ルプスとエスデスの戦いから数時間、エスデスは大臣に呼ばれ、食事をしていた。
エスデスは優雅に紅茶を飲んでいる間、大臣は重い口を開いた。
「なぜ、あのような小僧を手元に置いておくのか、私には分かりませんな」
そう言いながら、エスデスと大臣は食事を行いながら、今朝の戦闘を思い出す。
「ルプスは私にとってはなかなかに面白い奴だ。
これまで私が倒してきた奴等は大抵絶望するか死ぬかのどちらかだった」
そう言いながらエスデスは笑みを浮かべながら、ルプスとの出会いを思い出しながら、腕を見る。
そこには美しい女性の手には不釣り合いな大きな傷があったが、エスデスは満足げに見ていた。
「だが、奴は凍らせられる事を分かっていながら、自身に炎を身に纏いながら襲ってきた。
そこまでの執着を見せるのは見たことない」
とある地区での戦闘中、民家を焼き払っている中で、燃えている炎の中でルプスは突然現れた。
その目には獣のような目をしており、将軍であるエズデスに向けて、その爪を振り下ろした。
蹂躙に多少の油断を見せていたエスデスはそのままルプスを凍らせようとした。
だが、ルプスの身体は凍らず、代わりにその手には巨大な氷の槍を握っていた。
それを見た瞬間、その場にいたエスデス軍は勿論、エスデス自身も驚きを隠せなかった。
「そして、あなたは傷つき、そして奴はその血を飲んだ。
その結果、奴は身につけた。
デモンズエキスの二人目の使用者に」
同時に本来ならば二人存在しない同じ帝具の所有者が誕生した。
それも、帝具の中でも特に強力な氷を操るデモンズエキス。
「あぁ、あの時は驚いたよ。
同時に私の欲求に大きく応えてくれたよ」
その場で行われた戦いはこれまで戦ってきた誰よりも強く、苦戦させられた相手は見たことがなかった。
だが、ルプスは使い始めたデモンズエキスに体力を奪われ、気絶した。
「本当に面白かった。
だからこそ、私はルプスを欲っした。
奴がどのような成長期をするのか、どのように強くなるのか、そして、全てが打ち砕かれた時の姿がたまらく楽しみだ」
「歪んでいますねぇ。
まぁ、私としては二人目のあなたができるならば、問題はありまん。
ただ」
そう言い、大臣はエスデスを見る。
「脅威になる以上、これまで通り暗殺は続けます」
「好きにしろ。
その程度でやられるならば、もう興味はない」
そう言いながら、紅茶を飲みながら、笑みを浮かべる。
「本当に怖い怖い」
(だが、もしもあの小僧が革命軍に入れば危険だ。
危険因子は今の内に排除せねば)
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