世間ではコロナウイルスが流行していて大変ですね。私は花粉症持ちですのでマスクとティッシュが買えないとこまるのです。
凄い関係無い事ですが「コロナ」ってカリ首の意味もあるらしいですね。
ニュース番組で女子アナがカリ首ウイルスを連呼したり国会で真面目くさったおっさん共がカリ首ウイルスがどうのと議論していると思えば平和になると思います。頭が。
ある時気がつけば竹林の入口に立っていた。思うがまま気の向くままに歩き回ってると、時折妖精がイタズラしてきてこういうこともある。
幻想郷の竹林と言えば、迷いの竹林である。
そして迷いの竹林と言えば、妖怪の巣窟である。
そしてこの場所の妖怪達も例に漏れず女ばかりである。
質の良いタケノコが年中食えるのは良いんだが、気を抜けばいろんな奴に食われる怖い場所である。
そんなわけで竹林から離れようとした時、竹林の奥から香ばしくも旨そうな匂いが漂ってきた。匂いに釣られて腹の虫が騒ぎだしたので、匂いの元に向かうことにした。
迷いの竹林は、普通の人間にとって非常に危険な場所だ。一度出口を見失うと二度と自力で竹林の外に出られないとのこと。
当然そんなところで開いている屋台なんて普通の人間を想定してない物なのだが、品揃え自体はいたって普通の屋台である。
「いらっしゃい~♪会いたかったわ~」
歌うように出迎えたのは、この屋台の女将ミスティア。夜雀という、人を夜盲症にする妖怪だそうだ。竹林で会う奴の中では比較的マシな方だが、料理の代金を身体で支払わせようとするヤベー奴でもある。しかも時価。
「趣味みたいなものだから良いのー♪」
まあ妖怪だし、金が無くても生活できるからこそだろう。
まあ、俺も金が無くても生きていけるが。
「しってる?そういう人間をマダオって言うんだって」
「誰がホームレスだコラ」
「じゃあヒモ?」
「人を自活力皆無みたいに言うな」
「でも色んな女の所に転がり込んでるでしょ?」
ぐうの音もでないとはこの事か。
悔しいので酒を注文する。
「はいまいど~♪お代はカラダでいいわよ~」
「今日はちゃんと金持ってるわい」
「遠慮せずに~」
めっちゃグイグイ来るなぁ。結局いつも身体で払ってて若干申し訳ないと思っているんだが。
酒のつまみにヤツメウナギの蒲焼きを食べる。特別美味しいというわけではないが、時折食べたくなる味だ。
……ところでさっきから気になってたんだが、このおでんの玉子って
「あー!芳しいまでの雄臭さを辿ってみればやっぱり居たウサ!!」
「あ、あの、えっと、そ、その節はどうも……」
うわでた。
竹林の子供兎がむっつり助平の兎を連れて現れる。
子供兎の名前は因幡てゐといい、360度子供の見た目で幻想郷の中でも指折りの年長者……らしい。どうみてもそうは見えない。合法ロリウサ、とは本人の言。
むっつり助平兎の名前はレイネン・花京院イバラと
「鈴仙・優曇華院・イナバですっ!」
冗談だ、冗談。
兎に角、当人はえっちいのは嫌いです!って態度を取ってるクセにそういう行為を隙有らば覗いてくる超むっつり助平。
「やーこんなところで会うなんて奇遇ウサ、アタシも一杯呑んでこ」
「お前匂いを辿って、とか言ってなかった?」
「細かいことはいーのいーの!女将、アタシにも熱燗と蒲焼きちょーだい」
「ごめんなさいね?今はもう満席なの~♪」
「いや、どうみても席空いてるウサ」
「定員は店主の私が決めるわ~♪」
お互い笑顔なのに見えない電撃がバチバチと放たれているように感じる。
「まあまあ別に良いだろう。俺もたまには複数人で呑みたい気分だ」
「……まあ、貴方がそう言うのなら……」
「流石ダンナ、話が分かるウサ!」
ウサウサと笑いながら俺の膝に座るてゐ。あまりに自然な動きすぎて座られるまで反応できんかった。
「ちょ、ちょっとてゐ!?貴女どこ座ってるのよ!?」
「ん~?鈴仙も座る?」
「座るっ!……わけ無いでしょ!?ほら、迷惑になるから離れなさい!」
「葛藤が見える見える」
嫌ウサ~♪と俺にしがみつき、その小ぶりな尻を俺の腿に擦り付ける。
「は~い、焼きたて熱々の一品よ~」
「だぁっつい!!?ちょっと!?いきなり何するの!!」
「他のお客様に手を出す、マナーの悪い客に相応しい一品のお味はいかがかしら~♪」
ミスティアが火のついた炭をてゐの顔に当てる。わりと容赦ないと思う。
また炭を投げられたらたまらんと腿上から退いて、俺の右側に座るてゐ。ちらちらと俺の腿を見ながら、俺の左側に座る鈴仙。両手に花かな?
クッと呑みながら熱い大根を頬張る。身体の芯から暖まる感覚が心地よい。
「しかし何でまたこんなところに来たんだ?お前ら里に薬売りに出る以外は引きこもってるんじゃないのか?」
「そんな人を社会不適合者みたいに……」
「まー、アタシ達にも色々あるウサ。特にこれからの時期はねー」
「何かあるのか?」
「何かあるというか、何もないというか。要は冬籠もりの支度ウサ。特に最近はこの辺りの食料の減りがすごい早いからねぇ、普通の兎達用に食料を確保してるウサ」
兎って冬眠するのか、と思いながら熱燗一本を呑みきる。するとミスティアがすぐに熱燗を用意してくれた。助かる。
「あ、お酌しますね!」
「どうもどうも」
鈴仙がススッと寄ってきて酌をしてくれる。その際に、その小ぶりながらも主張をしている胸が軽く俺の肘に当たる。
「あー!鈴仙が『読んで分かる意中の男をオトす10の方法』を実践してるウサ!」
「流石兎ねぇ~、アザトさに掛けて右に出るものが無いわ~♪」
「やめたれやお前ら」
ほら見ろ鈴仙の顔が耳まで真っ赤に染まってるやんけ。
「あの……違うんです……これは違うんです……」
ポショポショと小声で呟く鈴仙。首もとまで赤く染まって、むしろ青く見え出したので左手で鈴仙の頭を抑え、俺の膝の上に寝転ばせる。
「この話は終了、はーい止め止め」
「膝枕なんてズルい!アタシにも膝貸して!」
頭から飛び込んで来ようとするてゐを右手で抑え、そのままワシワシと頭を撫でる。
「む、にぅ……ん、ま、まあこれで許してやらんでもないウサ……」
俺の膝の上でガチガチに固まってる鈴仙の胸を左手で程よく揉みながら、右手でてゐの耳の付け根をコリコリ撫でる。
「……貴方のその手際の良さはある意味感動的ね~」
「それほどでもない」
じとっとした目を向けてくるミスティアに、両手が塞がってるから食べさせてくれとお願いする。
「えっ……?それってもしかしてあーんってやつ……?」
「嫌か?」
「やります」
ミスティアが焼きたてのヤツメウナギを持ち、俺の口に持ってくる。俺はあっ、と口を開けて、まるで雛鳥の様に食事が口に入り込んでくるのを待つ。
「あ、あ~」
ミスティアが頬を赤く染めながらもニッコリと笑い、俺の口にヤツメウナギを近づけていく。実に眼福。
が、次の瞬間俺の頭が押し退けられ、後ろから長い白髪が飛び込んで焼きたてのヤツメウナギをかっさらって行った。
「がぶっ!むぐむぐ……ん!」
そしてヤツメウナギの脂がべっとり着いた唇を俺の口に合わせ、その中身を移してきた。うーん情熱の味。
「……て、ちょっと!!?貴女何してるのよ!!」
「うるさいなぁ。夫婦の時間に水を差すんじゃないよ」
「は、はぁっ!?誰と、誰が夫婦ですって!?」
ミスティアの甲高い叫び声によっててゐと鈴仙の身体がビクンと跳ねる。
「はぁっ、えっ?あっ、えっ!?なんで私おっぱい揉まれてるの!!??」
「いきなりビックリさせるんじゃないウサ!……て、ゲッ、藤原妹紅」
さて、突如乱入してきた者の名前は藤原妹紅。不死者らしい。不死と聞いて俺の中の吸血鬼殺しの血が騒いだが、吸血鬼とは全く違うモノとのこと。落ち着け俺の血、ステイステイ。
色々となんやかんやがあった結果として俺の嫁を自称している。この話は長くなりそうだからまた今度な。
……で、なんで君こんなところに来るん?
「お前の気配を感じたからな」
蓬莱人は気配察知スキル持ちですかそうですか。
妹紅は俺の背中からローブに入り込み、二人羽織のように一枚の布の中で密着する。鈴仙よりやや控えめではあるが張りのある感触が背中に当たる。
「妹紅おまえ……ブラ着けてないな?」
「邪魔だもの。ほらほら、嬉しいでしょ?」
すりすりと柔らかなモノを擦り付け、更に妹紅の両腕が俺の脇の下から回り込んで抱き締めてくる。
見た目の割に子供っぽい仕草だが、まあこれはこれで……と思ってたら、唐突に右側からてゐが抱きついてきた。
「アタシにも堪能させろぉ!」
そのままてゐは脇の下に潜り込んで、俺の脇の匂いを嗅ぐ。止めろ恥ずかしい。
そのやり取りを見ていたミスティアが顔に青筋を立てながら湯気の立った餅巾着を箸で取って俺の顔に近づける。
「うふふ、仲がよろしくて結構ねぇ~?」
明らかに食べさせる目的じゃないだろコレ。
餅巾着を箸で揺らしながら近づけるミスティアだが、「あっ」と手元を滑らせて餅巾着が俺の膝に寝転んでいた鈴仙の顔に直撃した。
「あ"ッッッッづぅ!!!!?」
外の世界の某リアクション芸人の如く悶えのたうち回る鈴仙。スカートが捲れて中が丸出しになっている。……白は清潔感の色。
「……なによこのカオス空間は」
長い黒髪を携えて新たに現れたのはかの有名なおとぎ話、かぐや姫の主役である当人、蓬莱山輝夜である。傾国の美女という肩書きに恥じぬ美少女であるが、蓬莱人故にこれ以上成長も老いもしないらしい。俺としてはもう少し妹紅並みに
「何か変なこと考えてる?」
「……いや、妹紅より無いなあと思って」
「そこ普通誤魔化すパターンよね?なんで正直に言うの?」
細い腕が俺の頬に伸び、渾身の力で引っ張られる。その細腕の何処にそんな力があるんですかね?
かなり丈夫な俺でも頬に鈍痛を感じてきた頃、背中でモソモソしていた妹紅が俺の首もとから顔を出した。
「わっ、妹紅貴女そんなところに居たの?」
「なんだ、居ちゃ悪いか?」
悪いだろ常識的に考えて。
今俺の右手は脇をくすぐりだしたてゐを抑え、左手は餅巾着で火傷を負った鈴仙を治療し、頬を輝夜に引っ張られながらミスティアによって次から次へと口に運ばれる料理を食べ、背中で妹紅の感触を楽し……
「妹紅、一つ聞きたいんだが」
「ん、なんだ?」
「なんかさっきより背中に感じる感覚がぷにぷにしてるんだが」
「おう」
「お前、服どうした」
俺がその言葉を発した次の瞬間、妹紅以外の少女全員が戦慄する。俺のローブを一枚捲った、その先を想像して驚愕する。俺も正直ビックリしてる。
「脱いだ」
妹紅の言葉に、場に衝撃が走る。
「お前をオトすならこれくらいしなきゃな」
「身体張りすぎだろ。唐突な野外プレイにびっくりだわ」
えっ?野外プレイってなんだって?外で大人の遊びをする事だ。
ともかく今はそういう気分ではなかったというのに、超肉食系妹紅の凶行に半臨戦態勢になる。そしてソコに伸びてくる両手を払うも、今度は両隣から飛び付いてくる肉食系ロリ兎と負けず嫌い姫。
「妹紅に先を越されてたまるものか!」
「今がチャンスウサ!」
助けて。とミスティアに視線を送れば、
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!いま火を落としてるからおっ始めるならその後にして!」
あダメだこれ飛び入ってくるヤツやこれ。
一縷の望みを懸けて鈴仙を見る。助けてくれ。
「あ、ぅ……えっと、皆さん流石に外じゃぁ……」
「鈴仙もいい加減処女を捨てるチャンスだよ。いつまでも覗いてるだけで満足するなウサ!」
「お前処女だったのかよ」
思わず素で言ってしまった。いやだってお前あれだけ……いや、でもむっつりだしそんなこともあるのか?
と思ったら鈴仙はワナワナと震え、
「し、処女で悪いですか!?」
とブチギレてその赤い目を
ふ、と気がつけば死屍累々の惨状。前もこんなことがあったな……と思い、色々と考えるのが面倒臭くなって、結局寝ることにした。
……やっぱ複数人で呑むのは稀にで良いや……寝よ。
* * * * *
微睡みの中、あいつと出会った日の事を思い出す。
初めて出会った時、私は輝夜と殺し合いをしている最中だった。人間のクセに竹林の奥地まで歩いて、襲ってくる妖怪を蹴散らしていた。
丁度そのとき放った必殺技の炎が、運が悪いことにその男に直撃してしまった。焦って男の元に向かうと、炎を払いながらいきなり何すんだ、と閃光の様な魔法の炎を打ち出した。
その男はとても強く、流れ弾に当たってイラついてた輝夜と二人で相手をしてもなお勝てず、殺す気で放った弾幕に直撃してようやくダメージを与えることができたくらいに丈夫だった。
何度か死にかけたが本当に殺されることはなく、頭に上った血が冷えてきた頃に「何でこんなことやってんだっけ」と呟かれた声によって馬鹿馬鹿しくなって止めた。
「貴方人間なのにとても強いのね」
「そう言うお前らはガチで容赦ないな。俺が普通の人間だったら何度か死んでたぞ」
「死んでないから良いじゃない」
男の何かが気に入ったのか、輝夜がニコニコと男に話し掛ける。なんかむかつく。
特に意味もなく竹林に来たと言う男は、これまた特に意味もなく竹林をさ迷っていたらしい。聞くところによると道中に因幡てゐに出会ったらしいが、竹林から出られてないところを見るに本当に歩き回ることが目的らしい。コイツは大物かただの馬鹿だな。
特に目的もないのならウチに来なさい。と輝夜が誘い、そのまま輝夜に着いていって別れたのが初めての出会いだった。
それからあいつは時折竹林に来ては何かをしていたり、ただ歩き回っていたり、妖怪を蹴散らしていたり。その際に会えば軽く言葉を交わす程度の仲になった。
「藤原、お前さんは火の妖術を使うんだって?」
「そうだな。首の無い不死鳥を模した炎だ。首がないから生きてない、だが不死鳥だから死んでもない。私にピッタリだろ?」
「お、おう」
そんな関係が大きく変わった切っ掛けは、マジックと名乗る集団に襲われたときの事だった。
ある昼下がり。人里に用があってその帰り道に、迷いの竹林の入口辺りで見かけない服装の三人組が居た。その集団は竹林側を見ていたが、人里側から歩いてきた私に気がつくとザワザワしだした。
「おい、アレかみ?」
「んー、見た目はそれっぽそうじゃの……」
「……ま、ダメ元で試せばいいわな」
「お前達、迷いの竹林になにか用でもあるのか?道案内なら」
その後の言葉が続かなかった。何故なら私の首が胴体からいつの間にか離れていたからだ。
私の首が地面に落ち、その後一気に燃え尽きる。そして立っていた胴体も同じように燃えて、炎の中から復活を果たした。
「……お前ら、いきなり殺しに来るなんて随分な挨拶じゃない」
「見たかの?」
「見たわな」
「燃えたの?」
「燃えみ」
「生き返ったわな」
「生き返ったの」
「てことは、だわな」
「ということは、だみ」
「「絶好の素材だ!」」
ぎゃあぎゃあと騒ぎだし、喜色の声を一通りあげた後に再度私に向き直る。なるほどな……コイツらはそういう手合いか。
なら、遠慮はいらないな。
猛火の弾幕を打ち出し、集団を焼き払う。あっさりと弾幕が直撃して、集団を燃やし尽く……様子がおかしい。
「ほお!魔力由来の火じゃないようだが、熱量は素晴らしみ!」
「ワシらのスペシャルアーマーに火を入れる手間が省けたわいの!」
「持って帰って研究……いや、このままアーマーの燃料にするだわな!」
炎が消えると、一見鎧兜の様なゴテゴテした金属製の服?に身を包んだ三人組が謎のポーズをしていた。
よく分からない事を言う三人組だが、炎の効きが悪いようだ。なら他の弾幕でなぎ払うだけだ。
「ひっひっひ、ワシらに弾幕勝負を挑むなど100年早いわいの!」
「エネルギー充填!モードチェンジ・
「
「食らえ、光の弾幕!「「『
なんだそのふざけたネーミングは。
と思った瞬間、身体が蒸発した。
すぐに生き返るが、さらに次の瞬間には身体が蒸発する。
何が起きているか理解できない。理解できないままに何度も死に続ける。
「ひっひっひ、光速で最高威力の弾幕だわいの。射程と燃費が最悪じゃが殲滅力が段違いだわい!」
「ふひ、不死者を燃料にするなんて夢がひろがりんぐだみ!」
「だわいの。さぁ、とっととふんじばって炉に押し込めるだわいの!」
「誰をふんじばるって?」
復活した瞬間に再度身体が蒸発する、なら復活しなければいい。魂を燃やし、実体を伴わない状態で甦る。
パゼストバイフェニックス
蓬莱人の不滅の魂を燃料に、業火を上げる。
火が効かないなら、効くまで燃やす。
熱して、熱して、熱して、熱して、熱して、熱して、熱して、熱して、熱して、熱して。
燃やして、燃やして、燃やして、燃やして、燃やして、燃やして、燃やして、燃やして、燃やして、燃やして。
もっと熱く、太陽より熱く。苛烈に。優雅に。
全て、燃やして、紅になれ。
「ぐはは!肉体が亡くともこの火力!研究すれば様々な魔道機工の小型化が出来そうだわな!」
……これでもまだ、届かないのか。
「随分楽しそうなことしてるじゃねえか三馬鹿」
「……あァ?」
竹林方面から現れたのは普通じゃない普通の人間、いつもの黒いローブを身に纏い、とことこと歩いてきて三人組に近づいていく。
「貴様、吸血鬼殺し!ひっひっひ、貴様の首があれば一生研究三昧で暮らせるわいの!」
「老い先みじけえジジイが何言ってるんだ?それよりそんなところでドンパチやるんじゃねえよ、迷惑だ」
「ふひ、迷惑だぁ~?知ったこっちゃねえみ!こんなド田舎の片隅で何しようがべぶぅッ!!?」
「分かりやすく言ってやるよ。邪魔だ馬鹿」
鎖付きの分銅が喋ってた男の腹に直撃し、勢いそのままに吹き飛んでいった。
その分銅がジャラジャラと音を立てて動き、三人組の残り二人の頭と腰を的確に撃ち抜き、すっ飛ばしていった。
「よう藤原。どうしたんだお前、自分の身体を何処に落としてきた」
「別に落とした訳じゃないよ、落としたのは命だ」
「洒落になってねえ」
軽口を叩きながら肉体を甦らせる。お前、あいつらと顔見知りっぽいがどういう仲だ?
「まあ、お互い外じゃ有名だからな。アイツらは……まあ幻想郷で言うと、カッパみたいな奴らだ」
「なんとなく理解した」
要するに馬鹿の集まりというわけか。
「ンどぅわぁれが馬鹿だ貴様ァ!!マジック1の天才魔道学者、石見を掴まえて馬鹿とはなんだ馬鹿とわいの!!」
「その天才弟子、魔工の潮見も馬鹿ではないみ!!」
「そして天才のパトロン兼助手、先見の熱海とはワシの事だわな!」
コイツらはあれだ、カッパとチルノを足してウザさで掛ければこうなる。
「我らを馬鹿にして、後悔しても遅いわいの!諸君、
「了解!「「
三馬鹿の鎧が光り、二人が両手を広げて並び、一人がその二人の肩に乗る。
大
大 大
仰々しく叫んで光った割には、ただ肩に乗っただけの合体で些か拍子抜けする。
「炎・風・地属性魔法装填完了!」
「
「食らえィ我らの集大成!「「
空間が融けるような音が響き、3人から虹色……と言うには色が足りなすぎる三色が混じりあった光線が放たれる。
その光線はまっすぐ伸び、触れるもの全てを破壊していった。
……なぜこんな悠長にいられるのか、それは放たれた光線がそのまま闇に消えていってるのを見ているだけだからだ。
光線は触れるもの全てを破壊していった。だがそれが私達に届いているとは言ってない。
闇属性魔法:マナグラビティ
「お前ら魔法1つ撃つのにどれだけ時間掛ける気だよ。前も同じように防がれてただろうが」
「ぐぬぬ……おのれ吸血鬼殺し!こういう時はあえて食らってみるもんだわいの!」
「ボケてんのかお前、今時当たらないロマン砲とか流行らねえよ。地属性魔法:チェーンインパクト」
地面から鉄球が飛び出し、馬鹿の一人に直撃した。鉄球には鎖が繋がれており、自在に操って残りの馬鹿二人をなぎ払った。
「……おかしい」
「何がよ」
「今までの経験上、既にアイツらは尻尾巻いて捨て台詞を吐いて逃げていく筈なんだが……妙にタフだな」
「そうなの?」
「ああ。アイツらの鎧は熱エネルギーによって強化される。人体程度の熱源じゃぁちょっと強い一般人程度にしか強化されない。溶岩を浴びて漸くマジックの平均値程度。あれだけタフなら、相当な熱量を浴びてないと……」
そこで言いやめて私を見るのは止めろ。なんだよその目は。
「藤原、お前まさか……」
「誰にだって間違うことはあるわ。肝心なのはそれを許容することだと思うの」
「どうせ火が効かないなら、効くまで燃やす。とか思ったんだろ」
コイツは覚妖怪だった……?
「めんどくさい事になったな……アイツらは馬鹿だが装備がヤバイ。下手に大暴れされたら近くの人里が大変な事になりかねん」
「じゃあどうする?燃やすか?」
「だから燃やせねえんだって……。仕方ない、ボコボコにして鎧に貯まってるエネルギーを空っぽにするしかないか……っあぶねえ!」
いきなり突き飛ばされた。
軽く目をまわしながら、いきなり何しやがると文句の一つでも言おうとして目を向けると、男の左腕に大きな穴が開いていた。
「……お前、それ……」
「ぐはははは!相変わらず貴様は女に弱いだわな!」
「ふひっ!お前が守った奴は不死身だみ?なのに庇ってどうするんだみ?」
「ひっひっひ!如何に強固な肉体に守られようとも、天才のワシが作った魔弾を受けて無事であるはずもないだわいの!」
ドクドクと赤い血が男の左腕から絶えず流れ出る。そして腕の皮の下でナニカがモゾモゾと蠢いている様な気配がする。
「お、おい……ソレ、大丈夫なのかよ……」
「……問題ない」
眉間に力を入れて不快感を我慢するかのような表情を浮かべる男。
「な、なんで私なんかを庇ったんだよ……私は蓬莱人なんだぞ?何があっても死なないんだぞ!?」
「咄嗟に身体が動いたんだよ。お前が蓬莱人だからとか考えていられるかっての」
男の腕がポウ……と光り、腕に開いた穴が塞がっていく。だがその光を浴びて、左腕の中のナニカがより激しく蠢く気配がした。
「ひ~っひっひ!貴様の腕に寄生した毒蟲は回復魔法に反応してより強く暴れるだわいの!お得意の回復魔法のごり押しは死期を早めるだけだわいの!」
「あ~うるせえな」
そう言って拳を握った男は、躊躇なく自身の左腕を殴り抜いた。
「……ひょ?」
「っ~……っあ~ったく、鬼の脳筋が伝染ったか……まあ、これで遠慮なく回復できるな」
腕が半分挽き肉になり、内側から骨が突き出すような大怪我が逆再生されたかのように戻っていき、すぐに元の腕の形に戻った。
左腕の一部が黒い輝きを放ち、内側からムカデの様な姿の緑色の蟲の死骸が引きずり出された。
「ぬぬぅ!まさか特製の毒蟲がそんな力技で殺されるとは!これは対物理耐性を持った呪い蟲の開発を急がねばならんわな!」
「それよりも先に対魔力耐性の呪い蟲を仕上げる方が先だみ!?あんな駆除方法なんて吸血鬼殺ししかやらんみ!」
「いや、それよりも攻撃性能をもっと高める方向で育てるべきだわいの!」
「いや、先に対物理耐性を持った蟲を開発するべきだわな!」
「だからその前に対魔力耐性を持った蟲を仕上げるべきだみ!?」
「じゃから最優先は攻撃性能の高い蟲を育てるべきだわいの!」
ギャーギャーと大きい声で騒ぎ議論を交わす三馬鹿。
それを眺めている傍ら、ぐらりと倒れそうになった男を咄嗟に支える。その際に触れた肌の温度がまるで氷のように冷たかった。
「お、おい!?なんだよこの冷たさは……」
「クソ……厄介な毒を残されたようだ……解毒魔法は得意じゃねえんだド畜生が……」
男の身体からどんどん命の灯が抜け出ていく気配がする。このまま放置してたら……。
「ッチ!おい、今から永遠亭に運ぶぞ!絶対に死ぬなよ!」
「ンな事あの三馬鹿がほっとくかよ。先にあいつらを何とかするのが先だ」
「だけどっ……!その前にお前が死んじまうぞ……!?」
「……俺は……死なない……絶対に……っ!」
すると男は自分の心臓を押さえ、深呼吸をした。
どくん。どくん。心臓の鼓動が私にまで聞こえるほどに大きくなる。青くなっていた身体に赤みが戻っていく。
……これは、ダメだ。よく分からないが、これはダメな奴だ。
「馬鹿野郎ッ!お前、何をしてるんだ!!?」
「何でもいいだろ、俺は今を生きてるんだ。
「ふざけるな!!ただでさえ短い寿命の人間が、更に寿命を削るような真似をするなっ!!」
「はっ、馬鹿言え。短い命をダラダラ伸ばしまくった人生に何の意味がある。一瞬でいい、鮮烈に焼き付く様な一瞬の為に、命を燃やすような生き方こそが俺の……俺の美学で生き様だ」
なんて、蓬莱人のお前さんに言う事でもねえか。そう続けた男の横っ面をぶん殴った。
ふざけるな。ふざけるな。そうやってお前達は、遺される者に消えない傷を負わせて逝くと言うのか。
「お前の意地なんて知った事じゃないわ。一瞬だけ輝く為の生き様?お生憎!長く生きて、生きて、生き続けて幸せを享受する生き方ってモノもあるのよ!」
「長く生きて幸せを享受する?理解出来ないね。幸せは享受される物じゃない、闘争の果てに勝ち得る物だ。妥協して生きる事に何の意味がある」
「妥協なんてしなくていいのよ!というか言わせてもらうけど、アンタは目的と手段が入れ替わってるわ!アンタの言う闘争は、幸せを手に入れる手段の一つでしか無い!!なのに闘争こそが幸せを手に入れる唯一の方法みたいな考え方して、その先に真の幸せは存在しないッ!」
「真の幸せって、なんだ?そんなものが存在すると?この世に生まれ落ちたのなら、ただ
「100年も生きてない若造が人生語んなボケェ!!」
燃え盛る感情を拳に乗せ、男の顔面を殴り抜く。2、3歩踏鞴を踏んで耐えた男の顔に指を突きつける。
「良いわ、アンタに真の幸せってモノを教えてあげる。伊達や酔狂で1300年も生きてないのよ私は!」
妖怪に恋した人間が居た。人間に恋した妖怪が居た。神を求めた人が居た。人を愛した神が居た。誰を愛さず、数多の捨て子を育て上げた者が居た。
その全てを看取った私が居た。
艱難辛苦あれど、その最期は皆笑顔で逝った。生の最期に笑顔を浮かべられるのなら、その生き方は真の幸せであったのだろう。無論、望むモノを手にする為に剣を持った者も居た。しかしその生全てにおいて剣を手にしていた者は居なかった。
拳を握っていると、恋する人と手を繋げられない。
剣を握っていると、愛する人を抱きとめられない。
鎧を着ていると、誰かの体温も感じられない。
「だから、戦いは人生の全てじゃない」
少なくとも、眉間に皺寄せてる間は幸せにはなれないわよ。
「ひっひっひ!何を言うかと思えば、人外が人の幸せを騙っておるわいの!!」
「ぐはは!貴様の幸せは、我等が歴史に名を刻む礎になれることだわな!!」
「ふひひ!吸血鬼殺しを仕留め、絶好の燃料を手に入れるみ!」
三人組がそれぞれ武器を手にして飛び掛かって来た。延々と議論していればいいものを。邪魔をするなと手に炎を溜めると、横から腕が伸びる。
「だから炎は止めろと言っている。……少なくとも俺はこんな所で野郎に囲まれて死ぬつもりは一切無い」
「だけど今のお前は死にかけだろ!?」
「口調安定しないなあお前さん……。言ったろ?死ぬつもりは無い。死ぬなら腹上死が良い」
「馬鹿じゃないの?」
「それより
「……はっ、何か良い案があるんだな?」
男の言う通りに、手に溜めた炎を一度男に渡す。その熱量が余す事無く男に吸収され、……反転した?
「ひ~ひっひっひ!ワシらのスペシャルアーマーはどんな熱量も吸収し尽し駆動エネルギーに変える!理論上なら太陽の中でも活動可能だわいの!」
「それが魔法製だろうとも関係ないだわな!熱くなればなるほど、より大きなパワーとなるだわな!」
「吸血鬼殺し!今日こそお前に引導を渡してやるみ!!」
白く長い髭が生えたジジイが手に持った杖から雷が、黒い顎鬚が生えそろった中年の両腕から大量の剣が、メガネをかけた若いデブの腹部から巨大な砲が、それぞれ放たれた。
「光・闇合成魔法:アンチノミーインジェクション」
私の炎が反転して生まれた、蒼い炎が世界のエネルギーを奪っていった。砲撃の運動エネルギー、大量の剣の位置エネルギー、魔法の雷の電気エネルギー、魔力、風、音、熱、全てを。
飛んでいた全てが地面に転がり、輝いていた金属のような鎧も今はくすんだ色合いで地面に落ちている。
蒼い炎は霧散して、後には私と彼、それと全裸で倒れている三馬鹿だけが残った。
「……死んだ、のか?」
「魔力とか諸々を根こそぎ奪っただけで死んではいない。それよりも後、頼んだ」
「は?え、おい!?」
そのまま地面に倒れるように脱力した男を支えると、先程よりもなお冷たい体温が手に移る。
「ン、の馬鹿野郎!ここで死ぬつもりじゃないんだろ!?」
見た目以上に重い男をしっかりと背中に担ぎ、竹林に飛びこむ。目指す先は永遠亭だ。
「真の幸せを教えるって言った手前こんな所で死なせないからな!生きろ!絶対に諦めるな!」
「……」
小さい唸り声しか聞こえない男に、火を灯すように声をかけ続ける。まるで死体を担いでいるかのような重さだ。絶対に死なせない!
跳ぶ様に地面を駆け抜けて永遠亭を目指す。ようやく永遠亭の入り口が見えた。
「もうすぐだからな!絶対に死ぬなよ!!」
「……」
その時ぴくっと男の手が動いたかと思ったら、わしっと私の胸を揉んできた。
駆け抜けた勢いそのままに永遠亭の玄関に男を投げる。ガシャァンと玄関を破って男が叩きつけられた。いっその事そのまま死んでしまえ。
「妹紅、俺、瀕死」
「セクハラ出来るだけ元気がありゃ十分だ馬鹿野郎!」
「何事!?何事ですか!!?」
中から鈴仙が飛び出てくるが、半死半生の男の姿を見るとギャアアと叫び声を上げ、すぐさま男を抱え上げて奥に消えていった。
……まあ、これで死ぬことは無くなっただろう。たぶん。
大丈夫だと思い、帰ろうと考えるも腰は中々に永遠亭から離れようとしない。
そうこうして日が沈んで、ようやく奥から永琳が現れる。
「あら、まだいたのね。……丁度いいわ」
「永琳、アイツの容体は……」
あの男の容体について尋ねたら、永琳は静かに目を閉じた。……おい、まさか。
「今は姫様の力で悪化を抑えてる。でもまだ根本的な解決には至ってないわ」
「なっ……どういう事だよそれは!」
「どうもこうも言葉通り、今の私では手の打ちようがないと言う事よ」
「っ……ふざけるな!」
思わず永琳の胸倉をつかんでしまった。
「ふざけるなよ月の賢者……!アンタなら、アンタなら何とか出来るだろう!?」
「……人の悪意というものをもし、集めて具現化することが出来たのなら……きっと彼を蝕んでいる呪いになるでしょうね。それほどに常識外のモノよ、
「なら、どうすればアイツを助けられる!?人が作り上げた物なら何とかすることが出来る筈だろ!?」
「
その言葉を聞いて、居てもたってもいられなくなってアイツの所に走る。
扉を蹴破る様に入れば、目を赤く腫らした鈴仙とアイツの右手を祈る様に掴むてゐ、そして膝にアイツの頭を乗せてぼぉっと虚空を見つめる輝夜と、全員に囲まれて眠っているアイツが居た。
「……妹紅」
輝夜の何も映してなかった瞳が私を見ると、次第に光が戻っていき、透明な雫が一つ流れ落ちる。
「……永琳でも、どうしようもないんですって。イナバの幸運でも、治せないんですって。私は、ただこうして時間を伸ばす事しか出来なくて、永遠苦しみ続ける様を見る事しか出来なくて、私は……」
輝夜の表情が、悲痛に歪む。
ムカつくその顔を正面から殴り倒す。
「……って、姫様!?」
「ちょ、藤原妹紅!?アンタいきなり何やってるウサ!?」
「うるさい!どいつもこいつも、勝手に諦めて、勝手にすがり付いて、馬鹿じゃないの!?特にお前だよ!グーグー寝る前にさっさと治せ!さっきセクハラした元気は何処行った!!」
寝てる男の腹を踏んづける。岩を踏んでいるかのように固いが気にしない。
「鈴仙、てゐ!アンタ達は巫女と魔女と、あと守谷の祟り神連れてきな!呪いだってんならその道の専門家を呼んだ方がマシでしょ!?」
「ひぃ、は、ハイ!!」
「ウサギ使いが荒いウサ~!」
バタバタと部屋から飛び出るウサギ達。
部屋から飛び出た後、輝夜が起き上がって私の腹を殴り抜く。
「……いきなり飛び込んできて、随分な挨拶ね?」
「はっ!びーびー泣いてるだけのお嬢様にはちょっとキツかったか?」
「……お前ら、瀕死の重症人の前で喧嘩するんじゃねえよ。お陰で目が覚めちまった」
全く寝心地の悪い枕だ……。と文句を言いながら腕を伸ばし、輝夜の尻を揉む男。
「お前はお前でなに盛ってんだ!燃やすぞ!」
「男の元気はスケベ心から来るんだよ」
尻を突然揉まれて顔を真っ赤に染める輝夜のスカートを脱がし、下着に顔を突っ込む男の背中に蹴りを入れる。
「流れるようにナニやってんだ!」
「いやー、死にかけてどうにも性欲を抑えられなくなったもんで」
「ひゃぁっ、ちょっと……あっ、そういうのは因幡の役目でしょ!?やぁ、こんのぉ……」
「薬」
自分の尻を弄られて拳を握った輝夜だが、男の一言でその動きを止めた。
「そ、それは……永琳がやった事じゃない!」
「兎を集めたのは姫様だー、っててゐが言ったが?」
「なっ!?因幡ァ!裏切ったわね!!?」
「嘘うさ」
追加の一言で完全に動きを止めた輝夜。
「どうやらマヌケは見つかったようだな」
「ち、違うのよ……ちょっとした好奇心じゃない?」
「好奇心は猫を殺すと言う」
「い、イナバ達も貴方もスッキリしてWINWINでしょ?」
「なら黒幕もスッキリさせておくのが対等だろ?」
何の話か分からないが、流れにおいてかれるのは腹が立つ。起き上がって輝夜の足を引っ張りこむ男の頭をシバいて何の話か話させる。
「食事に精力剤を混ぜ込まれたぁ?」
「い、イナバ達の発情期が大変そうだから良い感じの男をね~?」
「嘘つけ絶対娯楽目的だろ」
「それで竹林中の兎妖怪達を相手しちゃってて……ねっ?」
「ねっ?じゃないが。アレ俺が相手じゃ無ければ絶対人死にが出てたからな?」
「竹林中の兎妖怪と交尾して生き残ってるアンタ何者よ」
私が知ってる限り人型の兎妖怪は20や30なんてものじゃないんだが。
…………まさか人型に成りきれてない奴も含めちゃいないだろうな。
「と言う訳でいっその事黒幕のかぐや姫に一発でもブチ込んでおかなきゃ気が済まん。さあおいでおいで」
「無理無理無理よッ!!貴方のデカい逸物だけで内臓全部潰れちゃうでしょ!!?」
「お前より小さい兎に入ったんだ大丈夫」
「アレは経産婦だから大丈夫なのよ!常識的に考えて出産経験の無い女の子に馬並のモノは要る訳無いでしょ!?」
「なら解せばいいのか?」
バチッと指先に電撃を走らせる。それを見た輝夜の顔が引き攣り、這うように逃げる。
「い、嫌よ!私はあのかぐや姫よ!?あんな獣みたいに喚き散らすのなんてプライドが許さないわ!」
「パンツ丸出しでケツ振って逃げながら言われてもなぁ」
尻を男に向けて逃げようとする輝夜だが、すぐに尻を両手で掴まれて男の下に引き寄せられた。
「うん、安産型の良い尻だ。ところで蓬莱人って子供を産めるのか?」
「そ、そういう事したことないし分からないわよぉ……」
「蓬莱人は子供を産めないぞ。少なくとも私は産んだことが無い」
「あら、産める様にしてあげましょうか?」
部屋の扉を開けて永琳が入ってくる。
「えーりん助けて!犯されちゃう!」
「ふふふ、ところで姫様。私が作った精力剤の件なんですけど」
「……はい」
「……どういう事よ」
「さっきの兎の件だが、兎だけが相手じゃ無かったって事だ」
「あっ……そう……」
「ふふ。ところで貴男、吐精による呪いの排除……なんて、随分面白い発想ね」
「は?」
「貴方に刻まれた呪いは肉体と精神、及び魂すべてに根付いて蝕む悪意の塊のようなモノ。貴男自身の魔力による肉体活性と、快楽を得ることによる精神回復。更に精を放つ事で自身の汚染された魂を放出することで、あらゆる面からいっぺんに呪いに対処する。まさに画期的とも言える発想ね。しかも放出した呪いは蓬莱人の不滅の魂によって浄化、還元される。月の頭脳が効いて呆れるわ、魔法による除去方法や外科手術、薬物による浄化方法とか、色々模索したのに……こんな簡単な方法があった事を見落としていたなんて……ね?」
「おっおう……」
「と言う訳で遠慮なく姫様にぶち込んじゃいなさい」
ウインクをしながら親指を人差し指と中指の間に入れて握るジェスチャーを行う永琳。なんて下品な。
「えーりん!?嘘でしょ?嘘よね?」
「ああ、そうそう。大事な事を忘れていたわ」
はいコレ。と永琳は胸の中から幾つか薬剤を取り出した。何処から出してる。
「姫様用に調整したスタミナ剤とか精力剤とか……その他諸々よ!」
二人で彼の相手は無理ですからねー。と呑気に言い放つ永琳。……二人?
「ちょっとまて、おい永琳」
「ああごめんなさいね、薬の材料が切れて妹紅の分は無いのよ。……まあ、頑張って?」
そう言って部屋の扉を閉める永琳。おい。
おい。
「ふざけやがってアイツ外から結界張りやがった!!」
「これがホントのセックスしないと出られない部屋ね!」
「輝夜が壊れた」
いつの間にか服を脱がされて、全裸になった輝夜が男の胡坐の上に抱き寄せられた。
「う……あ、あの……本当にヤる気……?」
「ヤる」
「っ……ぅぅ……は、初めてなんだから優しくしなさい」
「善処はする」
話が長過ぎ謙信だったので急遽エッチパートと分けました。永遠亭組が出ると話が延びるのが困りもの。
感想はモチベに繋がりますのでいっぱいマス掻きしてください。よろしくお願いします。
・主人公
おぐしゅりセックスの被害者(?)。暑さ熱さには強いが、寒いのは苦手。
・みすちー
主人公LOVE勢。寒いのは苦手な主人公のために秋口から春先までおでんを作っている。
・因幡ァ!
ウサギの性欲は凄いらしい。子供体力でスゴイが、もっとスゴイ主人公にメロメロ。
・うどんげ
スーパーむっつりウサギ。能力を使って堂々とこっそり覗きをするウサギ。
・えーりん
IFルート加害者の会会長(嘘)。主人公の事は好ましく思っている。具体的にはどうにかして永遠亭で飼えないか模索してるくらい。
・もこたん
・ひめさま
次回ご期待下さい!
主人公に名前……要る?(作者は何も考えて無いので)
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要る
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要らん
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むしろ私が良い案を持っている!!