それは、俺の昔の話だった。
周りは何時、敵が襲ってくるか分からない状況だった。
俺も、そしてあいつらもそんな敵から民を守る為に必死に戦っていた。
敵は他の国だけではなく、未知の脅威ともいえる危険種もいたが、それでも必死に戦い続けた。
奴はやがてとある物を作り出した。
それは他の国からの技術、危険種を材料にした武器を作り出した。
それが今の国では帝具と呼ばれる武器だった。
帝具の完成によって、俺達の国は瞬く間に成長していき、今は帝国と呼ばれる程に大きく発展した。
そして、俺自身、帝国を守る為に危険種の心臓を身体に埋め込み、その驚異的な生命力を宿した。
そんな俺は48の帝具には含まれず、そんな俺を元にヘカトンケイル、スサノオが作り出された。
数百年に渡り、帝国の為に戦い続けたが、俺を厄介だと思っていた奴が俺を暗殺する事になった。
当時の帝具使いを集結させ、俺を追い詰められていった。
その戦いの果てに俺は殺されなかったが、戦いによって受けたダメージによって、動けなくなった。
心臓の影響もあり、俺は決して死ぬ事はなかった。
10年、100年と身体を動かす事ができず、周りの変化が見られず、俺の心は徐々にだが、確かに死んでいくのを感じた。
だが
「誰?」
「・・・」
聞こえてきた声、見るとそこにはボロボロな衣服を身に纏った二人の子供だった。
その子供のうち、一人は赤い目をしている少女だった。
こんな森の中で一体なぜという疑問があった。
「あなたも、ここに、放り込まれたの」
「さぁな、俺にも分からないよ」
確かに放り込まれたのは事実だが、俺はそう答えるしかなかった。
「しかし、こんな森の中にいるんだ?
子供がここに住める場所とは思えないが」
「私も住んでいないっけど、ゴールまで辿り着かないと」
「ゴール?」
その言葉に疑問に思い、ふと久し振りに周りを見る。
そこに広がっていたのは、危険種がいるにも関わらず、子供達が放り込まれている光景だった。
そして、その先にはそんな子供達を見ている大人がいた。
そのデザインには違いはあったが、間違いなく帝国の軍人だった。
「こんな事をっ」
浮かび上がったのは、怒りだった。
民を守る為に戦ってきた俺やあいつらへの侮辱とも言うべき行為。
そして、それに気づかず、のうのうと寝ていた俺に対する怒り。
それらが全て合わさり、俺は立ち上がり、地面を踏み込む。
それと同時に子供を襲おうとした全ての危険種がその場を逃げ出した。
地面を離れる事ができない植物の奴らも、必死になって、その場を逃げ出す。
「なにこれ」
その光景に少女は俺を見つめる。
「悪かったな、こんな国にしてしまって」
「えっ?」
「帝国は俺がきっちりとぶっ潰す」
その言葉と共に俺は歩き出す。
どれぐらいあそこにいたのか分からないが、まずはこの身体を戦えるまで鍛え直す。
そうしなければ、帝国を潰す事はできないだろう。
それからの日々は激動だった。
この一件によって、俺の存在は裏へと伝わり、俺を狙う多くの刺客が現れる。
そうした日々の中で革命軍と合流し、俺はそのまま革命軍へと所属する事になり、ネオストを暗殺するまで戦い続けた。
「今、思えば、あの時の子供はお前だったんだな、アカメ」
「今頃気づいたのか」
そう言いながら、俺達は旅を行いながら、アカメに言う。
平和になった帝国において、俺達の存在は必要ない。
そして、平和になり報いを受ける時がきっと訪れるかもしれない。
「けど、本当に広いんだな、世界は」
それと共にアカメは外を眺める。
そこには海が広がっており、俺達が見たことのない光景が広がっていた。
最後の戦いを終え、彼女の夢である仲間達と共に旅に出る。
それは、叶わず、俺とアカメの二人だけの旅となった。
「だからこそ、あいつらへの土産話を沢山作らないとな」
「あぁ、そうだな」
俺の言葉に頷くようにアカメは笑みを浮かべる。
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