程、筆が進むので御協力をお願い致します。


第弐拾漆話 夢幻の桜蝶は日輪を督励す ❤

夢幻世界

 

 

「「……」」

 

炭治郎とカナエは隣り合わせで座っていた。特に何かを話すでも無く、互いの片手を握って静かに過ごしていた。

 

「……」

 

炭治郎はカナエに話し掛けたかった。カナエから、悲しい匂いが出ていたからだ。

 

しかし、自分が話し掛ける事で逆に悪化させては本末転倒だと考え、何も言わずに沈黙を守っていたのである。

 

「……ねぇ、あなた。」

 

「っ!……何だい、カナエ?」

 

漸くカナエの重い口が開いて、炭治郎は内心で安堵しながら平静を装いカナエに答える。カナエは悲しそうな表情を浮かべて話を続ける。

 

「私ね、最近こう言う芸当が出来る様になったのよ。」

 

そう言ってカナエが空いた手を翳すと水滴が集まって一塊の水となり、そこから丸い円状に薄く広がって壁掛けの鏡の如く姿を変えた。

一度その水面が波紋を広げて揺れると、ある人物が映っていた。それも二名だ。

鬼の珠世と愈史郎である。

 

「珠世さん……最初、御館様が仰られたこの名前の意味が理解出来て無かった……で、あなたがしのぶに説明をして初めてその人物の重要性が理解出来たわ。」

 

そう言うとカナエは顔を俯かせた。その顔色には自嘲の色が見えた。事実、炭治郎はカナエから悲しい匂いを嗅ぎ取って、心配そうにカナエを見詰めた。カナエは顔を俯かせたまま、語り続ける。

 

「もし私が生きている内に珠世さんと愈史郎君。この二人を知っていたら……私は絶対に見つけ出して、土下座してでも二人を説得した。周囲が何と言おうと、絶対に保護していた。しのぶが猛反発していたでしょうけど、絶対に()()蝶屋敷に招いていたわ。」

 

「……」

 

「でも御館様は私に珠世さん達の事は、御話して下さらなかった……私、あなたより御館様から信頼されていなかったのかしら……っ。」

 

「……っ!」

 

炭治郎はカナエの感情を表す様に波紋を広げ続ける鏡面から視線を外してカナエを見ると、カナエは笑みを浮かべていた。しかしそれはとてもぎこちなく、双眸からは涙が一筋流れている。炭治郎はカナエから悲しい匂いに加え、寂しさと悔しい匂いを感じ取った。

 

「カナエっ!」

 

「っ!」

 

炭治郎は腰を上げてカナエを抱き締め、カナエの頭を抱き抱える様に胸板に押し当てた。

そのまま炭治郎は、カナエの流れる様な美しい黒の長髪を優しく撫でる。この瞬間、カナエの集中が切れたせいか、水の鏡面は形を崩してポチャッ! と大音を立てて地面に落ちた。

 

「カナエを御館様がそんな風に御思いになる訳が無いじゃないか……きっと、時間が足りなかっただけだよ。きっとそれだけの話……カナエが生きていたら、御館様はきっと御話しする筈だったよっ。」

 

「……そう、かしら……そうだと良いなぁ……ありがとう、あなた……。」

 

「っ!……っ。」

 

炭治郎に宥められたカナエは礼を口にしてから、炭治郎に口付け(キス)をした。

口付け(キス)をしたまま、カナエは両腕を炭治郎の首に回して抱き締める。炭治郎はカナエに応えるべく、左手を腰に当ててから右手でカナエの後頭部に手を添えて優しく抱き締めた。

 

「あぅんっ❤……んんっ❤……っ❤」

 

「んっ……。」

 

ただ唇を合わせるだけの優しい口付け(キス)だったが、少しずつ、されど確実に押し付ける力が強くなって行く。

 

そうして行くと、どちらからも舌が飛び出し互いの口内を往来する。幻想的な夢幻世界に、淫靡な水音だけが鳴り響いて行く。

 

炭治郎はカナエとの口付け(キス)を夢中になって堪能していたが、物足りなくなって来たせいかそのままカナエを優しく押し倒す。

カナエの身体は、炭治郎に押し倒されて草原に横たわった。荒い息遣いをしながら、双眸を潤わせて炭治郎を見詰めていた。

 

カナエは恍惚感に満ち溢れた表情で、炭治郎を愛おしそうに抱き締め返す。暫く互いの温もりを感じ入っていた二人だったが、炭治郎の方から開口した。

 

「カナエ、お願いがあるんだ。」

 

「何かしら? あなた。」

 

炭治郎からの唐突な頼み事に、カナエは質問する。

 

「今、情交に耽っているとカナエに夢中になって忘れちゃうだろうからさ……先に聞いておきたいと思ってね。」

 

「……ふふっ。何が知りたいの?」

 

カナエは炭治郎の言葉に喜びを隠さず、笑みを浮かべながらそう尋ねた。炭治郎はその頼み事の内容を口にし始めた。

 

「明日は緊急柱合会議だろう? 俺、柱で知っているのはしのぶさんと甘露寺さん、そして義勇さんと杏寿郎さんの四人だけだから……他の四人……いや、五人について知っておきたいんだよ。正直に言うと、良い印象が無いから。」

 

「成程ねぇ……知りたいとあなたが思うのも当然だわ……でも駄目よっ。」

 

「ええっ!?……どうしてっ!?」

 

カナエからの思わぬ拒絶に、炭治郎は動揺して尋ねた。カナエは炭治郎の様子を見て、可笑しそうに笑いながら答える。

 

「ふふふっ……普通に教えたんじゃ、面白く無いじゃない……だから一つ余興を挟みましょうよ。」

 

「余興……っ?」

 

「そう、余興よ……ふふっ。」

 

炭治郎は首を傾げたが、カナエは楽しそうに笑うだけだった。

 

 

 

 

 

 

「御機嫌は如何かな? 愛しい俺のお花のお姫様?」

 

「……ふん。私が御機嫌に見える様なら、お医者様にお目目を見て頂いた方が良いわよ? 仮面の殿方さんっ?」

 

カナエとは思えない程、不機嫌そうな声を出して炭治郎()()()人物を睨み付けた。

カナエの隣には小さな塔の様な植物が背後に生えており、其処から蔦が伸びてカナエの両腕を上方から、両足を少し広げる様に拘束していた。

 

眼前の男性は正確に言うと炭治郎なのだが、炭治郎本人は何故か目元だけ穴を空けた黒い布製の仮面を着用していた。

 

「おっと、俺のせいでお姫様が御機嫌を損ねてしまった。はてさて、どうしたものかな?」

――本当、どうしてこうなった。

 

不敵な笑みを浮かべる炭治郎はその内心では、頭を抱えて困り果てていた。

こうなった経緯を説明するには、少々時間(とき)を遡る必要がある。

 

『俺がカナエを尋問して、柱の情報を聞き出すぅ?』

 

『そうよ。私は勿論抵抗するから、あなたは私を屈服させて柱の情報を吐かせるの。』

 

『あのね、カナエ。俺は尋問なんて、した事が無いんだけど?』

 

以前、炭治郎は初任務で沼鬼から鬼舞辻無惨について聞き出そうとしたが、失敗に終わっている。

そもそも、あんなものは尋問でも何でもない。当の昔に本人の記憶から消え去っていた。

 

『あなた、"案ずるより産むが易し"と言うでしょう? 大丈夫よ。』

 

『とても……大丈夫とは言えないんだけど?』

 

『それから当然の話だけれど、暴言も痛いのは無しよ。まぁそんな心配しなくても、あなたがそんな事する訳が無いけどね。』

 

「する訳が無いし、出来ないよ……やっぱり俺にやれる気がしないから、もう普通に言ってくれないか?」

 

炭治郎は少々げんなりとした様子で、カナエに嘆願した。

するとカナエから笑顔が消え、すうぅと双眸を細めた。

 

『しっかりしなさいっ。諦める事は許しません。』

 

『っ!?』

 

いきなり威圧感全開でカナエが炭治郎を叱咤すると、炭治郎は反射的に身体を直立させて硬直した。

しかし、炭治郎は何とか言葉を絞り出してカナエに抗弁する。

 

『い。いや……やっぱり俺には……。』

 

『やりもしない内から諦めるのは止めなさい。竈門炭治郎。』

 

『……っ。』

 

『最初から出来ないと決め付けるなど、それが長男のする事ですかっ。あなたに長男の自覚があるならば、当たって砕ける覚悟で失敗を恐れずにやり通しなさい。』

 

『……分かりましたっ! 竈門炭治郎っ! 全力で務めさせて頂きますっ!』

 

『よろしい……あなたならちゃんとやれる。頑張って。』

 

『はいっ!』

 

決意を固めた炭治郎に、カナエは炭治郎に激励してから仮面を渡して準備を始めたのだった。二人とも自覚していなかったが、この間抜けなやり取りを大真面目にやっていた。

 

――安請け合いし過ぎたな……俺は長男だから冷静でいられるけど、次男だったらずっとあたふたしてた……やると言った以上、全力でやるしかないか……。

 

炭治郎は自身の愚かさに後悔の念を抱いたが、直ぐに頭を切り替え改めて自身を演じる決意を固めた。

 

「……で、お姫様にもう一度聞くよ?……俺は鬼殺隊の柱達の情報が欲しいんだ……素直に全部バラしてくれたら直ぐにでも解放してあげるけど?」

 

炭治郎はそう言って、拘束しているカナエに顔を接近させた。するとカナエは炭治郎の頬に目掛けて唾を吐いた。

 

「っ!」

 

「はっ!……舐めないで下さる? 私は鬼殺隊が柱の一人、花柱・胡蝶カナエよっ! 仲間の情報なんて、この命と誇りに替えても吐きはしないわっ!!」

 

「……ふぅん。」

 

そう宣言して、炭治郎に向かって不敵に笑った。唾を掛けられた炭治郎は、その唾を人差し指で拭き取ると、舌に押し当てて舐め取った。

舐め取り終えると、炭治郎は逆にカナエに向かって不敵に笑う。

 

「では、仕方がないね……直接、その蠱惑的な身体に聞く事にするよっ。」

 

「っ!! な、何をっ!?」

 

動揺するカナエを余所に、炭治郎はカナエの隊服に向けて両手を伸ばす。この時にカナエの匂いを嗅ぐと、カナエから興奮と期待の匂いを感じ取って安堵する。

この時に炭治郎の脳内では、事前の会話を思い出していた。

 

『あなた、一つだけお願いが有るんだけど?』

 

『良いけど、一つと言わずに何でも言ってみなよ。カナエ。』

 

『ありがとう……じゃあ言うわね? 私を全裸(はだか)にする時はね、何時もみたいに隊服(ふく)を脱がすんじゃなくて、破いて欲しいのっ。』

 

『えっ!? 破いて欲しい?……カナエ。その隊服だけど、甘露寺さんじゃあるまいし俺にそんな芸当が出来ないんだけど……っ?』

 

炭治郎がそう言って困惑するのも無理は無かった。

鬼殺隊の隊服は十二鬼月もしくはそれに匹敵する力が無ければ、破る事も裂く事も叶わない程に高性能だ。

炭治郎もまた膂力の持ち主だが、それは一般人と比べたら程度である。

 

『大丈夫よ、強度は紙みたいに脆弱に細工しておくから❤』

 

『……了解。俺からも一つ言っておくよ?……カナエから拒絶や嫌悪、恐怖の匂いを感じたら、カナエが何と言おうと俺はその時点で辞めるから。良いね?』

 

『ええっ。それで良いわ。そんな事は起きないと思うけどね❤』

 

そんなやりとりを思い出した炭治郎は、カナエの望みを叶えるべく隊服を両手で掴んだ。

 

「……すうぅぅぅっ……ふんっ!」

 

「ま、待ちなさいっ!?……きゃああああっ!!」

 

ビリビリビリビリッ! と布を破る音が鳴ると、カナエの上着の隊服が炭治郎の手で引き裂かれた。

隊服の下から出て来たのは、晒姿の上半身であった。

 

炭治郎は間髪入れる事無く、そのまま両手で晒を握ると思い切り力を込めて引き千切った。

そうすると、晒に圧迫されていた豊満な双丘は解放された反動でぷるんっ! と音を立てて大きく揺れた。

 

「おおっ! お宝が姿を現したね……さて、お姫様? 身に纏っていた鎧を剥がされた気分は如何だい?」

 

「……地獄に堕ちろっ。」

 

「……っ。」

 

この時炭治郎は咄嗟にすんっ、とカナエの匂いを嗅ぐ。カナエから漂う匂いに嫌悪感や憎悪は一切無かった。

人を射殺せる程に鋭く睨み付けているにも関わらずだ。

 

尤も、もしその様な匂いを含みながら先程の台詞を聞こうものなら、炭治郎は当の昔に意気阻喪(ショック)状態で寝込んでいる。

 

カナエは発せられる匂いに有ったのは罪悪感と謝罪の匂いだ。

炭治郎に対して、鬼にさえ言った事も思った事も無い言葉を言い放った事に、カナエは内心では申し訳無い気持ちでいっぱいだったのだ。

 

これに気付いた炭治郎は、ゾクゾクッと背筋に愉悦が走った。

 

カナエが炭治郎のために、場を盛り上げるために必死で取り繕い演者として振舞っている事実を理解したからだ。

また普段のカナエとは掛け離れた、その懸隔している言動(ギャップ)に炭治郎は興奮せざるを得なかった。

 

人柄や人間性からそうだったが、地縛霊だの背後霊だのと言う陳腐な存在から進化して、炭治郎にとってカナエは美と愛を司る女神そのものと言って表現しても、決して過言ではない存在である。

 

愛する女神が自身の出せる全力を出して演者に成り切っているのだ。

これに応えられなければ男が廃る。

 

――俺なら出来るっ! 長女のカナエさんに出来て、長男の俺に出来ないなんて道理がこの世に有る筈が無いっ!!

 

炭治郎は全力で演者を演じ切ると内心でカナエに誓った。その決意を胸に、炭治郎はカナエの乳房に手を伸ばす。

この時、炭治郎は気付いていなかった。この状況を心底楽しみ始めている自分の姿に、まだ炭治郎は気付いていなかった。

因みに余談だが、炭治郎は心中ではカナエをさん付けで呼んでいる。何故かと言うと、今世で間違えてカナエを呼び捨てにすれば、周囲に不審に思われるからだ。

 

「あっ!❤ んんっ……っ!」

 

「こんなに大きいと揉み応えがあるなぁ……大きさの割には感度は良いみたいだし?」

 

既に揉み飽きているぐらいに弄んでいる癖に、炭治郎はまるで初見の如き感想を述べた。

炭治郎の感想に、カナエは快楽に耐えつつ言い返した。

 

「はっ!……あなたの……んっ!❤……気のせい……あぁっ❤……じゃないのっ?」

 

「んん? カナエはとても気持ち良さそうに見えるけどなぁ?」

 

「そんなの……っっ❤……あなたの……勘違いよっ……っ!❤……こんな事されても……ちっとも気持ち良くなんか無いっ!……気持ち悪いだけなんだからぁ……っ!」

 

そう言って、カナエは余裕の笑みを炭治郎に向けた。しかし、それを炭治郎はただ楽しそうに微笑んで見つめ返した。

ただでさえ、カナエからは常に嘘と歓喜の匂いが漂っているのだ。それにカナエの身体は、快楽を受けて小刻みに震えている。

 

「ふーん……そっか。それは悪い事をしたなぁ……じゃあ別のやり方をさせてもらうよ。」

 

「別……のっ?……っ?」

 

「ぢゅるっ! ぢゅううううぅぅぅぅっ!!」

 

「ああんっ!?❤」

 

炭治郎は右乳房に喰らい付く様に先端の赤い蕾ごと口に入れて吸い始めた。空いた左乳房も乳房全体を揉むのを止めて、乳首を摘み、押し込み、引っ張る様にして重点的に愛撫を始めた。

 

「ああっ!❤……ひぐぅっ!!❤……あっ❤……ああっ!❤……~~~~っ!?❤❤」

 

先刻を超える快楽を前に、カナエは再び声を抑えて堪えようとしたが、最後は声にならない声で絶頂しながら反り返った。

そんなカナエの様子に満足して、炭治郎はぢゅぱっ! と態と大きな水音を立てて右乳房から口を離した。

 

「御馳走様……どうやらイったみたいだね?」

 

「~~っ!……違うっ!……わ、私はっ!……感じて……なんか……っ!!」

 

カナエは頬を僅かに赤く染めて、涙目で炭治郎の言葉を否定した。カナエの否定に対して、炭治郎は溜息を吐く。

 

「やれやれ……強情なお嬢さんだなぁ……。」

 

そう言って炭治郎はカナエの洋袴(ズボン)に手を掛けると、一気にビリビリッ! と破り捨てた。

 

「きゃああっ!?」

 

「おおっと……あれれーおかしいぞー? カナエは感じてないって言ったのに、下のお口はびしょびしょだぁ~。」

 

「~~~~~っ!?」

 

炭治郎の巫山戯た口調に、カナエはかああっ! と羞恥心で顔を一瞬にして真っ赤に染めた。

赤面したカナエは涙目でキッ! と炭治郎を睨み付けたが、炭治郎からしてみれば子猫が上目遣いで見ているようにしか感じていない。

 

「こ、これは…汗っ! そうっ!……だだの汗だからっ! 何も感じたりなんかしてないわよっ!!」

 

「ぷっ、あっはははははははは。」

 

炭治郎は心底面白いのか、可笑しくてたまらないとばかりに爆笑する。一方のカナエは、爆笑する炭治郎を睨み付ける事しか出来なかった。

 

「カナエ。これが汗にしたってその言い訳は無理が有り過ぎるよ……そもそも、汗ってこんなに温くて粘々してたっけ? ほぉら……益々、滝の様に溢れ出て来たよ?」

――しのぶさんと同じ言い訳を使うなんてやっぱり姉妹なんだなぁ。ふふふっ。

 

「そ、それはぁ……ううぅ、全部あなたのせいなのにぃ……。」

 

カナエが唸り声を上げながら、恨めしそうに炭治郎を睨み付けた。

 

「あはははは、ごめんごめん。意地悪が過ぎたね……じゃあお詫びと言っては何だけどっ。」

 

炭治郎は其処まで言うと、いそいそと隊服を脱ぎ始めて全裸になる。カナエは炭治郎が洋袴(ズボン)を下ろした時に、ボロロン! と音を立てて姿を現した逸物に視線が釘付けになる。

 

「えっ……えっ!?」

 

当惑するカナエに対して炭治郎は植物を動かして、カナエは宙吊り状態のまま開脚の姿勢を取らせた。カナエの秘部からはトロンと愛液が一筋、重力に従って落ちて行った。

 

「カナエの素直な下の口、俺の愛刀で蓋をしてあげるよ。」

 

「あ、ああ❤ あ、あなたっ! 待ってっ! せめてゆっくり、ゆっくあああああああっ!!」

 

炭治郎は正面からカナエの秘部に逸物を挿入する。カナエは一気に逸物を秘部に入れられて、歓喜の嬌声を上げた。

炭治郎はそのまま"駅弁"の体位で挿入して、そのままカナエの豊かな臀部を鷲掴みにしながら激しく突き始めた。

 

 

パンッ! パンッ! パンッ!

 

 

「ふうぅっ……気持ち良いなぁ……。」

 

「ああぁぁん❤ ふ、深いぃぃぃっ!!❤」

 

圧迫感と共にやって来た強烈な快感に、カナエは堪らず悶絶した。

 

「ふぅ……ふぅ……先ずは……一回っ!!」

 

ビュルルルルゥゥゥゥゥ! ドビュドビュドビュドビュドビュ!!

 

「ああああぁぁぁぁぁっ!❤❤……熱……いぃぃっ!❤ イクゥゥゥゥゥ!!❤❤」

 

カナエは炭治郎の逸物から射精して勢い良く飛び出た精液を子宮内に浴びて絶頂した。

炭治郎も一定の満足感の余韻を感じつつ、絶頂から落ち着いたカナエに尋ねる。

 

「で、カナエ?……柱達の情報を素直に言う気になったかな?……言わないと、これが何十回と続く事になるよ?」

 

「っ!……ふ、ふん。あなたが何回射精して精液を私の子宮に注ぎ込もうと、私を何百回絶頂させようと、仲間の情報を吐いたりなんかしないわよ……っ!」

 

「ふふっ、まだ余裕があるみたいだねぇ?」

――カナエさんが言う様に、それだと何時も通りなんだよなぁ……それも良いけど、何とか別の方法でカナエさんを驚かせてやりたい。

 

不敵に笑う炭治郎は内心、どうやってカナエを自白誘導させようか悩んでいた。

どうせなら、愛する女神に新しい刺激を与えてやりたい。炭治郎はそう思って思考を巡らす。

 

――焦らして我慢させる……のは前にやったしなぁ……そうだっ……これをやってみるか。でもカナエさんが嫌がったら直ぐに止めよう。

 

ある一案が炭治郎の脳内に浮かんだ。炭治郎は一抹の不安を抱きつつ、実行に移した。

 

「……っ?」

 

「れろれろ……これだけ濡らせば大丈夫かな?」

 

炭治郎は右手の中指と人差し指を念入りに舐めて唾液塗れにすると、テカテカに光る二指を見てそう呟いた。

そして無言でその手をあるものを目指して、ゆっくりと動かし始める。

 

「っ?……あひぃぃっ!?」

 

プスッ、と音を立てると同時にカナエが小さく悲鳴を上げた。

カナエは双眸を見開かせて、その原因を探った。

 

「あ、あなたっ!? 何処に何を……っ!?」

 

「何処に何をって……カナエの可愛いお尻の穴に中指を入れてみたんだよ。」

 

「~~~っ!?」

 

炭治郎は何でも無い様に、あっけらかんとした発言にカナエは声にならない悲鳴を上げた。

事態を把握したカナエは首筋まで赤面して、炭治郎への抗議を始めた。

 

「其処は止めてぇ!?……駄目っ……き、汚いからぁっ!?」

 

「……前にも言ったけど、カナエに汚い箇所なんて何処にも無いよ…………それに気付いている? カナエからは今、興味と期待の匂いでいっぱいなんだけど?」

 

「っ!!??」

 

カナエはその指摘に驚愕して、炭治郎の顔を見た。其処には楽しそうに笑みを浮かべる炭治郎が居る。それ即ち、嘘偽りの無い事実であると言う明確な証拠だ。

もしもこれがカナエを騙すために吐いた嘘ならば今頃、炭治郎の顔は不自然に歪んでいる。

 

「カナエも、実は興味津々なんだよね?……お尻でするの。」

 

「ち、ちがっ!……そんな訳が……んひいいいいぃぃぃぃぃっ!?」

 

「うおっ……お尻に入れる指を増やしたら前の締め付けもきつくなったよ……っ。」

 

炭治郎は中指に加えて人差し指も追加して愛撫すると、秘部の締め付けが連動してきつくなった。

尻穴(アナル)への愛撫を続けながら、炭治郎は再び逸物をカナエの子宮へ目掛けて叩き付け始めた。

 

「あひぃぃぃっ!?……ひぃっ……いひぃっ!?」

 

「ぐっ!……きっ……ついっ!……もう……もう出るっ!!」

 

 

ドビュルルルルルウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!! ビュルルルルルルルウウウゥゥゥゥゥッゥゥ!!!

 

 

「んあああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!❤❤❤」

 

「うおぉぉっ、搾り取られる……っ!!」

 

炭治郎は絶頂して強く締め付ける秘部の快感に悶絶し、カナエも子宮内を埋め尽くさん勢いで浸入して来る白濁の溶岩の熱を受けて、身を反り返らせて絶頂した。

出し尽くしてなお、キュッキュッと締め付けて搾り取ろうとする秘部の刺激を炭治郎は堪えつつ、絶頂して姿勢を反り返らせたままのカナエに声を掛けた。

 

「カナエ?……大丈夫?……っ?」

 

「あっ……うっ……あうっ……。」

 

子宮口を目掛けての激しい突きと尻穴(アナル)への愛撫から来る二重の快楽で、カナエは失神し白目を剥き舌をだらしなく突き出していた。

 

「……」

――指で弄っただけでこれなんて……もし挿れたらカナエさんはどうなるんだっ?

 

炭治郎はカナエの尻穴(アナル)に挿入した際を想像して、ゴクッと唾を飲み込んだ。

その後の行動は素早かった。

 

秘部に差し込んでいた逸物を直ぐに抜き去ると、そのままカナエを宙吊り状態にして背後に回り込んだ。

そうして炭治郎は一度深呼吸をすると、まだ精液と愛液の混ざった混合液塗れの逸物の中程を握って一気に尻穴(アナル)に先端の亀頭をズボッ! と捻じ込んだ。

 

「あああっ!?……えっ?……っ?」

 

尻穴(アナル)に挿入された衝撃で、カナエの意識が戻る。されど、現状が理解出来ず、当惑を隠せない。

 

「おそよう、カナエ。今ね、俺の愛刀がカナエのお尻にすっぽり入り始めたところだよ。」

 

「えっ!?……ひぃっ……ま、待ってぇ……そんな大きいの……本当にお尻に入るの?……っ。」

 

「……大丈夫、優しくするね。」

 

「う、うん……。」

 

炭治郎は演技をするのも忘れて、カナエを思い遣りながら優しく説得する。炭治郎が止めなかったのは、カナエから恐怖の匂い以上に興味と興奮の匂いが強かったからだ。

カナエもまた、演技を忘れて炭治郎に不安そうに尋ねたが、炭治郎に説得されて覚悟を決める。元より、カナエ自身も尻穴(アナル)情交(セックス)をする事への興味が恐怖を上回った。

炭治郎はゆっくりと逸物を尻穴(アナル)へ挿入して行った。

 

「うっ……あああっ!!」

 

「あああっ❤……あうぅぅぅっ!!❤❤」

 

炭治郎は逸物を全て尻穴(アナル)に入れて、腸内に逸物を侵入させた。カナエは膣内挿入とはまた違う、未知の感触を戸惑いながら味わう。

腸内で逸物を感じていると、逸物が膨張して膨れ上がった様に感じた。

 

ドビュビュビュビュビュッ! ドビュドビュドビュッッ!!

 

「ぁああっ!❤……お腹の中……温かいわ❤❤」

 

カナエはじわりと来る熱さに満たされながら、首だけ動かして背後に居る炭治郎に声を掛けた。

 

「入れただけで出すなんて……そんなに良かったの?……私の腸内(なか)は?」

 

「良かったよ、膣内(まえ)に劣らずとても……出したのは態とだけどね。」

 

「態と?」

 

炭治郎の言葉に首を傾げながら、嫌な予感がするカナエ。その予感は間も無く的中する。

 

「これで遠慮無く突けまくれるよ……覚悟してね、カナエ?」

 

「ま、待ってぇ!?……あぐぅぅぅっ!?」

 

 

パンッ! パンッ! パンッ! パンッ!

 

 

「はああぁぁっ!……尻穴(うしろ)も良いなぁ……膣内(まえ)とは違う良さがある……。」

 

精液で腸内を被覆(コーティング)した炭治郎は、膣内と同様に激しく逸物を突き始めた。

敢えて腸内射精したのは幾ら今世の鬼と同様に、傷が再生する夢幻世界と言えどカナエに傷付いて欲しく無かったからだ。

 

「いひぃっ!?❤……あああんっ!❤……あああっ!❤……っ!!❤」

 

事実、精液が潤滑油となって円滑な反復動作(ピストン)が可能になり、炭治郎は遠慮する必要が無くなった。

炭治郎の容赦の無い突きを前に、カナエは舌をだらしなく伸ばして嬌声を上げる他無かった。

 

 

ビュルルルルルルルルルルルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!! ドピュピュピュッッッ!!!

 

 

「んあああああぁぁぁぁぁっまたイクうぅぅぅぅぅぅぅっ!!❤❤❤」

 

先刻以上に大量の精液を腸内に注ぎ込まれて、カナエはだらしのない顔を晒しながら絶頂した。

 

「ふぅ~お尻も良かったよ……カナエ。」

 

「あっ❤……ああっ❤……内臓がっ……灼けりゅぅ……っ❤」

 

カナエは更に三回、合計で五回も炭治郎に腸内に射精されて小刻みに震えながら半放心状態になる。

炭治郎は既に黒い布製の仮面を外して素顔を晒していた。尤も、カナエは気付いていないが。

 

炭治郎はカナエが落ち着くのを待ってから、カナエを抱き締める。するとカナエが炭治郎に嘆願し始めた。

 

「お、お願いぃ……もう……もうお尻でするのは止めてぇ……感じ過ぎておかしくなっちゃう……。」

 

「……だったら、カナエ。もう大人しく柱達の情報を渡す気になったかな?……言わないと、お腹が妊婦さんみたいになるまでお尻でするよ?」

 

「っ!!……わ、わかったっ。分かりましたぁ!……言うわっ! 言うからっ!! 柱の皆の事をは喋るからもうお尻は止めてぇ……。」

 

カナエは涙を流しながら、炭治郎の要求を呑んで嘆願した。炭治郎はカナエのその言葉に笑みを浮かべる。

炭治郎は逸物を尻穴(アナル)から抜いて蔦の拘束を解くと、それは起こった。

 

「どわああっ!?」

 

炭治郎がカナエに押し倒されたからだ。油断した炭治郎は成す術も無く、仰向けで草原に転がる。

 

「ふふふふっ……ふふふふふふっ……炭治郎君、今直ぐ正座しなさい。」

 

「え、え~と……。」

 

「しないならその耳飾り諸共、その耳を引き千切るわよ!?」

 

「は、はいっ!」

 

炭治郎は憤怒の匂いを漂わせるカナエに、ただ従う他無かった。

 

「さぁて?」

 

カナエは両腕を組んで、正座する炭治郎を睨み付けた。

 

「……あなたはお尻で情交をする危険性を理解して、あれをやったのかしらぁ?」

 

カナエはそう言って、炭治郎を問い質す。炭治郎は恐れ戦きながら、カナエの質問に答える。

 

「い、いや……アオイさんの艶本にはお尻に関して何も書かれて無かったから別に……ただ、濡らさないと痛いだろうなって思ったからああしたけど……。」

 

「……はぁ~~~っ。」

 

炭治郎の無知さに、カナエは溜め息を吐かざるを得なかった。カナエは炭治郎に対し、怒涛の勢いで説教を開始する。

 

「良い?! お尻は本来、情交が出来る様に作られてないの! しようと思ったら事前準備が大変なんだからっ!!」

 

「排泄の概念がないこの夢幻世界でこの私だから良かったものを、今世でしのぶ達に同じ事をしてみなさいっ。炭治郎君の規格外の逸物を挿入れたら、お尻が裂けるわよっ!?」

 

「お尻に逸物を入れてから膣内や口に入れたりなんかしたらそれこそ大変よ! 最悪、病気になっちゃう可能性だって有るんだからっ!」

 

「今世に帰ってもっ! 絶対にしのぶ達()()お尻でしない様にっ! 良いわねっ!?」

 

「はいっ!……ん?……()()?」

 

「…っ!」

 

カナエの言葉に炭治郎が首を傾げて呟くと、先刻の勢いは何処へ行ったのかと言いたくなる程にカナエが動揺して静かになる。

動揺したカナエだったが、顔を赤くして炭治郎が開口する前に先手を打って先に開口した。

 

「も、もし炭治郎君がどうしてもお尻でしたいと言うなら……私でしなさいっ。良いわねっ!?」

 

「……ふふっ。うん、分かった。俺はカナエとしかお尻でしない。そう此処で約束するよ。」

 

「……良いでしょう。だったら、この話はこれで終わりにしてあげる。」

――やったあああああああああああっ!!!

 

カナエは平静を装ってそう言って話を締めたが、内心では小躍りしたくなる程に狂喜乱舞してた。何故なら、明確にしのぶ達と差を付ける事が出来たからだ。

 

しのぶ達が思いついて今後頼んでも、炭治郎にして貰えず、自分だけがして貰える。その優越感で、カナエは全身を幸福感で浸していたのだった。

 

「ごめんね、カナエ……んっ。」

 

自身が起こした軽率な行動を猛省して、炭治郎にはカナエに謝罪の意味も込めて口付け(キス)をした。

 

「んんっ❤」

 

カナエは幸福感をそのままに、炭治郎からの口付け(キス)を堪能する。

 

そのまま暫くの間、炭治郎とカナエは口付け(キス)を続けた後、どちらからとも無く離れて見詰めあった。

 

しかし何かを続けてする訳でも無く、炭治郎はカナエの横隣に座って、片手を優しく掴んで手を握った。カナエも拒む事無く、寧ろ嬉しそうに笑みを浮かべながら炭治郎の手を握り返した。

 

「カナエ。早速だけど、今居る柱達の情報を貰っても良いかな?」

 

「ええ、勿論。今から一人ずつ、私が知っている事を話しましょう。」

 

カナエは現時点で柱の地位に付いている鬼殺隊の隊士達の情報を語り始めた。

 

柱と言うものに序列は無いのだが、柱に任命された順番から炭治郎はカナエに教わった。

 

壱:煉獄愼寿郎

弐:悲鳴嶼行冥

参:宇随天元

肆:胡蝶カナエ

伍:冨岡義勇

陸:不死川実弥

漆:胡蝶しのぶ

捌:煉獄杏寿郎

玖:伊黒小芭内

拾:甘露寺蜜璃

拾壱:時透無一郎

 

既に引退している愼寿郎は除外する。一番長い行冥が八年、一番若い無一郎が二年程、柱として活動をしていると言う。

また、生前に会っていたのは小芭内までで、蜜璃と無一郎には会う前にカナエは死んだらしい。

 

「下から順番に一人ずつ説明するわね? 霞柱の時透無一郎君は一言で言うなら"天才剣士"よ。」

 

「"天才剣士"?」

 

炭治郎は反芻する様に呟いた。柱合会議では、霞の様に匂いが無かった印象がある。あの時は自分も大人げなかったとは言え、石をぶつけられた悪印象の方が強いが。

 

「そうよ……しのぶから聞いたでしょうけど、私は十三歳で鬼殺隊に入隊して二ヶ月で花柱になったわ。でも時透君は十二歳で入隊して二ヶ月で霞柱になった……二ヶ月と言ったけど、本当は私より一週間早く柱になってるの。だから事実上、現在の鬼殺隊最年少・最速で柱になった記録の持ち主なのよ。」

 

「最年少かつ最速の柱……。」

 

炭治郎は感嘆した様に、その言葉を反芻した。

 

「後は……記憶喪失らしいわ。」

 

「記憶喪失!?」

 

思わぬ単語の登場に、炭治郎は驚愕した。カナエはその理由を続けて説明する。

 

「ええっ……何でも、鬼に家族と襲われた時に記憶を失ったそうよ。生き残ったのも彼だけで記憶を共有している人が全員いなくなってしまったから、取り戻し様が無くて……。」

 

「そんな……。」

 

炭治郎はそれを聞いて胸が締め付けられる感覚に襲われた。もし、自分が家族の記憶を失くしたりなどしたら、きっと絶望するだろうから。

 

そんな炭治郎を見てカナエは、炭治郎に優しく抱き着いて口付け(キス)を落とした。

 

「カナエ……?」

 

「そんなに悲しくならないで……何も記憶が戻らないと決まった訳じゃないわ。きっかけ一つで記憶が戻るかもしれない……もしかしたら、あなたが彼の記憶を取り戻させたりしてね?」

 

「まさか……でも手伝える事があれば力になりたい……かな。」

 

「あなたなら、きっと力になれるわよ。あなたは今日まで、何人もの心を救っているのだから……。」

 

そう言ってカナエは炭治郎に愛おしそうに頭を抱き抱えて、その豊満な乳房に押し当てた。そのままカナエは続けて話す。

 

「次に恋柱の甘露寺蜜璃ちゃんだけど……もう彼女の方からあなたに話してるわよね……あ、そうだ。」

 

「ん?」

 

カナエは何か思いついた様に、ある事を話し出した。

 

「蜜璃ちゃんの格好だけどね。あの隊服、本人が望んで着てるんじゃないのよ。」

 

「ええっ!? そうなのっ!?」

 

炭治郎は驚愕してカナエを見る。カナエは期待通りの反応をする炭治郎に喜びつつ、その経緯を説明した。

前田まさおと言う『隠』がおり、この人物を筆頭に隊服を製作しているのだが、女性隊員には露出度の高い隊服を送っているらしい。

 

かつて自分にもしのぶにも送られたが焼却処分しており、女性隊員には注意と指導をしていたのだが蜜璃にはそれが漏れていたそうだ。

蜜璃はしのぶとの初対面までその事実を知らず、知った後でも、"可愛いから"と言う理由で今も着続けているのだとか。

 

「……あの恰好、刺激が強いから目に毒なんだよなぁ……。」

 

「あら? あなたの視線は蜜璃ちゃんの顔にしか行ってないじゃない?」

 

「そうしないと、失礼じゃないか。」

 

「私、そんなあなたが大好きよ❤ ふふっ❤」

 

カナエは炭治郎に啄む様な口付け(キス)を顔中に浴びせてから、更に続けた。

 

「しのぶはもう良いわよね……なら次は蛇柱の伊黒小芭内君ね。ほら、あの白蛇を連れてる子。」

 

「……むぅ、あの人か……。」

 

炭治郎は小芭内の名前を聞いて、僅かだが眉を顰めた。小芭内には良い印象が一つも無いからだ。言い分は正しいだけの正論屋としか、今は思えなかった。

あの蛇の様なネチッこい視線を思い出すと、背中が痛み出してムズムズするのだ。

 

「ぢゅううぅぅぅっ!……ぢゅぢゅっ!……ちゅうぅっ!!」

 

「あんんっ!❤……あ、あなたっ……どうし……たの?……んんっ❤」

 

炭治郎は眉を顰めたのが恥ずかしいのか、隠す様にいきなり横抱きに抱き着いてカナエの乳首に吸い付いた。そのまま夢中になって片腕を背中から回し、脇の下を通してもう片方の乳房を揉む。

 

「ああんっ!❤……あっ❤……んあぁ❤……良いっ❤……ひゃんっ❤……気持ち……良いっ❤……あうぅっ!❤」

 

夢中になってカナエの乳首に吸う炭治郎に、カナエは双眸を閉じて頭を優しく撫でる。

暫くの間そうしていると、炭治郎は落ち着いたのか吸うのを止めて顔を上げた。

 

「ちゅば……ごめん、話の腰を折って……。」

 

「ふふっ❤……もう良いの?」

 

「うん、落ち着いたよ……。」

 

「……あなたにとって伊黒君は良い印象なんて無いでしょう。ううん、きっと多くの隊士が彼に良い印象を持っていないでしょうね。」

 

カナエは炭治郎の頭を撫でながら、小芭内について語り始めた。

 

「でもね……彼も本当は優しい人なのよ……故郷で鬼に凄惨な目に遭わされて、其処を煉獄君のお父さんに救われて、そのまま煉獄家に引き取られて過ごしていたらしいわ。」

 

「っ!?」

 

思わぬ小芭内の過去を耳にして、炭治郎は驚愕してカナエを見た。

 

「それから、伊黒君と一緒に居る白蛇の名前が鏑丸君って言う事くらいかしら……ごめんね。これ以上、私は彼自身について知らないの……。」

 

「いや、十分だよ。ありがとう、カナエ。」

 

炭治郎は申し訳なさそうなカナエに礼を言った。しかし、カナエは有る事実を敢えて伝えていなかった。

 

――蜜璃ちゃんに片思いしているんだけど……言う必要は無いわね。もう半分、蜜璃ちゃんの心は炭治郎君に傾いているし……私の大切な夫を傷付けた、言い訳を並べて告白する勇気も無い腰抜けの臆病者に、この私が義理立てしてあげる義理も義務も無いわよ。

 

カナエは心中で小芭内にそう毒突きながら、語るのを続ける。

 

「煉獄杏寿郎君も……私が語れる事は無いのよねぇ。」

 

カナエは杏寿郎の事について語る事が無く困り果てたが、炭治郎を見ると少し落ち込んだ様に見えた。

カナエは直ぐに炭治郎が杏寿郎の名前を聞いて、悲しくなったのだろうと推察した。

 

突如、パァン! と音が鳴り響いた。

 

それはカナエが両手で挟む様に、炭治郎の両頬を叩いたからだ。炭治郎の顔は火男の様な顔になる。

 

「にょ、にょにを?」

 

「しっかりしなさいっ! 煉獄君はあなたが自分の死を悲しんで俯いているよりも、言い残した言葉を胸に前を向いて歩いてくれる方がずっと喜ぶわっ!」

 

「……はいっ!……ごめん、情けない姿を見せた。」

 

「ふふっ❤ そんな時にあなたの背中を叩いてから、頭を撫でてあげるのが私の役目よ❤」

 

カナエは誇らしげに、その豊満な乳房を揺らして胸を張って見せた。炭治郎はカナエに感謝しつつ、その姿を見て苦笑した。

 

「しのぶはもう良いとして……次に説明するのが、えーと……風柱の不死川実弥君なのよねぇ。」

 

「……っ。」

 

カナエが困った様に実弥の名前を呟くと、炭治郎は小芭内の時以上に露骨に顔を顰めた。

炭治郎は実弥に対し、筆舌に尽くし難い怒りがある。あの時を思い出すと、沸騰した様に血が頭に上るのだ。

 

「……っ!」

 

炭治郎の顔を見て、カナエは一考してから話し掛けた。

 

「ねぇ、あなた❤」

 

「んっ?」

 

身体を前に動かした事で、カナエの乳房が揺れる。更に抱き着いた為に、カナエの乳房は炭治郎の胸板に擦れて形を変えた。

 

「あなたが私の乳房(お乳)を吸った所為で、子宮が疼いて仕方が無いの❤……説明する前に、抱いて欲しいなぁ❤」

 

「っ……喜んでっ!!」

 

「んんっ❤!」

 

カナエの括れた腰を掴んでから、炭治郎は口付け(キス)を行う。カナエは嬉しそうに両眼を閉じると、再び炭治郎の顔を挟む様に両手を添えて自身の唇を押し付けた。

 

「ちゅっ❤……ちゅっちゅ❤……んんちゅうぅっ❤❤」

 

「んちゅう……んんうぅぅ……ちゅちゅうううっ!!」

 

舌を入れない普通の口付け(キス)であったが、二人にはこれで充分であった。何故ならこれは二人にとって、挨拶代わりの序章に過ぎないからだ。

 

「ちゅふぅんっ!……ちゅうううぅぅっ!!」

 

暫くの間、口付け(キス)を堪能していた二人のうち、炭治郎が先に行動を起こし始めた。カナエとの口付け(キス)を続けながら、その豊満な乳房に手を伸ばし始めていた。

 

「んちゅうぅ❤……っ!」

 

両眼を瞑って炭治郎との口付け(キス)に夢中になっているカナエだったが、炭治郎の行動を気配だけで察していた。すると炭治郎より先に、カナエは行動を起こした。

 

「ちゅちゅうっ!❤……ぷはあぁっ!❤……だぁめ❤……ふふっ❤」

 

「っ!?」

 

カナエの乳房に向かって伸ばしていた両手を、炭治郎はカナエに恋人繋ぎの形で握り締められて阻止された。思わぬカナエの行動に、炭治郎は思わず面食らう。

 

「焦らないでっ……んんっ❤」

 

カナエはそう言って炭治郎を宥めると、恋人繋ぎをしたまま炭治郎から離れて座り込む。それから開脚する様に両足を左右に広げて股を開いた。花が咲く様に姿を現したカナエの秘部は、既に愛液と言う名の蜜が洪水の如く流れていた。

 

「ふうぅっ❤ ふうぅっ❤……さ、先にあなたの立派な日輪刀をっ……私の鞘の中に納めてっ……それからだったら私の乳房(おっぱい)、好きにしても良いからぁっ❤……っっ!❤」

 

「っ!!!」

 

カナエは赤面しつつ羞恥心に耐えながら、炭治郎を艶めかしく誘った。カナエが絞り出したこの一言は、炭治郎の理性を一撃で崩壊させる威力を秘めていた。

 

「カナエッ!!」

 

 

 

ズボッ!!!

 

 

 

「んああああぁぁぁぁぁぁっ!!?❤❤❤」

 

問答無用で逸物を挿入されたカナエは、悲鳴に近い嬌声を上げて絶頂した。

 

「くっ、ふぅっ……っ!」

 

炭治郎は畝る様に襲ってくる膣圧に、思わずカナエと同様に絶頂してしまいそうになった。しかしどうにか踏み止まって、その快楽に耐え切った。

 

「ふぅっ……はぁっ……はぁっ!」

 

今直ぐにでも炭治郎は発情期を迎えた動物の如く、腰を振って反復動作(ピストン)に移りたかったが、実行には移さなかった。それよりも先に、炭治郎にはやっておきたい事があったのだ。

 

「あぁっ❤……ああぁんっ❤」

 

炭治郎が定めた視線の先には、仰向けで寝ている事で重力に逆らう様に天に向かって上を指すカナエの豊満な乳房であった。

 

「……えいっ!」

 

「ああぁんっ!!❤」

 

炭治郎がカナエから両手を離して眼前にある豊満な乳房を揉むと、反射的にカナエが嬌声を上げる。その嬌声が、炭治郎の理性を溶かす様に火を付ける。

 

「はぁっ……カナエは言ったよね?……挿入(いれ)た後なら、乳房(おっぱい)を好きにしても良いって。」

 

「あ、あぅっ……そんなっ……っ。」

 

自身の膣内を掻き回す快楽を期待していたカナエは、自分が言った先刻の言葉を少しばかり後悔した。炭治郎は自身の逸物をカナエの膣内に入れたまま動こうとはしなかったのだ。炭治郎が定めた標的は、その立派に育った果実に集中したのだから。

 

「はぁ……あぁっ……柔らかくて、気持ち良いなぁ…………あむっ……ちゅれろっ……れろれろっ。」

 

「ひゃあんっ❤……んああぁっ❤……あああんっ!❤」

 

乳房の柔らかさを堪能する様に優しく揉みながら、先端の赤い蕾に口を添わせて優しく舐める。ゆっくりとされど確実にやって来る快楽の波に、カナエは頭を振りながら悶絶する。

 

「ちゅれろれろっ!……れろじゅろっ!」

 

「ああぁっ❤……はああぁぁんっ!❤」

 

左右交互の乳房にある先端の赤い蕾に、炭治郎は順番ずつ舐めて愛撫する。

 

「ちゅうううぅぅぅっ……ぢゅううううぅぅぅぅぅっ!!❤」

 

炭治郎は舐めるのを止めると、授乳される乳飲み子の如く思い切り乳房を吸った。

 

「んあああぁぁぁっっ!❤❤ もうイクうううぅぅぅぅっっ!!❤❤❤」

 

炭治郎に乳房を吸われたカナエは、頭を仰け反らせて絶頂した。絶頂したからか、膣圧が急激に圧縮されて逸物をきつく締め上げた。

 

「っ!? あああっ!? カナエっ……そんなに締め付けられると……うぁああっ!」

 

 

 

ドビュッ!! ドビュビュビュルルルルルルウウウゥゥゥッッ!!!

 

 

 

「ああぁぁっ!❤……あ、熱いぃぃぃっ!!❤❤」

 

カナエは不意に白濁の溶岩から発する熱を感じて、絶頂した事から身体を痙攣させた。

 

「あぁ❤……ああぁっ❤」

 

カナエは再び押し寄せて来る快楽の余韻に、涎を垂らしながら受け入れて堪能する。

 

「……っ。」

 

炭治郎も射精した後の余韻や疲弊から動かずに静止していたが、カナエを求めて再び体を動かし始めた。

 

「っ!?❤……ああぁんっ!❤ ああああぁんっ!❤」

 

余韻とは比べものにならない快楽に襲われて、カナエは再び嬌声を上げる。しかし其処に拒絶感や嫌悪感は一切無い。

 

カナエは歓喜を以て、炭治郎を受け入れ両腕を炭治郎の頸に回して抱き締めた。

 

「良いぃっ!❤ 気持ち良いっ!❤」

 

「ああっ! カナエっ!……可愛い……凄くっ……可愛いよっ!!」

 

カナエを褒めながら、炭治郎は腰を振り続ける。そんな炭治郎に、カナエは眼を虚ろにさせつつも愛を囁いて想いを伝える。

 

「あうぅっ!❤……ああっ!❤ 其処っ!❤ 其処突かれるの好きぃっ!❤ んあぁんっ!❤ あなたっ!❤……好きっ❤!……好きぃっ!❤」

 

「俺もっ……カナエが好きだよっ!……大好きだっ!!」

 

互いの愛の囁きに快楽の波は大きく、熱は熱さを増して行く。

 

「くぅぅっ!……カナエっ! 射精すよっ! 膣内に……全部っ!!」

 

「き、来てぇぇぇっ!❤ 私っ❤……あなたと一緒にイきたいぃぃぃっ!!❤❤」

 

 

 

ドピュビュルルルルルルルウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!! ドビュルルルルルウウゥゥゥゥゥッ!!!

 

 

 

「んあああああぁぁぁぁ~~~~~~っ!!❤❤」

 

逸物から射精された大量の精液が、カナエの子宮を真っ白に染め尽くし始めた。その熱を直に浴びて、カナエは深い絶頂に襲われて全身を強く痙攣させた。

 

「あぁぁっ……気持ち良いっ……っ。」

 

「はぁ❤……はぁ❤……はぁ❤……とっても、素敵よ❤……ちゅっ❤……ちゅっ❤」

 

カナエは労う様に、炭治郎の両頬に一回ずつ口付け(キス)を落とした。すると、カナエはある事に気付いた。

 

「あっ❤……また固くなったぁ❤……まだ、したい?」

 

「……うんっ……もっとして良い?」

 

炭治郎は無節操で強欲な愚息に呆れながら、しれっと自身の欲望をカナエに告げた。

カナエは素直過ぎる炭治郎に、可笑しそうにクスクス笑いながら抱き締めた。

 

「駄目な訳無いじゃない❤ いっぱい愛して❤ あ・な・た❤」

 

「――っ!……カナエっ!」

 

「ああんっ❤!」

 

その言葉を引き金に、炭治郎は再びカナエとの情交(セックス)を始めた。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……やっと……落ち着いたよ……ありがとう、カナエ。」

 

「はぁ❤……はぁ❤……よ、良かったぁ❤……じゅ、十五回も抜かずに出すなんて❤……流石に思わなかったわ❤」

 

カナエは息を切らしながら、炭治郎の頭を撫でてから額に口付け(キス)を落とした。

カナエの腹部は、注がれた精液で少しばかり膨らんでおり、精液と愛液が混ざった混合液が絶え間なく流れていた。

 

炭治郎は双眸を閉じて口付け(キス)の余韻まで味わうと、カナエに話し掛ける。

 

「ごめんね、カナエ……今なら不死川さんの事、落ち着いて話が聞けるよ。」

 

「じゃあ話すわね?……と言っても知ってる事なんて殆ど無いわよ。彼、自分の事を話したがらなかったし。皆もそうなのだけどね。」

 

カナエは苦笑しながら、炭治郎にそう話す。それを聞いて、炭治郎がカナエに質問をした。

 

「カナエ……不死川さんって、"稀血"だよね?」

 

「っ!……あなた、何処かでそう聞いたの?」

 

「いいや、柱合会議(あの)時に気付いたさ。不死川さんの血って他の人達とは全然匂いが違うから……だから凄く焦ったよ。禰豆子も流石に耐えきれないんじゃないかってね。」

 

炭治郎は懐かしそうに、かつ苦々しそうにあの時を思い出していた。

 

「不死川君は態と負傷してその血で鬼を鈍らせて倒すの。強いのだから、そんな真似はするなって私もしのぶも何回止める様に言っても止めなくてね……彼は外見と言動で勘違いされやすいけど、他人想いの優しい人なの。理解出来ないでしょうけどね。」

 

「……」

 

「無理に理解しなくて良いわ。それはきっと、時間が解決してくれるから……そうだわ。後、彼には血の繋がった実の弟が居るのよ。」

 

「弟が……っ。」

 

「周囲には居ないって、同姓なだけだって言ってるわ。その弟君、あなたの同期に居るのよ?」

 

「俺の同期に……?」

 

炭治郎の同期は五人しかいない精鋭だ。そして該当する人間は一人しか見当たらない。あの顔の傷が特徴の、"最終選別"で小競り合いをした少年だ。

 

「あの彼か……?」

 

「ええ、名前は不死川玄弥。彼自身にも秘密が有ってね……。」

 

「……っ!?」

 

炭治郎はカナエが暴露した玄弥の秘密に驚愕した。

 

「"鬼喰い"……そんな事が可能なのか……っ。」

 

「前例が無い訳じゃないの。でも鬼殺隊の歴史でも十例も無い希少な事例なのよ。しのぶに説明してたわ。呼吸が使えないから、追い詰められて鬼の身体を食い千切ったら、"鬼喰い"の能力に気付いたって。」

 

「玄弥は呼吸が使えないのか……もし俺に鬼を倒す力が無かったら、俺も同じ事をしたかもしれないなぁ……。」

 

炭治郎はしみじみと、自身が呼吸の使える身体である事を感謝した。

 

「不死川君はこれくらいかしらね……次は水柱の冨岡義勇君だけど……聞きたい?」

 

「はいっ! 義勇さんに手紙は出してるんだけど、お忙しいのか返事が無くてまだ殆ど何も知らないんだっ!」

 

炭治郎はカナエが義勇の話題を口にすると、実弥と違って一転して顔を輝かせてカナエを見詰めた。

露骨過ぎる程に態度が違う炭治郎に、カナエは苦笑する。

 

「ごめんなさい。私も冨岡君の事は殆ど知らないの……でもこれだけは知ってるわ。彼の羽織……片方は死んだお姉さんの着物の絵柄で、残り半分は"最終選別"で死んだ兄妹弟子の着物の絵柄だそうよ。」

 

「っ!?」

 

炭治郎は義勇の思わぬ事実に、炭治郎は双眸を限界まで見開かせて驚いた。そしてある事を思い出した。

師匠である鱗滝左近次が住む狭霧山の修業時、カナエと同様に肉体無き身体で自身の姉弟子と共に表れて鍛えてくれた、兄弟子の事を。

 

その期間は決して長くは無かったが、忘れはしない。あの出会いが無ければ自分は今頃、"最終選別"の藤襲山でその生涯を終えていただろう。いや、出る事も叶わなかったかもしれない。

今の自分があるのは、間違い無く彼らのお蔭でもあるのだ。それを思い出して、炭治郎の双眸からは大粒の涙が溢れていた。

 

「……っ……っ……っ……。」

 

「……」

 

カナエは何も言わず、静かに泣き始める炭治郎を慰めるために頭を優しく抱えて撫で始める。

炭治郎はそのまま、カナエに身を任せて泣き続けた。

 

「……ごめん、話の腰を折ってばかりで……。」

 

「別に気にしなくて良いのよ……ふふっ、次は音柱の宇随天元さんなのだけどね、あの二番目に身体が大きかった人。」

 

「うん。」

 

「あなたは彼と気が合うと思うわ。あの人も雛鶴さん、まきをさん、須磨さんって言う、奥方が三人居るから。」

 

「はいっ!? 三人っ!?」

 

炭治郎は自身と同様に複数の女性と付き合っている男性が他にも居るとは思わず、驚愕の声を上げた。

カナエはその様子が可笑しくて仕方が無いのか、クスクス笑いながら話を続けた。

 

「本当よ。私がまだ生きていた頃は、良く蝶屋敷に来て庭に咲いてる花で花束を作ってくれって、私に頼みに来たもの。奥方の贈り物にするからってね。」

 

「あの人、とても奥さん想いなんだ……。」

 

「ええっ。きっとあなたと仲良くなれるわ。奥方三人の命が、この世で誰よりも大切だと思ってる愛妻家だから。」

 

天元について語り終えると、カナエは一度、深呼吸をした。長かった柱語りも、残すは一人となった。

 

「最後に岩柱の悲鳴嶼行冥さんだけど、あなたは彼に付いて何処まで知っているの?」

 

「悲鳴嶼さんは……()()()()()俺が知っているのは、盲目である事と柱の中でも一番強い、最強だって事かな? あの人だけ匂いが違ったし。」

 

「そう……その通りよ。あの人こそ歴代でも最強に分類される柱なのよ……私もしのぶも、その強さに命を救われたわ。」

 

「命を……救われた?」

 

炭治郎はその言葉に、少しばかり動揺する。するとカナエは懐かしそうに、悲しそうに語り続けた。

 

「あなたには言わなかったけれど、私達姉妹は悲鳴嶼さんに鬼から命を救われたの。もしあの人が来てくれなかったら、両親と一緒に鬼に殺されていたわ。」

 

「っ!!」

 

炭治郎は行冥と胡蝶姉妹の関係の切っ掛けを、今この場で初めて知った。炭治郎は更に舌を除く五感に神経を尖らせた。

 

「両親の葬式後、私達は悲鳴嶼さんに頼んで鬼殺隊に入らせて欲しいって頼んだの。でも頑なに普通の女の子として暮らせって聞かなくて……遂に根負けした悲鳴嶼さんは私達を諦めさせるために無理難題を突き付けて来たわ。」

 

「カナエ達に無理難題を……?」

 

炭治郎が反芻して呟くと、カナエが右手を翳した。すると少し離れたところに大岩が出現する。

 

「この大岩を動かせたら、育手を紹介する。出来なければ諦めろって言われたのよ。」

 

「っ!?……こ、こんな大岩をっ!?」

 

岩の大きさは自身が修行で真っ二つにしたのと同等の大きさがあった。推定数トンと言える大岩を少女二人に動かせだなどと、無理難題にも程がある。

 

「そ、それでどうやってその無理難題を突破したの?」

 

「簡単な話。"てこの原理"を使って動かしただけよ。道具禁止、だなんて悲鳴嶼さんは言わなかったから。」

 

「な、成程。」

 

自分だったら思い付かなかっただろうなと、炭治郎は自嘲しながら納得した。

 

「……悲鳴嶼さんには、後でお礼を言わないといけないな。」

 

「そうしてあげて頂戴。きっと喜ぶわ。あの人も、とっても優しい人だから。」

 

「ああっ……ありがとう、カナエ。お蔭で、大分柱達の印象が良くなったよ。」

 

炭治郎はカナエにそう礼を口にしてから、強く抱き締めた。カナエもまた、炭治郎の背中に両腕を回して、強く抱き締め返す。

 

「どういたしまして……最後に私から、あなたに一つ、聞いて良い?」

 

「うん、何でも聞いて欲しい。」

 

炭治郎がそう言った瞬間、カナエの双眸がすうぅっと細くなり、首筋に刃を当てられてる錯覚に襲われた。

背中に嫌な汗を流しながら、炭治郎は平静を装う。

 

「あの五つの髪飾りの件……あなたの口から直接、説明して欲しいの。私には、説明してくれるわよね?」

 

「うっ……っ!」

 

炭治郎は口籠ったが、観念して全てをカナエに説明した。するとカナエは青筋を立てて、炭治郎の首を絞首し始めた。

 

「あなたはぁ……っ! 何処まで業が深いのかしらっ!?」

 

「ぐえぇぇぇっ!? まっ……てぇ……なにも……してない……がらぁっ!?」

 

「当たり前よっ!? してたら私があなたを殺してるわっ!!」

 

カナエは突き放す様に、絞首を解いて炭治郎を解放した。荒い咳をしながら呼吸を整える炭治郎に、カナエが話し掛けた。

 

「……あなたが死んだ時、色欲の大罪で地獄へ堕ちたりなんかしないでしょうね……?」

 

「……否定出来る要素が、無い事が(つら)いね……。」

 

炭治郎が苦笑しながらそう言うと、カナエは溜め息を吐いて話を続ける。

 

「もしあなたが地獄へ堕ちたら、私も同行しますからね?」

 

「えっ!? でもそれはっ!!」

 

抗弁しようとする炭治郎に、カナエは一喝して黙らせる。

 

「異議は認めません!……あなたが居ない天国や来世なんて、それこそ無間地獄だわっ。」

 

「……ごめん。ありがとう、カナエ。其処まで貴女に想われて、俺は幸せ者だよ。」

 

カナエの決意に感動しながら、炭治郎はカナエを抱き締めた。

炭治郎の抱擁を受けて、満たされて行く自身の単純さに程々呆れながら、抱擁を返す。

 

カナエは何時も通り、炭治郎が目を覚ますまで仲睦まじく夢幻世界で過ごすのだった。何時もとの違いは、これから炭治郎が参加する緊急柱合会議への対策として入念な根詰めを行っていた事だけだった。




お待たせしました。
束縛尋問プレイむっずっ!(吐血)

こうして茶番はありましたが、炭治郎君が柱達の個人情報を入手に成功しました。
この情報が炭治郎君如何なる吉凶禍福を齎すかはお楽しみに。まぁ其処まで掘り下げられないかもしれないけれど。
と言うか書き終わって思ったけどなんか口調が童磨っぽく見えるな(汗)

今回はオリジナルも交えて柱達の説明をしましたが、それぞれスピンオフやファンブックで今後、設定や背景が加わるようなら、修正を重ねて行く所存です。よろしくお願いします。

次回、緊急柱合会議です。船が空中に投げ出されてトリプルアクセルをするぐらいに荒れに荒れ果てる予定です。(多分)
更新は可能なら六月中に何とかしたいです。
訂正:更新は8/1(土) 18:00になりました。

宣伝

K様
pixivユーザーID https://www.pixiv.net/users/30327136
炭しのssを何作品も書かれている作者様です。読んでいる作品は日常の大切さと尊さを気付かされます。

十六夜様
pixivユーザーID https://www.pixiv.net/users/20013890
炭しのや炭ナエの連載作品を書かれている作者様です。勿体無い話ですが、拙作を教材にして下さっています。是非読んでみて下さい。

コッシ―様
pixivユーザーID https://www.pixiv.net/users/33950015
しのぶさんは眠れない
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=12443885
炭しのssです。精神的に参り始めているしのぶさんを、炭治郎君の太陽の温かさが癒します。

登場人物の性器発言ってどう思います?

  • 有り(エロくなるからばっちこい)
  • 無し(日輪刀、鞘とオブラートに揶揄って)
  • 作者にお任せ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。