※この作品はR-18です。

崩壊した世界で狐と百足が通る   作:イシグロ

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さくさく進みます。
主人公の強さに関しては、はぐれまたはシャドウサーヴァントやモンスター倒すたびに強くなっていってます。

生身の人間はサーヴァントには勝てません。

まぁ、勝てないわな。勝てないよ、悪魔でも使わない限り。



そして、動き出す

新宿御苑(しんじゅくぎょえん)、東京の庭園であり皇室とは切っても切り離せない有名どころ。

本来なら、ここも酷く荒らされ原形は保っていないであろうとさえ思われた。しかし、その御苑は崩壊する前の状態で保っていた。それどころか植えられた木々や花と共に、季節共々満開に咲き誇っている。

「…綺麗ですね」

「えぇ、とても清く澄み切っています。…おそらく、この日ノ本の神々が降りているのでしょう」

そう、庭園の感想を口々にしながら御苑練り歩く。

御苑に避難してきた市井の人々、そう縁の花々とは裏腹に皆暗い表情をしている。それもそうだ、何の突拍子もなく世界は、東京は崩れたのだ。家族の安否、自身の生死、今後の事、嫌でもこの状況では悲観的に成りがちになる。

二人はそんな人々を横目で見て痛々しい光景だと心の中で呟いた。悲痛な思いを胸に御苑の中心部へ来ると、そこは巨大で満開の桜が咲き誇っていた。

その桜の根元に、人影が見える。

『良くぞ、参られました…』

しめ縄を巻き、青白い身体の節々にしめ縄を模した刺青が施された女性。閉じられた目が開き、その瞳は角度によっては翠に見えつつ金色に輝いている。

『お久しぶりですね。…アマテラス』

「…お久しゅうございます、母上さま」

かつて、この地はまだ島国ではなかった太古の時代。

その時代に現れた国生みの祖、神々の祖としてイザナギノミコトの妹であり、その妻。イザナミノミコトが、その桜の木の下で立っていた。

「…イザナミ、様」

沙綾子は、イザナミから目を離せずにいた。

ドクリ、と心臓が徐々に高まりつつある中、心の底はどす黒いナニカも芽生えている。その正体は、依然と解っていない。そんな沙綾子に視線を向けるも、直ぐにイザナミに視線を戻す玉藻。

彼女はゆっくりとひざを地面に着かせ、三本指をそえ頭を深々と下げる。

『…これは、また数奇な人間を連れてきましたね。我らの使徒であり、神々の裁断者ですか』

「母上、【公】は…いずこに?」

『……この崩壊で、龍脈は崩れ落ちその柱であった躯(からだ)の役割を持った武具は四方へ散ってしまわれました。魂は幸い、皇居へと避難させることが出来ましたが…今は、諸国の明神たちがその警護および、結界を張っています』

「そ、そんな!」

柱と言うのは大事な基礎、骨組みに当たる。

その骨が崩れれば、雪崩れの様にすべてが崩れ落ち、取り返しがつかない事となる。だが、幸いにも大黒柱である魂は無事保護されている。少なからず、希望はあるとさえ思えた。

しかし、イザナミが危惧しているのはそれだけではないだろう。

「イザナミ様、…一つ宜しいでしょうか」

『なんでしょうか?』

「今の東京は、…いえこの日本の守護はどうなったのでしょうか」

『…あなたが思う結果となっています。日ノ本の守護は、皆その力を失い結界を張るのがやっと。

ここ、東京および関東の域は日ノ本の心臓部。防御が集中するのはやむを得ず、東北、中部、九州はオオクニヌシ達、国津(くにつ)の神々の守護でようやく足場が成っています。ですが、いずれにせよ…限界はやってきましょう』

「…依然、原因が分かっていない。この状況、どうすれば」

沈黙が、辺りを包む。

しじまとなった空間、満開の桜はそよ風に吹かれ、鼻を散らしその花弁が吹雪のように舞う。

そこに、鶴が鳴いた。

「……その武具はどちらに?」

『我が子よ、自分が何を言っているのか分かっているのですか。

人の身で何が出来ますか?この先は、あなたが思う以上に地獄です…もう、出来る事はございません』

「魂、心臓があるならまだ終わっていません」

『……死ぬのですよ?』

「死にません、死ねません」

押し問答。沙綾子は抑揚のなく、感情を含んでいない真面目な声色で答えている。しかし、その視線はイザナミから目を離さずジッと、見据える。玉藻はそんな沙綾子をただ、不安な顔を浮かべ見つめる事しか出来なかった。

イザナミはその視線、強い意思を受け黙りこくる。

しばらくして、深い息を吐くとこう答えた。

『先ほども申した通り、武具は四方へと散りました。

都庁、品川、六本木そして、東京タワー。この4つの場所は、他よりも比べ酷く穢れが漂っていると聞いています。それでも、行くと言うのですか…。いえ、無用な言葉でしたか。

ならば皇居へ、坂下門(さかしたもん)へ参りなさい。そこに明神たちを集わせます』

そう言い終えると、イザナミは片腕を地面へと伸ばす。すると、刺青のしめ縄が徐々に地面に伸び、沈んでいく。地面へ沈んでいったしめ縄は、引き上げられしめ縄にまかれた漆喰の箱が現れた。

イザナミはその箱を取り、沙綾子へと渡す。

震える手で恐る恐る中身を開ければ、翡翠で出来た勾玉が3つ連なった首飾り。3種の神器の一つ、ヤサカノマガタマであった。

『それは証明書の役割をするでしょう。もし、坂下門で困ったのならばそれを見せなさい。

そして、…我が子よ、あなたの名を教えてくれませんか?』

「但馬沙綾子と申します、イザナミ様」

『…アマテラス、我が子を導いてやってください』

「言われなくとも、そのつもりです。フッフッフ…なんせ、私が惚れ込んだお方なのですから!」

 




なんだかメガテン寄りになってきたな。

この世界の情勢、ズタズタのガバガバだからね。
色んなところが。
…これ、別にR-18じゃなくてもよかったのでは?
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