暖かい温泉の中で歌舞鬼は、別の体温を感じていた。
先程まで背中合わせで一緒に入っていたはずの彼女が、今は正面になって抱き締めていた。
それも強く抱きしめられているせいか、柔らかい二つのものが押しつけられており、それによって歌舞鬼の顔は更に真っ赤になりながらも、何とか理性を保っていた。
(くそっこんな時に)
そう思いながらも、必死に落ち着こうとしていた。
だが、そんな彼に彼女は耳元で囁いた。
「ねぇっこのまま私を抱いてください」
「はっ!?」
彼女の言葉に驚愕する。
「何を言ってんだお前はっ!? 冗談にもほどがあるぞ!! 第一ここじゃ、誰かに見られるかもしれないだろ!!」
そう言いながらも、今のこの状況を見られるのはまずいと頭では分かっていても、本能ではこの状態を維持させたいという気持ちがあった。
「お願いですからっ」
そう言うと、彼女は歌舞鬼の手を掴み、自分の胸に押し付ける。
それはまるで彼の手を掴んで離さないというかのように。
その行動に歌舞鬼は何も考えられなくなっていた。
そう戸惑っている間にも、彼女の艶のある声が響かせていた。
「私を見て、抱いてください」
それから、どれくらい経っただろうか? あれからはただひたすらに、お互いに求め合っていた。
最初は抵抗していた歌舞鬼であったが、今ではその気力もなくなっており、今や彼女にされるがままの状態になっていた。
(まさかっ、毒の影響かよっ)
そんな思いとは裏腹に行為は着々と始まろうとしていた。
「うっうぅっ」
彼女はそのまま歌舞鬼が動かない中で、その手を肉棒へと伸ばした。
「はぁはぁはぁっ」
荒々しい吐息と共に、先端部分を指先で撫で始める。
それと同時に、ビクッと反応しながら腰を動かす。
しかし、それでもなお、彼は抵抗する事なく、身を任せる事にした。
ゆっくりと、彼女は自身の秘部を開く。そして、その中へと入れていく。
「んっああぁっ」
「ぐっ」
互いに声を上げながら、少しずつ奥の方へと進めていく。
「はぁはぁっ、入ったっ」
「うぅっ、くぅっ」
その言葉と共に、彼女を抱き寄せる。
そして、そのままゆっくりと動き始めた。
「あっ、あんっ、ふぅっ」
動く度に互いの身体がぶつかり合う音が響き渡る。
その音は次第に大きくなり、水飛沫の音までも聞こえてくる。
「うっうっうっ」
「はぁはぁはぁっ」
その最中で、二人はお互いを見つめ合いながら、見詰め合っている。
だが、その目には涙が流れていて、頬も紅潮している。
その姿を見て、歌舞鬼は呟いた。
「愛している」
その一言を口にした時だった。
「んっ」
その言葉に応えるように、口づけをした。
「んっんっ、ちゅっ」
その感触に、歌舞鬼は手を伸ばして抱き寄せた。
そうして、再び唇を重ねると、今度は舌を絡ませながら、口内を犯していく。
「れろっ、あむっ、ぷはぁっ」
何度も口を離しながらも、またすぐに重ね合わせる。
口内の中では舌が交わっており、互いの肉体は徐々に絡まっていく。
温泉の中という事もあり、絡ませながら、水音が響かせる。
それは、彼らの行為が激しくなる度に強くなっていた。
「はぁはぁはぁはぁっ」
やがて、限界を迎える。
「もう駄目ぇっ、イクゥウウッ!!」
その瞬間、大きく仰け反りながら絶頂を迎えた。
同時に、歌舞鬼も達する。
「俺もまたっ、出るっ!!」
その言葉を最後に、二人とも果ててしまった。
だが、そこで終わりではなかった。
「はぁはぁはぁはぁっ」
息を整えながらも、まだ彼女の中では彼の分身が脈打ち続けていた。
それを感じ取ったのか、彼女は優しく微笑みかけた。
「もう一回、いいですか?」
その問いに、歌舞鬼は静かに答えた。
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