手合わせを終え、猫獣人のミーニャとフェアリーのアヤワスカの二人に俺の実力は充分認められ、無事にパーティを組むことになった。
街へ戻りながら聞いた話では、どうやら2人は単純に街から街への移動を考えていたらしく、ただ移動するのももったいないから何かお手頃な儲け話なんかが無いか探していたらしい。
なお、ミノタウロスのメリッサは俺の強さを確認できたことに満足したようで「またね」と離れていったので現在は3人で食酒亭に移動して、どう儲けるかの話を練っている。
「結局、運搬依頼を受けて移動するってとこに落ち着くのかなぁ?」
「そうね。護衛依頼は面倒だし商隊とかになると主導権も自由も少ないし……それが一番面倒が少ない形で利益が出そうに思うわ。」
「考える仕事は任せるにゃあん。」
ミーニャがアヤワスカに持たされていた有翼人淫魔店のある街までの道のりを記した地図をテーブルに広げるという大仕事をした後、主にアヤワスカと二人でプランを練っている。日本では『段取り八分』なんていうが、やはり事前の準備は世界が変わっても重要だ。備えあれば憂いなし。しっかりとした計画は成果に大きく影響する。
尚、アヤワスカは俺の肩に座っていて、ミーニャは逆隣の席に座ってだらだらしながらも時々、気の付いたように俺に身体を擦りつけてきている。
あまりに二人の態度が最初と変わり過ぎている気もするが、こういう変化の仕方には正直もう慣れた。
この世界の女性は現金なのだ。否、現実主義なのだ。
『自分の役に立つ』と判断できた男を自分の近くに置いておく為の工夫は惜しまないし、自分自身の持つ魅力も理解している。さらに男の鈍感さも、よくよく理解しているからこそ二人とも分かりやすく親愛の情を露にしているのだ。
『好き好き』とされて嫌がる男はいない。大抵『俺もしゅき♪』になるのが常。世の真理。
女性に比べ男があまりに単純すぎる思考ではあるが、単純な思考をしている方が楽しいのだから何も問題はない。シンプルイズベスト。
いや……よくよく考えれば女もシンプルな思考をしているともいえるのかもしれない。男も良い女を振り向かせるために頑張るのだから、そこに差などない。つまり俺が良い男認定されたというだけのことなのだ。うははは。
ミーニャが、また思い出したように俺の腕に頬を擦り付けてきた。うむ、可愛い。
猫の擦りつけは『これは私の』と主張するマーキングの意味があるらしいが、好かれていると感じられるから、そういった主張をされても構わない。
戦いに身を置く女の獣人は本能的に強い男を好きになりやすい傾向があるから、ミーニャがマーキングしてくるのは『俺が強いオスである』とアピールされている気にもなる。故にまったく悪い気はせぬのだよ。ぬはははは。
「となると何を運ぶかだよなぁ。」
「問題はそこなのよね。」
浮かれる内心を表に出さず話を進める。
のんきなミーニャと比べ、俺の肩に腰かけて凛々しげなアヤワスカ。本人は普通に話しているのだろうが言葉が放たれる位置が位置だけに、いちいち耳元で囁かれるようなフェアリーボイスが気持ちいい。流石妖精。パンツ見たい。
さてさて、3人組としてパーティを組んで一緒に移動することになった俺たちだが、地図を見る限り目的地までの移動時間は片道5日程度かかるくらいの長い道のりがある。
これだけの移動距離となると普通であれば儲けたい気持ちと、あまり大きなリスクを背負いたくない気持ちのせめぎ合いが起きたりもして計画を立てることに苦労する。
なにせこの世界では基本的にケンタウロスや飛行種、魔法を使わない限りは自分の足を使った徒歩での移動が多いのだ。
ミーニャとアヤワスカの二人も今回は徒歩での移動に賛成している。というのもミーニャは獣人だから体力に自信があるし、アヤワスカはフェアリーだからミーニャか俺の肩に止まって移動するつもりだからフィジカル面での問題がまるでないのだ。それにわざわざ金を払ってまでして移動したくもない。
冒険者は何かと金が要ることが多いから節約できるところは節約するという意向が強く、今回の移動では既に徒歩は決定している。無料は強い。
もちろん俺も無駄金は使いたくないし、それになにより移動にかかった日数の分だけ二人と良い思いができるのだから、むしろ徒歩意外の移動を提案されたら知識をフル動員して反対していたところだ。
さて、そんな無料で脳筋オススメの徒歩での移動だが金はかからない代わりに時間はかかる。
移動に時間がかかるということは、モンスターや犯罪者、盗賊なんかに狙われるリスクが高まってしまうことになり、それゆえに運搬依頼を受ける話が出た場合でも普通はリスクを減らすため、可能な限り少量で済むような手紙なんかの運搬依頼を受けることが多い。
なにせ大きな荷物を運搬していたりすれば手間がかかるだけでなく目立つ。目立つということは、それだけ狙われる可能性が増し危険度が増すことに繋がるのだ。『盗賊さーん! カモがネギしょってますよー!』状態を公開しまくるのだから当然だ。
「運べるだけ運びたいよな。」
「うん。ロバか馬を借りて荷台で運ぶくらいしたいわ。」
「いいね。ロバとかだったら足は遅いけど着いた先でも売り易いしな。その方向で考えるか。買う為の手持ちはどう? 無かったら俺出すけど。」
「あら、甘えさせてくれる男って素敵よブレイク。」
「んにゃ~ん。」
またもスリっと擦りつけをしてきたのでミーニャの頭をなでる。ゴロゴロ音が聞こえてきて可愛さが増す。猫かわいがりしたい。もう色々撫でたい。愛撫したい。
普通なら目立たないようにする移動だが、今回は敢えて目立っていく為の方法を考えている。
目立つ荷物を運びながら、その運搬は男と女が一人ずつしかしていないように見せるのだ。なにせフェアリーのアヤワスカは小さいから遠目には確認しづらいからな。
盗賊が目をつけて観察していれば護衛の男は毎日女とイチャつくような素人丸出し。こうなれば、もう『カモがネギ背負って鍋とコンロも持ってきましたー』状態にしか見えないことだろう。盗賊は罠を盛大に張るなり、ボーナスを逃さないようにがっつり襲いにくるはずだ。
わざわざ盗賊に襲われたいなど普通の冒険者が考える事じゃないが、なにせ俺という存在が普通じゃない。
つまり今回は移動するのが主目的だが、ついでに荷物の運搬で稼ぎ、さらに荷物と護衛の少なさを囮にして盗賊をやっつけて稼いじゃおうという一石三鳥を狙った案というワケだ。
夜襲とかになっても俺はチート持ち。敵意で反応できるようになっているからなんの問題もない。賞金首さん。いらっしゃ~い! だ。
「んじゃ、どの運搬依頼を受けるかの詳細は現物の依頼を見ながら決めるとして、さぁ、一番大事な報酬の話をしないか? 俺の報酬の話を。」
「あらあら。」
アヤワスカがクスっと笑った後、ふわりと地図の上に降り立った。どうやら顔を見ながら話すべき内容と解釈したようだ。
妖精さんのおみ足。かわいらしいのう。かわいらしいのう。
「んにゃ? エッチな話するのかにゃ?」
「うんっ! エッチなお話しよ!」
耳をパタパタと動かしながら、俺の腕に手を絡めながら爛々とした目を向けてくるミーニャ。
発情期ではないのだろうが、獣人はエロに素直で可愛い。
「まぁ体裁とかの固い話からするけど、ここの法律上、売春は禁止されてる。だから身体を報酬にしてるとかの取引はあってはならないわけだ。なので俺達は恋人同士の関係で、アヤワスカとミーニャが受けた依頼を恋人である俺が手伝ったって
「フフっ、ないわよ。」
「ないにゃ。」
そう。ここの法律上、売春は禁止されているのだ。
売春とは『対価を目的に性交すること』を指すから『性交の対価として俺が力を貸す』というのは売春になってしまう。
サキュ嬢が性交を売りにしてるのは、サキュバスの性質なので問題ない。だってサキュバスだもの。
というわけで俺たちの場合は冒険者同士となるから恋人同士ってことにしておけば性交してても問題ない。
別にここまで厳格にしておかなくてもとも言われることもあるが、なにごとも建前はしっかりとしておいた方が良いので、これは毎回確認していることだ。
「それじゃ移動する時は俺たちは恋人同士ってことで宜しく。」
「なんなら今からでも良いわよ?」
「ミーニャもにゃ。」
「おっ? うへへ、んじゃ今から恋人ってことで。やったぜ、美人の恋人二人もゲットした!」
個人的に恋人って響きが嬉しいだけだったりもするが、やはり建前というのは重要なのだよ。うむ。
俺の態度にクスクスと笑うアヤワスカと、腕に押し当てられているおっぱいの圧力が増したような気のするミーニャ。やあらかいれす。
「それじゃあ大事な恋人のお二人には、これだけはされたくないって事とか無いか聞いておきたいんだけど、なんかある?」
「まぁ私は見て分かる通りフェアリーだし、人間だとサイズ的に厳しい人が多いから多分挿入はNGだわ。」
「オッケー。まぁ流石に俺も無理だと思うわ。痛い思いとかさせたくないし。」
「ふふっ、優しい恋人で嬉しいわ。でも挿入がダメな分、全身ズリしてあ・げ・る。」
「ふほっ!」
艶めかしい仕草で投げキスをしてくるアヤワスカ。
正直それだけで、なんかもうちんこ勃っちゃう。
全身ズリとか、もう期待に胸だけじゃなく色々ふくらんじゃう。
「あと魔法操作でローションプレイもできるわよ?」
「なにそれめっちゃ楽しみ!」
「あら、それじゃあ後のお楽しみね。」
やだ。フェアリーったら。多才。
「んにゃー、ミーニャは特に何がダメとかないにゃ、けど舐めると痛いって言われたりするにゃ。」
「え? そうなの? ちょっと舌見せて。」
「んえ」
俺に言われるままに口を開いて舌を伸ばしてくるミーニャ。
口を開けてすぐに牙が目立つ当たり肉食系の獣人という気持ちになるが、それでも女の子が口を開いて見せるというのは、なんだかそれだけでえっちぃ気がしてくる。
「ん? ……あ~、なるほどなぁ。これで舐められると確かに痛そうだわ。」
ミーニャの長い舌の上には細かな
「んにゃー、これ便利なんだけどにゃあ」
腕の毛をペロペロと舐めはじめるミーニャ。なるほど舌の棘がブラシのようになって毛を綺麗に整えている。
「って、ことはミーニャはお口では無理ってことか……手……も爪こえぇなぁ。」
視線を動かし、ミーニャの身体を舐めるように探る。
「となると、もう普通にエッチするか、胸でしごいてもらうかって感じになりそうだけど、どっちなら良い?」
「エッチ!」
「よっしゃっ!」
即答に即、喜ぶ。
やった。俺はミーニャとヤって良いんだ。
猫獣人らしくバックから突きまくってヒィヒィ言わせてやるぜ!
あぁ、めちゃくちゃ楽しい旅になりそうだ。