デュエルアカデミア、活火山を持つ太平洋の孤島に設立された、全寮・寄宿制のデュエリスト養成学校。
そのデュエルアカデミアで、今、一つのデュエルが終わりを迎えた。
「よっしっ!!」
デュエルに勝利したのはオシリスレッドの生徒だった。
彼はこの学園に入学した当時、デュエルの腕は学園の中でも上位の腕を持っていたが、知識はあまりにもなかった。
その知識不足が大きな痛手となり、デュエルアカデミアでも有名であり「最強の劣等生」として有名だった。
そんな彼が、今、デュエルを終えると共に対戦相手である女性を見つめる。
「これで約束を守ってくれますよね、先生!!」
そう言い、対戦相手で、先生と呼ばれた女性は
「えぇ、勝負の勝敗に今更文句を言うつもりはないし、約束を破るつもりはないわ」
そう言い、彼に微笑んだのはデュエルアカデミアの教師の服を身に纏っている教師、天上院明日香である。
端整な顔立ちと抜群のスタイルという事もあって、学園中では有名な先生であり、彼女自身もデュエルアカデミアの卒業生という事もあって、多くの人々の憧れである。
「それにしても、まさかね」
「んっ?」
デュエルに勝利し、明日香はそのまま生徒である彼が使っていたカード達を見つめた。
それは彼女自身がデュエルアカデミアに通っていた頃、密かに思いを寄せていた相手であり、その後の行方を知る事ができなかった相手と同じテーマのデッキだった。
今も、どこかで旅をしている彼に対しての思いは少し冷めている事もあった。
「本当に先生には感謝しています!
俺がこうやって、3年間なんとかデュエルアカデミアに通えたのも先生のおかげです」
「それは私の力じゃないわ。
君自身の力のおかげだから」
そう言いながら、照れたように笑みを浮かべる生徒の姿は大きく異なっている所があるが、まるで彼を思わせるには十分すぎる程の笑みだった。
そうして、かつて無くなった恋と、3年間過ごした事で積極的に迫ってくる彼に対する思い。
それらが重なった明日香はゆっくりと生徒へと近づく。
「んっ」
「!?」
明日香はそのまま彼の口に向けてキスをした。
始めてのキスという事もあって、少年は驚いて目を見開いたが、明日香はそのままゆっくりと離れる。
「どうしたの?
恋人に対して、何か恥ずかしい事でもあるのかしら?」
「いっいえ、その突然で、驚いてしまって、その」
そう言った彼の顔は赤くなっており、その様子に明日香は笑みを浮かべる。
「続きはまた今度ね。
今日はもう夜遅いから、また今度。
あと」
「はい、俺と付き合っているのは卒業するまで秘密ですよね」
「正解」
そう言い、少年はそのまま走り出し、寮へと戻っていく。
それを見つめながら、明日香もまた手を振りながら応える。
「キス、しちゃったか」
自分から行ったキスの感触に対して、明日香はそう指で自身の唇に触れた。
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