「ゼロがルルーシュだったなんて」
あれから、黒の騎士団の戦いは続いた。
だが、その黒の騎士団の奮闘は無駄に終わり、ゼロことルルーシュの離脱をきっかけに黒の騎士団は危機的状況に陥れていた。
「カレン、休める時には休んだ方が良い」
そう言いながら、変わらない態度で持ってきた三日月はそのまま食事を渡して、座る。
「三日月はショックじゃないの?」
「別に、あいつが何を考えているかなんてそんなに想像していない。
俺はそんなに頭を使うのは得意じゃないから」
そう言いながら、変わらずに口の中にパンを食べる。
「カレンにも言ったはずだ。
俺は自分が生きる為に黒の騎士団に入ったと。
日本を取り戻す気はないけど、それが黒の騎士団の目的だったら、従うだけだって」
「本当、変わらないね。
そういう意味ではルルーシュと違って正直だね」
変わらない態度の言葉にカレンは少し安心したように顔を俯く。
「ねぇ、三日月の話、聞かせてくれない?」
「俺の話?」
「うん」
思えば、彼の話を正面から聞いていないと感じた。
火星という現実離れした出来事は彼の妄想だと思い、まともに聞こうとしなかった。
それでも、今はゼロの事や日本の事とは関係ない事を考えたい。
「別に面白い話じゃないよ」
「お願い」
そうカレンの言葉に呆れながら、三日月はゆっくりと話し始める。
ヒューマンデブリと呼ばれ、虐待をされながらも仲間達と共に戦い抜けた日々。
その先で待っていた悲劇的な結末。
それらは全て、現在までの出来事と重なるように感じ、少年の言葉が想像以上に現実味をしていた。
「三日月はつらくなかったの」
話を聞く限りではとてもではないが生きていける環境ではなかった。
それでも
「俺はあの時はオルガが目指していた所に向かっていただけだから。
オルガが死んだとしても、俺は進みたいから」
その言葉を聞き、カレンはゆっくりと頬を叩くように頷く。
「そうだね」
死別と裏切り、ルルーシュと話の中に出てくるオルガとは違うが確かに別れた。
目の前の三日月は今の自分と同じような状況に追い込まれようと、諦めずに生きてる。
その事を知ると共に彼女の身体に力が入る。
「私、やるよ。
ゼロがいなくても私は日本を解放したい」
「だったら、俺も付き合う。
どうせやる事ないから」
「三日月」
そう言うと共に、三日月へと近づき、彼を抱きしめる。
「どうした?
具合でも悪いのか?」
「ううん、多分、これって好きなのかな?」
「好き?」
「うん、好き」
恋愛とこれまで縁がなかったはずの人生で、目の前にいる少年が好きだった。
その事を自覚したカレンの行動は早かった。
「そっか、うん、そうだな」
そう言い、カレンの言葉を受け止めるように三日月もまた、彼を抱きしめる。
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