※この作品はR-18です。

獣・獣人短編集   作:神座(カムクラ)

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 ちょっと特殊(多分)なんで溜めずに投稿。
 
 


5.その身体、全部俺のもの (獣人♂♀)

 

 

 とある王国の比較的大きな街中、露店が並ぶところ通りから少し離れた人通りの少ない真夜中の路地にある酒場。そこで酒を頼む者は事情を知らない者か買う者、そうでない者は売る者という暗黙の了解があった。娼館とはまた違う、それを仲介する場であるその酒場から出てきた2人の獣人。片方は大柄な狼獣人の男でもう片方はネコ系が濃く出ている赤茶毛の雑種獣人の少年だった。

 

 狼獣人は少年を連れて路地に入り込み、お気に入りの場所に行くと狼獣人も少年も当たり前のように服を脱いで、壁に手をつき尻を突き出した少年にいきりたった肉棒を突き入れた。

 

 

「くっはぁ……相変わらずガッつきますね…!旦那……!」

 

 

 狼獣人の男は赤茶色の体毛に所々金色の毛が生えている部分がある少年の身体を片手で抱くとその腹を撫で回し、もう片方の手で少年の黄土色の髪の毛を掴んだ。

 

 

「お前の具合も相変わらずだな。…こっちも相変わらずだ。」

 

 

 恵まれた体格の狼獣人の肉棒は言わずも巨根だが、狼獣人の手にはそれにせまる、このあどけない体には不釣り合いな巨根が握られ、こちらも既にいきりたっている。

 

 狼獣人はその巨根の先を手のひらで包んで擦りながら激しく腰を動かし、少年からは吐息が漏れる。あまり大きな声を出せば気づかれてしまう。この狼獣人はそんな場所で一方的な行為をするのが好きだった。少年が果てて白濁を漏らしてもおかまいなしに腰を振り、やがて彼も果てると亀頭球を無理矢理押し込み雌顔負けの穴を愉しんだ。

 

 長時間の射精が終わると腰が抜けて崩れ落ちた少年に粘液で濡れた肉棒を舐めさせてから服を着る。

 

 

「楽しませてもらったよ。じゃあまた機会があったらな。」

 

 

「まいどー」

 

 

 金は事前に払っていたので狼獣人は去り、少年は注がれた大量の精液を排出する。

 

 

「いやぁ…流石にあの大きさの亀頭球ぶっこまれると腰砕けになるなぁ…俺もまだまだかぁ…いや、克服は物理的に無理か?今日もめっちゃイッたなー。」

 

 

 まだ恍惚としながら持ってきていた布で粘液を拭き取り、服を来て店に戻ろうとすると見慣れない黒ヒョウ獣人の男が店の入り口に向かっていたので少年から声をかけた。

 

 

「旦那、見かけないけどもしや初めてですか?」

 

 

「ん、あぁ。存在は知っていたが来るのはな。」

 

 

「へぇ、じゃあ安くしますよ?子供から老人まで、処女童貞から家庭持ちまで、雄も雌も満足させます。どうすか?……あー、でも今さっき狼獣人にたらふく出されたばっかだからまだちょっと残ってるかも…それでも良ければ本番大歓迎、それともお試しって事で手と口タダでサービスしましょうか。」

 

 

「気前が良いじゃないか。」

 

 

「ヘヘッ、俺の見たところ旦那、雄抱いた事ないでしょ?」

 

 

「当たってる。」

 

 

「ならお試しから初めましょ。場所どうします?長引かせないならその辺でも、俺は全然。」

 

 

「なるほど。その前にお前、歳はいくつだ?」

 

 

「何歳に見えます?」

 

 

 身長も高くなく、あどけなさが色濃い少年をヒョウ獣人の男は腰を屈めて顔を近づけて凝視し、彼の耳や頬を撫でる。

 

 

「ふーむ、この丸い耳はトラのそれに似てる。髪の毛の色からして獅子獣人も混ざってるのか?顔つきもネコ系に近いが…この毛の色はタヌキが混ざってるな。この鼻はウサギみたい、尻尾はタヌキというより狼か?ウサギとタヌキはどちらも童顔が多いから、見かけは12、3だが…16、7とみた。」

 

 

「ご名答。旦那、すごいっすね。混ざりすぎて自分でもわからないのに。」

 

 

「そこも随分立派だからな。今言ったどれも精力が強い種族だ。」

 

 

 露出度の高い服を着た彼の下半身を指差すと少年はニヤリと笑った。

 

 

「雄も雌もこれであっという間に堕ちますぜ。」

 

 

「雌の客もいるのか。」

 

 

「えぇ。俺も親に言われて始めた頃は、こんなブツもどうせ使わないとか思ってたんですけど案外多いっすね。娼館より安く済むし、客によってはただのデートだったり、もしくは俺みたいなやつに抱かれたい大人とか、欲求不満の大人とかが意外といます。中出し駄目って人もいれば、して欲しいって人もいる。俺は認知しないことを条件にしてるから子供もいるかもしれませんねぇ。」

 

 

 そう言いながらヒョウ獣人との距離を徐々に詰め、そっと股間に手を伸ばす。

 

 

「おっ、旦那も立派なモンもってますねぇ。」

 

 

「それはどうも。ところでお前、雇われてくれないか。」

 

 

「旦那、娼館の人?」

 

 

「いや違う。サルスで雇いたい。」

 

 

「サルス…サルスって、あのサルス?」

 

 

 サルスとは王国公認の人身売買専門組織。貧しい子供や孤児などを誘拐したり引き取ったりして様々な教育を施した後、商品として売る。聞こえは悪いが様々な事情から新しい家族や生涯の相手を欲している客に養子や伴侶を提供する仲介業者のような立ち位置であり、手荒な慈善団体として有名だった。

 

 

「あの、おれ、好きでこの仕事してるんですよ?確かに始めたばっかのときは親に言われて無理やりって感じでしたけど雌抱こうが雄に抱かれようが気持ちよくなれるしそれで金稼げるし。」

 

 

「お前が好色なのはよく分かった。だからお前を売るんじゃなくて雇うんだ。」

 

 

「性教育でもするんですか?俺。」

 

 

「間違っちゃいないな。ま、詳しい話は歩きながらするか。」

 

 

「…でもこんなに下着張ったままじゃ歩きにくいですよねぇ?」

 

 

「…するつもりはなかったんだが、まぁ良いか。」

 

 

 路地でヒョウ獣人の雄を喉まで咥え込み、精液を余さず飲み干してからヒョウ獣人の男に付いていった。

 

 

「で、俺の仕事って?」

 

 

「大方性教育であってるよ。成長期真っ只中で発情してどうしようもない子たちがいるから相手をしてほしい。まぁみんながみんな盛ってる訳じゃないからそれだけだと暇になるだろうし、普通の仕事も手伝ってもらおうか。給料はやる。」

 

 

「…俺も誘拐犯デビューってこと?」

 

 

 憎めないキャラにヒョウ獣人も口角を吊り上げる。

 

 

「その内やってもらうかもな。休日もやるからお前の本業がやりたきゃその時やっても良いさ。だが気を付けろよ?俺たちゃ治安維持団体じゃないから変なトラブルに巻き込まれても助けてやらないかもしれないぞ。」

 

 

「そんときゃそんときで。」

 

 

「…まぁいい。それともう一つ頼み事がある。それをやってたら本業どころじゃないかもしれん。」

 

 

「なに?もう一つとか言って本当はそれが本命?本業くらい稼げるなら良いよ。」

 

 

 自分の体で稼いだ金で学校にも行っていたらしく、一筋縄では行かなさそうな彼にヒョウ獣人は苦笑した。

 

 

「うちにお前みたいに働いてる子が1人いてな、そいつがかなり特殊で、そいつの相手をしてほしいんだ。あまり口外して欲しくないんだがそいつは……」

 

 

「……なるほど、良いっすよ。確かにオスでもメスでも愉しませられるし愉しめる俺ならピッタリだ。要するにメス堕ちさせればいいんでしょ?得意分野っす。」

 

 

 その日から、少年は彼らの組織で働くことになった。

 

 

「うぃーす、ラクリマでーす。ひょんなことで働くことになったんですけど俺水商売以外やったことないから優しくしてね、先輩。あ、ラクって呼んでね、お客のみんなからはそう呼ばれてるんすよー。」

 

 

 サルス収容所兼事務所に着いた少年は、1年前にここに引き取られ、サルスの一員として働いているという雑種らしき獣人に挨拶した。

 

 

「よ、よろしく。僕はレイン。」

 

 

「先輩面白い毛色っすね。その斑点模様はハイエナ?ハイエナとユキヒョウのあいの子?」

 

 

 レインと名乗る声変わりしていない獣人はラクより大人びた雰囲気だが顔は中性的で、毛並みは仄かに青みがかった白色に黒い斑点模様があり、耳は三角形、短いマズルは黒色の毛に覆われていた。

 

 

「そんな感じだよ。」

 

 

 ラクはレインが自分より歳下であることを既に知っていたが見かけは同じくらいの歳で、実際先輩なのでこの口調で行くことにした。客に対してもこんな感じなので違和感はない。

 

 

「んで、俺はなにをすれば?」

 

 

 彼が得意とする濡れ仕事はほとんどなく、書類の整理だったり道具を運んだりが主で、後々「商品の調達」に参加できるよう手が空いた他の従業員と組み手をやることもあった。

 

 

「さてはなんか習ってたな?」

 

 

「程よく鍛えた躰の方が好まれるんですよ。いざってときに抵抗できて一石二鳥なんで。」

 

 

 彼は自分で買った小さな小屋を改造して自分の家にしていたので最初のうちはそこから通っていたものの移動が面倒なのとサルスに向かう途中に前の客と会うことがよくあったので住み込みで働くことになった。

 

 

「ふー、さっすが竜人は量が多い…あ、先輩、先輩も相手っすか?」

 

 

 口を布で拭きながら収容所から出てきたラクはレインと鉢合わせした。

 

 

「いや、僕はそういうのはやってない。…ラク、嫌じゃないの?」

 

 

「全然。本業だし、好きでやってたことだし、それにみんな反応が初々しくて面白いっすよ。」

 

 

「そ、そう。じゃあ休憩してからで良いんだけど、後で僕と一緒に」

 

 

「一緒に寝る?良いっすよ、先輩ならめっちゃサービスしますよ?」

 

 

 ラクがニヤニヤしながらいうとレインの顔が熱くなって毛が逆立った。

 

 

「ちっ、違うよ…その、見回りに行くから。」

 

 

「ほーん、まずは親睦深めるためにデートってことすか。そういうの好きですよ。」

 

 

「い、いや仕事……」

 

 

「俺の本業ですけど。」

 

 

 動揺するレインを楽しげに見つめながら、ならすぐに行くと返した。

 

 

「休憩は良いの?」

 

 

「今のが休憩みたいなもんですから。抱かれた訳じゃないから疲れないっすよ。強いて言えばアゴがちょっと疲れたくらいですかねぇ。」

 

 

「そ、そう……」

 

 

「で、見回りってなんの見回りなんすか?まさか先輩と2人で子供捕まえるなんてことはないでしょ?」

 

 

 レインはホッとしたように手に持っていた紙を見せた。

 

 

「去年売られた子の抜き打ち調査だよ。サルスは知っての通り審査を通ったお客しか相手にしない。でもその審査も絶対じゃない。ごく稀に、買った子を重労働させたり虐げたりする人もいる。だからしばらくは定期的に調査するんだ。」

 

 

「そんなことするんだ…客が引っ越してたら?」

 

「取引条件のひとつに、引越しをするときは必ずサルスに申し出ないといけない決まりがある。違反したら治安部隊が動いてくれる。」

 

 

「なるほど。じゃあお忍びデートと行きましょうか。」

 

 

 石畳の市場をしばらくウロウロしていると目的の子供を見つけた。レインが話しかけ、いくつか質問してそれは終わる。

 

 

「元気そうでしたねぇ。」

 

 

「うん。良かった良かった。」

 

 

 すると唐突にラクがレインに詰め寄り頬同士が触れるすれすれまで顔を近づけた。

 

 

「俺のこっちも元気なんですけど先輩…」

 

 

「えっ、」

 

 

「冗談ですよ冗談。先輩真面目なんだから。近くに軽食とれる良い店があるんすよ。奢りますよ?」

 

 

 大きな目をキュッと閉じて笑うラクにどきまぎしながらも彼の案内でその店に行くことになった。

 

 

「先輩はなんでサルスで働くことに?あー、言いたくなきゃ良いけど。」

 

 

「僕は…なんていうか、隠し子みたいな感じで、母さんが僕をサルスに預けたんだ。買い手がつかなくて働かせてもらうことになった。ラクは?」

 

 

「俺はなんか、客かと思ったらサルスの人で、そのまま働けって。まぁこういう仕事も悪くないけど、色々溜まるんすよねぇ。本業やっても良いって言われてるけど普通に疲れて夜は寝たいし休日はやりたくないし、先輩は乗ってくれそうにないし。」

 

 

「僕はそういうのはまだ…」

 

 

 運ばれてきたパイを頬張りながらラクは身を乗り出す。

 

 

「先輩普通に雌からモテてますもんねぇ、」

 

 

「…なんでそんなこと。」

 

 

「色んな人から聞きましたよ。でも一回もOKしないって。…ん?OKしないってことはまだ俺にもチャンスが…?」

 

 

「いや、ラクは雄でしょ。」

 

 

「俺は雄でも雌でもイケるんで。先輩可愛いし。」

 

 

「可愛いとか…僕雌じゃないし。」

 

 

「ねー、だって先輩お風呂もいつもひとりで、一緒に入ってくれないじゃないですかぁ。」

 

 

 時折レインが苦い顔をすることはあったがなんだかんだで会話が弾んですっかり話し込んでしまった。

 

 帰りがだいぶ遅くなったものの怒られるようなことはなく、夕食と湯浴みを済ませてラクは個室の簡素な布団に寝そべった。

 

 

「僕は雌じゃない…か。その辺の話題はあらかた嫌な顔するし、どーしよっかなー。裸にさせれば俺の勝ちなんだけどなぁ。」

 

 

 まるっきりその気が無い相手を堕とすことは初めてなので、どのくらいの程度で攻めていけば良いかが悩みどころだった。けれど仲が深まっているのは確実。華奢で顔も小さい、中性的な彼の抱き心地を妄想しながら丸めた掛け布団を抱きしめる。

 

 

「…あ、そういやあいつの名前考えてねぇや。」

 

 

 新しく入ってきた"商品"は親に名前すら与えられておらず、ラクが名付け親になることが決まっていた。サルスでは名無しの"商品"が入ってくることもよくあることだ。

 

 性欲は満たされないもののここでの暮らしも悪くない。買われた先で問題を起こさぬよう、またここに依存しないよう商品達はかなり手荒にしつけられる。それを見るのは少々心が痛むものの買われて何年か経った元商品がこの組織の真意を知ってお礼を言いにくるのを見るとほっこりした気持ちになる。

 

 自分の躰を使って誰かの溜まった欲をはらす。自分も気持ち良くなれるのもそうだが、自分の躰が誰かの役に立っていると思うとなんとなく満足する。ここでは自分は快楽を得られないが、"商品"に文字の読み書きを教えたり毛繕いや鱗磨きをしてあげていると似たような気持ちになった。

 

 

「よーし。あとは先輩さえ堕とせば…先輩も獣人だからな…仲良い俺の精液嗅がせたり、あわよくば飲ませれば俺が勝ったも同然…イヒッヒッヒ……たくさん兄弟お願いしますよ先輩……ヒヒッ…」

 

 

 レインのことは普通に好きだし、"隙"を見せるのも時間の問題だろう。ギンギンに張ってしまったので一回だけ抜いて、明日の作戦を考えた。

 

 

 

 

 

 ○○○

 

 

 

 

 

 

「お二人さん、今日はこいつらの見回りだ。ついでにここに書いてあるやつ買ってきてくれ。」

 

 

 ラクがサルスで働き始めて半年、レインとラクの仲良しコンビはすっかり定着して今日も彼らは2人で街に出る。

 

 

「どいつも異常なし。いやー、平和平和。」

 

 

「さぁ、粉屋で小麦買わないと。…ラク?そっちは反対方向…」

 

 

「先輩、おれ疲れましたァ。」

 

 

 いつもの寄り道にもすっかり慣れたレインはやれやれとラクについていく。あれでもちゃんと仕事はしているから文句のつけようがない。それに最近はレインもそれを期待していた。

 

 

「全部買ってからじゃだめなの?」

 

 

「だってそんな荷物抱えて店入りたくないしー。心配しなくても長居はしませんよ。ケーキ作らなきゃいけないし。」

 

 

 レインは首を傾げた。

 

 

「ケーキ?なんで?」

 

 

「え?だって小麦粉、卵に砂糖、牛乳ときたらケーキでしょ。昨日バター買ったし。この量ならみんなに作るんでしょ。」

 

 

「そっか、ラク料理できるもんね。」

 

 

「少しですけどまぁ、独り暮らしでしたから。…いや、それ関係なくね?」

 

 

「ま、まぁまぁ……あ、今日は僕が払うよ。いつも奢ってもらってばっかりだし。」

 

 

「わーい。先輩破綻させるぞー。」

 

 

「それはやめて…」

 

 

 グイグイと距離を詰めて性的に誘ってくるラクに苦手意識を抱いたこともあった。今となっては1番の親友になり、彼の自由奔放な性格が眩しく思える。その日の夜、従業員や"商品"達と作ったケーキを食べた時に、クリームが付いているといってラクがレインの口周りを舐めてきたときも、流石に驚いて身を少し引いたものの嫌な気はせず彼の満面の笑みを見て顔が熱くなった。

 

 そしてその日、レインははっきりと性欲を感じた。普通とは違うそれに素直にはなれないが、いつかは克服しなければいけない。ラクの言う通り、1人でしか風呂に入れないのはさすがにまずいかもしれないし、それではむしろ怪しまれてしまう。

 

 

「せーんぱーい。今日は先輩ご機嫌だから裸の付き合いしてくれそうな予感がするなぁ。」

 

 

 ラクは飽きずに毎日レインを風呂に誘う。下心しか感じないし人に裸を見られたくなかったレインはずっと断っていた。なのでOKの返事が出るとラクは驚いた。

 

 

「え?マジすか?先輩酒飲んだ?」

 

 

「あれ、嫌だった?」

 

 

「そ、そんなことないっすよ。うれしーなー。」

 

 

 そしてレインは初めて他人と風呂に入ることになり、2人きりで一番風呂に入ることになった。

 

 

「いやー、一番風呂は初めてっすけど、お湯結構熱いんすね。」

 

 

「僕がひとりで入った後にぬるくならないようにするためだよ。…悪いとは思ってるんだ。」

 

 

 忙しい時を除いて一番風呂はレイン専用の時間になっていて、レインがゆっくり入っても大丈夫なように湯は熱めに沸かされる。全部は一次的接触が苦手なレインのためだ。 

 

 獣人で、全身が毛で覆われている彼らは湯には浸からず湯船からお湯をくんで体にかけて洗う。

 

 

「しっかしサルスってこんなに広い施設持ってるんですねぇ。初めて見たときびっくりしましたよ。…って先輩?流石に気にしすぎじゃないすか?見れば分かると思いますけど俺雄ですよ?そんなに隠さなくても。」

 

 

「ごめん…ちょっと慣れなくて。」

 

 

 布を当てたり腰に巻いたりするくらいならともかく、完全に背を向けていたので苦笑いしながら言うと、レインは恥ずかしげにラクの方を向くと、ほぼ同時に顔面に桶一杯分のお湯をかけられた。

 

 

「あっ、ごめんごめん。今背中流そうと思ったんすよ。…むしろ他のみんなも一緒の方が良かったんじゃないすか?」

 

 

「ゲホッ…それは言えてるかも。」

 

 

「まぁ俺はこっちの方がいいんすけど。」

 

 

 濡れて毛が張り付き筋肉の溝が浮き出たラクの身体に一瞬目が奪われる。

 

 

「せーんぱい。」

 

 

「んっ?なに?」

 

 

 ラクの顔がにやける。

 

 

「見てないで、触りたかったら触っていいんすよ?」

 

 

 レインの真正面に座ると自分の躰をさらけ出す。レインの視線がチラチラと股間に行っているのを感じながら、自身の筋肉を触らせた。

 

 

「い、良い体つきだね。」

 

 

「この方が客が喜ぶんですよ。まぁ中には太ってくれって言う人もいるけど。せっかくの裸の付き合いなんすから、そんな遠慮しなくていいんすよ?心配しなくても金は取りませんから。」

 

 

 無意識に少し乗り出していたレインの肩を掴んで引き寄せると彼の顔を舐める。

 

 

「さっきのケーキのクリームの続き、しちゃいましょうよ。」

 

 

 レインが制止の声を上げる前に、ラクはその端正な顔を引き寄せて唇を重ねた。

 

 

「むっ…!」

 

 

 レインは彼を離そうと彼の肩を押したが、なおもラクが唇を押し付けてくるので諦めて、なすがまま抱き合った。

 

 

「ふっふ…嫌がられると思ったんすけど、案外ノッてくれましたね。」

 

 

「ラク……」

 

 

「おっと失礼。ご無沙汰なんで。先輩可愛いから俺も興奮してきちゃった。」

 

 

 ムクムクとラクの肉棒が膨れていき、亀頭がヘソの上に乗る贅沢な巨根にレインは思わず生唾を呑んだ。

 

 

「お、大きいね…」

 

 

「お陰で商売繁盛。時々ですけど雌の客も来るんで、何人か孕ませてたりして。」

 

 

「そ、そう…」

 

 

「嬉しいなぁ、一回先輩とこーゆー付き合いしてみたかったんすよ。」

 

 

 むんず、とレインが腰に巻いていた布ごと股間を握った。

 

 

「ラ、ラク!」

 

 

「この俺と2人きりで裸の付き合いって、それもう盛大なお誘いですよね?」

 

 

 レインは体をビクリと震わせつつ彼の手を押さえた。

 

 

「ラ、ラク、僕は…」

 

 

「うん?なんすか?感じてるんですよね?」

 

 

 言い逃れはできないのでそこは認めるしかない。

 

 

「ぼ、僕がするよ。発情の処理はするけど、その…自分の方はしてないんでしょ?」

 

 

 きっとその後風呂を出て誤魔化すつもりなのだろうとラクは見抜いたが、どの道彼にさせるつもりだったのでむしろ好都合だった。

 

 

「えー、良いんすか?」

 

 

「ラクなら…良いよ……いつもラクが代わりにやってくれてることだし…」

 

 

 それはそれでそそった。

 

 

「じゃあ両手で軽く握って…もうちょい強く…そう、それで動かして下さい…あ、玉を撫でてくれても良いっすよ。」

 

 

「こ、こう…?」

 

 

「良い感じっす。」

 

 

 巨根を凝視しながらしごくレインを見つめるのも中々愉しい。先端から先走りが漏れ始めるとレインは無意識に猫背になって自ら肉棒に近づき、その匂いを嗅いでいる。ラクは笑みを深めた。

 

 

「騙されたと思って咥えてくださいよ。」

 

 

 レインは素直に従って亀頭を頬張り、教えてもいないのに吸った。それはまるで飴菓子を舐めているような様子。いくら仲が良いとはいえ初めてなら顔をしかめても良いはずなのに、レインはむしろ恍惚とした顔になる。強くなった刺激に応じてさらに分泌された先走りを、誰に言われることもなく飲み込んだ。雄ならありえない行動だ。ラクですら、初めて雄を咥えた時はむせてしまったというのに。

 

 

「ちょっと舌を動かしてみて下さい…そう…めっちゃ良いですよ先輩…娼年の才能ありますよ…」

 

 

 レインはボーッとする頭でその言葉を聞き流しながら巨根をしゃぶり続ける。口の中が雄独特の匂いでいっぱいになってもレインは甘味を感じているので嫌気はせず、ずっしりと重い彼の袋をそっと撫でた。

 

 彼が好んで春を売る気持ちが少し分かった気がした。雌雄をとわず相手を犯した巨根であるのに一切の抵抗を感じず、彼が言葉で感じていることを言ったり息遣いで示したりすると達成感のようなものを感じる。彼になら、全てを打ち明けても良いような気さえした。

 

 不意に、ラクがレインの顔を押さえて呻く。そしてレインの口の中に遠慮なく精液を吐き出した。

 

 

「むっぐぅ……」

 

 

「うー…出る出る…人にしてもらうのは…久方ぶりだからなぁ…」

 

 

 思わず飲み込んでしまい、粘度の高いそれが喉に引っかかり、濃い匂いが追い討ちをかけてレインは咳き込んだ。

 

 

「あっはは。さーせん、思わず出しちゃいました。口ゆすいで良いですよ。」

 

 

 精液を洗い流すとラクはまたレインを抱きしめる。背丈はそこまで変わらないが肉付きの差でレインは小さく見える。ラクは本来なら漂うはずがない甘い匂いを吸い込んだ。

 

 

「先輩、俺の子種飲んじゃいましたね。次は俺の番かな?」

 

 

「ま…まって……もうそろそろ出ないと……僕のことは良いから…」

 

 

「みんな待ってますもんねぇ。じゃあ終わりにしますか。あー、久しぶりにコーフンしたぁ。またやってくださいよ。」

 

 

 レインはホッとしつつ、頷いて彼と浴室を出た。まだ、打ち明ける勇気はなかった。しかし、ラクは畳みかけた。

 

 

「せーんぱい。」

 

 

「ラク?」

 

 

 まだ湿っている体を乾かすため自室で腰巻きだけになっていたレインのもとに、同じく腰巻きだけのラクが入ってくる。

 

 

「なんで?みたいな顔しないでくださいよー。まだ終わってないじゃないですかぁ。」

 

 

「い、いや、僕は良いって。あぁラクがまだしたいなら良いけど…」

 

 

 抱きついてくるラクの背中にぎこちなく手を回しながら彼の愛撫を受けていると、不意に彼がレインの腰巻きの下から手を突っ込んでレインの男根を撫で、その根元より少し奥、肛門のすぐ下あたりを撫でたとき、ラクの人差し指が柔らかいところにめり込んだ。

 

 

「あ……!」

 

 

 レインの顔が悲壮で歪む前に、ラクが口を重ねた。離れようとするレインをもう片方の手で無理矢理抱き寄せ、舌を突き入れる。ラクの人差し指は弾力のある肉に埋め込まれていった。

 

 きつく指を締め付けるそこは、肛門ではない。それは紛れもなくレインの雌の生殖器だった。

 

 

「ぷはっ…さっき、メスの匂いがしたんだ。こういうことっすか。」

 

 

「ラク…やめて…お願い……」

 

 

「マジな膣だな、こりゃ。すっげぇきついけど。心配すんなって、ハイエナ獣人の雌には雄顔負けの男根があることは知ってる。でもそれは本物じゃない。」

 

 

 ハイエナ獣人は雄より雌の方が体が大きく力も強い。そして擬似ペニスが存在する。精子が作られているわけではないが飾り物というわけでもない。

 

 

「雌のハイエナ獣人はそっから赤ん坊を産むんだ。雄に抱かれる時は筋肉で引っ込めて、そこにブツをブチ込む。雄からしたら縮み上がる話だ。先輩の母さんって、ハイエナ獣人だったろ?」

 

 

 レインは今にも泣きそうな顔で体を固まらせていた。レインのハイエナっぽいところといえば耳の形と斑点模様くらいで、後は小柄なユキヒョウ獣人。外見は父方の血の方が濃い。

 

 

「でもおかしいな。俺の指が入ってるここは間違いなく膣だ。雌の匂いもする。でも先輩のこれも間違いなく雄。ちゃんと匂いもする。さっき勃ってたし、匂いからして精液もでるんでしょ?よーするに、父親の影響とか、先祖返りとか色々あってどっちも機能してるってわけだ。匂いからして雌寄りだと思いますけどね。俺こういう匂い嗅ぎ慣れてるからわかる。先輩が商品にならない訳だ。」

 

 

 裏付けるようにレインの秘部はあっという間に濡れて愛液を滴らせた。

 

 

「でも先輩の性格は雄。それは間違いない。もしかして雌にならないように頻繁に自分で雄の方をいじってたりしてます?」

 

 

 レインは黙ったままだったが、この部屋に残っていた匂いを嗅ぎ取ったラクは確信していた。

 

 

「でも先輩の体は雌寄りだから、体はこっちを欲しがってたんですよね?風呂にひとりでしか入らないのは、見られたり、匂いを嗅がれるのが嫌だから…」

 

 

 秘部を弄るのをやめて、ラクはレインをあやすように撫でる。

 

 

「先輩、悩んでたんすよね。もし俺だったら……いや、俺だったらむしろ商売につかってるかもしれないけど……もう大丈夫っすよ。安心してください。俺、先輩のこと大好きですから、特別に、タダで手を打ちましょ。力抜いて…」

 

 

「ちょ、ちょっと…」

 

 

 ラクはレインの腰巻きを外し、自分の腰巻きも外すとレインの背後に回って後ろから抱きしめる。

 

 

「手を打つって…」

 

 

「雄も雌も満足させるのが俺の本業。知ってるでしょ?先輩。」

 

 

 膝でレインの膝裏を軽く突いて、無理矢理ひざまずかせてさらに体重をかける。華奢なレインは抵抗むなしく四つん這いにさせられた。

 

 

「ま、まってラク、僕は……」

 

 

「雌じゃない。知ってますよそんなこと。でも、苦しそうな先輩をほっとけないですよ。」

 

 

 土下座の体勢にさせられたレインの腎部に固いものが当たる。

 

 

「やめて……お願いだから……」

 

 

「俺は娼年で、先輩はお客。お客の溜まった欲をはらすのが俺の仕事。雄も雌も関係ない。だから怖がらなくて良いんですよ先輩。それとも他に好きな人がいるんですか?俺は娼年だから、もしそうなら流石にやめますけど。」

 

 

「……でも…僕は…」

 

 

 トロリ、と綺麗な縦筋から蜜が垂れる。息は上がり腹の奥が疼く。彼と湯浴みをした後から渦巻いていたものが一気に吹き出ていた。

 

 

「でも先輩、俺の精液を随分すんなり飲んでくれましたよね。異性でも躊躇するのに。そしてあの時の味と匂いのせいで余計盛ってるんでしょ?俺が全部、楽にしてあげますから。」

 

 

「やめ……」

 

 

 いきりたったラクの巨根が押し当てられ、弾かれてヌルンと尻の間をなぞる。

 

 

「おっ、すごい弾力。先輩、力抜いてください。」

 

 

「お願いやめてラク…僕は…雌じゃない…」

 

 

「終わったら、逆のこと言ってますよ。先輩。」

 

 

 身をよじろうとするレインを全身で抑え、腰を片腕で抱いて固定する。もう片方の手で自分の体を支えて、経験豊富なラクは腰の動きだけで巨根を突き立てた。

 

 本人の意思に反して十分濡れていたそこがニュプン、と亀頭を飲み込んだ。

 

 

「うあ……!」

 

 

「力抜いてください…怖がらないで…」

 

 

 かなりの弾力と狭さ。油断すると弾かれてしまいそうで、ラクは半ば強引に腰を押し進める。片手ではギリギリ包み切れない太さの巨根にメリメリとかき分けられて、肉を引っ張られる痛みと強い圧迫感、そしてゾクゾクする快感がレインを襲う。

 

 

「はあっ…はぁっ……」

 

 

「落ち着いてって。大丈夫、しっかり咥えてますよ。あと半分。」

 

 

「もう無理…うぁっ!」

 

 

 グッ、と力を込めれば奥が押し上げられて残りの半分もその華奢な体に沈められ、レインは思わず自分の腹に手を当てた。内臓が圧迫されて吐き気も感じる。

 

 

「先輩…これやべぇ…せっまいのに、すごく柔らかいっすよ…先輩のあったかい膣がピッタリ張り付いてきて波打ってる…先輩娼婦になったら大金持ちになれますよ…」

 

 

「おぇぇ……ぬ…抜いて…ラク……お願い……」

 

 

「全部入れられるとは思わなかったな…ほんとすごいっすよ。自分で言うのもなんだけど俺結構デカいほうなのに。流石に苦しいっすか?まぁ、いま結構強引に奥押してますからねぇ。」

 

 

 ラクもレインのお腹を撫でるとレインが身体を痙攣させる。どうやら外から撫でても感じるらしい。

 

 

「あれ、先輩勃ってる?そっかツボも両方あるのか…そりゃ雌寄りになるわな。ここ入れてりゃ両方つけるもんな。」

 

 

 ラクはそっとレインの男根を撫でながら腰を引いて、ちょうど男根の根元あたりに向かって突いた。

 

 

「うああっ!!」

 

 

 2つの弱点を同時に突かれ、外からも刺激を受けていた男根からは白濁が飛び出る。膣もそれに合わせて締まった。

 

 

「ラク…無理……ラク……壊れる……僕が…」

 

 

「壊れて良いんだ。今までよく頑張った。俺が楽にしてやるから安心するんだ。それが俺の本業だよレイン。何もかも忘れちまえ。俺もお前と一緒に獣になるから。」

 

 

 レインが口を開く前に腰を引き、突き出す。強姦まがいだが仕方がない。むしろ手荒なやり方が有名なサルスにはぴったりだ。

 

 

「俺の雌になるんだ、レイン。」

 

 

 まとわりつく膣を、角度をつけて突きまくる。揺れる玉袋がレインの下腹部に当たってペチペチと音を立て、その振動が甘い快感となってラクを昂らせた。

 

 

「うがぁっ…!がぁっ…!」

 

 

「先輩…の中…虜になりそう…めっちゃ良い……」

 

 

 痛みを遥かに超えた暴力的な快楽がレインの脳を侵していく。雄なのに、雄のはずなのに、躰がそれを歓迎している。彼の言う通り、本能はずっとこっちが欲しかったのだ。

 

 

「はぁっ…先輩……」

 

 

 ラクの息が顔にかかる。本能のまま激しく腰を振って快感を貪り、だらしなく恍惚とした顔を隠そうともせず、目が合うと口を重ねてくる。

 

 自分もあぁなりたい、という気持ちが大きくなってくる。身体のことは気にせず、本能のまま、彼のように。

 

 

「ほらっ…先輩っ…!」

 

 

 ゴン、と奥を突かれて、快楽が全身を突き抜け視界が真っ白になった。しかし彼は止まらない。

 

 

「あぁーっ!!あーっ!!」

 

 

「その調子っすよ先輩…!」

 

 

 雌として絶頂して理性が緩んだその隙を逃さぬよう、ラクはさらに激しく腰を振る。肉がぶつかる音と水音が響き、名器ともいえるレインの胎からの快感に耐えながら、眠っている彼の雌を叩き起こそうと最奥を突き上げる。レインがのけぞり嬌声を上げるその顔はラクよりも崩れている。仮にレインが完全な雄だったとしても、経験豊富で立派な雄槍をぶら下げているラクに本気で責められたら抵抗のしようもなく堕ちるだろう。雌雄の性のツボを同時に激しく突かれ擦られ、レインの思考回路が快感で焼き切れる。

 

 そしてついに2人の知性ある獣人は、2匹の飢えた獣となって快楽に溺れた。

 

 

「あぁ…!もう無理…!先輩…!」

 

 

 ラクにも限界が訪れて、全体重をかけて下腹部を押し付ける。根元に蓄えられていた濃密な精液が強い脈動で一気に先端まで運ばれた。

 

 

「あっ…あぁっ……」

 

 

 レインの胎が、下半身が震える。ラクの体温がお腹の奥に押し込まれ溜まっていく。ラクも、レインに締め付けられた自身の肉棒の中を精液の塊が通り抜けていく快感に、思考を放棄する。終わってもしばらくそのままの体勢で余韻に浸っていた。

 

 

「…先輩。」

 

 

「う…うぅ…」

 

 

 ズル、とまだ固い巨根を抜くと白濁が垂れた。

 

 

「泣かないでくださいよ、先輩。」

 

 

 だらしなく舌を出しよだれを垂らしたまま幼子のようにしゃくり上げて涙を零すレインを正面から抱きしめる。取り憑かれたように抱き返して顔を擦り付けるレインに、そっと耳打ちした。

 

 

「言ったでしょ、雄でも雌でもいけるって。なんなら今度は先輩が俺を抱きますか?俺きっと愉しめますよ。」

 

 

 レインはゆっくり首を横に振った。

 

 

「あぁそっか、先輩そっちの趣味はないんでしたっけね。いやー、それにしてもコーフンした。めっちゃ出たな。先輩、孕むんじゃないすか?」

 

 

 ギュッとレインの手に力がこもる。

 

 

「大丈夫ですよ、俺言い逃れできないし。ねぇ先輩、俺は確かに雄でも雌でもいけるけど、俺は子供産めないんですよ。」

 

 

 ラクがレインを離して仰向けにして覆いかぶさると、レインは無意識に股を開いた。

 

 

「俺の雌になってくださいよ。そうすりゃもう悩まずに済む。先輩だってもっとして欲しいって思ってるでしょ?」

 

 

 レインは黙ったままだった。強く余韻が残り、巨根に釘付けになり、身体もムズムズしているのに、それを拒みたい自分がまだ抵抗している。

 

 ラクはここぞとばかりに優しい言葉を囁いた。

 

 

「中身まで雌にならなくて良いんすよ。ねぇ、レイン。レインはレインのままが良いよ。だからその奇跡の身体を俺のものにさせてくれよレイン。ひとりにはしないから。まぁ俺は娼年だから、言葉だけじゃ信用できないか?」

 

 

 ズブンと巨根が沈められてレインの身体が震え、ラクは大きな目をキュッとさせていつもの笑みを浮かべた。

 

 

「さっきはちょっと乱暴だったから、今度はあつーくしましょうね。」

 

 

 再び繋がっただけでレインは完全なメスの顔になって喘ぎ彼にしがみつき、柔らかい膣壁が肉棒を優しく撫で回す。どう頑張っても抑えられない。その巨根でもっと突かれたい。巨根から放たれる子種が欲しい。

 

 

「ラク…わかった…良いよ……僕を…僕を……」

 

 

「最初からそのつもりっすよ。さ、本番としましょうか。」

 

 

 ラクが口づけして舌を入れるとレインは彼の背を愛撫しながら温もりに身を委ねた。ラクはそのままゆっくり腰を動かして絡みつく肉壁を愉しむ。

 

 鼻息だけでは酸素が足りなくなって接吻を解いたそばからレインが喘ぐ。完全に、彼の虜になってしまった。ラクに対し不安要素は一つもなかった。唯一、自分が完全な雌になってしまうことに恐怖を覚えたが、それも快楽で塗り潰されてしまう。

 

 心がそのままで躰が彼の雌になるのは怖いし辛い選択。

 

 

「先輩気持ち良い?」

 

 

「う…ん……」

 

 

「たっくさんイかせてやるよ、レイン。」

 

 

 そう言ってまた角度をつけてかきまわし始める。

 

 

「ありがとうレイン。辛いよな。ごめんな。そのかわり幸せにしてやっから。」

 

 

 不意の一言に驚き、快楽が追い討ちをかけてレインの思考が溶け始める。ラクは抱いた数より抱かれた数の方がずっと多いが、それによってむしろ気持ちの良いやり方を学んでいる。先の行為でレインのツボを大方把握したラクはあっという間にレインを絶頂させ、その後も宣言通りレインをゆっくり味わうように腰を振る。

 

 

「ちょいと強くするぞ。」

 

 

「あう……んっ……」

 

 

 レインの後頭部に片手を回して密着しつつ奥を押し上げるとレインも両脚をからの腰に巻きつける。膣がキュッと締まった。

 

 

「あ…あっ……」

 

 

「そうだそれで良いんだよレイン…ほらイッちまえ。」

 

 

 レインの身体が震え、雌の匂いがさらに濃くなる。最奥が雄を求めて口を開け、亀頭がぶつかる度に吸い付いて腹の中で音が鳴る。

 

 

「すっごいなぁもうこんなに柔らかくなって。」

 

 

 根元まで押し付けて一旦動きを止めるとラクに巻きついていたレインの脚に力がこもる。

 

 

「あれ、もしかして出すだ思った?そんなに焦んなくても空っぽになるまで全部出してやるから。」

 

 

「あ…あぁん……」

 

 

「先輩可愛い…」

 

 

 身体を擦らせながら、大きなグラインドで"彼女"を突く。小さくも極上の肉壺は彼の巨根に順応してそれを満足させるべくまとわりつく。

 

 

「あん……ううん……」

 

 

「はぁ…やべぇ…もう来るかも……」

 

 

 喘ぎと雌雄が擦れる音が心地よく耳に響く。レインはまた涙をこぼした。嬉しかった。悩みから解放され快楽を享受し、彼の温もりに抱かれていることが嬉しくて、彼の雌になれたことを幸せに感じていた。 

 

 

「ラクぅ……大好き……」

 

 

「俺もっすよ。俺の子供孕んで責任取らせてくださいよ。1人と言わず何人も。」

 

 

 挿し込むとしゃぶられ、引くと吸い付く膣肉がラクを確実に追い詰めていく。

 

 

「良いよ……ラクなら…良いよ……あ…あぐぅ……」

 

 

「でも先輩今理性ガバガバだからなぁ…正気の時にもう一回確認した方が良いかな?」

 

 

 わざとらしく深々と突いて密着して止まれば陶酔しているレインは彼を締め付け自ら腰を動かそうとする。

 

 

「俺に押さえられてるんだから無理っすよ。そんなに欲しいっすか?俺の子種。」

 

 

「欲しい…欲しいよ…ラク……駄目なの…?」

 

 

 離さないでと彼を抱く力を強くしながら涙声で訴える。レインはもうどうにでもできる。面白いくらいわかりやすく堕ちてくれたと満足しながら、自分の趣向も兼ねて正気に戻った時のための保険をかける。

 

 

「孕むけど良い?こんな狭いとこから産むのは痛そうだなぁ。」

 

 

「ラクの子供なら良いの…お願いやめないで……」

 

 

「そんな可愛い顔で言われちゃ仕方ないな。後でやっぱやだとか言わないよね?」

 

 

「そんなこと言わない…だから早く…うおぉんっ!」

 

 

 いきなり強く突かれて絶頂したレインに構うことなく腰を打ちつける。舌をベロンと出したまま喘ぐレインを掻き抱きその声を愉しみながら彼女のヘソ下をえぐり、絡みつくヒダが擦れる快感に身を浸す。

 

 

「あぁ…ラク…ラク……」

 

 

 身体を震わせ、先に子種を出したのはレインの方だった。2人の腹の間に出された実を結ぶことのない子種は屈服の証。これから雌になる上で不必要な子種を排出したに過ぎない。その副産物として膣が痙攣し彼に更なる快楽を与えた。

 

 

「うく…こんなにきゅんきゅんして…今出してやるよ…」

 

 

 情けないレインの声が断続的に響く。ラクも息を荒げて動きを激しくして自身を昇り詰めさせる。愛液と先ほどの精液がぐちゃぐちゃ音を立て、玉袋と下っ腹がぶつかる音がそれに重なる。迫り上がる快感を堪えきれなくなると一瞬巨根の亀頭以外が全て露出させ、華奢な躰に根元まで一気に打ち込んだ。

 

 

「うがぁっ!あっ…はぁっ……」

 

 

 狭い胎で巨根が暴れ、それを押さえるように膣が締め付ける。射精の快楽に喘ぐラクに強く頬擦りして温もりを全身で受け止めた。お腹の奥に彼の体温がぶつけられる、その感触がなんとも愛おしい。何も考えず彼に全て委ねるのはなんと幸せなことだろう。彼の命の脈動が全身を伝い、自分が彼の一部になってしまったかのような感覚になる。

 

 

「ふぅー…もう戻れないからなレイン、お前は俺のものだ。」

 

 

「うれ…しい……」

 

 

 覆いかぶさっているラクの腰を撫で、結合部に触れてみる。巨根は自分に完全に埋められていて触ることができず、それに興奮する。彼の玉袋を撫でると僅かにヒクリと反応した。握りこぶし大のそれにはまだまだ子種が詰まっている。

 

 

「全部お前のものだレイン。欲しいか?」

 

 

 レインが頷くとラクは笑う。

 

 

「俺もだ。ずーっと我慢してたんだ。こんなんじゃ足りねぇ。」

 

 

 唇を重ねるとレインの方からも舌を入れる。後頭部を抱き合い、息継ぎしながら上も下も繋がる。そしてまた、狭い部屋に雌雄が喘ぐ声と擦れる音が響いた。

 

 

「レイン、おーい。うん。完全に飛んでるな。」

 

 

 夢中になって腰振りと種付けを繰り返しているとレインがうわごとしか言わなくなる。しかししばらく様子を見ているとレインが無言で口づけをせがみ物欲しそうに喘ぐので、ラクはまた腰を振るのだった。

 

 

「う……」

 

 

 あったかいものに包まれた中でしばしまどろみ、レインは目を開けた。

 

 

「ラク……」

 

 

 ラクはレインを抱きしめたまま眠っていた。外はもう明るい。事後の匂いが鼻をつく。かなり濃い匂いだ。ムワッとして甘い匂い。自分とラクの雌雄の匂い。

 

 記憶ははっきり残っている。普段なら絶対に言わないようなことを当たり前のように言い、胎内に圧迫感を感じるほどの量を注がれ、快楽をひたすら貪っていたことも覚えている。

 

 パンパンに張っているような気がして自分のお腹を撫でてみる。

 

 

「…んぁ、あ、起きました?」

 

 

 ラクはレインを抱き直して愛撫する。

 

 

「いやー、盛り上がりましたね。先輩、ラクの精液がお腹にいっぱいで嬉しい、なんて言ってたんですよ?……否定しないってことは覚えてるんすね。」

 

 

 レインは黙ったまま彼の背中を撫でる。

 

 

「俺、謝った方が良い?」

 

 

「いや……もう良いよ……それよりも昨日のは、その…僕は…客だったの…?それとも……」

 

 

「違いますよ。客は俺っすよ。言ったでしょ?これで先輩は俺のものだって。」

 

 

「どういうこと?」

 

 

「先輩をメス堕ちさせたんで、先輩は俺のもの。その身体のせいで普通には売れない先輩を、吹っ切れさせたら俺に譲ってくれるって。俺さぁあんな仕事してたから嫁なんて諦めてたしそもそもいらないと思ってたけど、やっぱ腹割って子作りできる相手は欲しいっすよ。」

 

 

「最初から…知ってたの?」

 

 

「えぇ。最初は信じられなかったけど。でもねぇ先輩、俺先輩のこと好きですよ。本気で孕ませたいと思ったのは初めて。俺たちピッタリじゃないすか。良い人選ですよ。」

 

 

 ラクが口づけをするとレイン身体が反射的に反応して応える。ラクが足を絡ませてきたのでレインも彼の腰を抱き寄せながら腕全体で彼の脇腹を愛撫した。

 

 理性は戻っている。けれど昨日の自分とはまるっきり違うとレインは感じ取った。彼に調教されたせいでこうして裸で抱き合うことにも抵抗がなく、むしろ安心する。

 

 

「ラク…」

 

 

「おっと勃っちまったな。先輩可愛いから。」

 

 

「絶倫過ぎだよ…あんなにしたのに。」

 

 

「見抜きさせて。」

 

 

 起き上がってあぐらをかくと自慰を始める。レインも起き上がると彼の手を止めさせて、昨夜自分を滅茶苦茶にした巨根を両手で掴んで亀頭をくわえた。そのまま射精まで導くつもりだったが先走りの味と匂いでレインの体も反応し、結局体を重ねることになった。

 

 

「結婚式代わりってことで。…聞きましたよ。先輩、故郷で神の子扱いされて、自分の子種で孕まされるところだったって。えぐいことしますね。トラウマになるわけだ。」

 

 

「…そう。それで母さんが僕を預けてくれたんだ。本当はお金を払わないといけないけど特例で無償で受け入れてくれて、母さんも今は別の街のサルスで働いてる。んっ…」

 

 

 あぐらのままのラクにまたがって自ら巨根を受け入れる。お互いゆったり動いてダラダラ愉しんでいると寝ていると思って入ってきた従業員と鉢合わせした。

 

 

「あ、さーせん。朝勃ちしちゃって。」

 

 

 焦るレインの顔を隠すように抱き寄せつつ、羞恥心の欠片もないラクは構わずレインをかき回したのでレインは必死で声を抑えた。対する黒ヒョウ獣人も、昨夜激しくしていたことは知っているのでなかば呆れて笑った。

 

 

「良かったじゃないかレイン。でもあんまりやり過ぎるなよ?大事な身体なんだから。」

 

 

「へーきっすよ、いくら俺でも節度は守りますって。」

 

 

 また二人きりなって、レインはホッとため息をつく。

 

 

「昨日…僕を襲うことも…言ってたの…?」

 

 

「もちろん。それに先輩めっちゃ喘いでましたから全員知ってると思いますよ。報告しなくて済みしたね。」

 

 

 ラクがレインの腰を引き寄せ射精し、レインもラクの顔を抱く。何も隠さなくて良いという幸福を感じながらレインも穏やかに達して、改めて彼と共にいようと決心した。

 

 

「ラク…ありがとう……」

 

 

 ラクは笑って熱く口付けをした。

  

 

 レインが色々特殊なので結婚式をあげたりすることはなく、普段はいつも通り雄のように振る舞う。不思議なことに、ほぼ毎晩ラクに抱かれて身体が雌として目覚めたらしく元々大部分が体内に埋まっていたレインの雄の生殖器が退化して体毛に埋もれて外からはほとんど見えなくなり、子種が作られなくなったのか、行為中に控えめに勃起して絶頂しても透明な液体が少し出るだけになった。

 

 レインは裸になると時々寂しそうに下腹部を見るが、彼の裸体と巨根が目にはいるとすぐに恍惚とし、昼間とはうってかわって雌になった。

 

 二人はいつも一緒にいる。お互いが完全に心を許し、レインが自分の身体について悩むこともなくなった。そしてラクは正式にサルスの一員となって子供達の教育を手伝いながらレインとの明るい暮らしを満喫する。後悔は一切無いが身体を売りたいと思うことは2度となかった。

 

 

 

 

 

 ◯◯◯

 

 

 

 

 

 

 王国公認、人身売買専門組織サルス。種族を問わず誘拐しては独自の審査によって選ばれた逆に売る。今日も商品の取引を終え、自由時間になって雑談をしている商品たちの声を聞き流しながら商売記録を書く黒ヒョウ獣人。

 

 

「おーい!!聞いて聞いて!!」

 

 

「どうしたラク、そんなにはしゃいで。」

 

 

 満面の笑みで部屋に入ってきた雑種の獣人の少年とやや呆れ気味の彼のパートナーの様子になんとなく予想がつく。

 

 

「懐妊!!レインに赤ん坊できた!!」

 

 

「ちょっとラク、興奮しすぎだよ…」

 

 

 返事を待たずに愛人の手を引っ張って部屋を出ていく。どうやら誰彼構わず言いふらしているようだ。レインもなんだかんだ満更でもなさそうな顔をしていた。

 

 

「祝いの品を考えないとな。レインの母親に、俺からも手紙を送っておくか。」

 

 

 金さえ貰えば路上でも裸になって股を開く。個人で赤の他人に身体を売るという危険が伴うことを本業としていた時のラクと、母親に手を引かれてやってきた、げっそり痩せた二形のレインを思い浮かべる。2人とも随分変わって、幸せそうで何よりだった。

 

 

「純粋な雌じゃないからお産が大変になるかもな…早めに準備しておくことに越したことはない。まずは食事だな。…これを機に全体で改善するか…あとレインの仕事量を減らして、座ってできるやつを回さないと…」

 

 

 ここは人身売買専門組織サルス。戦争孤児やスラムの孤児、貧困児、望まれていない生を受けた子供達や特別な事情がある子供達を誘拐あるいは有料で引き取り、余裕と理解がある温かい家庭に売る。今日も彼らに休みはない。温もりを求める子供達がいる限り……

 

 

 おわり




 
 
 両性具有って実は現実の人間にもあるらしいです。ただし創作における両性具有とは大きく違います。気になったらWikipediaで「半陰陽」と検索してみてください笑
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