イナンナの獅子 ショタがTSスーパーヒーロー(金髪褐色おねえさん)に変身して同級生のショタとチュッチュする話。 作:古井京魚堂
大月聖夜は文学少年である。
昼休みはいつも教室でタブレットで本を読んで過ごしていた。
そのためユウタがトイレに籠ったきり帰ってこないのを知ったのは、予鈴に追い立てられ戻ってきた級友たちが、不思議そうに「ユウタまだ戻ってないのか」と言いだしたのを聞いてになった。
(まただ)
これが初めてではなかった。
何日か前にも同じことがあり、その時はぐったりとした様子のユウタを保健室まで連れて行った。
それだけではない。少し前からユウタはよくトイレに行くようになった。ちょうど昨日も、ユウタの家で遊んでいたら、十分くらいトイレから帰ってこないことがあったばかりだ。
(大丈夫かなあユウちゃん。病気だったりしないよね? かびんせいちょうしょうこうぐん……だっけ、インターネットで調べたら何かそういうのがあるらしいって出てきたけど)
心配していた。
ショウヤは様子を見に行くことにした。
クラスの誰しもが彼がそうするのが当然だと思ったし、押し退けて自分が行こうなんて考えもしなかった。
もちろんそれは皆が皆して薄情だからではない。
「おっと」
「ユウちゃん大丈夫?」
転げそうになったユウタをショウヤが慌てて支える。
「サンキュ! もちろん大丈夫だぜっ! なんてお前に強がっても仕方ないよな。わりぃな。腰が抜けちまっててさ。まだ足がふらついてるんだ。ちょっと午後の授業は無理っぽい」
「そうなんだ」
疲労困憊の態で弱音を吐くユウタの、汗の浮かぶ紅潮した首筋と、しっとり濡れて頬に張り付いた乱れ髪に、ひどく胸がざわついた。
心配だから……ではない。
(どうしてシャツのボタンが千切れ飛んでるんだろう。なんだか……そう、なんだか、話に聞く情事のあとのような……)
ショウヤはドキドキした。
ちらちらと見え隠れする桜色の乳首がとても淫靡なものに感じられた。熱っぽく汗ばんだ体から漂ってくる香りもどこか甘酸っぱく感じる。
おかしい。こんなの変だ。自分よりもずっと男らしい親友から、醸し出される形容しがたい色気にショウヤはひどく戸惑った。
ユウちゃんの裸なんて見慣れてるのに。それ以前にユウちゃんはボクと同じ男の子じゃないか。
本を好む子は往々にして同世代よりもマセているものだが、ショウヤもまた親の本棚からこっそり大人向けの小説を抜き出して読んでいた。
そんなことあるはずがないのに、頭の奥底で、ふらちな考えがひっきりなしに湧きだしてくる。
養護教諭は不在だった。
ユウタ達の通う小学校の養護教諭いわゆる保健室の先生は、保健の授業を一部受け持っているので、たまに不在の時間が存在した。
たまたまそれに当たってしまったのだ。
幸いにも保健室の扉の鍵は開いており、ベッドにも先客はいなかったので、しばらく横にならせてもらうことにした。
「やっぱり薬の棚には鍵が掛かってた」
おなか痛の薬は持ってこられなかったと謝るショウヤに、ユウタは慌てて、もう腹も痛くないし吐き気もしない、大丈夫だと応えた。
(言えない。本当は股間を弄り過ぎて、疲れ切って、頭がボーっとしてただけだなんて、真剣にオレのことを心配してくれてるコイツにそんなこと言えっこない)
凄まじい罪悪感に、なんだか本当にお腹が痛くなりそうなユウタだった。
さて。
ユウタは仮病である。
だが、覚えたての性感の衝撃とそれに我を忘れて耽溺したことで極度の疲労を感じていたのは事実である。
事情がある。
昨夜もまた狩りに出ていた。
これまでにない大物だった。クラゲではなく体高1メートル級の大ネズミだ。初めての一撃で殴り倒せない相手の登場と格闘戦に興奮覚めやらぬままに夜を明かし、そのまま登校して来た。
純粋に眠かった。そして神力が枯渇していた。
布団に入って間もなく目がとろとろになってきた。
時間感覚も曖昧な、ゆめうつつの朦朧としたユウタの中で、自制心が緩んでいく。
足りない。全然足りない。飢餓感に茫とする。
(うう……ショウヤ、早く教室に戻ってくれ……!)
ショウヤの目がある中で醜態をさらすわけにはいかないという一念で押しとどめていた股間の熱が、堰を切ってどっと溢れだす。
さわれ、さわれと訴えかけてくる。
薄情なことに今はショウヤが邪魔だとすら思われた。
「おやすみ……ボクは教室に戻るね」
お別れの挨拶。
カーテンを閉めたショウヤがその場を後にする。
転身の権能を切る。
服を脱ぎ捨てる間ももどかしく、パンツがびしょぬれになったらどうするのか、などという後先も考えられずに、直接手をパンツの中に差し込んで、クチュクチュ、コリコリと陰核弄りを再開した。
そこには性愛に振り回される獣の姿があった。
手慣れたもので、すっかりと巧妙になった自らを慰める手指の動きが、ユウタをすみやかに性の頂に導く。
咆哮じみた喘ぎ声を挙げ、だらしのない顔貌で、全身を弛緩させる。
長距離の徒競走で一等を獲った時にも似た心地の良い倦怠感に包まれ、少し冷静になったユウタが、喉が渇いたなと目を開くと、唖然としたショウヤと目が合う。
「へぁっ! ……うーん」
目を白黒させると、そのままバタリとベッドに倒れ込んだ。
かと思うと、すぐにムクりと上半身を起こす。
「羞恥がきわまって意識を手放しおったか」
「ユ、ユウ……タ?」
ショウヤには何が何やら分からなかった。
なにやらぶつぶつと寝言を呟いていた親友が、いきなり金髪で褐色の大人の女性に変身したかと思えば、激しいオナニーを見せつけてきた。
この時点で意味不明なのに、今度はそれが急に気絶したかと思えば、中身が別人に変わっている。
不可解なことに、ショウヤには最初のよがり狂っていた女がユウタであるという確信と、それが気絶から覚めた女が別人であるという確信があった。
オーラというのだろうか。それが明らかに違っていた。
「小僧。ちこうよれ」
高圧的な声にショウヤは臆した。
しかし、逃げようという意識は起こらなかった。
まるでそれ自体を禁じられているように。
「きさまも、そのいきり立ったモノをそのままにされては生殺しも良いところであろう。古来より神は巫女の舌を通じて意を示す物。この舌で至上の悦楽に導いてやろうぞ」
そう言うと、女は長く、肉厚の舌をベロンっと出して、幼い男を挑発する。
その艶めいた仕草に、ショウヤの股間は痛いほどに硬くなるのだった。
唇を舐める舌の艶めかしい動きにショウヤはゴクリと生唾を飲み込んだ。
「そ、それは巫女さんの口を通して神託をするってことであって、そんな直接舌を使ってフェラチオをするだなんて話じゃないと……思います?」
「ほほう。てっきりこの国の童たちは皆が皆、ユウタめと同じレベルの物知らずかと思っておったが、そういうわけでもないらしい」
「うひゃあっ!」
女は距離を詰めるとショウヤの後ろに回り込み、豊満な乳房を少年の後頭部に押し付けた。
「はて。じゃが。余は一言もきさまの一物を舐めてやるとは言っておらんぞ。そうであろ?」
飛び上がって逃げようとするショウヤを抱きとめると、動揺し羞恥に染まる耳元に顔を近づけ、痛々しいほどに赤らんだ左耳に囁きながら、ふいに噛みついた。
時に歯を使い、時に唇で、強弱をつけて何度も繰り返し甘噛みを続ける。
唐突に女の長い舌が蠢き、耳の穴に差し込まれた。
耳の穴を舐めまわされる忌避の念の混じった快感に背筋がゾクゾクとする。
少年の耳と女の舌との間に唾液の橋が架かる。
感じたこともないほどの興奮に足は震え、立っていられなくなったショウヤを寝台へとうながすと、うつぶせに倒れ込んだ少年の上に、背中から覆いかぶさり、左耳、首筋、右耳へと順繰りにキスをしていった。
少年の未だ小さく薄い体に、自らの成熟しきった女体を、蛇のように絡ませる。
長い長い時間にショウヤには思われたが、実際にはそれほどの時間は未だ経っていない。
「どうじゃ? 言葉もないか。まだまだこれからじゃぞ」
早くも息も絶え絶えのショウヤを馬乗りになって見下ろしてにんまりと笑う。
絡み合う内にはだけたシャツの裾をめくり上げ、露出したかわいらしい臍を指で愛撫する。
「服が邪魔よな。脱ぐが良い。それとも、王者が
言葉通り、慇懃な手つきで服を一枚ずつ脱がせていく。
直前までの激しさとは打って変わった繊細温順な手捌きであった。
そして、それから、そのままのやさしさで、手指も交えてのより複雑な愛撫を開始した。
少女と見まがう未発達の白い胸をやさしく撫でさすり、足と足を絡ませ、尻を揉んだ。乳首を甘噛みし、臍に舌を這わせ、丹念に手足の指を舐め清める。
その振る舞いは言葉の通り、あたかも王にぬかずく下女のようであった。
それでいて、意地の悪いことに、口づけとペニスへの直接の接触だけは厳として行わなかった。
だらだらと先走りの涎を垂らし続ける年相応の幼茎が耐えられるぎりぎりを攻め続ける。
「これ。触れてはならぬ。ここまで来て己の指で果てようなどと、そんなつまらぬ終わりを迎えたいのか」
耐えかねて股間に手を伸ばそうとしたショウヤをたしなめる。
「どうせ握るならばこちらを揉んで慰めとせよ」
握らされた乳房にショウヤのペニスはさらなる怒張を示した。
女の乳房、おっぱいはあまりにも大きく、ショウヤの小さな手では、そしておそらくは大人の手でも、両掌を使ってもなお片玉すら覆い隠せなかった。
その偉容、手に伝わるやわらかさに我を忘れ、ただただ無心に、乱暴な勢いで揉みしだく。
言葉を失った獣のように、性衝動が命じるままに、少年は乳房に吸い付いた。
「ぬぉ……♥」
不意打ちに女は喘ぎ呻いた。
その声に勇気づけられ、ショウヤはさらに褐色の爆乳を揉み、吸い立てる。
ますます勢いを増すショウヤの分身は、いよいよ限界が近づいていた。
これ以上堰き止めるのは不可能だと思われた。
女の細長くしなやかな褐色の指が、皮被りの少年茎に添えられる。
「許す。疾く精を
許可と同時に女はショウヤの包茎の皮を一息に剥いた。
途端。堰き止められていた精液が弧を描いて吹き上がる。
ドピュドピュと音でも聞こえてきそうな勢いで放出された少年の精液は、虚空より取り出された青い杯に受け止められた。
ラピスラズリの杯である。
かつてない勢いでの精液の放出に脱力するショウヤの頭を、大儀であったと撫でながら、女は杯を傾けた。
チュパチュパ。クチュクチュ。ズゾゾゾゾと小学校の保健室に流れるにしては、あまりにも不釣り合いな卑猥にすぎる水音が響いていた。
ベッドに腰かける少年の幼い男性器を、跪いた女神が口の中でもてあそんでいる。
ついばむように亀頭を舐め、尿道口を舌先でいじめ、十本の指がそれぞれ独立した生き物のように蠢いて玉袋をもみほぐした。
皮被りの竿を握って上下させる単純なオナニーしか知らなかった少年に、天上の妙技がもたらす度外れた快楽は残酷なほどに鮮烈で、ショウヤはただただ翻弄されるばかりであった。
さながら嵐に蹂躙される若木の風情。
仰け反りながら、シーツを握りしめ、「オっオっ……♥」と喘ぐことしかできないショウヤへと、女神はぞっとするほど色っぽい仕草で、上目遣いに笑いかける。
「くくく。阿呆の様じゃぞ。善き哉。性愛の交歓に飾った言葉、小難しい考えなど要らぬ。ただ貪り、貪られよ」
女の媚という概念が結晶化した凄艶な微笑は暴力である。
本能的に自らが被捕食者であると理解させられる。
爛々と目を輝かせ、女神イナンナは少年を飲み込んだ。
たまらずショウヤは何度目ともしれぬ射精をする。
精液は薄く限りなく透明になっていた。
しかし、すでに何度となく射精させられた幼茎は、萎えることを許されなかった。
「あぁぁ……♥」
当初の名分は精液と先走りに汚れた竿を清め、尿道にのこった精液の残滓を吸いだすという後戯としての口淫、いわゆるお掃除フェラであったが、生まれて初めて外気に触れた子供のおちんちんには、剥き出しの亀頭に触れる舌の熱さは度を越して刺激的だった。
我慢できるわけもなく咥えられた途端に暴発した。
幸いにして、誰にとっての幸運かはさておき、射精の後もショウヤのペニスは硬いままだった。
もとより青い獣欲が一度や二度放出したくらいで満足するなどありえない話だ。
自身の早すぎる漏精と満たされない性欲の強さに――事実としては性愛の女神の艶美に晒され耐えられる男など聖者の類を除いてはありはしないのだが――ショウヤは情けないやら恐ろしいやら恥ずかしくって泣きそうになった。
それが女神の嗜虐心に火をつけた。
泣きそう?
とんでもない。
泣き叫ぶべきだ。
女神は再度ペニスを咥えると、一気に喉奥まで飲み込んだ。全力で啜りたて、舐めしゃぶる。
後の顛末は既に述べた通りの暴虐と蹂躙である。
それはいつまでも続くかと思われた。
「ちっ時間切れのようじゃな」
淫らな嬌宴は唐突な終焉を迎える。
だがそれは幸いであったろう。
あるいはショウヤの命運は、中断されなければ、この場で女神に食い潰される形で尽きていたかもしれない。
「あら起きた? もう6時間目も半分過ぎたところだよ。君たち仲が良いわねえ。先生、この学校に勤めて長いけど、一つのベッドで眠っている子たちなんて初めて見たわ」
ユウタが目を覚ますと、なぜか隣でショウヤまで眠っている。
保健室の先生の呆れたような言葉にユウタは反論を試みたが、否定する材料はどこにもなかった。
「どうして教室に帰ったはずのショウヤが……」
そこまでひとりごちた所で気絶する直前の情景を思い出し、ユウタは血の気が引いた。
「ショウヤ! ショウヤ! 起きろってば!」
驚いた養護教諭に止められる勢いでショウヤを揺さぶった。
「……うーん。もう出ません……って、あれユウちゃん」
二人してお互い気まずい顔で口ごもる。
聞きたいが、何をどう切り出せば良いか分からなかったし、なにより第三者がいる場所で聞くのもはばかられた。
「じゃあ。もう体調は良いのね? これに懲りて夜更かしは避けるように」
保健教諭のお小言を神妙な顔で受け入れる。
朝まで遊んで起きていて、午前中で限界が来た、そういう形でユウタは事情を説明した。
大筋で本当の話だ。
ショウヤが一緒に寝ていたのは、眠る友達を見ているうちに自分も眠たくなってきて、思わず潜りこんでしまったということになった。
読者の利便性を考えて、濡れ場のある話のサブタイトルに「※エッチシーンあり」と明記してみました。
その上で、エッチシーンにも一人でのオナニー、ペッティングから本番まで幅がありますが、書き分けた方が良いかどうかを思案中。