「ゲームの情報収集といえば、ここだけど、見つからないよな?」
そう言いながら、青年は闇の中に溶け込みながら、とある城へと侵入した。
青年はユグドラシルでの活動中において、最も多用した闇の入り口は、形のない闇の中に入り、視認した場所ならば、どこにでも入れる移動においてはチートレベルの力である。
映像媒体や、情報だけでは発動できないが、過去に見たことがあったり、遠くから見ただけでも条件は達成される為に普通のプレイヤーが入れない場所にも、入れる。
「さてさて、おっ、丁度良い所に」
そう言っていると、青年は見つめると、物音に気づいて、入ってきた兵士を見つける。
青年は素早く、物陰に隠れ、兵士の背後に迫る。
「失礼」
「なっなんだ!?」
青年の言葉を聞き取れず、混乱している兵士だが、青年が発動した睡眠魔法により、瞬く間に眠りの世界へと入る。
「さて、では基本的な事だけでも、教えて貰おうか」
そう言って、青年は兵士の頭に触れると共に流れ込んだのはこの世界の常識や、城の構造、王やその親族などの情報だった。
インキュバスは人の夢に入る事ができ、青年はこの力を使い、NPCは勿論の事、時にはモンスターからも情報を得る事ができる。
「さて、あとは書庫に入って、世界地図でも貰いたい所だけど」
そう言って、青年は後ろを見つめる。
「すまないが、気配は感じている。
大人しく出てくれないか?」
そう優しい声で見つめている存在を見つめると、隠れていた物陰から出てくる。
「君は確かラナー姫でしたか」
そこに現れたのは、黄金の髪をなびかせ、美しい少女がそこに立っていた。
兵士の記憶から分かった情報では、心優しい姫だと言われているが
「君はなんで、そんなに嬉しそうに笑っているんだ?」
記憶を覗いた時には見せた笑みとは異なり、狂喜に満ちた笑みだった。
「初対面で分かって頂くなんて、凄い方ですね。
あなた、一体何者かしら?」
「通りすがりの魔物とでも言っておこうか?」
「魔物にしては、知性が高すぎませんか?
まぁ、一人心当たりはありますが、それに比べても高すぎますわ」
「そこは文化の違いだ」
危険だ。
青年は軽い会話の中で感じ取った少女の異常性に危険信号が鳴り響いた。
一瞬で兵士を気絶させた姿を見せたはずなのに、喜れしそうに会話を行い、この中で情報を得ようするのは普通の人間ならばできない。
それが、まだ王女のように多くの経験を重ねた相手ならば、多少納得するが、目の前の少女はたったの7歳。
強さ以前に異常、そしてそれを隠せるだけの演技を行える。
「そう警戒しなくても、私は本当にお話をしたいだけですの」
「俺に何を?」
「先程までやっていた事や、あなたの事について。
私の本当の姿をこんなに早く知るなんて、信じられない程よ!
だから、もっと話をしたいのっ!」
「あぁ」
その少女の言動を聞き取り、兵士から得た情報と照らし合わせ、数少ない中での推測ができた。
(寂しいという訳か)
類まれな才能を発揮し、周りからは敬遠されている所に普通では考えられない青年の出現にラナーは歓喜していた。
青年は頭をかきながら、しばらく悩み。
「君を放っておくと、あとで面倒になりそうだ。
とりあえずは君の部屋に連れていってくれないか?」
「あら、乙女の部屋に入るのですか?」
「そうとは思えないような笑みを浮かべているが?」
そう言いながら、青年は兵士に勤務中の記憶の欠損がない幻覚を行い、ラナーの元へと向かう。
(ゲーム内での魔法もそうだが、俺が設定したインキュバスの能力まで再現できている。それに、見た限りでは、世界はあまりにも狭すぎる)
ラナーの案内をされながら、青年が思い出すのは、この世界での地図だった。
地図に描かれたのはアメリカぐらいの大きさが世界の全てだと書いており、異業種などは多くはいるが、全ての言葉が統一されている。
(空を飛ぶのは簡単だが、宇宙へ行くのは可能だろうか?
そもそもこの星の空がどこまで高いなのかも知らないし、地球と同じ物理法則がある保証もない)
「何やら難しい顔をしているようですが、一体何を考えているんですか?」
「世界の事についてだな。
この世界についてだよ」
「世界?
退屈極まりない人々がいるじゃない」
仮面を付けたように乙女な笑みと共にラナーは周りの人を見下すように言う。
「そうか?
俺は意外にも、この世界は面白いと思うぜ」
「世界が面白いですか?
何を根拠に言っているのですか?」
「そうだなぁ、俺も軽く見たけど、冒険者達の強さを見る限りでは、今の俺よりも弱い奴らしかいない。
けど、それは別に彼らが弱い訳ではない」
「弱いと言っておきながら、弱くないとは、どういう事なんですか?」
「環境だよ。
彼らは自身の可能性を知る方法があまりにも少なすぎて、手探りで強くなるしか方法がない」
青年が思い出すのは、この世界の余りにも低すぎるステータスに対して疑問に思ったが、同時にこれが自然だと理解もした。
ユグドラシルにおいて、自身のキャラクターを育てる際にも、どのようにステータスをいじれば良いのか何が必要なのか、課金システムなど、強くなる為に必要なシステムが多く使えた。
だが、この世界の住人はそれらを使う事ができない。
いわば、無課金でゲームのシステムを使えないプレイヤーが重課金のプレイヤーに挑むような感じである。
「だからこそ、そんな彼らに強くなる方法を教えたら、果たしてどうなるのか。
俺としては、安全に暮らす為にも強くなって欲しいけど、敵が強くなるのも避けたいから難しい事だけどな」
「・・・それは、もしかして私のような人が増える事を意味しているんですか?」
「むっ、まぁそうなるけど、気に入らないか?」
その計画を話すと、ラナーは顔に影を隠しており、青年は嫌な予感がした。
だが
「素晴らしいです!!」
「えっ?」
そこから現れた目はまさに狂気とも言える瞳だった。
「そうよ、なんで、こんな簡単な話を思いつかなかったの!
周りが低いんだったら、鍛えれば良い。
私がなんで合わせるの、彼らを私の所まで引き上げれば良い」
「あらまぁ」
そこから見えるのは、とてもではないが兵士の記憶で見たお嬢様とは思えないような笑みだった。
この笑みを見たら、同一人物だとは、誰も思わないだろう。
「ふふっふふ。
悪魔さん、その計画、私にも乗らせてもらえないでしょうか」
「いや、まだ考えていないけど。
まぁ結局はするつもりだったけど」
青年は想像以上に厄介な人物に捕まった事に頭を抱えながらも、拠点を入手した事だけでも幸先良いと感じた。
2周年記念作品は
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オーバーロード
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名探偵コナン
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鬼滅の刃
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ぐらんぶる
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混血のカレコレ
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SSSS.GRIDMAN
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Fate/Grand Order
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閃乱カグラ
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ガンダムEXA
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怪獣娘シリーズ