最も重要な項目の擦り合わせを終え俺は期待に胸を膨らませる。
ただ胸だけでなく、その相手をしてくれる予定の美女二人が目の前に居る為、股間もほんのりふっくらしてしまうのはご愛敬。
うむ。もうだめだ。
このふっくら感は危険信号だ。オナニーしたい欲求がうずいて仕方ない。
「なんかエロい話してたらムラムラしてきたから、ごめん、俺ちょっと淫魔店行ってくるわ。アヤワスカ。また午後イチに実際の運搬依頼を確認しながら、どれ受けるかとか、いつ出発するかとか詳細を決めような。それじゃ!」
しゅたっと手を『ごめんね』ポーズに掲げ、爽やかな笑顔と共に女性にかけるべきではない言葉をかける。
俺はオナニーをしたら死ぬ呪い持ちなのだ。そんな俺にとってのオナニーしたい欲求は自殺願望が生まれたに等しい。故にこの世界で生き残る為には少しでも性欲が疼いたら消化しておかなくてはならないのだ。俺はそんな過酷な宿命を背負っているのだから淫魔店に行っても仕方ない。オナニーをしたいと思ってしまったら既に事態は緊急事態だ。なにせ俺は死にたくはないのである。
それに女性だからといって遠慮せずにストレートな言葉をかけるのは、今いる世界が人間やエルフ、様々な獣人だけでなく、妖精に妖怪、精霊に悪魔や天使、魔王に龍、半神など多種多様な種族に溢れている世界である影響が大きい。
人種どころではなく、そもそもにして生まれ方からして違う種族が一緒に居る世界なのだから変にオブラートに包んだ言葉は誤解を生む可能性があるのだ。それ故に直球の言葉をかけるのは当然のこと。さらにパーティを組む以上、行き先を明確にしておくことは結構重要なことだ。
「ブレイク……アンタねぇ……」
アヤワスカが俺の言葉に呆れを隠し切れないような隠すことを諦めたような顔になった。
美人のそういった顔も素敵。ご馳走様です。でも言葉攻めはやめてね、俺の心はガラスのハートなの。
「とりあえずそういうことは、まず私達に聞いてみるなりしなさいよ。仮にも恋人になったでしょ?」
「……お?」
「そうにゃ!」
「お?」
呆れ笑いのアヤワスカにプンスコミーニャ。
この流れはアレか?
もしかしなくてもアレなのか?
俺の期待を隠さない目に気が付いたアヤワスカが顎に手を当てて考え始める。しばらく検討する素振りをした後、口を開いた。
「ミーニャはここんとこ避妊の魔法陣使ってなかったでしょ? だから今日は教会に行くなり、こっそり淫魔店にお願いするなりして使ってきなさいな。」
「うにゃ~……」
『あ~そうだった……しょうがないなぁ』といわんばかりに、しょげながら目を閉じ机に突っ伏すミーニャ。
女性冒険者にとって避妊は重要なことだ。ある意味死活問題と言ってもいい。
そして俺は今の言葉からミーニャが『ここんとこご無沙汰である』ということを知れてウキウキが止まらない。あ。だめ。もう変なこと考えたらちんこ勃っちゃう。
「今日のブレイクの相手は私がすることにするわ。どうせ挿入できないだろうし。」
「マジで! ありがとうアヤワスカ!」
アヤワスカからの有難い提案。こういう時は即、話に乗るに越したことはない。
流れ的に「いいのっ!?」と言いたくなっても、折角その気になってくれているのだから「ありがとうっ!」と話を進めてゴリゴリ押すに越したことはないのだ。チャンスは逃がすな!
「いいのよ。ブレイクが頼りになることも分かったし、それに今までの話からだと旅の途中の相手はミーニャがずっとすることになりそうだしね。」
「あ~、そっか。盗賊に分かるようにイチャイチャするってなると必然的に俺とミーニャでイチャイチャすることになるのか。」
「んにゃん。」
『いやん』と言いたかったのだろう。ミーニャのワクワク感を隠さない感じが可愛い。はぁ、ミーニャとも致したい。
「それに全身ズリしてあげるって約束しちゃったからね。旅の途中で全身ズリしたら後処理が面倒になっちゃうこともあるからシャワーの使える街に居る時の方が都合が良いわ。」
「そうなのかっ!」
アヤワスカの言葉から漂う全身ズリ上級者の予感。
フェアリー全身ズリ初体験の俺、フェアリーのご奉仕、楽しみ過ぎる。優しくしてね。あぁ、目の前に居るアヤワスカはいったいどんな世界を見せてくれるんだろう……あ。もうだめ。ちんこ勃ったわ。
「んにゃ~……ブレイクもうおっきくしてるにゃあ。」
「んぅんっ」
ツンツンしてくるミーニャ。ダメよ。ここは酒場。それ以上はああん。
アヤワスカも机の端に手をかけて俺の股間を眺めに来た。
「あら、やっぱりこのサイズだと私に挿入は無理そうね。旅に出ている間はミーニャが相手で決定。だから出発までの間は私が恋人として相手をしてあげるわ。」
「有難うございますっ!」
優し気な微笑みを浮かべ、天上の言葉をかけてくれるアヤワスカ。俺にはアヤワスカが、フェアリーじゃなくて天使に見えた。
思わず手を合わせて日本式に拝んでおく。
「恋人だから淫魔店よりは安くしてあげるからね。」
「……んっ?」
不穏な言葉に目を開くと、右手の人差し指と親指をくっつけて円を作りウィンクをしているアヤワスカの姿があった。
さすが妖精。悪戯好きさんめ。
でも話が早くて助かりますっ!