「「……」」
かなりの時間が経った。
俺とライザは、互いに気まずかった。
顔は赤くしながら、なんとか森から出ていきながら、互いに会話はなかった。
「……まさか、あの肉にこんなのがあったとは」
「言わないで、私だって、まさか」
そうしながら、ライザは腹部をさする。
「とにかく! この事は他の皆には内緒! 分かったね!!」
「勿論だよ! あぁ」
俺も同意見だった為、そこで、この話題を止める事にした。
だけど、そこから、俺達は皆の所に戻る為に歩いていた。
しかし、道中で思い出すのは、ライザとの行為の内容。
ラッコ肉によって、俺とライザは身体を重ねてしまったのだ。
しかも、最初はお互いの気持ちを確かめるような行為だった。
だが、途中で我慢が出来なくなってしまい、結局最後までしてしまった。
お互いに初めて同士だった。
(にしても、まさか、あんな事になるなんて)
そんな事を考えている間に、ようやく皆の元に辿り着く事が出来た。
「どうしたんだ、お前達、喧嘩でもしたのか?」
そんな、俺達の様子を見て、皆が心配してくる。
「いえ、その」
俺は言い淀んでしまう。
「何でもないよ」
すると、ライザが笑顔で言う。
「そっか」
ライザの言葉を信じたのか、それ以上は何も言われなかった。
そして、俺達は街を目指して歩き始める。
「ライザ」
「なに?」
その最中、俺はふとライザに話しかける。
「……正直に言って、流れで、やってしまって、悪かった」
「別に良いよ、君のせいじゃないから」
ライザは優しい言葉をかけてくれる。
「だけどね、少し聞きたいの」
「なに?」
ライザは、俺に質問する。
「君はさ、私の事が好きなの?」
その質問に、俺の鼓動が激しくなるのを感じた。
「……分からない、正直」
俺は正直な気持ちを告白した。
すると、ライザは少し考え込んでしまう。
そして、何かを思いついたように口を開く。
「これからの冒険でね、色々とさ」
「……そうだな」
確かにそうだ。これから先、様々な事があるだろう。
そんな時の中で、自分の気持ちも分かるかもしれないと思った。
だから、今は、この話はここで終わることにした。
だが、余談だが、ここから先。
俺が元の世界に帰ったり、再びこの世界に来る事を。
何度も繰り返し、成長したライザと再会するたびに。
どういう訳か、ラッコ肉がたびたび、俺達の前に現れる。
その度に行為を行っていた。
成長したライザとの行為を繰り返し、最期の冒険を終えた時には。
「……なんというか、ラッコ肉、ここまで来ると」
「呪いみたいな感じで不思議だよね」
そう、膨らんだお腹を見ながら、俺とライザはそう呟いた。
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