「なるほど、これは確かに忍の力ですね」
そう言いながら、雪泉はその手から氷を出した。
それはとても現実離れをした光景であり、俺が出会った当初では考えられない光景だった。
「忍の力って、本当に不思議だな」
そう言いながら、雪泉は自身に感じている忍の力を確認しているところを見つめていた。
その間の様子に少し不安げになっていたが、雪泉のその笑みはこれまでと変わらない物だった。
「えぇ、私の中に消えたと思っていた力は確かに戻りました。
といっても、その意味については少し複雑ですが」
「まぁ、それはなぁ」
そう言いながら、俺は改めて、雪泉の姿を見て、目を背けてしまう。
あの日、俺は自分の欲望に従うように行為を行った結果がそこにはあった。
未だに高校を出て、二十歳を迎えたばかりの彼女のお腹は大きく膨れていた。
だが、それは肥満で膨れている訳ではなく、勿論俺との行為の結果、妊娠した為である。
あの時、獣のような行為の結果なので、そこには納得しているが、こうして見ると責任を感じてしまう。
「ふふっ、あなたはそんなに思いつめる事はありませんよ。
何よりも、これは私が求めた結果ですから」
「でも」
そう言いながら、俺はこれからの事について不安になる。
未だにこれからの生活について、彼女を支える事ができるのかどうかも分からないのに子供を生ませてしまった。
それに対して
「おそらく、忍の力が無くなりそうになったのは、それを受け継ぐ者を作る為の損失だと思います」
「受け継ぐ者?」
その言葉に対して、俺は思わず首を傾げてしまう。
「私達は戦いの中で多くの友と出会いました。
それに対して、特に後悔はありません。
ですが、それを受け継ぐ為に必要な異性との付き合いがあまりにも少なかったのです」
「そっそうなの?」
それまで出会いのなかった俺だが、雪泉は確実に美人だ。
そんな彼女がこれまで縁がなかったとは、とても思えない。
「ふふっ、私もこうしたきっかけがなかったら、きっとその事について考えて居ません。
だけど、これに関しては私は特に後悔はしていません」
そう言い、雪泉は俺に寄り添った。
「こうして、初恋を思い出すことができた。
そしてそれを叶える事ができた。
本当だったら、できなかった幸せを」
「雪泉」
その言葉と共に、俺達は互いに見つめ合う。
ゆっくりと、そのまま互いの言葉を出さずにキスを行う。
口の中に広がっていく甘い味と共に、こうした奇妙な縁に、俺は確かに感謝しながら、ゆっくりとキスを行っていく。
2周年記念作品は
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オーバーロード
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名探偵コナン
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