「なんというか、まさか告白されるなんて」
さくら先輩からの突然の告白に対して、俺は驚きを隠せず、そのまま家に戻ってきた。
さくら先輩と会ったきっかけも、本当に些細で、近くに剣術を学べるのが、当時は師匠の所しかなかったという事で会った。
師匠の剣術というのは奇妙な事もあって、よく話し合う機会があった。
そうして話し合っている内に、さくら先輩の真っ直ぐな姿勢に憧れてしまった。
憧れが、やがて恋へと変わるのにはそんなに時間はかからなかった。
その思いを気づいたのは、さくら先輩から自身が憧れる人物の話を聞いた時から諦めてしまった。
そういう事もあって、俺はそれ以降はさくら先輩の恋を応援するようになった。
だが、それがさくら先程はその恋は実らず、諦めていた俺の恋が叶うかもしれない。
本当だったら、嬉しいかもしれない出来事かもしれないけど、なんだか棚からぼた餅のような出来事だったので、未だに信じられなかった。
「どうしたもんかなぁ」
そう悩んでいた。
さくら先輩にとって、それが本当の恋なのかどうか分からない。
そんな思いが何度も巡っていく。
「ふぅ」
そうして、俺は天井を眺めながら考えていた。
時計を見れば、既に丸一日過ぎていた。
寝た気はしなかったが、それでも一日中考えに考え抜いたおかげで、ようやく決意ができた。
俺はさくら先輩が指定してくれた場所へと向かった。
そこには普段着を着ているさくら先輩が昨日の俺と同じように固まって座って待っていた。
「あの、先輩、大丈夫ですか?」
俺は待ってくれた先輩に挨拶しながら、正面に座った。
「あっ、そのごめんね、昨日は急にあんな事を言っちゃって」
昨日の事を思い出したのか、さくら先輩は顔を赤くさせながら言っていた。
「いえ、俺も少し落ち着いたので。
それで、先輩、その」
「なっなに?」
俺は緊張しながら、ゆっくりと声を出しながら、さくら先輩を見つめる。
「その、俺も先輩の事が好きです。
その、俺で良ければ」
「ほっ本当にっ!?」
俺の言葉を聞くと、さくら先輩は驚いた表情でこちらを見ていた。
「えっ、先輩が驚くんですか!?」
その表情に俺は思わず言ってしまう。
「いやぁ、そのね。
私も、少し無茶な告白だったからね」
どうやら、さくら先輩自身も昨日の告白が無茶だったのが自覚があったようだ。
「えっと、それじゃあ、これからお願いね」
そう言って、さくら先輩はそのまま俺の方へと手を伸ばした。
それに対して、俺もまた先輩の手を握りしめた。
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