グレイフィアと少年が交わってから既に1年の時が経とうとしていた。
彼女は冥界へ戻った後、世間は大きな騒ぎになっていた。
魔王サーゼクス・ルシファーの妻であるグレイフィアが妊娠しているという事件。
サーゼクスとの婚約後、長い間子供に恵まれなかった夫婦にとっては朗報であり、魔王を受け継ぐ存在が誕生した事に大きく話題になっていた。
サーゼクス自身も何時できた子供なのか疑問に思っていたが、元の出身であるグレモリー家の血もあってか、生まれてくる子供の事を考えると、疑問は消え去った。
グレイフィアはそのまま妊娠という事もあり、多く護衛をしているが、時折姿が見えない噂まであった。
魔王の妻がまさか不倫という事は考えられたが、30分程姿が見えない程度で転移している形式もなく、屋敷からいなくなっていない事もあり、護衛の目が外れているというだけになった。
だが、その実態は護衛をしている誰もしらなかった。
そんなとある日の事だった。
その日も、グレイフィアの姿を消していたが、既に誰も気にしなくなっていた。
そしてグレイフィアは
「とりあえずは、宿題はここまでにしましょう」
「はい、分かりました」
少年の元へと召喚されていた。
召喚に使われた魔法陣は通常の転移とは異なり、魔力の感知がされない転移の中でも上位の物だった。
そしてグレイフィアと契約相手である少年との関係はあれ以降も続いており、彼を社会で一人でも生きられるように日々教育していた。
屋敷から普段は出られないグレイフィアは宿題や普段やる事などを少年に渡しており、日々の成長を楽しみにしていた。
少年自身もこれまで親身になってくれる人物がいない事もあって、グレイフィアの言いつけを守っていた。
「それに、大きくなっているし」
「ふふっ、そうですね」
そう言いながら少年はグレイフィアのお腹を見つめる。
彼女のお腹の中にいる命、それが自分の家族だと思うと、笑みを零れる。
「ありがとう、グレイフィア。
僕の所へ来てくれて」
「ふふっどういたしまして」
少年の笑みを見つめるとグレイフィアもまた笑みを浮かべながら返す。
親と子供程に歳が離れている二人を見て、世間はきっと仲が良い親子か親戚だと思うだろう。
だが
「グレイフィア」
そんな彼女に対して、グレイフィアに抱き着いた少年はそのまま彼女の唇を奪った。
それに対して、グレイフィアは抵抗する事なく、抱きしめながら、ゆっくりと少年の舌を絡めながら、キスを行っていく。
小さな部屋の中、未だに続いている二人の関係がこれからどうなっていくのか、未だに誰も分からない。
2周年記念作品は
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