「さぁ、こちらにどうぞ」
その言葉に促されながら、八坂さんに案内された場所は先程の喫茶店から少し離れたビルだった。
あまり人が使っているように見えないビルだったので疑問に思ったが、ビルの中へと入ってみると、以外にも整備されており、清潔だった。
「なんというか、雰囲気が違うな」
「このビルは私達管理してるビルどすさかい。
普通の人間では見つからへんような仕組みになっとります。
それよりもこちらに」
そう言われ、入った部屋は和室だった。
和室はあまり飾り付けをされておらず、部屋を灯す電灯と敷き布団ぐらいしか目立つ物しかなく、八坂さんは手を握ったまま、俺を敷布団の上に一緒に寝かされる。
「えっと、なんでこんな事に」
寝転がらされた事で、目の前には妖美な笑みを浮かべながら八坂は俺を見つめる。
「契約者と契約する者との間には明確な繋がりが必要どす。
侍主人に忠誠を誓う時の場合は刀を渡す。
敵対者を服従させるのに敵対者自身の心臓を頂く。
契約の巻物はそないな事必要どすが、私達の場合は、オメコ一番分かりやすい繋がりになる」
「そうなの」
これまで、俺はあまり契約について深く考えた事はなかったが
「それとも、うちでは嫌どすか?
まぁ、あなたよりも年上どすし、何よりも未亡人に子持ち。
そう感じたんどすか?」
「えっマジですか!?」
その言葉を聞いて、俺は思わず驚いてしまう。
八坂さん程の美貌ならば結婚していても可笑しくないと思っていたけど、まさかの未亡人で子持ち。
それは明らかにやばいと思うが
「それは八坂さん自身は納得しているんですか?!
それにお子さんはその事についてはどう思っているんですか!?」
「そら安心しとぉくれやす。
そらうちも娘も納得してます」
「だとしてもなぁ、その、旦那さんの事は今も忘れられないだろ?
なのに」
その言葉を言うと八坂さんは何やら驚いたようにこちらを見つめていた。
「ほんまに、おもろい方どすなぁ。
さっきから興味津々やのに、襲うてきいひんとはね」
「いや、それはまぁ」
俺はそう言っていると、八坂さんはそのまま俺に寄り添いながら
「そやさかいなのか、こうしてると、自然と身体火照ってしゃあないんどす。
それが契約の巻物の力なのか、それともあんた自身の魅力なのか確かめさせとぉくれやす」
そう言うと、緊張していた俺に近づいた八坂さんはそのまま俺の頬に手を伸ばし、ゆっくりと唇を近づく。
「んっ」
キスをした、そう思った時には既に行為が始まっていた。
まずはゆっくりと行うように、八坂は俺の
2周年記念作品は
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