*未成年飲酒は犯罪行為です。絶対に真似しないで下さい。お酒は二十歳になってから。
・鬼滅の刃原作に関するネタバレあり。原作未読の方は閲覧注意。
・鬼滅の刃二次創作小説です。
・原作・キャラクターの性格・設定等改変の可能性大。一部キャラ崩壊注意。
・思い付き次第で何度も編集を繰り返す可能性大。お時間がある時で良いので、良ければ読み返してみて下さい。
・誤字脱字等のミス・内容の矛盾等の指摘は大歓迎。理不尽なクレームは受け付けません。
・コメント・メッセージ大歓迎。創作意欲の燃料になります。コメント・メッセージの返信は必ずさせて頂きますのでどしどし御投稿下さい。
・SS内容に関してはネタパクリと言う名の盗作を間違えてしないよう気を付けてますが、もし私が投稿した作品が既に別の作者様と作品内容が酷似していた場合、メッセージにて御連絡下さい。
※リクエストに関して
メッセージにてリクエスト内容を御連絡下さい。
以下規約
・100%受け付けられると保証された訳では御座いません。創作意欲次第で承諾する場合もお断りする場合も御座います。
・炭治郎×鬼滅女子のみ。
・作者は遅筆。またリアルの都合や他SSの執筆で投稿が遅くなる可能性大。
・CP、全年齢かR作品か、ネタの内容を御記入下さい。ネタの内容が詳細で有れば有る程、筆が進むので御協力をお願い致します。
「はぁ……はぁ……はぁっ……っっ。」
快楽の波から解放された珠世は、自身を落ち着かせようと呼吸を繰り返して息を整えていた。
「珠世様……大丈夫ですか?」
雛鶴は罪悪感からか、心配そうにかつ申し訳無さそうに珠世に声を掛ける。
「いたっ!? いたたたたたっ!? ちょっと、まきをさん痛いですよっ!?」
「あんたねぇ!……やり過ぎなんだよこの馬鹿須磨っ!!!」
しのぶ達の痴態の一部始終を見学していたまきをは、羞恥と憤怒でその整った顔を真っ赤に紅潮させながら須磨の片耳を引っ張って怒鳴り付けていた。片耳を引っ張られている須磨は、痛みから涙目になってまきをに抗議する。
「まきをさん……須磨さんを離してあげて下さい。」
『!』
其処へ息を整え終えた珠世が、須磨を助けるべくまきをに声を掛ける。珠世に声を掛けられたまきをは驚いた表情を浮かべながら、須磨の片耳を引っ張るのを止めて珠世を見る。
「でも珠世様……良いんですか?」
「構いませんよ。私が良いと言いましたし、別に気にしてませんから。」
「……分かりました。珠世様……うちの須磨がすみませんでした。」
まきをは須磨の片耳から手を離すと、今度は頭を押さえ付けてお辞儀を強要させる。
「ほら、須磨っ! あんたも珠世様に謝るんだよっ!!」
「は、はいぃ~~っ。珠世様ぁ、すみませんでしたぁ。それから改めてその、ご馳走様でしたっ! すっごく素晴らしかったですっ!!」
「ごち……あんたねぇ……っ!」
須磨が涙目になりながら珠世に謝罪したのだが、続けて言った発言を耳にして、まきをが呆れながら須磨を睨み付けた。
「……くすっ。」
『!』
珠世が笑声を零す様に口にするとその瞬間、喧噪としかけた雰囲気が霧散する。珠世に視線が注目する中、少しばかりクスクスと笑声が女湯に響き渡る。
「……ふぅ。」
『!!』
落ち着いた珠世が温泉の壁側に凭れかかると、短く溜息を吐いて髪を撫でる。その姿は、凄艶な色気に満ちていた。
「ね……ねぇ! 私から聞いてみたい事が有るんだけど、アオイちゃんとカナヲちゃんに聞いて良いかな?」
「「!」」
些か欲情的な空気が大浴場に漂い始めたのを感じた蜜璃が、何とかこの雰囲気を変えようと不意にアオイとカナヲを尋ねた。
「は、はい、恋柱様。私達に答えられる事でしたら。」
「恋柱様、お聞きしたい事とは何ですか?」
一体何を聞かれるのだろうと心中では思いながらも、アオイとカナヲは承諾して質問に備えて耳を傾ける。
「二人は何が切っ掛けで、炭治郎君の事が好きになったの?」
『!』
「「!?」」
蜜璃からの思わぬ内容の質問に、アオイとカナヲは口に入れていた柚子酒を思わず吹き出しそうになる。吹いて温泉を汚すまいと必死で堪えるも、酒が気道に入ってしまい思わず咽せてしまう。
「「げほっ!……ごほごほっ!!」」
「ふ、二人共しっかりしなさい。」
「大丈夫ですか?」
咽せて咳き込む二人に、しのぶと珠世が背中を擦って落ち着かせる。漸く落ち着いたアオイとカナヲは息を荒げながら、頭を下げてしのぶ達に礼を述べてから蜜璃と向き合った。
「ご、ごめんね?」
「はぁ、はぁ……お気に無さらず。」
「私達なら、はぁ……大丈夫ですから。」
この事態を招いたのは己の質問が原因だと蜜璃は自覚して、アオイ達に謝罪する。蜜璃の謝罪に対して、二人は咳き込みながらも気にしない様に伝えた。
「……ん、んんっ!……それで恋柱様は、私達が炭治郎さんを好きになった理由がお知りになりたいのですか?」
「うん!……あっ! 答えたくないなら無理にとは言わないよ?」
アオイは気恥ずかしさを誤魔化す様に咳き込むと、改めて蜜璃の質問を確認するために尋ねた。アオイに尋ねられた蜜璃は、少し困った様にそう言ってアオイ達を気遣った。尤も、自身が招いた種なので自業自得とも言えるのだが。
「「……」」
アオイとカナヲは互いに
以前のカナヲならば透かさず銅貨によるコイントスに頼っただろうが、今は手元に銅貨など無い。
そもそも、炭治郎と結ばれ産屋敷本邸に招かれる直前にカナヲは「もう銅貨に頼ったりなんかしない。」と固く誓約し銅貨を自身の手で封印したのだ。一度誓約をした手前、昨日の今日でその誓約を破るなど出来る筈も無かった。
二人は困り果てた様子で、周囲を確認する。全員の視線から、興味と期待の色が見て取れた。
「「……っ。」」
アオイとカナヲは揃って、周囲に助けを求める視線を出したが悉く無視され徒労で終わった。
「で、では……私、神崎アオイが先に炭治郎さんとの馴れ初めについて語らせて頂きます。」
『!』
アオイは仕方無く覚悟を決めて、愛する炭治郎との馴れ初めについて語る決意をした。そんなアオイを見て、しのぶ達も自然と耳に力が入る。
「え、えーと……最初の出会いは……すみませんが省きます。無駄に長くなりますから……。」
緊張を隠せないアオイは、誤魔化す様にそう言って話を切り出し始めた。
「私が炭治郎さんを意識し始めたのは、炭治郎さんが無限列車の任務に向かう当日でした。私は未だに戦えない、復帰出来ない……そんな自分への自己嫌悪と自己否定に苛まれていました。」
アオイは当時の卑屈な自分を思い出して、少し顔色が暗くなる。しかし、その顔色は直ぐに変化した。
「でもそんな私を炭治郎さんは否定する事無く「手助けしてくれたアオイさんはもう俺の一部だから、アオイさんの想いも俺が戦場に持って行く。」と言って下さったんです。」
「っ!……まぁ!……まぁまぁ!!」
蜜璃はアオイが炭治郎を意識する切っ掛けとなった逸話を聞いて、頬を赤くしてときめいていた。雛鶴達も同様である。
――炭治郎君とアオイの間にそんな事が……。
――炭治郎らしいなぁ……。
――本当に、優しい人ね……。
しのぶとカナヲ、そして珠世までもがその逸話を聞いて、炭治郎を評価していた。アオイは更に語り続ける。
「それから……自分の気持ちが決定的になったのは、炭治郎さんが無限列車の任務から帰還した直後です。しのぶ様もカナヲも炭治郎さんに好意を持っていたから、私は諦めなきゃって当初は思ってました。」
アオイは口ではそう言ったが、当時の自分を思い出して自嘲気味に吐き捨てていた。其処から数回程の深呼吸を繰り返した後、覚悟を決めた様子で断言する。
「でも私が熱を出して倒れた時に炭治郎さんが私の仕事を肩代わりしながら一生懸命看病してくれて、改めて炭治郎さんの優しさと暖かさに直接触れて……やっぱり私はこの人の事がす、好きなんだって、愛してるんだって自覚して……想いを止める事が出来ませんでした!!」
『!!!』
アオイが顔を真っ赤に赤面しながら、叫ぶ様に炭治郎への愛を言葉にする。
しかし赤面こそすれど炭治郎への想いを断言した事に、アオイは後悔の念など一切無かった。その豊満な乳房を自慢する様に張って、アオイはしのぶ達を牽制した。
「うぅ……。」
「……むっ。」
そんなアオイの様子を見て、しのぶとカナヲは思わず怯んで気後れしてしまう。二人の炭治郎への想いもまた、アオイに負けない程強いものだ。しかしこの時ばかりは、炭治郎への想いの差に自分が負けているのでは無いかと錯覚していた。
「きゃ〜〜〜〜!!!❤❤」
アオイが抱いている炭治郎への想いを聞いて、蜜璃は再度ときめいていた。
「わ、私だって……私だってアオイに負けて無い! 負けて無いもん!!」
『!』
カナヲはアオイに対抗して、跳ね除ける様にそう叫声を上げた。カナヲは息を荒くしながら、自分と炭治郎との馴れ初めを語り始めた。
「はぁ、はぁ……私が炭治郎の事を好きになった切っ掛けだけど、アオイと一緒で炭治郎が無限列車の任務に向かう当日だったの。」
『!?』
奇しくもアオイと同じ日に炭治郎に好意を抱いた事を暴露すると、その偶然にしのぶ達は驚愕した。
そんなしのぶ達を余所に、カナヲは語り続ける。
「私は……私は当時、何もかもがどうでも良かった。言われた事を言われた通りするだけで、自分で決めなければならない事は銅貨を飛ばしてその表裏で決めてた……。」
当時の自分の事を苦々しく語ったカナヲは、一転して笑顔になって機嫌良く続きを語る。
「でもそんな時に炭治郎が私の前に現れて、「この世にどうでも良い事なんて無い。」「カナヲの心の声が小さいだけ」って諭してくれて……そ、その日から炭治郎の事が気になって仕方がありませんでしたっ!」
語っていたカナヲであったが、羞恥心が上回って来たのか後半は早口になって素早く語り終えた。
しかし嘗ての人形の如きカナヲを知っている者ならば、今のカナヲが如何に生き生きとしているか一目瞭然というものだ。
――……以前目にして久しいけど、同一人物には見えないわね。
――自分で言うのも何だけど、
――まさに乙女って感じで、微笑ましいなぁ~。
蝶屋敷へ訪れた際にカナヲに何度か会った事が有るのだが、人形の様だと言うのが印象であった。それが愛する男性への想いから、興奮して紅潮しながら語る様は正に恋する乙女だ。雛鶴達はカナヲの成長を微笑ましく見守っていた。
――同じ日に二人共口説き落とすなんて、とんでもない炭治郎君だわ……何だか、無性に腹が立って来た。
しのぶは笑みを浮かべつつも、青筋を浮かべて炭治郎の無節操さに立腹していた。その苛立ちを抑制するが如く、酒を酒盃に注いで一気に呷る。それを間髪入れずに二回続けて、一瞬にして徳利を一本空にした。
「分かりますっ!!」
アオイとカナヲが炭治郎を好きになった切っ掛けと炭治郎への想いを語り終えると突如、須磨が大声で二人に強く同意したのだ。
『!?』
興奮した様子で頬を赤く染め鼻息を荒げる須磨を見て、しのぶ達はギョッと双眸を見開いて驚愕する。しのぶ達には、須磨に対してある懸念があったからだ。
「「……」」
尤も、雛鶴は困った様子で笑みを浮かべ、まきをは呆れ果てた様子で溜息を吐いていたが。
――えっ? どういう意味なの……?
――須磨さん、まさか……。
――炭治郎さんの事が……?
「大好きな人への想いって、自分じゃ抑え切れませんよね!? 私も天元様の事が大好きで、この想いは抑え切れませんからっ! 抑えようだなんて、ちっとも思ったりしませんけどっ!!」
『!』
須磨はそう言って自身が最愛の夫である天元を強く想っている様に、アオイとカナヲの心情に強く同意していたのだ。
そして須磨からこの一言を聞いて、しのぶ達は心底安堵する事になる。
――何だ、そういう意味か。
――須磨さん、驚かせないで下さい。
――はぁ……安心しました。
心中でそうつくづくそう思ったしのぶ達は、安心感からか胸を撫で下ろす様に小さく溜息を吐いた。
「其処でですねぇ! 男女の付き合いに関しては天元様と夫婦になって八年以上経っている、私達の方に一日の長が有ります! お姉さん達に何でも聞いて下さいよっ! ばっちり答えてあげますからっ!!」
『!!』
須磨の背後からドーンという、幻聴が聞こえそうな程に胸を大きく張ってみせた。この事態には雛鶴達も再び、溜息を吐いてしまう。
――須磨さん、酔ってるのかしらねぇ?
一方的に先輩面されながら須磨に言われたしのぶは、頬を赤くなっている須磨の状態を見てその様に判断した。
――まぁ良いわ……だったら答えて貰いましょうか?
須磨の宣言に対して、先刻の意趣返しを望んだしのぶはニヤッと笑みを浮かべてからこの様に切り出し始めた。
「でしたら須磨さんに……いえ、雛鶴さんとまきをさんにも聞きたいと思います。」
「はいっ! 何ですか?」
早速頼りにされたと思った須磨は、ワクワクした様子でしのぶを見詰めた。雛鶴とまきをもまた、名指しされた事が気になってしのぶの方を見詰める。
そんな三人に待っていたのは、しのぶからの特大級の爆弾発言であった。
「お三方と宇髄さんの間の夜の営みって、どんな具合なんですか?」
「「「「!?!?」」」」
「「ちょっ!?……っっ!?」
「ぶふぉっ!?」
「?」
しのぶからの爆弾発言を聞いて、雛鶴達は赤面したまま固まってしまう。珠世もまた同様であった。
アオイとカナヲもまた絶句して固まってしまい、漸く動いたと思えばあんぐりと口を開けたまま錆び付いたブリキ人形の如く、ギギギと頸を動かしてしのぶを見詰めていた。
そして口に入れたばかりの果実酒を、蜜璃は盛大に吹き出してしまう。吐いた果実酒は温泉の外に落ちて温泉内に入らなかったのは、唯一の不幸中の幸いであった。
最後に禰豆子だが、何の事か分かっていない様で首を傾げていた。
「えぇ……とぉっ……そのぉ〜〜。」
先刻までの先輩面は何処へ行ってしまったのか、思わぬ不意打ちを喰らった須磨は、しのぶの質問内容に答えられず狼狽していた。
「……ああ、聞く前にこちらから言うのが礼儀でしたね。すみません、須磨さん。失礼しました。」
そんな須磨の様子を見て、しのぶは笑顔のまま畳み掛ける様に語り始めた。
「因みに私達と炭治郎君との夜の営みですが……この身体中に有る
『!!!』
バシャアン!!
『?』
すると突然、隣の男性用の大浴場から大きな水音が鳴り響いて来た。それから何やら騒々しい声が聞こえて来たが、しのぶは気にする事無く語り続ける。そのため蜜璃達もしのぶの話が気になるためか、しのぶと同様に隣の男湯を気に掛ける事はしなかった。
「炭治郎君ですが、男の子らしくって
『……』
しのぶが捲し立てる様に炭治郎の性癖を口にするのを、蜜璃達は内心ドキドキと胸を高鳴らせながら聞いていた。隣の男湯からは更に大きく水が跳ねる音が聞こえたが、蜜璃達には最早どうでも良い事だった。
「あっ! でも舐めたり優しく甘噛みする時もあって、力加減が絶妙に上手くて身悶えるくらい気持ち良いですよ。赤ちゃんはそんな事しないから、赤ちゃんと例えるのは不適切でしたね。訂正します。てへっ❤」
『っ!?…………ゴクッ。』
しのぶが酒盃を手放して自分で乳房を持ち上げ舌を舐めずりながらそう言うと、しのぶの妖艶な姿に蜜璃達が生唾を飲み込みながら話を聞くのに集中していた。
しのぶが手放した酒盃が、温泉の上でプカプカと浮かんでいた。
「それから炭治郎君は犬の如く嗅覚が優れているのですが、そのお蔭なのか私達の感じているところや喜ぶところを的確に把握して愛撫して来るんですよ。
同時に私達の喘ぎ声を聞くのが楽しいのか、意地悪もして来るんですよねぇ……ねぇアオイ、カナヲ? 貴女達もそうは思わない?」
「「……はっ!?」」
眼前の怒涛の展開に着いて行けず硬直していたアオイとカナヲだったが、しのぶに声を掛けられた事で漸く意識を取り戻す事が出来た。しかし耳の方はきちんと機能していた様で、しのぶの言葉をきちんと脳味噌に届けていた。
「「っ!?……は、はいっ。」」
脳裏で繰り返したしのぶの問い掛けに対して、かああっという幻聴が聞こえて来そうな程にアオイとカナヲは赤面しながらしのぶに同意した。これを受けてしのぶは我が意を得たりとばかりに、更に語る勢いが増していく。
「続けて炭治郎君の日輪刀についてお話しましょう。いや……此処ははっきりと逸物、いえ……おち×ちんというべきでしょうか?」
『!?!?!?』
しのぶの口から飛び出た爆弾発言に、蜜璃達は驚愕のあまり石化する。アオイとカナヲに至っては、あんぐりと顎が外れそうになる位に大口を開けて、白目を剥いていた。
それから今まで以上の騒音が隣から聞こえて来るのだが、それが今のしのぶ達の耳に入る事は無かった。
「勃起すれば
しのぶはそう解説を続けながら、両手を乳房から放してから
「飛び出る精液はとっっっても濃厚で量も多くてですね?……普通、精液って苦かったり生臭かったりするらしいじゃないですか?……いやね、炭治郎君以外の男共の粗チンから出る精液の味なんて、死んでも知りたくありませんし、興味もありませんけど……炭治郎君の精液だけは砂糖とか蜂蜜みたいに、すっごく甘くて美味しいんですよぉ。」
「「「……(ゴクッ。)」」」
「「「……」」」
しのぶが次に炭治郎の精液について解説すると、実際に炭治郎の精液の味を知っているアオイとカナヲは、その味を思い出して生唾を飲み込み、蜜璃はしのぶ達が精飲しているところを見たのを思い出して生唾を飲み込んだ。
そんなアオイ達三人とは対照的に、雛鶴達の顔色には少しばかり困惑の色が見て取れた。
「……
「あたし、結構気合入れて飲んでるけどなぁ……。」
「天元様のだから、勿体無くて飲んでますね。……美味しいって思った事無いですけど。」
雛鶴達は天元との
――男性の精液は本人の体調や食生活で味が甘かったり塩っぱかったり、苦かったりすると聞いた事があるけれど……炭治郎さんは普段、甘党だったりするのかしら?
この中で唯一、珠世だけが冷静に炭治郎の精液は何故甘いのか静かに分析を重ねていた。
そんな少しばかり混沌とした女湯の状況を余所に、しのぶは炭治郎の逸物の解説の締め括りを始めた。
「炭治郎君のおち×ちんを
「特に
『…………』
其処まで言うとしのぶは次に右手を離して腹部に移動させる。右手の人差指が、鍛えられたしのぶの腹筋を擦る。
「私もこんな毒塗れの身体で無ければ、とっくに炭治郎君の稚児をこのお腹に宿していますよ。
『……(ゴクッ。)』
一際妖艶な雰囲気を醸し出したしのぶに、話を聞いていた蜜璃達は再び生唾を飲みながら圧倒される他に無かった。
「……」
――しのぶさん。大分、酒精が回って酔いが進んでいるわね……大丈夫かしら?
唯一人、珠世だけがしのぶの様子を見て心配していた。するとしのぶが珠世の視線に合わせた後、くすっと笑った。
「そうだっ……珠世さん。私から一つ、お聞きしたかった事が有るのですが……構いませんか?」
「っ!……私に?……何かしら、しのぶさん。」
「はい……。」
『っ?……っ!』
一体しのぶは珠世に何を尋ねる心算なのだろうとそう思っていた蜜璃達だったが、しのぶの視線が鋭くなり青筋を浮かべたのを見て、思わず緊張から身体を硬直させた。蜜璃達がそうしている間に、しのぶは珠世に尋ねた。
「炭治郎君の事を、「夫に似ている。」と仰ってましたが……亡くなられたご主人に似ているのかどうかはともかく、珠世さんは個人的に炭治郎君の事をどう思っているんですか? 私達への気遣いなど無用ですから、正直に言って下さい。」
『!?』
珠世への思わぬしのぶの質問内容に、蜜璃達は驚愕する。しかし、同時に興味も直ぐに抱いた。特にアオイとカナヲの興味の度合いは蜜璃達の比では無かった。
「……」
――しのぶさんの問いに、私はどう答えるべきかしら?
一方で警察から尋問を受ける容疑者の如く、しのぶに尋ねられた珠世は、しのぶの質問内容に対してどの様に答えるべきか悩んでいた。
――適当な事を言っても状況が悪化するだけね……それに私は炭治郎さんの事で嘘なんて吐きたくないわ。
しかし現況で下手に嘘や誤魔化しなどしては、却って火に油を注ぐ事態になりかねないと珠世は判断した結果、自身が正直に思った事を話す事にした。
「炭治郎さんは、その……凄く優しくて、誠実で……とても素敵な殿方だと思います。」
『!!!』
珠世が口にした炭治郎への評価を聞いて、女湯の緊張が高まる。そしてしのぶの目線がスッと細くなるのを、珠世は見逃さなかった。
「ですが、それは炭治郎さんの人間性や人柄に惹かれているという具合です。殿方としてというのは、私の場合は違います。」
『!』
珠世は抗弁する様に、自身が炭治郎を好いている理由は飽くまで炭治郎の人間性や人柄であって異性としてではないと公言した。最後に珠世は続けて、この様に公言した。
「それに私は無惨の手で鬼に変えられて、もう四百年以上の歳月が経ちます。一体私と彼の間に、幾つ歳が離れていると思って?……とても男女の関係にはなれないし、その様な目で彼が人喰い鬼だった私を女として見たりはしないでしょう。」
「……はい?」
――何言ってんの
珠世は駄目押しとばかりに、自身との年齢差と種族の違いを理由に否定した。しかし、この公言の所為で珠世はしのぶの顰蹙を買う。
「っ…………(ぐびっ。)」
しのぶは水面に落とした酒盃を拾い、酒を注いで直ぐに酒を呷ってから珠世を問い詰める。
「ふぅっ……珠世さん。それ、本気で言っているのですか?」
「……?……えぇ、そうよ。」
「……」
睨み付ける様にしのぶが珠世に確認を取ると、珠世もまた否定せず肯定する。
「……分かっていませんねぇ。」
「はい? しのぶさん?」
しのぶが小声で呟いた一言を逃さず聞き取った珠世だったが、意味が理解出来なかったのでしのぶに聞き返した。するとしのぶが吠えた。
「貴女は竈門炭治郎という男を分かっていません!」
『!?』
しのぶが吠える様に断言した内容を耳にして、アオイ達は驚愕から身体を硬直させる。
唯一、身体を硬直させなかった珠世だったが、しのぶの豹変振りに困惑していた。
「私が炭治郎さんを、分かっていない……?」
「えぇ、分かっていませんよ。それとも分からない振りをしているのか……。」
「!」
珠世が復唱した言葉を肯定した後、しのぶがボソッと呟いた一言に珠世が反応する。
しかし、しのぶは間髪入れずに珠世に語り始めた。
「死んだ姉の理想の、その上っ面しか引き継げなかった私と違って、炭治郎君は鬼の本質を理解して本心から慈悲を持って涙を流せる優しい子なんです!……そんな彼が鬼だの人だのなんて小さい枠組みに拘ったりなんかしないし、況してや年齢の差なんてものに炭治郎君がとやかく言うと、珠世さんは本気でそう思ってます?」
「っ!……っ。」
しのぶの指摘を受けて、珠世は咄嗟に反論出来ずに口を閉ざした。言い返して反論しようとしない珠世の様子を見て、しのぶは更に珠世にとって爆弾級の衝撃的な事実を告げる。
「その様子だと、お気付きでは無いみたいですねぇ?……珠世さん。ご存知無い、お気付きでないなら教えてあげますけど、炭治郎君ですが……何度も貴女を見詰めては、顔を赤くして見惚れていたんですよぉ?」
『!』
「えっ?……えっ!?」
しのぶが伝えた事実に、珠世は露骨に驚いてみせた。珠世の様子を見れば、初耳である事は明らかだった。
「珠世さん、本気で気付いて無かったんですか……?」
「そっちに驚くんですけど……。」
アオイとカナヲは珠世の驚く姿を見て、しのぶと同様、呆れ返っていた。
「炭治郎さんが、私に……?」
珠世は困惑しながら、しのぶから知らされた事実を理解するために繰り返していた。
「……っっ!」
その事実を完全に理解した瞬間、珠世の顔は赤く紅潮した。鬼であるため飲酒は出来ないので、頬を赤くした理由は一つしか有り得なかった。
「……っ。」
そんな珠世を見て、しのぶは内心で愚痴を零す。
――そもそも珠世さんは炭治郎君と禰豆子さんの関係をご存知なんだから、鬼だの何だのと! そんなチンケな事を彼が気にする訳が無い事くらい、分かるでしょうがっ!? 全くっ、
珠世の言い訳に対して、しのぶは心中でそう愚痴を零す。この時のしのぶは、自身の一連の言動に気付いていなかった。
禰豆子に触れる事に一切躊躇が無くなっていた事と、自分が珠世を人呼ばわりしている事に気付かなかったのだ。
「そんな、まさか……でも炭治郎さんが……っ。」
珠世はしのぶ達を余所に、炭治郎に一人の女として見られていたという事実を理解して未だに狼狽していた。
実はこの珠世、そういった恋愛観に関してはかなり鈍感であった。
無惨からの追跡を受けて追われているという
一歩間違えれば自身の命を危うくする道を歩んでいたため猜疑心が強く、悪意や敵意、疑心といった負の感情に満ちた視線は非常に敏感であった。それに反して、好意といった真逆の感情には非常に鈍くなっていたのだ。
何人もの患者からの好意も、医療による恩義によるものと半ば決め付けていた。中には恋文を送る猛者も何人か居たのだが、珠世は相手にしなかったのである。
因みに、愈史郎が仲間に加わってからはそういった好意的な感情は愈史郎が牽制していたため、更に他者からの好意という感情を受ける機会は無くなっていた。
患者からの恋文も愈史郎の手によって、例外無く破られた後に燃やされて灰になった。そのため、炭治郎の視線といったものにも、珠世は気付かなかったのである。
「いいえ、駄目よ。私には亡くなった夫が居るのだから……でも無碍に断ったら炭治郎さんに失礼よね?……だけど私、炭治郎さんになんて言えば良いのかしら……っ。」
『……』
炭治郎はまだ何もしていないと言うのに、珠世は片手を赤面している頬に添えて、どうしたら良いのか分からない様子であった。
しかしその端麗な容貌や神秘的な
「ふっ、全く……世話が焼けるんですから。」
しのぶは珠世の様子を見て、不思議な達成感を味わいながら満足感に浸っていた。その満足感を余韻に、再び酒を一杯口にする。
「「……っ!?」」
そんな珠世の様子を見て、しのぶとは対照的に焦燥していたのはアオイとカナヲである。思わず二人は同時に、ドヤ顔を披露するしのぶを睨み付けた。
――何やってくれてんの姉さんっ!?
――あれじゃ牽制どころか、珠世さんの背中を押してしまっているじゃないですかっ!?
心中でそうしのぶを責めながら睨み付けてくる二人に、しのぶは気付いた様子も無くあっけらかんとした様子で酒を呷り続ける。
「(グビッ)……あら、お酒が無くなっちゃったわ……カナヲ、もう一本貰える?」
「っ!……ね、姉さんっ! もうその辺で止めとこうよ!」
「しのぶ様、幾ら何でも飲み過ぎです。」
酒を催促するしのぶを見て、カナヲとアオイは好い加減に飲酒を止める様に苦言を呈した。
「……チッ。」
しのぶは二人から強く言われたため、小さく舌打ちをした後に不本意ながらも飲酒を止める。そして一度深呼吸をしてから、ある女性達に話し掛けた。
「さて……私達は色々語りましたけど、雛鶴さん達は宇髄さんとはどうなんです? 参考までにくノ一仕込みの手練手管を色々と伺いたいのですが、良かったら教えて貰えませんか?」
「「「!」」」
しのぶに尋ねられた雛鶴達三人は、思わず顔を見合わせて視線だけで相互意識の共有を図る。すると須磨が意を決した様に口火を切った。
「胡蝶様にだけ語らせるのは不公平ですから、私も話をさせて頂きます!」
「ええ。是非、お願いしますね? 須磨さん。」
待ってましたとばかりにしのぶが興味深そうに須磨に耳を傾けると、須磨が天元との生活について語り始めた。そしてそんな須磨に交えて、雛鶴とまきをも開口する。
「「……」」
アオイとカナヲもまた、今後の参考になるかも知れないと考え、静かに雛鶴達の話に耳を傾けていた。
――しのぶちゃんもアオイちゃんもカナヲちゃんもっ、本当に炭治郎君の事が大好きなのね~。恋してるってのがはっきり分かってキュンキュンしちゃう❤
幸せそうに、愛おしそうに炭治郎について語ったしのぶ達を見て、蜜璃は雛鶴達の話を聞きつつときめきながら感心していた。
――こんな平和な光景が、しのぶちゃん達が生き生きとした姿が見れる様になったのも、全部……炭治郎君が頑張ってくれたお蔭なのよね。炭治郎君だけが頑張った訳じゃないけど、彼が一番頑張ってくれたのは、間違いないよね。今日は本当に大変な一日だったなぁ。
蜜璃は今日の緊急柱合会議で起きた大騒動を思い出して、心中で炭治郎を労い称賛する。
――……うん。炭治郎君、格好良いわよね。私より年下なのにしっかりしてて、しのぶちゃん達を愛する姿勢に一切ブレが無くて、意志が固くて真っ直ぐで、それでいて太陽みたいに温かくて優しい子だもんね……それにしのぶちゃんに告白したあの時の炭治郎君、凄く素敵だったなぁ……。
その際に炭治郎自身の事を思い浮かべながら、蜜璃は炭治郎の慈愛に満ちた人格を評価していた。
ドクン
――えっ?
蜜璃は不意に、自身の胸の奥から強い高鳴りを感じ取った。
ドクン ドクン
――な、何これ? 今まできゅんきゅんした事なら有るけど、ドクンって何? 何で?
此の世に生を受けて、十九年間生きて来て、生まれて初めて覚えた感覚に蜜璃は困惑を覚えていた。持っていた酒盃を温泉の上に落とすと、酒盃はちゃぽんと水音を立てて温泉に浮かぶ。
如何したら良いか分からず、熱を帯びて行く両頬に両手を添えて困り果てる蜜璃。しかし、一つだけ蜜璃には理解している事が有った。
それは炭治郎の事を脳裏に思い浮かべると、胸の奥から強い高鳴りを覚えるのだ。
――ううぅぅっ! 顔が熱いよぉ~~~!!!
蜜璃は顔を真っ赤にしながら、顔半分を温泉の中に沈めてブクブクと泡を立てた。その整った美貌が紅潮しているのは、間違い無く
――……でも……でも、この感覚……私、分からないけど嫌いじゃないかも……っ❤
幾分か冷静さを取り戻した蜜璃は、改めてその高鳴りについて思考していた。少なくとも、嫌悪感は抱かなかった。
寧ろ居心地の良さすら感じており、少し油断するとそのまま身を委ねてしまいそうな誘惑すら存在していた。
蜜璃がこの感情が何なのか、自分で理解するのはまだ、もう少しばかり先の未来の話。今のままでは、まだ幾許か時間が足りていなかった。
「甘露寺さん、どうかしましたか?」
「!」
蜜璃の挙動不審な様子を見て、冷静さを取り戻した珠世が心配して声を掛ける。
「だ、だだだだ大丈夫です! 問題無いです!!」
そんな珠世の声を聞いた蜜璃は、ザバンと水音を立てて勢い良く姿勢を戻した。それから何かを誤魔化すかの様に、落とした酒盃に拾い酒を注いで一気に呷る。
「っぷはあぁぁぁっ!……ねぇ? 私、大丈夫でしょう?」
「……こほん、甘露寺さんが大丈夫なのは分かりましたから……そんなに一気にお酒を呷らないで下さい。良いですねっ?」
「は、はーい。分かりました。ごめんなさい。」
珠世に少しばかりキツめの口調で注意された蜜璃は、素直に了承して珠世に謝罪した。
お待たせ致しました。
椿様、今回も挿絵の方をありがとうございました。
椿様:https://www.pixiv.net/users/61503296
炭治郎、まさかの二回目の公開処刑(笑)
語っていたしのぶさん自身も、手の込んだ自殺だったりします(爆笑)
そして何気に拙作における、記念すべき性器発言だったりします(伏せてはいるけれど)。
急遽ですが、アンケートを設置しておきます。上記に関してです。
すみません、重大発表の前に普通に更新する事にしました。その重大発表も、三月中に発表を予定しております。よろしくお願い致します。pixivでは改めて投稿連絡、ハーメルンでは活動報告で連絡させて頂きます。必ず目を通して下さいます様、ご協力をお願いします。
(重ね重ね申し上げますが、打ち切りや更新停止の連絡ではありません。)
拙作に関してですが次回、男性陣に視点を一度戻します。女性陣と違って華はありませんが、阿鼻叫喚地獄を楽しんで頂ければ幸いです(笑)
最後に東日本最震災で被災された皆様の多幸多福、そして亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。拙作で少しでも元気になれましたら幸いです。
宣伝
kor様(pixivユーザー)
https://www.pixiv.net/users/55846409
炭しのと炭ナエを中心に、炭治郎×鬼滅女子を執筆活動されている作者様です。
もし、あの時雲取山に来たのがカナエさんだったら
https://www.pixiv.net/novel/series/1373326
炭治郎の下へ向かったのが義勇では無く、カナエだったら?……というカナエ生存ifによる原作改変。
ただ、あの運命の日がもっと早く到来していて且つ禰豆子も死亡している家族全滅√だったりするので、竈門兄妹・禰豆子好き注意。
MASA様(pixivユーザー)
https://www.pixiv.net/users/62769506
炭しのを中心に執筆活動をされている作者様です。
大晦日の夜
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=14369433
題名通りの現代ss。恋人同士の炭しのが大晦日の夜に二人で甘く過ごします。