転生してから、海に出た後の俺の日常は本当に命懸けと言っても良かった。
グランドラインと呼ばれるこの海では、俺が知る海のルールなど何も通用せず、何かが起こるか分からない未知の世界だった。
その世界を偶然生き残る事ができたのは、和の国で見つけた悪魔の実の能力のおかげである。
鵺人間と呼ばれるこの姿は様々な動物の姿になる事ができ、空を飛ぶ事ができた為、日常の移動ではこれが非常に役に立つ。
だが、例えそんな能力を持っていたとしても、俺は人間だ。
一人でできる事は限られており、毎日が命懸けだった。
そんな俺の転機という出来事が起きた。
何時ものように次の島を目指している時、小さな船に乗る男を見つけた。
気になった俺はその船に近づいた。
船に乗っているのは麦わら帽子を被っており、何やら伸びている状態だった。
「おい、大丈夫か?」
「ん?ああ……」
そう言って顔を上げた男は目を見開いて驚いていた。
それはそうだ。
普通の人間は俺のような獣人の姿を見て驚くだろう。
だが、男は違った。
「おー!お前、人なのか!?初めて見た!」
そう言った男の目はキラキラと輝いていた。
俺はこの時思ったのだ。
この世界にはまだ俺を驚かす存在がいるんだな。
「一応人間で、なんか変な実を食べたら、この姿になれるようになった。
お前は?」
「俺はルフィ!
というよりも、お前、周りには誰もいなかったのに、どこから来たんだ?」
「俺は空を飛ぶ事ができるから、一人ぼっちでも寂しくないぞ」
「そっか。
なぁ、それよりもお前、空が飛べるんだったらよ、こっから街とか見えないか!
俺、食料を買いに行ったけど、道に迷ってしまったんだよなぁ」
「買いにって、ルフィは一体何者なんだ?」
「俺か?俺は海賊だよ」
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「それが、ルフィとの出会いだったからね」
「今、聞いても、色々と突っ込みたいわね」
そう言いながら、俺の話を聞いてくれているのは、俺が今所属している麦わら海賊団の仲間の一人であるナミである。
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ルフィを通して知り合った麦わら海賊団との付き合いは既に3年以上である。
「それにしても、まさかこの島に最初に再会したのが、あんたとはね」
そう言うのは無理もない。
2年前のシャボンディ諸島での戦いで、麦わらのメンバーがバラバラになってしまう。
本来ならば3日後に集合するはずだったが、ルフィが2年後に再会すると新聞で伝えた。
その事もあり、ナミと再開するのは2年ぶりである。
「にしても、以前に比べたら、少したくましくなったじゃない」
「まだまだ子供と変わらないけどな」
転生した歳は丁度9歳で、現在は12歳。
ぎりぎり小学生と言える年齢であり、それに合わせてか、体格はかなり小さい。
鵺や他の動物になる時は大人よりも巨大だが、それに比例して人間の姿の時は子供である。
「良いじゃない。
私はむしろそっちの方が好みよ」
そう言いながら、ナミはまるで獲物に狙いをつけたように笑みを浮かべる。
「ルフィ達が来るまで、まだまだ時間があるし、2年分の空白を埋めないとね」
「えっちょっ」
俺が言い終わる前に俺はナミに引っ張られ、街を出る。
そこはシャボンディ諸島の中でも余り人が寄りつかない場所であり、ボロボロの建物が並んでいる。
ナミは既にそこで準備していたのか、建物の一つに入り、そのまま部屋に案内する。
そこにはナミがここに来る前に持ってきたと思われる本が並んでおり、真ん中には巨大なベットが一つ。
それが何を意味しているのか、すぐに分かる。
「さてと……久々だし、じっくり可愛がってあげるわ」
そう言って俺の方に向かって歩いてくる。
俺はその迫力に思わず後ずさりしてしまう。
「あ、あの、ナミさん?まだ来たばかりで心の準備が……」
「問答無用!!」
こうして、俺は久しぶりにナミに襲われる事となる。
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怪獣娘シリーズ