物語の始まりは、いつも突然である。
それを知る事が出来たのは、少し前の出来事に関係している。
今で言う所の、世に言う異世界転移に巻き込まれてしまった。
その異世界転移の原因というのは、俺が知り合ったライザの錬金術だった。
聞けば。
「いや、別に召喚とか行うつもりはなかったんだけど、本当に原因が分からなかった」
「えぇ」
その言葉に対して、当時の俺は不満もあった。
この世界は、言ってしまえば、俺の世界よりも文明が発達していない。
それに文字も読めない。
なので、結構退屈な日々が続くのかと思った。
けど。
「なんというか、この世界に来てから、なんか身体能力が上がり過ぎだろ」
「いや、普通に可笑しいからな!」
この世界における俺の身体能力はかなり上がった。
かなりの長距離で早く走れるし、スタミナもかなりある。
しかも、筋力もかなりあるし、視力が上がっている。
眼鏡がなければ、かなりぼやけていたはずなのだが。
「まぁ、帰る方法を探っていけば、なんとかなるか」
「そうそう、その内、見つかるはずだから」
「いや、この世界に呼び出したお前がそれを言うなよ」
「あはははぁ」
そうして、それなりだが、それなりに楽しく過ごしていた。
そんな時、とある事件が起きてしまう。
それは、錬金術の素材を取りに行く際に起きた出来事だった。
「よし、今日も錬金術の素材を手に入れるぞ!」
「おぉー」
俺達は森の中を進んでいた。
その森の奥深くには、珍しい薬草があるらしい。
なんでも、凄く貴重なものらしくて、ライザはそれを採取したかったようだ。
だけど。
「なに、この魔物の数はぁ!」「幾ら何でも、多すぎるだろ」
俺は、ライザを抱えながら走っていた。
しかし、後ろからは、大量の魔物が迫ってきている。
「おい、どうするんだ?」
「逃げるしかないわね」
「そうだな……んっ? あれはなんだ?」
俺は何かを発見した。
それは、小屋だった。
「小屋?」
「なんだろう?」
その小屋を見ていくと。
「とりあえず、今は!」
俺は、馬鹿力で、無理矢理にでも扉を開ける。
「開いた!」「とにかく、入るぞ!」
すぐに俺達は小屋の扉を開き、中へと入った。
そして、すぐさま扉を閉じる。
すると。
「ふぅ、これで一安心かな」「もう大丈夫よね」
俺達は安堵していた。
あの大量の魔物達から逃れられたからだ。
「それで、ここはどこなのかしら?」
「分からない」
俺達は辺りを見る。
そこは、普通の家っぽい。
「とりあえず、休むとしようか。次に脱出をする為にもな」
次に飛び出た際には、魔物の群れから逃げる必要がある。
逃げる際には、最適な道も冷静に考える必要がある。
「そう言えば、ここに来る前に珍しい食材を貰ったんだ」
「食材?」
俺は首を傾げると。
「なんでも、ラッコだっけ? それの肉だって」
「ラッコの肉か」
ラッコの肉は、あまり食べた事はないけど、一体。
2周年記念作品は
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