「さて、久し振りだね、我が弟子」
そんな声が聞こえながら、俺を縛り付けてい麻袋を脱がされた。
いきなりの出来事で驚きを隠せない中でゆっくりと見上げると美しい金髪のロングヘアーに空色の瞳を持った愛らしい少女が俺を見つめ、笑みを浮かべている。
「えっと、もしかして、師匠」
その姿には勿論見覚えがあった。
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ。
かつて、どういう偶然か聖杯戦争に参加され、その時にサーヴァントとして、一緒に戦った人物だ。
だが、サーヴァントのはずの彼女が、なぜここに?
「疑問に思うのも仕方ない。
だが、答えるとしたら、あの時の私はとある事情で疑似サーヴァントとなっていたんだ。
そして、聖杯戦争が終わった後、サーヴァントとして記憶が私の元に来た訳だ」
「それじゃ、本人じゃないんですね」
それは、少し残念だ。
「あぁ、少し残念な気持ちは分かるが、私は君と再会できるのをとても楽しみにしていたんだ。
それを言われると少し寂しいな」
そう言いつつ彼女は懐かしむように目を細める。
その表情はとても可愛らしく魅力的だった。
って、俺は何を考えている! ただでさえ今の状況は危うすぎるというのに!!
「すまないね我が弟子、私はこういう性格なんだ」
どうやら彼女の心を読んでいたようだ。
「けど、なんで俺をここに?」
「あぁ、それなんだか。
実は今、私は少し困った状況になっている」
「困っている?」
それに疑問に思い、首を傾げる。
「私はそれなりに有名な家系であり、血を重んじる魔術師だ。
その為、家に決められている婚約者がいるのだが、私は心底、そいつとは結婚したくない」
「はぁ」
「だからこそ、私はこの記憶を受け止めた時にふと思った。
あれ、この弟子、なかなかに私好みではないかと」
なんかすごいこと言ってないか!?
というより何気にすごく失礼なこと言ってるように聞こえるぞ!!
「それで一つ妙案がある。
我が弟子、私の所に嫁ぐ気はないか?」
うん、これはアレですね。
完全にヤバめの人ですわ。
こんなにも邪悪さを秘めた笑顔初めて見た気がするよ。
「えっと、冗談ですよね」
俺はゆっくりと確認するが、師匠の手にはギアスロールがあり、結婚用だと書かれている。
はっ、いけないつい一瞬意識を失いかけていた。
これだから油断ならないんだよ、この人は…………
「しかし本当に君は面白い顔をしてくれるじゃないか。
良いモノを見せてもらったお陰で気分が良いから答えを教えよう」
そういうと懐にあった婚姻届を取り出す。
あーダメだコレ絶対駄目な奴だと直感的に感じ取った時には遅かった。
「大丈夫だよ安心したまえ。
サインさえすれば後は私が全部やってあげるから。
そもそもの話、一度結んだ契約は基本的に破棄できないものだろ」
あーもう、本当この人の行動力だけは常軌を逸していると思うんですよねぇ!!!
その後なんとか抵抗しようとしたが、何故か魔術回路は完全に封じられており全く使えない状態にされており逃げられない事を知る事になった。
翌日になり朝になって目覚める。
「あっ、おはようございます!?」
そう言いながら挨拶してきたのは常にフードを深く被り顔を隠した、灰色の髪の15歳ほどの少女だった。
確か彼女は
「グレイさんだよな」
俺と一緒にいたクラスメイトであり、後輩だったはず。
それが、なんでここに?それにしても、何か忘れてる様な感覚が拭えないような
「あの、先輩どうかなさいましたか?」
「いや、なんでもない。それよりどうして、きみがそこにいるのか教えてくれないかな」
そんな風に尋ねてみる。
すると、彼女は恥ずかしそうに俯くとモジモジとしながらこちらを見上げてきた。
その仕草に思わずドキッとする。
「昨日の事なんですが、拙は師匠の命令によって、貴方を監視及び護衛するように言われていたのです」
あぁそういえば確かにそんなことを言っていたなぁと思い出すが、いまいち実感がわかないのはなぜだろうか? まぁそれはともかくとして、やはり彼女は他の生徒とどこか違うのは間違いないようだが。
「あの、先生は何か言っていたか?」
「いえ、ただ手紙を預かっております」
そう言いつつ取り出したのは一枚の手紙。
俺はゆっくりと手紙を読み始める。
『すまない、今回の件に関しては私は直接介入はできない。
というよりもライネスが君を手に入れるのに必死で介入は不可能な様子だ。
私はこの悪魔の未来を応援する義務が生じている。苦渋の決断さ。
おっとすまない。これからは君の事は『義弟』と呼ばねばならないかもしれない。
グレイも君に好意がある以上、仕方ない。
それでは健闘を祈る』
「いや、これ思いっきり人柱にされている!?」
俺はその叫びと共に手紙を破り捨てた。
あの人は普段は頼りになるけど、まさかこんな弱点があるとは!?
というよりも、グレイもって、どういう事!?
「あっあの先輩、大丈夫ですか!?」
「あぁ、すまない!?」
そんな俺を心配して、グレイが話しかけてきた。
正直に言うと師匠よりも何倍も良い子だけど、本人が知らない所で進めるのも可笑しすぎる。
どう考えてもこの子は巻き込まれている側なのに。
という訳でここは相談するべきだろうと思った俺だが
「やぁやぁ、ようやく起きたかね、我が弟子!」
「師匠!」「ライネスさん!」
部屋に入ってきた人物を見て声を上げる二人。
「兄上からの手紙は読んでくれたかな?
私としては早くやりたくてうずうずしているが?」
「けっ結婚!?先輩、結婚するんですか?!」
師匠の言葉を聞くと、グレイはそのまま俺に悲しそうに見つめる。
「何を言っているんだ、君の婚礼でもあるんだよ」
「えっと、拙の?」
「あぁ、グレイ、君もだよ。
私と彼とグレイ。
三人が家族になる為の結婚だ」
「でっですが、そういうのは不倫では」
「魔術師の世界では愛人など当たり前だ。
何より、私は君とならば、楽しい家族を築けると思う。
君も我が弟子の事を愛しているのだろ」
「えっ、はい。
先輩はとても優しくしてくれていますから……でも、この気持ちはやっぱり憧れであって……それに」
なんかすごい話し始めているんだけど。というかまだ納得していない顔してません、グレイ様?
「それとも、彼とは結ばれるのがそんなに嫌かね?」
「っ、先輩っ!」
「はいっ!?」
グレイの大声に俺は思わずピンっと立ってしまう。
「ああっ、ごめんなさい」
しかし彼女は慌てたように謝る。
なんだろ、変な感じだなぁと思っていると
「うーんちょっと嫉妬してしまうなぁ。そこまで慕われるとね……グレイ、いいかい。彼からの寵愛を受けるにはそれなりの覚悟が必要だよ。
なんだって、聖杯戦争を最後まで生き抜き、聖杯を手にした。
それは我が兄もできなかった事だ。
それを狙う輩も多いだろ」
正直に言うと偶然が重なった結果に過ぎない。
その度にグレイと先生に助けてもらったので、頭が上がらない。
「覚悟はできています!」
そしてグレイさんは、なんでそこまでイケメン発言ができるの!?
「さて、そうと決まれば、グレイ!我が弟子!さっそく子作りを始めるとしようか!!」
「「」」
悪魔のような笑みを浮かべながら言った師匠の言葉に俺とグレイさんは思わず呆けてしまったのは、仕方ないと思う。
2周年記念作品は
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オーバーロード
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ぐらんぶる
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SSSS.GRIDMAN
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閃乱カグラ
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怪獣娘シリーズ