温泉の事件が終わってから一ヶ月の時が過ぎた。
あれからルミアの周りにも様々な変化が起き、様々に人間関係も変わった。
「まったく、グレン先生はまたですか」
「あはは、グレン先生は相変わらずだからね」
そう言いながら、学園に向かう道の途中でシスティーナとの雑談を楽しみながら登校していた。
「それよりも、あいつはまだ騒動を起こしていないでしょうね」
「もうシスティーナは気に過ぎだよ。
あの子も、最近はそういうのはしなくなったんだから」
「いいえ、あいつは決して油断できない相手よ。
今頃なにを」
そう言いながら、周りを睨んでいる時だった。
「・・・・」
「どっちだ、どっちなんだ」
町の真ん中で2人が噂をしている少年とグレンの2人、そしてバレーの格好をした謎のオカマと一緒にババ抜きをしていた。
「なっなに、この状況はっ!?」
「むぅ、昨日いないと思ったら」
「えっ昨日?」
ルミアの一言に驚きを隠せなかったシスティーナだが、彼女はそのまま少年の元へと向かっていく。
「ちょっと、少年君!!」
「うわぁ、なんだルミアかよ!
今、邪魔するな、俺はグレン師匠の借金返済の為の賭けの途中なんだ」
「賭って何をしているんですか!!」
その一言に思わず怒鳴りながらシスティーナは近づいた。
「これだぁ!!」
そうしている間に少年はカードを引き当て、揃えた。
「やったぁ!!
勝ったぜ!!」
「よくやった!!」
「「いぇーい!!」」
2人は互いに賭け事に勝利したのを祝うように固い握手を交わした。
そうしている間に賭けを行っていた相手である2人組のオカマは机を持って、その場を立ち去っていった。
「一体、なんだったのよ、あいつらは」
そうしている間にルミアは頬を膨らませながら、少年の手を掴んだ。
「うわぁ、何をするんだ!!」
「今日は一緒に途中まで行く予定だったでしょ!!」
「あっごっごめんなさい」
「うん、よろしい。
システィーナも、グレン先生も一緒に行きましょう」
「えっえぇ」
「おっおう」
これまでにないルミアの態度が気になった2人だが、質問をしようにもできない空気が流れていた。
2人は仕方なく、着いていく。
「なんだか、ルミアがいてくれたおかげであいつも寂しくなさそうだな」
「先生は知っているんですか?」
「まぁな。
あいつは魔術師の才能はまったくないが、どういう訳だが常識では考えられないような道具を作り出す才能は高かったんだ。
その才能を狙われて、様々な兵器開発を頼まれていたんだ」
「そんな事が」
今では街を騒がしている名物少年の暗い過去を聞き、システィーナは驚きを隠せなかった。
「だから、あいつはそういう兵器を使った侵略を嫌って、自分のような奴を増やさないように世界征服を企んでいるんだろ」
「先生、結構詳しいですね」
「まぁ、あいつは俺の弟みたいな奴だからな」
そんな話をしている間に目の前を見てみると、ルミアは満面の笑みを浮かべており、少年は照れ臭いのかずっと顔を下に向いていた。
「今後が楽しみだ」
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