「あなたはなんでサリーさんと一緒に行動しているんですか?」
それは旅を出て、しばらく経った頃だった。
偶然の再会という訳か、その時、偶然ミコトと再開し、そんな話をしてきた。
サリー達は今は少し離れた場所にいる。
本当ならば、サリーを連れてくるべきだが、なんだか無性に会わせたくない。
「なんだ、いきなり?」
「いえ、単なる興味ですよ。
僕も鬼を殺す為にこちらに来ましたけど、あなたは違う気がしたので」
「別に俺は魔物を全員殺すとか、そんな面倒な事はしない。
ただ、気ままに旅をしていたら、偶然あいつの国で助けて貰って、その恩で旅をしているだけだから」
「そうなんですか?」
「ああ。
お前だってそうだろ? この国で何かあったのか?」
「いえ、僕は本当に鬼を殺したくて来たんですよ。
あなたはどうなんですか、斉天大聖孫悟空さん」
それを聞いた瞬間、俺は如意棒を構える。
「ふぅん、俺の名前をそこまで知っているんだ、桃太郎」
「ええ、一応調べた事があったものですから」
そう言うと桃太郎は少し悲しげに微笑む。
「ここからずっと東から三蔵法師という人は天竺という場所に旅をした。
その道中でお供を務めたのが3体の亜人であり、その中でも最強の存在だと聞いていますよ」
どこか懐かしいような笑みだと思った。
それから二人は沈黙した。
「馬鹿猿!どこにいるのよ!!」
俺達が話している間に遠くからサリーを呼ぶ声が聞こえた。
「俺はもう行く。
お前はどうする」
「僕は遠慮しておきますよ」
そう言ってミコトは去って行った。
そしてその後、サリーは怒りながらやってきた。
「あー!!やっと見つけたわ、バカ猿!」
「うっせぇぞ、クソガキ!何度言ったらわかるんだよ!?」
「うるさいじゃないわよ!あんたが勝手にどっかに行くから探しに来たんでしょ!?」
「知るかボケ!お前らが遅いからだろ!」
「なによ!私がどれだけ心配したと思ってるのよ!」
「知るか!テメェの都合なんか知るかよ!」
「それはっ考えるでしょ!
だって、あなたは、その」
そこまで言うと、顔を赤くさせながら背ける。
それに釣られるように、俺もまた視線を外してしまう。
あの夜以来、俺達は行為を行っていない。
それは鬼との戦いの激化と言う事もそうだが、多くの仲間と一緒に旅をするようになった結果でもある。
以前と変わらない関係であるのは変わりない。
ただ、少し変わった事と言ったら
「まったく、こんな事、500年生きていても、なかったのにな」
俺はどうしようもなく、こいつの事が気になって仕方ないようだ。」
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