「終わったのか」
そう言いながら、俺は目の前で行われた戦いを見届けた。
この世界の、ダイナゼノンの戦い。
俺自身、あまり介入するつもりはなかった。
姿が違っていたアンチ達に疑問はあったが、彼らに任せる事にした。
そして。
「いなくなったのか」
そう、俺は、その怪獣と一体化していたムジナを見届けた。
彼女が最後まで、何を望んでいたのか。
それを察する事は出来なかった。
彼女の空白な心が一体何を望んでいたのか。
「それにしても、結局は最後まで目覚めなかったな、ゴモラ」
俺は、そうゴモラを見つめる。
なぜ、ゴモラが目覚めなかったのか。
この世界に原因があると思っていた。
そう、俺は思っていたのだが。
「はっ?」
ふと、バトルナイザーが開いた。
それと共に、バトルナイザーから出てきたのはカード。
そのカードは、ゴモラであり、そのまま実体化したのだが。
「・・・ムジナ?」「あれ?」
そこにいたのは、ムジナだった。
その事に、俺も、そしてムジナ自身も驚いた。
そして。
「ムジナ、お前、死んだんじゃ?」
「・・・死んでいたはずだけど」
俺の疑問は、ムジナ自身もまた疑問があったように首を傾げる。
それと共にムジナは、ゆっくりと、思い出す。
「もしかして、私の命を繋いでいた怪獣ってのは、もしかしてこの中にいた子」
「・・・いや、俺に言われても、けど」
このバトルナイザーに関しては、未だに分からない事が多すぎる。
元々、バトルナイザーというのは、ウルトラマンの作品の中に出てきたアイテムだが、謎が多い。
使用者の成長に伴って進化する機械ではあると聞いている。
「けど、なんでムジナとゴモラが繋がって、もしかして平行同位体?」
「・・・よく分からないけど、つまりは私は怪獣だったって事?」
「それは、俺もよく分からないけど」
「そっか、けど怪獣になっても、人間とそんなに変わらないか」
ムジナはそう言った。
「あの時、怪獣になったけど、あまり変わらなかったしね」
「そんなの、どんな生き物だって、同じだよ。ムジナは、これからどうしたい?」
「どうしたいかぁ、考えた事は」
そう、呟こうとした時。
ムジナは、そのままこちらを見る。
「なんだ?」
「聞きたいけど、この怪獣の記憶は本当?」
「まぁ、本当だと思うけど、どうしたんだ?」
どうやら、ゴモラの記憶と共有している様子のムジナ。
その顔は、どこかむっとしていた。
「・・・やりたい事、見つかったかも」
「ムジナ?」
そのまま、俺の方に近づく。
「怪獣優生思想、だったら、私は今、私自身が怪獣になっている。だから、ずっと一緒にいさせて」
その表情は、ムジナはこれまでの無表情ではなかった。
「・・・本当に、けど」
結局、なぜ、このような事になっているのか。
それを確かめるには。
「お前はやはり気づいていたか」
「っ」
その声に、俺は振り返る。
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